病害虫防除

1)方法
 病害虫防除の方法について、該当するもの全てについて回答する方式で調査した。種子消毒は回答者の81%、育苗箱施用剤を使う58%。また、「本田へ農薬散布を行う」が80%、「農薬を使用していない」6%。
 このうち種子消毒の方法では、農薬が85%、温・熱湯消毒が12.5%だった。
 本田へ農薬散布を行う場合の防除対象は、病害では「いもち病」、虫害では「カメムシ類」が最も多かった。
 農薬を散布していないとした回答者における防除方法としては、「アイガモ飼育」「木酢等の利用」「もともと病害虫の少ない水田」「病害虫の被害が強いとき以外は農薬を使用しない」等の回答があった。
 2)本田への農薬散布
 本田への農薬散布に使用する機械は、背負動散が最も多く総回答数の37%。次いで、動力散布機25%、無人ヘリ21%、有人ヘリ9%、乗用管理機5%の順。その他の方法としては、水田用大型送風散布機(スーパースパウタースプレーヤ)、畦畔自走式散布機、前掛散粒機等があった。
 背負動散の使用者のうち56%が多口ホース噴頭を、23%が多口直管噴頭を使用していた。また、動力噴霧機と畦畔散布ノズルの使用者のうち、作業人数は2人が最も多く57%、1人が16%、3人が15%、4人以上が8%だった。経営別で個人と法人の相違が大きいのは、背負動散と乗用管理機、無人ヘリで、個人では背負動散が多く、法人は無人ヘリ、乗用管理機の利用が比較的多かった。
病害虫防除の方法(該当するものに回答)
 3)「農薬散布」の問題について
 問題が「ある」という回答が51.5%。その内容としては、重労働、作業者の健康不安が特に多く、次いで圃場外・周辺への飛散、農薬残留の問題、効果が不安定、機械の騒音の順。「背負動散」及び「動力噴霧機と畦畔散布ノズル」では、重労働、作業者の健康不安への回答割合が比較的大きく、「無人ヘリ」、「有人ヘリ」では、圃場外・周辺への飛散、効果が不安定、機械の騒音との回答割合が比較的大きかった。

農薬散布作業の問題(問題ありと答えた回答者対象) 農薬散布作業の問題(使用機械別の割合)
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