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農業機械関連ニュース

2026年10月9日発行

<業界短信-新製品10月>

1.ササキコーポレーションがクローラ式無人搬送車を発表

東京ビッグサイトで開かれた国際物流総合展2026に出展、工場内の搬送作業を自動化するクローラ式無人搬送車「RAKU ROUTE(ラクルート)SAG100」を発表するとともに受注を開始した。同機は、スマート追従型キャリア「SATSUKI」の開発で培った走行・運搬技術、画像処理技術などを活かし、床に貼った市販テープに即して走行、マーカーを貼付した場所で停止という動きを自動で行う搬送パートナー。運搬作業の負担を軽減し、税別150万円の価格設定も魅力だ。同社はさらに第16回農業WEEKでも同機を出品し、農機業界の工場施設や、ハウスなどの農業施設にも導入を促した。
 主な特徴は、

  1. 走行は市販の黄色のプラスチックチェーン、ロープ、カラーテープに沿って進んでいくため、専用工事は不要で、それらを動かすことにより、使用者が希望の経路を設定できる便利さ、変更のしやすさが魅力
  2. 走行経路を変更したい場合はテープを貼り替えるだけででき、走行ライン上に青色のテープなどで停止位置を設定すれば、その場所で自動で止まり、スタートボタンを押せば走行を再開、次の停止位置まで自動走行する
  3. 自動走行モードとともに、自在に操作できる手動走行モードにも対応。クローラの足回りで、空荷の場合は最大50mmの段差を乗り越えることが可能など、シンプルかつ柔軟な使い方ができる
  4. 屋外に一旦出て工場間を移動する場面、果樹や畑作分野での収穫物運搬、資材運搬にも対応できる。加えて現在大規模工場などに普及している機械に比較し、税別で150万円(税込み165万円)と低価格に設定し導入しやすくした点も大きな魅力
  5. 電動バッテリー駆動のため静かで排ガスがなく、ビニールハウス内や倉庫内の作業にうってつけ。足回りはクローラ式で、段差やぬかるみのある屋外走行にも対応
  6. ライン走行に加え、リモコンによる手動走行もできる。機体本体の最大積載量は100kg。運搬車などを牽引する場合の最大牽引重量は300kgとパワフル

-など。

2.ヤンマーエネルギーシステムがもみ殻バイオ炭製造装置の受注開始

米の収穫後に大量に発生する副産物「もみ殻」を炭化し、土壌改良材や炭素固定資材としての活用や循環型農業を実現する「もみ殻バイオ炭製造装置」の受注を開始した。
 同機は、もみ殻を燃焼させて「バイオ炭」を製造する装置。ヤンマーの独自技術により有害物質である結晶質シリカを生成しない燃焼方式でのバイオ炭製造を実現した。カントリーエレベータやライスセンターなど、大量のもみ殻処理に課題をもつ施設での導入を想定し、2023年からの実証試験を経て商品化した。バイオ炭は土壌改良効果で循環型農業に貢献するだけでなく、炭素を分解されにくい形で地中に長期間閉じ込めることでカーボンネガティブにも寄与する。
 主な特徴は、

  1. 化石燃料を一切使用せず、省エネと静音性を実現。着火は電気ヒーターのみで、それ以降はもみ殻の熱で自燃する。高温燃焼を実現し二次燃焼用バーナーも不要。24時間平均の消費電力が約1.5kWで省エネに寄与するとともに、運転にかかる動力を小さくすることで静音性も実現
  2. 発がん性物質「結晶質シリカ」を含まず、吸着性に優れた多孔質のバイオ炭を製造。独自の燃焼方式により煙・臭気・結晶質シリカの生成を抑制できる設計。高温炭化により、くん炭と比較して表面積が大きく、肥料などの様々な成分をより多く吸着できるバイオ炭を製造する。同機で製造したもみ殻バイオ炭は、農地の保水性や排水性の改善などの土壌改良材として安心して利用できる
  3. 省力化技術による24時間運転。自動化と遠隔監視システムによる省力化で、夜間を含めた24時間運転を実現

-など。

3.小橋工業が新型あぜ塗り機5機種を販売

あぜ塗り機を一斉刷新し、「GAIA XRM-3/XRS-3シリーズ」「DYNER RM-3/RS-3シリーズ」「アゼローター FL-3シリーズ」の5機種38型式を発売。新ハキダシ爪・新ナタ爪・新爪配列の採用で、主要機種のドラムへの供給土量を従来機比1.2倍に高め、安定した畦作りを追求した。さらに新ナタ爪の性能寿命を同2倍に延ばし、作業の手間とランニングコストの低減につなげる。小型から中型まで揃え、圃場条件に応じた選択肢も広げた。経営規模や圃場条件に応じて選択できるラインアップとした。モデルチェンジでは、あぜ塗り作業の要となるドラムへの供給土量を全面的に見直した。
 新型あぜ塗り機の主な特徴は、

  1. 新ハキダシ爪で供給土量を増やすとともに、新爪配列によって石や異物との接触リスクを抑えた。さらに新ナタ爪との相乗効果により、高い砕土性と供給土量の向上を両立し、安定した作業につなげている。また、耐久性とメンテナンス性も高めた
  2. 新ナタ爪は形状を最適化することで、摩耗による性能低下を抑えている。XRM-3、RM-3では、土が付着しやすいシールドカバー側面の一部に新型土落としゴムカバーを採用した。外側からゴムを叩くだけで土を落とせるため、掃除の手間を減らせるほか、こまめな清掃によって付着土による爪の摩耗も抑えられる
  3. 全機種に新爪配列に合わせて土の流れを最適化する新型スライドカバーを採用。操作性では、RM-3に新型コントローラを搭載し、好みのオフセット位置を記憶できる機能を追加した。記憶した位置までワンタッチで自動移動でき、格納位置やリバース位置への移動もワンタッチで行える
  4. RS-3シリーズを除く機種には天場追従機能をオプション設定し、天場への追従に加えて高さを固定した作業も選択できるようにした
  5. ラインアップでは、全機種に標準ローラと同径の樹脂ローラ「J仕様」を新設。乾燥条件や火山灰土質でも安定した土量を確保できる

-など。

4.クボタがインド向けバックホーローダを発売

同社の在インド子会社Escorts Kubota Limitedは、バックホーローダ「BLX75K」をインド市場で2027年1月より発売。同機種は、インド・グレーターノイダで開催された建設機械・建設関連機器分野の国際展示会「bauma CONEXPO INDIA 2026」で展示された。
 今回投入する「BLX75K」は、Escorts Kubota Limitedが培ったインド市場向けバックホーローダの開発・生産ノウハウに、当社が建設機械やエンジンで培った技術・知見を融合し、従来製品から機能性と品質を向上させた製品。Escorts Kubota Limitedが開発を担いながら、インド市場のニーズに応える製品へと進化させた。また、本機種にはクボタエンジンを搭載しており、優れた燃費性能と耐久性を備えている。
 クボタは中期経営計画2030において建機事業を成長けん引事業と位置付けており、その中でもインフラ整備や建設需要の拡大が続くインドを重点地域としていることから、本機種の投入により、インド市場での需要を取り込み、建機事業のさらなる拡大を図るとしている。

<業界短信10月>

1.クボタが三菱ガス化学と
 稲わらからバイオメタノール製造する共同試験

三菱ガス化学(MGC)と稲わら由来のバイオガスを原料とするバイオメタノールを製造する共同試験を行った。この共同試験は、クボタが進めている「稲わら資源循環システム」において発生するバイオガスについて、化学製品原料としての利用可能性を確認することを目的として、技術的知見を有するMGCと連携し実施したもの。共同試験で得られたデータや知見を活用し、稲わらのさらなる用途拡大について研究を進めていく。
  共同試験は、3月から8月にかけて、クボタは秋田県大潟村で実施している研究により発生した稲わら由来のバイオガスを供給し、三菱ガス化学はバイオガスを新潟の自社プラントに輸送、バイオメタノールの製造試験を実施した。共同試験において、クボタが研究を進める稲わら資源循環システムにより発生した稲わら由来のバイオガスを三菱ガス化学新潟工場へ供給し、三菱ガス化学が製造するバイオメタノールの原料として用いた結果、化学製品原料としての有用性を確認することができたという。
 クボタは共同試験で得られたデータや知見を活用し、稲わら由来バイオガスの化学製品原料としての利用可能性について、さらなる検証を進めるとし、今後もさまざまなパートナーとの連携を通じて、資源循環のさらなる拡大と温室効果ガス排出削減への貢献を目指すとしている。

2.丸山製作所で機構改革と人事

8月10日開催の取締役会で決議した役員人事を公表した。監査委員等以外の取締役の選任は、12月22日開催予定の定時株主総会を経て正式決定する。尾頭正伸代表取締役会長は、同総会後に相談役に就任する予定。
 1日付の役職異動では、取締役製造本部長兼千葉工場長兼生産企画部長には松嶋宙太氏、取締役品質本部長には大平康介氏が就いた。執行役員の関係では、上席執行役員ポンプ事業部長に内山将治、執行役員経理部長には大迫博史、執行役員M-INDUSTRIES VIETNAM CO.,LTD社長には齋藤康男の各氏が就任。監査委員等以外の取締役候補として、取締役技術本部長には鈴木健一氏が就任する予定。尾頭正伸会長は相談役に就任予定。
 機構改革では、生産本部を製造本部と品質本部に再編。製造と品質管理の機能を独立することにより、品質マネジメントの強化と生産効率の向上を図った。そのほか、調達本部を廃止し、製造本部調達部にする。日本クライス技術部は同社に移管し、技術本部クライス技術部に。岩手営業所と宮城営業所を統合し、東北営業所に。南東北営業所を山形営業所に改称-などとした。

3.オーレックのスイカ用花粉を用いたスイカが福岡県下で初収穫

同社が販売するスイカ用花粉「TANEFREE(タネフリー)」を使ったスイカのハウス栽培で、福岡県田川郡赤村と福智町の生産者グループが収穫に成功した。同花粉を使った収穫は同県で初めてとなる。
 タネフリーは、スイカの雌花に授粉することで黒く硬い種を柔らかい白い種に変え、種ごと食べられるスイカを栽培できる花粉だ。種の成長に使われるエネルギーが果実の成長に向かうため糖度が高まる傾向があり、食味の良さも評価されている。一般的な種なしスイカと異なり既存品種に利用できるため、生産者が栽培する品種本来の味わいを保ちながら付加価値を高められる。
 今回の栽培は、青果物卸売の後藤商店の紹介をきっかけに、JAバンクの農業支援活動と連携して開始した。赤村と福智町の生産者が1棟のハウスを共同で管理し、熊本での研修を通じて学んだ3本仕立て・1果採りの方法で、本格的なハウス栽培に取り組んだ。同花粉を使ったハウス栽培でのスイカづくりも初の試みとなった。この挑戦は2025年に始まったもので、2025年は収穫を目前にアナグマによる食害を受け、実現に至らなかったが、生産者らは諦めることなく、今年は「羅皇ザ・スウィート」を用いて再挑戦。2年越しで収穫を実現した。収穫したスイカは、赤村の特産品として販売。同社は、今後も生産者や地域と連携し、同花粉の普及に取り組む方針である。

4.農業食料工学会が合同大会、2026年度学会賞でヤンマーなど表彰

一般社団法人農業食料工学会は北海道札幌市の北海道大学農学部で、農業施設学会・生態工学会とともに農業環境工学関連学会2026年合同大会を開催した。大会初日の1日、北海道大学農学部大講堂で、農業食料工学会の76回(2026年度)「会員集会」及び2026年度「学会賞表彰式」を実施した。学会賞表彰式では、2026年度学会賞各賞の選考経過報告ならびに受賞業績・受賞者の表彰が行われ、飯田会長から受賞者へ賞状・楯等が授与された。表彰式の後、森技術賞(第50回)受賞者による受賞講演が行われた。
 今年度の開発賞(第13回)の受賞概要をみると、開発特別賞にヤンマーアグリの「オートコンバイン YH6115/YH6135/YH7135」。開発賞にクボタの「乗用全自動野菜移植機SKP-200H」、ササキコーポレーションの「超耕速マックスハローエース」、山本製作所の「乾燥機用乾式集塵機ゴミトルネード」が選ばれた。また、クボタは「功績賞」も受賞した。
 このうち開発特別賞を受賞した「YH6115/YH6135/YH7135」は、新たな経路生成アルゴリズムにより、最外周1周の手動刈取り後、2周目以降の自動刈取りを可能とし、小規模ほ場における自動運転可能領域を大幅に拡大。また、隅刈りに必要な機体傾斜や車速調整、稈(かん)の流し込みなどを自動化することで、経験の浅い作業者でも熟練者に近い高精度かつ安定した収穫作業を可能にした。これらの技術により、小規模ほ場におけるオートコンバインの実用性を向上させた点が高く評価された。

5.スズテックが足利市の復旧支援

7月の豪雨で大きな被害が出た栃木県足利市の市長室を訪ね、早川尚秀市長に復旧・復興対策を支援する寄付金を届けた。また、日本赤十字社の支部を通じ、地震や豪雨の被害が発生した熊本県、千葉県それぞれに義援金を送った。
 市長室で行われた贈呈式には、鈴木社長と総務部の渡邊晋部長が出席。鈴木社長が早川市長に目録を手渡した後、同市長からふるさと足利応援寄付金に対する感謝状が贈られた。
 足利市は、7月17日から18日にかけて観測史上最大の大雨に襲われ、災害救助法、被災者生活再建支援法が適用される大規模な被害が発生した。今年80周年を迎えた同社は、地元・栃木県内の数多くの顧客、取引先からの長年の支援に応え、感謝の意を込めて復旧活動を支える寄付金を贈呈。厄災に遭遇した他県にも同様の思いで義援金を贈り「一日でも早く平穏な日常が取り戻せるよう祈念する」としている。

6.山本製作所がYouTubeで各地のライスセンター紹介

同社のYouTubeチャンネルにて面白くてタメになるライスセンター情報を随時発信している。中でも日本各地のライスセンターを紹介する「ライスセンター24」は、それぞれのライスセンターの様子や業務の流れ、機器の使い方など様々な情報を提供しながら、1日の業務に密着する人気シリーズ。今回新着の「ライスセンター24SEAZON3」では、秋田県仙北氏の農事組合法人生保内南(おぼないみなみ)の朝礼から終礼まで、繁忙期の1日に密着した。生保内南では、水稲96haを作付けしており、乾燥機4基(合計320石)に加え、乾燥貯留装置「スタアデポ」(容量250t)を活用している。
 動画内では、▽朝礼から始まる、繁忙期のリアルな1日▽施設概要と人員配置▽人と設備をどのように動かしているのか▽「スタアデポ」が繁忙期に果たす役割▽乾燥機が満杯でも刈り取りを進められる理由-などを詳しく分かりやすく紹介している。
 これからライスセンターを建てたい人はもちろん、「今のライスセンターをもっと効率よく回したい」という人にも参考になる内容になっている。

7.クボタと南東北クボタが山形県と連携協定を締結

山形県、クボタ、南東北クボタの3者は、農業DXにより諸課題の解決を図り、山形県の農業の持続的発展を実現するため、包括連携協定を締結した。農業DXにより諸課題の解決を図り、山形県農業の持続的発展の実現を目指す。
 主な取り組みは、

  1. KSASを起点とした新技術の研究開発。衛星データ等を活用した農作業の自動化に寄与するスマート農業技術の研究開発、衛星データ等を活用した水稲品種「つや姫」「雪若丸」等の生産管理技術情報の提供
  2. スマート農業技術の実証・普及。スマート農業技術(自動運転トラクター、直進アシスト田植機、食味収量コンバイン等)の実証、技術導入効果の情報発信や優良事例の紹介
  3. 農業DXに係る研修会等。農業DXに係る人材育成や基礎研修、新規就農者向けの技術研修

-などとしている。

8.全国農業協同組合連合会が井関農機、
 ヤンマーと連携し可変施肥マップで水稲増収を実証

井関農機、ヤンマーアグリおよびヤンマーアグリジャパンと連携し、水稲栽培において、全農営農管理システム「Z-GIS」の可変施肥マップを活用した実証試験を実施した結果、均一施肥と比較して約5~15%の増収効果を確認、同システムによる増収効果を実証したと発表した。作成したマップを両社の可変施肥仕様の田植機に取り込み、圃場内の生育状況に応じて施肥量を自動で変更しながら、施肥・移植作業を実施したもの。併せて、可変施肥仕様の田植機への適合性も確認し、スマート農業技術の社会実装に向けた有効性を実証した。
 全農では、圃場内の生育状況に応じた適切な施肥を実現し、生育の均一化を図るため、全農営農管理システム 「Z-GIS」 における可変施肥マップ作成機能の開発を進めている。Z-GISの可変施肥マップ作成機能は、人工衛星から取得した10mメッシュの画像データを活用し、圃場内の生育ムラをNDVIの値に応じて区分して地図上に表示する。これにより、生育状況を効率的に把握・可視化するとともに、その結果に基づく施肥設計を支援する。また、圃場内の生育差に応じたきめ細やかな施肥管理や、データに基づく営農指導が可能となる。これにより、生産資材コストの低減や収量・品質の安定化につながることが期待される。
 今回の実証試験では、開発中の可変施肥マップ作成機能を活用し、対象圃場の前作栽培期間に取得したNDVIデータをもとに、圃場内の生育状況を5段階に区分した。その結果に基づき、 区分ごとに施肥量を設定した可変施肥マップをZ-GISで作成。作成したマップを、井関農機およびヤンマーアグリの可変施肥の田植機に取り込み、実証した。その結果、均一施肥区に対して、Z-GISの可変施肥マップを活用した施肥区は約5~15%の増収が確認され、可変施肥技術の有効性が示された。

9.オーレックがフォト・川柳コンテスト受賞作を発表

「農っていいね」をテーマに「第九回草の日フォトコンテスト」を実施し、「草の日(9月3日)」に同社ウェブサイトにて受賞作品を発表、作品を公開した。また同日、九州の農業高校生を対象とした「第九回 九州農高川柳コンテスト」の受賞作品も発表した。「草の日(9月3日)」は、草が持つ役割や農業・自然とのつながりへの理解を広めることを目的に、同社が日本記念日協会に登録した記念日。
 フォトコンテストは、2719点の作品が集まり、その中から最優秀賞など受賞作品15点を選出した。最優秀賞は、ささきひとし氏の「風船高く」に決定した。選者は作品について「温かく美しくそれゆえに今、少し切なさも感じる。平和という言葉を考え直すいいきっかけになる写真」と講評した。
 川柳コンテストは、お題「わたしと農業」に寄せられた作品の中で、グランプリに輝いたのは、山本にこり氏(北稜高校1年生)の「災害が 何度来ようと 種をまく」だった。選者は「この川柳に講評は必要ない。作者の前向きで力強い決意に心からのエールを」とコメントし、論評よりも作者への共感を示した。また「学校賞」には、八重山農林高校が選出された。同校にはオーレック製品が贈呈される。この他、準グランプリ3句、優秀賞13句、佳作8句が決定した。

10.やまびこがロボット事業の今後示す

ロボット事業についての説明資料を公開した。その内容は、1.ロボット事業の位置付け、2.市場環境、3.ロボット製品の技術的強み-の3つに分かれ、ロボット事業が解決する社会課題、市場規模や成長性とその見通し、同社の開発・製造拠点とこれまでの歩み、同社の持つ技術及び今後の開発戦略などが記されており、労働力不足などの社会課題を背景に、グローバル市場における業務用ロボット芝刈機事業の拡大と技術的優位性を目指す戦略をまとめたものとなっている。
 内容の一部をみると、「ロボット事業の位置づけ」については、現在、屋外作業現場では労働人口の減少、作業者の高齢化、人件費の高騰という深刻な社会課題に直面しており、やまびこのロボット芝刈機は、これらの課題に対し「省人化・無人化」、「作業品質の安定化」、「電動化・効率化」という提供価値を通じて、少人数での広大な緑地維持や管理コスト削減を実現するとしている。また、「ロボット製品の技術的強み」では、やまびこの最大の強みは、位置認識を起点としたRTK、WiseNav、WiseCutという3つのコア技術とWebポータルの掛け合わせによる統合ソリューションにある。RTK-GNSS(高精度位置認識)は、複数の衛星と基地局を活用し、誤差数㌢の精密な「パターン走行」を実現。従来のランダム走行に比べ、時間当たりの作業面積を約3倍に向上。WiseNav(仮想境界設定)は、RTKの応用により物理的なワイヤー埋設を不要にし、Webポータル上でリモートから仮想の作業領域を簡単に設定・変更できる。WiseCut(刈高自動調整)は、事前に設定したエリア(フェアウエイやラフなど)を認識し、モーターで刈刃の高さを自動昇降。これにより、異なる刈高が求められるゴルフ場でも1台で柔軟に管理可能である-など。

11.クボタがもみ殻ガス化炉の長期実証運転を開始

松本ハイランド農業協同組合和田広域ライスセンターにおいて、未利用のもみ殻から非晶質シリカを回収するとともに、廃熱をもみの乾燥に利用するガス化炉の長期実証運転を開始。本施設は2022年にJA松本ハイランドに設置され、技術実証を経て、本年から定格条件での長期実証運転を開始した。
 このガス化炉はもみ殻を空気中で600~800度Cの高温で加熱することで、可燃性の成分は熱分解・気化し、不燃性のシリカを濃縮、回収する炉となっている。同社は未利用のもみ殻の有効活用、CO2排出削減といった課題解決をめざし、もみ殻処理に最適化したガス化炉を開発した。このガス化炉で未利用のもみ殻から非晶質シリカを回収するとともに、廃熱をもみの乾燥の熱源として有効活用する。同社はシリカの用途開発と販路開拓にも取り組み、他地域への展開も可能な未利用もみ殻の地域資源循環モデルの構築を目指す。
 同社はJA松本ハイランドにおいて、本施設を米・麦の収穫時期に合わせて継続的に稼働するとともに、シリカの用途開発や販路開拓にも取り組み、サステナブル材料としてのもみ殻地域資源循環モデルの構築を目指す。今後も、水循環、資源循環、カーボンニュートラルを軸とした技術開発を通じて、環境課題と社会課題の解決に貢献するとともに、未利用バイオマスを資源として有効活用する新たな環境事業の実現を目指すとしている。JA松本ハイランドは、本施設の長期実証運転を通じて得られる運営データや効果検証を積極的に共有し、同様の課題を抱える全国のライスセンターにおいて、持続可能な施設運営モデルとして普及していくことを強く期待しているとした。