2024年10月10日発行
<業界短信-新製品10月>
<業界短信10月>
- クボタが大阪万博パビリオンの展示内容発表
- ヤンマーホールディングスがCLAASインディア買収
- スズテックが自治体取り組みに参画、小学生が工場見学
- 7月31日、日本農業法人協会が脱脂粉乳の活用促進など緊急提言
- 第11回ロボット大賞で大臣賞にアイガモロボ、優秀賞に無人ロボットコンバイン
- ヤンマーマルシェが本社ビルにレストランオープン
- ヤンマーグリーンシステムが大規模ハウスの実証実験でタカミヤと協業
- ヤンマーグリーンシステムがチェコのTEDOM社買収
- 三菱マヒンドラ農機が創業110周年キャンペーン
- オーレックが九州農高川柳コンテスト・フォトコンテスト結果発表
- クボタが米アグリテックスタートアップを子会社化
- サタケの業務用加圧式IH炊飯機が日食優秀食品機械賞受賞
- 静岡製機がヒーター、加湿機で110周年キャンペーン第3弾
- やまびこのT字型草刈機がドイツのイノベーションメダル受賞
- 井関農機が熊本で農業女子セミナー開催
- 三菱マヒンドラ農機が北海道更別農高でひまわり迷路支援
- サタケが「真吟の会」創設会議、39社参加
- JAグループが国産国消直売所キャンペーン
- やまびこがマルチハイブリッドキューブ実証運用を開始
<業界短信-新製品10月>
1.タカキタが汎用型微細断飼料収穫機を来年発売
汎用型微細断飼料収穫機を2025年に新発売する。本体「SMR1031」とマルチヘッダ「SMR-MH5」で構成、エンジンは最大出力74.4kW(101.2PS)のディーゼルを搭載。飼料用イネ・ムギの長稈品種、トウモロコシ、ソルゴーなど長大作物の刈取りに対応する。切断長は4段階(理論切断長最小6mm/11mm/19mm/最大29mm)に調整可能。高品質なサイレージづくりに貢献する。
主な特徴は、
- 微細断された収穫作物を高密度に圧縮し、ネット方式によりスピーディーに結束・梱包。フレッシュなままの作物を、素早く高密度(乾物密度約180~200kg/m3)に梱包して高品質なロールベールに仕上げることが可能
- マルチヘッダ採用で、従来機以上の刈取性能を確保。飼料用イネ、ムギの長稈品種、トウモロコシ、ソルゴーなど長大作物の刈取りに対応したマルチヘッダを搭載した。作業幅は180cm
- ハーベスタ部は省エネアップカット方式を採用。理論切断長を4段階に調整が可能。切断長の設定はスプロケットの交換で簡単
- シュート部の形状を見直すことで吹上性能が向上。タチシュート部のインナーやシュートヘッド部の材質をステンレスに変更し、デフレクタ部に耐摩耗鋼を採用することで耐久性が向上
- ワイドクローラは幅550×接地長1,845 mm。平均接地圧27.1kPaで、湿地でも直進、旋回性に優れている
-など。
2.田中産業が出荷用メリヤスネット袋を新発売
農産物の包装・出荷用メリヤスネット袋「ノビルネ nobirune」の全国一斉販売を始めた。ノビルネは玉葱用(本体色:K赤または赤)、玉葱・みかん用(K赤)、スィートコーン用(緑)ネット、そして種籾消毒袋(青・赤・黄・緑・白)をラインアップする。大量輸送袋などの農業資材、堆肥環境資材、Bloom・ゴアテックス関連商品ほか、これまで生産現場で必要不可欠な商品を確立してきた同社は、ここでメリヤスネット袋という新たな商品を市場に投入した。
主な特徴は、
- 通気性が良く、強度抜群
- ネットの下部に把手があり、持ち運びが楽(玉葱、スィートコーン用)
- 色展開・ラベル付きで管理が簡単
-など。
玉葱ネットの主な対象内容物は玉葱、芋、カボチャ、赤系の根菜。他にタコ、貝類など水産物にも適する。玉葱・みかんネットは玉葱、芋、柑橘類、赤系の根菜、貝類などに対応。スィートコーンネットはトウモロコシ、豆類に最適である。種籾消毒袋は玉葱ネットに比べて太い糸を採用し、生地を丈夫にしてある。同袋は最大18kgまで梱包可能。主な対象内容物は種籾消毒用である。
同社では、「ノビルネ特設サイト」をホームページ上に設け、情報発信している。
3.小橋工業が大型ハイパーロータリ販売開始
大型トラクターに対応した高い耐久性と機能性を誇るハイパーロータリ4モデル(1シリーズ)の販売を開始した。従来からある3モデル、SE、SRV、SRZのモデルチェンジに加え、新モデル「SV」を設定した。新しい4モデルは要求性能に合わせて最適な爪が選べ、作業環境ごとの作業能率が向上する。爪・耕幅・本体仕様のラインアップが拡充された新しいKOBASHIのハイパーロータリは、所有のトラクターにベストマッチの1台が選べる。
主な特徴は、
- 業界初のシングルミッション仕様で、最大適応馬力106PSかつ最大耕幅2.8mとした。従来モデルよりも機能を充実させながら、シングルミッションを採用。これにより軽量かつリーズナブルな価格を実現
- キャスター付きスタンドを標準装備し、耕幅2.2~2.8mでフランジ仕様とホルダ仕様をラインアップ
- 要求性能に合った爪が選べる。新型の快適Z爪、S爪に加え、従来はオプション販売のみであった爪も標準ラインアップ。圃場の土質や水分など作業環境に最も適した性能を選べるように、爪の選択肢を大幅に広げた
- 簡単・安全にエプロンの跳ね上げができるクイックアシスト、ステンレスエプロン、広幅なホイルゲージで耕深が安定-の3機能を新たに追加
-など。
4.タカキタが国内最大のスラリータンカー発売
タカキタが国内最大のスラリータンカスプレッダ「STS18000」を新発売した。国内最大の大容量タンク(18,000L)で作業効率をアップする。機体はキズ、腐食に強い亜鉛メッキを使用。公道走行対応。適応トラクターは110kW(150PS)以上。
主な特徴は、
- ステアリング付きアクスル=サスペンション・ステアリング付き脚部で草地へのダメージを和らげる
- 下方散布標準装備=スラリーの飛散を防止し、環境に配慮した下方散布装置を標準装備。特殊な散布皿で散布方向の調整可能。また、ポンプは水平軸で回転する遠心ポンプを搭載。凍結防止の水抜きも簡単操作
- 油圧ブレーキ装置付き=油圧式ブレーキで下り坂も安心。低圧広幅タイヤのため、軟弱・凹凸条件の圃場でも安定した牽引作業が可能
- 投入口延長=漏斗状の投入口でこぼれによる汚損を防ぐことができる
- ステアリングロック確認機能=車軸ステアリングのシリンダと連動した圧力ゲージを装備し、ステアリングロックのオン/オフをトラクター内よりゲージにて確認できる
- 残量メーター採用=タンクフロント部に、フロート式のタンク内残量メーターを装備。トラクター側からの残量が確認できる
-など。
<業界短信10月>
1.クボタが大阪万博パビリオンの展示内容発表
東京・日本橋のコングレスクエア日本橋で開催された2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)における、未来社会ショーケース事業「フューチャーライフ万博・未来の都市」での協賛12者による展示内容発表会に出席し、同社が担当する「地球と人にやさしい、未来の”食と農業”の研究所」がコンセプトの「食と農業」に関する展示内容について明らかにした。
同社からはKESG推進部長の習田勝之氏が登壇。「未来の都市」パビリオンの「食と農」分野でのブースのイメージや概要をスライドと動画を用いて説明した。それによると、コンセプトは「地球と人にやさしい、未来の”食と農業”の研究所」。空間全体を使ったインタラクティブな展示体験を通して、プラネタリーコンシャスな食と農業の未来に思いを馳せ、気づきや新しい考えが芽生える場所を目指すとした。クボタのエリアに足を踏み入れると、全幅20mを超える天幕スクリーンと巨大LEDモニターに、未来の食と農業のイメージが広がる。エリアの中央には未来の食と農業について考えるシミュレーションゲームを用意。様々な未来のテクノロジーや持続可能なフードシステムについて楽しく学べるようにする。無人の自動運転農機は実物に限りなく近いイメージを会場で発表する予定。
習田氏は「命を支えるプラットフォーマーとして様々な国、地域、立場の人たちと未来の食と農業について考え、ともに語りたい」と意気込みを披露した。
2.ヤンマーホールディングスがCLAASインディア買収
グループ会社であるYanmar Coromandel Agrisolutions(ヤンマーコロマンデルアグリソリューションズ)を通じて、CLAAS India(クラース インディア)の全株式を取得した。株式譲渡は2024年9月30日に完了。インドでのコンバイン生産の実績があるクラース インディアをヤンマーグループに迎えることで、インドにおけるアグリ事業の拡大を加速させる。
ヤンマーアグリ代表取締役社長・所司ケマル氏は「インドは世界でも穀物生産量がトップクラスであり、アグリ事業において非常に重要な市場。今回の買収で幅広い商品ラインアップが展開できるようになり、インド国内でのヤンマーのプレゼンス向上に大きく貢献すると考えている。今後、両社の強みを活かし、より多くのお客さまにヤンマーの商品をお届けしていく」とコメント。CLAASグループCEOのヤン・ヘンドリック・モール氏は、「CLAASとヤンマーは、技術的な品質と、信頼性の高い製品へのこだわり、農業従事者をはじめとするステークホルダーとの関係性など、多くの共通の価値観を持っている。CLAASグループとして、インドでの農業機械市場におけるヤンマーのさらなる発展を祈っている」とコメントしている。CLAASは今後も自社製品のサポートを行い、インドでのエンジニアリングと調達活動を成長させていく。
3.スズテックが自治体取り組みに参画、小学生が工場見学
宇都宮市が実施した「宮っこトライ」に協力し、市内の小学校2校の生徒と保護者が8月中の2回、同社の工場見学に訪れた。宮っこトライは、市内在住・在学の小学生4年生から6年生を対象とする社会体験の一環となる企画で、市内の店舗、工場での仕事体験、工場見学、仕事の模擬体験などを行うもの。
同社では、一通りの会社説明の後、製品の製造工程、部品加工から組み立て・出荷工程、豆苗の栽培~出荷工程を見学。参加者はそれぞれの現場で質疑応答を交えながら熱い視線を向けていた。同社は、「夏休みのよい思い出となり、少だけでもお米づくり・ものづくりに興味を持っていただければ幸い」とし、「今後もこうした取り組みに積極的に参加したい」と、社会貢献に意欲をみせている。
4.7月31日、日本農業法人協会が脱脂粉乳の活用促進など緊急提言
一般社団法人北海道農業法人協会と連名で、「バター低関税輸入枠追加に関する緊急提言」を農林水産省へ提出した。当日は日本農業法人協会・紺野和成専務理事及び北海道農業法人協会・川口谷仁副会長が農林水産省畜産局・松本平局長に同提言を手交した。
同提言は、6月に開催された「乳製品需給等情報交換会議」を踏まえて、国がバターの輸入枠数量4000tの追加を決定したことを受けて反論したもの。同協会は令和2年に策定した「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」にて、酪農の生産基盤をより一層強化することを柱としており、今回の決定はこれまでの国及び酪農業界の方針と相反すると主張。協会酪農会員による生産基盤の回復に向けて、
- 国内生乳の需給緩和の現状下でバターの輸入枠追加という政策上の矛盾の説明
- 国主導による組織的な脱脂粉乳の国内での利活用並びに海外輸出
- 酪農業界を取り巻く課題解決のため産学官が一体となった「検証部会」の設立
- 配合飼料価格安定制度の抜本的な見直し等も含めた新たな政策立案
-を提言している。
5.第11回ロボット大賞で大臣賞にアイガモロボ、
優秀賞に無人ロボットコンバイン
農林水産省は第11回ロボット大賞の受賞ロボットを発表した。今回は農林水産大臣賞にNEWGREENの「水田に浮かべる自動抑草ロボット『アイガモロボ』」(井関農機取り扱い製品)、優秀賞(農林水産業・食品産業分野)にクボタの「無人ロボットコンバイン」が輝いた。ロボット大賞は、特に優れたロボットや部品・ソフトウエア、それらの先進的な活用や研究開発、人材育成の取り組みなどを表彰する制度。今回は2月19日~4月12日の募集期間に寄せられた全85件の応募の中から特別委員会等の審査を経て、各賞を決定した。
受賞概要をみると、農林水産大臣賞を受賞したアイガモロボは、化石燃料や化学農薬、人の手を使わずに自動で走行する水田抑草ロボット。農研機構との実証実験では、収量が1割増加し、除草工数が6割削減された。優秀賞を受賞した無人ロボットコンバインは、稲や麦の収穫作業を自動で行う業界初の機械。2024年1月に販売を開始し、目視監視下での無人走行に分類される。先進技術と制御技術を駆使し、圃場形状マップの自動作成や走行ルート設定、タンク満杯時に排出位置への自動移動などの機能を備える-などと評価されている。
6.ヤンマーマルシェが本社ビルにレストランオープン
ヤンマーホールディングスの本社ビル12階で、ビュッフェレストラン「SEA & FARM by YANMAR MARCHE(シー アンド ファーム バイ ヤンマーマルシェ)」をグランドオープンした。これに先立ち、メディアに向けて先行試食会を開催。山岡社長が挨拶し、同社の取り組みと同店の概要を説明したのち、質疑応答が行われ、参加者は食材にこだわったビュッフェを賞味した。
同店の前身であるヤンマーグループの社員食堂は、2017年から一般にも開放し好評を博していた。しかしコロナ禍の影響により2020年に休業。その後、食堂をリニューアル、店舗デザインおよびメニューを一新し、「SEA & FARM by YANMAR MARCHE」として4年ぶりに営業を開始した。試食会の冒頭では山岡社長が登壇。ヤンマーグループおよびヤンマーマルシェの理念とビジョン、これらに係る事業や取り組みを紹介した。続けて「ヤンマーの事業領域である『大地』『海』『都市』を象徴するレストラン、それがシー&ファームです」と力強く紹介した。店内は海の安らぎを感じるような空間デザインにしており、大地と海の恵みを味わうレストランとしてメニューを設定している。コンセプトについて山岡社長は「自然の恵みをたっぷり受けて大切に育てられた野菜や海の幸を都会の空を感じながら味わう。『おいしさ』を感じるたびに、それを生み出した生産者と自然への感謝があふれ、心がワクワクするレストラン。自然との共生をテーマに、私たちの取り組みが未来への架け橋になるようにしたい」と説明した。
7.ヤンマーグリーンシステムが
大規模ハウスの実証実験でタカミヤと協業
持続可能な農業を実現するための革新的な栽培技術の提供を目的に、タカミヤと協業し、大規模農業ハウスにおける高効率な作物栽培の実証実験を開始した。同社は、長年にわたる農業設備のノウハウを活かし、タカミヤが運営する「TAKAMIYA AGRIBUSINESS PARK」(TAP)」にて、持続可能な農業の実現を目指した協業を行う。TAPは、農業従事者の普及・教育およびリスクを減らして就農できる環境を構築すべく運営している、農業における全てがわかる総合農業パークであり、ヤンマーグリーンシステムの栽培設備とタカミヤの農業用ハウスを組み合わせることで、農業分野における新たなソリューションを生み出す。
今回の協業では、タカミヤが展開する大規模農業ハウス内でヤンマーグリーンシステムの先進的な栽培設備を活用した実証実験を行う。これにより、ハウス内で高度な環境制御を実現し、年間を通じて高品質な農作物の安定生産を目指す。ヤンマーグリーンシステムの栽培設備は、環境負荷を低減し、省力化を図るために設計されており、この協業により、生産性向上と品質安定化を実現する。
8.ヤンマーグリーンシステムがチェコのTEDOM社買収
チェコの投資会社ジェット・インベストメントから、チェコのコージェネレーションメーカーであるTEDOM社の株式を100%取得する契約について合意したと発表した。チェコの規制当局からの承認をもって買収が完了し、TEDOM社はヤンマーグループの一員となる。
TEDOM社は分散型エネルギーシステムの包括的なソリューション、メンテナンス、サービスを提供する世界有数のコージェネレーションメーカー。また発電、パワーバランシング、電力・ガス販売、ESGコンサルティングなど、様々なエネルギーサービスも提供している。約1000人の従業員を擁し、チェコ共和国、ドイツ、ポーランド、スロバキア、アメリカ合衆国、イギリス、カザフスタンで事業を展開している。TEDOMグループは、2024年に約3億1500万ユーロの売上高を見込んでいる。ヤンマーエネルギーシステムでは「本提携により、エネルギー分野におけるヤンマーグループの地位を強化し持続的な成長を支えることが期待される」としている。
https://www.yanmar.com/jp/energy/news/2024/09/05/141739.html
9.三菱マヒンドラ農機が創業110周年キャンペーン
創業110周年記念企画として、2つのキャンペーンを同時開催すると発表した。1つは三菱ディスクハローKUSANAGI「最後に貰える」無料モニターキャンペーン。これは、応募者の中から抽選で3名に、1年間の無料モニターの権利を進呈。また、モニター期間終了後にはモニター機をそのままプレゼントする。モニター機は110周年を記念した特別カラー「レッド」にペイントされたKUSANAGIを用意。この機会に、最新鋭のディスクハローを無料で試すことができる。
もう1つは「スペシャルペイントGAトラクター」11台限定販売キャンペーン。これは、GAシリーズ(302/332/362/452/502/552)を、メーカー希望小売価格のまま特別塗装で11台限定販売。ホワイトノーヴァガラスフレーク、グラファイトブラックガラスフレーク、ステルスグレーの3色から好みのカラーを選べる。ホイールはすべてダークメタルグレー色で統一。個性あふれるトラクターを購入できる。
10.オーレックが九州農高川柳コンテスト・フォトコンテスト結果発表
9月3日の草の日(同社が2016年、日本記念日協会に登録した記念日)にちなみ、「第7回九州農高川柳コンテスト」と「第7回フォトコンテスト」の結果を発表した。過去最多の参加校及び応募数となった「第7回九州農高川柳コンテスト」の、今回のお題は「わたしと農業」。グランプリには、沖縄県立中部農林高校3年の「廃棄野菜 家に帰ると 一級品」が選ばれ、賞状と盾、副賞として3万円分の図書カードが贈られた。選者を務めた川柳作家のお鶴氏は、講評で「大切に育てた野菜が破棄されるという悲しい現実があるが、家に持って帰れば、母の手により美味しいおかずに早変わり。一級品になる。あたたかくて、前向きな川柳に感動した」と述べた。また、学校賞に選ばれた中部農林高校には、オーレック製品1点が贈呈された。
「第7回フォトコンテスト」のテーマ「農っていいね!」には、3,214点の応募が寄せられ、最優秀賞には、「朝飯前のひとしごと」と題したまっち氏の写真が選ばれた。これは、一晩中雨の降り続いた翌朝、稲刈り前の田んぼに溜まった雨水を早朝から柄杓で汲み取って回る朝食前のひとコマを撮影したもの。両コンテストとも、優秀賞や佳作など多くの作品が選ばれており、詳細は同社HPで確認できる。
11.クボタが米アグリテックスタートアップを子会社化
同社と北米機械事業統括会社であるKubota North America Corporation(本社:アメリカ合衆国テキサス州、以下「KNA」)は、画像解析技術とAIにより、果樹の生育状況を把握し、収穫適期・収穫量を予測するサービスを手掛ける米国のスタートアップ企業「Bloomfield Robotics,Inc.(以下Bloomfield社)の株式を取得し、KNAの子会社とした。Bloomfield社は、自社開発した専用のカメラで果樹の画像データを撮影し、その画像データをAIで解析して、ブドウやブルーベリーなどを栽培する果樹農家の効率的な作業を支援するSaaS(Software as a Service)ビジネスを手掛けている。
同社のカメラをトラクター等に取り付け、走行しながら果実の色や成熟度、大きさといった作物の状態をクリアな画像データとして収集し、AIで解析することで収穫適期や収穫量を予測する。果樹農家は本サービスを利用することでより効率的な作業が可能となり、最適なタイミングでの収穫による収穫量向上や適切な人員配置によるコスト削減を実現することができる。今回のグループ会社化により同社グループは、Bloomfield社のもつSaaSビジネスの知見やデータ活用のノウハウを取り入れるとともに、トラクターやスプレヤーなどの農業機械と組み合わせた精密農業を実現し、スペシャリティクロップ市場におけるソリューション事業の創出を加速させる。
12.サタケの業務用加圧式IH炊飯機が日食優秀食品機械賞受賞
業務用加圧式IH炊飯機「SILK」が12日、都内にある第一ホテル東京で贈呈式が行われた日本食糧新聞社主催の「第27回日食優秀食品機械・資材・素材賞」の機械部門で受賞しました。「日食優秀食品機械・資材・素材賞」は、食品業界を力強くバックアップするための機械・ロボット、資材、素材業界の発展を期し、その貢献を顕彰し感謝を表すために1998年に制定された。今回で27回目。選考基準として、食品業界において新製品の創出に役立ち、品質の向上やコストの低減、製造の効率化などに寄与して、販売の増進、業界の活性化に役立つものとされる。
業務用加圧式IH炊飯機「SILK」は、釜内を「1.2気圧&106度C」の状態で炊飯できるサタケ独自(業界唯一)の業務用IH炊飯機。た。さらに「高級」「上質」「エレガント」「やさしい」「なめらか」「光沢」など、絹(SILK)のイメージと重ねている。また、製品のタグラインとして「ひと粒も 一杯も おいしく」を据え、一粒ひと粒を丁寧にしっかりと炊くことで、ひいては釜一杯、茶碗一杯のご飯もおいしくするという思いを表現している。同製品は、「ムラが少なくふっくら」「時間が経ってもおいしい」「ガスを使わずCO2発生を抑制」「排熱が少なく快適な作業環境」など、ご飯の品質や環境負荷の低減が認められ、コンビニエンスストアやスーパーなどに広く利用されている。今回、これらの特徴や実績が評価され受賞となった。サタケは今回で5度目の受賞。同社は、これからも高機能・高品質で、市場から求められる製品開発に努めていくとしている。
https://www.satake-japan.co.jp/news/new-release/news240919.html
13.静岡製機がヒーター、加湿機で110周年キャンペーン第3弾
来年2月28日までの間、同社創立110周年の記念キャンペーン第3弾「静岡の特産品プレゼントキャンペーン 冬の陣」を展開している。内容は、今年4月以降にヒーターまたは加湿機の対象機種を購入し、応募登録した人に県内特産の食品を贈呈するもので、抽選で110人に当たる。対象機種は、ヒーターは灯油炊き、灯油節約型のサンストーブ、灯油炊き熱風ヒーター「ホットガン」、薄型遠赤外線ヒーター「ほかっとシリーズ」、遠赤外線電気ヒーター「ホカットeシリーズ」、加湿機は人用、工業用(静電気トラブル防止など)がある。
応募方法は、同社ホームページのキャンペーンコーナー掲載のQRコードで製品情報を登録し、賞品を選択する。賞品は(1)春華堂うなぎパイ(36本入り)(2)とんきいバラエティセット(スモークソーセージ、ベーコンなど)(3)クラウンマスクメロンゼリー(6個入り)(4)みかんジュースセット(8本入り)(5)浜名湖名産うなぎのかば焼き(たれ付き1尾)のいずれか。
14.やまびこのT字型草刈機がドイツのイノベーションメダル受賞
ドイツのニュルンベルクで開催された「GaLaBau 2024」で同社製品のT字型草刈機「DTT-2100」がイノベーションメダルを受賞したと発表した。イノベーションメダルはドイツの緑化・造園業界で権威のある賞の1つであり、造園及び都市環境デザインに関連する企業や製品の中でも、特に革新的な技術やサービスを提供したものに贈られるもの。同社では、「同草刈機の先進性が高く評価されたものと考えています」と今回の栄誉を受け止め、今後の販売推進活動などに弾みをつける。
やまびこのT字型草刈機をイノベーションメダル受賞機に選出した「GaLaBau 2024」は、園芸、造園、グリーンデザインに関する欧州最大規模の展示会。ドイツ南部のニュルンベルクで開催されている。今回は、世界80カ国から6万6000人以上の来場者と1100を超える企業・団体が出展、参加し、賑わいをみせた。同展で行われている「イノベーションメダル」には今回、160社以上のメーカーから応募があり、その中から同社のT字型草刈機「DTT-2100」を含む15種の製品が栄誉に輝いた。イノベーションメダルは、ドイツの緑化・造園業界でも権威のある賞の1つであり、特に革新的な技術やサービスを提供したものに贈られることから、同社は「バッテリー駆動で環境に優しいDTT-2100は、独自のT字型カッティングヘッドにより、通常の刈払機では作業が難しい領域でも草刈りが可能です。このような先進性が高く評価されたものと考えています」と受賞の喜びを語っている。
15.井関農機が熊本で農業女子セミナー開催
ヰセキ九州の本社内にある夢ある農業応援九州研修所九州アグリサポートセンターで、「夢ある‘農業女子’応援 Project in 九州(熊本)」-女性農業者向け自動操舵トラクター・スマート農機に関する農機取り扱いセミナー-を実施した。同社は2013年より農林水産省の「農業女子プロジェクト」に参画している。今回、女性農業者が日ごろ抱える農業機械に関する悩みや課題を解決することを目的とした農機取り扱いセミナー「夢ある‘農業女子’応援 Project in 九州(熊本)」を開催、トラクターの安全な操作方法や自動操舵トラクターの操作方法、スマート農機の活用法など基本的な内容を中心とした座学・実習セミナーを実施した。当日の天候は晴れ。熊本県、福岡県の女性農業者ら6名が参加した。開会に当たり、ヰセキ九州の梁井則明営業本部長より挨拶。次に座学として、九州農政局生産部生産技術環境課農政調整官である里方弘祐氏がスマート農業をめぐる情勢について講演した。その後、ヰセキ九州販売促進部の吉川侑希氏がトラクターの基本操作とスマート農機の説明とともに、実習で使用する自動操舵システムトラクターを紹介した。
また、圃場実習では、トラクターBFシリーズでの直進作業の操作方法に関する研修を実施。今回使用した機械は、トラクターがBFシリーズ(60馬力)直進アシストシステム搭載1台、同じくBFシリーズ(60馬力)の後付け自動操舵システム搭載1台。実習では、井関農機・商品企画部の田代奈々氏をはじめ、ヰセキ九州販売促進部の吉川氏、寺沢侑希望氏、竹永洋介氏がスタッフとして対応した。
参加者からは、「最新のトラクターに乗ったり、見たりすることができてよかった」「スマート農業についてとても勉強になりこれから女性農業者へもっと広がっていくべきだと思った」「貴重な体験ができて良かった」-などの声が寄せられた。
16.三菱マヒンドラ農機が北海道更別農高でひまわり迷路支援
同社は北海道更別農業高等学校のスマート農業学習を、過去3年にわたり支援。この度ひまわり迷路が完成し、9月24日(火)に「ひまわり迷路オープニングセレモニー」が行われた。セレモニーには更別農高の生徒・教職員のほか、村長・副村長・教育長・JA組合長・地元の小学生など総勢250名が参加し、テープカットや同校生徒による太鼓演奏などで、学校と地域が一丸となってスマート農業の推進を祝った。同社からは、グローバル事業開発部の金子実樹氏が出席し、テープカット、お祝いの挨拶を行った。また、セレモニー終了後には、ひまわり迷路の体験や地域生産者の厚意によるポップコーン試食、更別農高産フライドポテトの試食など、来場者が楽しめる様々な企画が実施された。
本年度でスマート農業学習3年目を迎えた同校は、過去2年間の同社との連携による農業学習の取り組みなどが高く評価され、文部科学省の令和6年度高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)に採択された。今後は新しくGNSS自動操舵システムや農薬散布ドローン、牛群管理システムが導入される予定で、更なるスマート農業学習の推進が期待されている。同社では、「今後も地域と協力し、持続可能な農業の発展に貢献してまいります」としている。
17.サタケが「真吟の会」創設会議、39社参加
本社で日本酒の酒質が変わる新精米技術「真吟」に関する意見交換や試飲などを行う「真吟の会」の創設会議が9月20日に開かれ、全国から酒蔵や委託精米会社など39社が参加、未知の領域となる真吟米による日本酒造りに真剣に向き合った。「真吟」は、米を玄米のまま平たく削る精米技術で、雑味の元となるタンパク質(米の表面に多く分布)を従来よりも効率よく取り除き、よりスッキリとした繊細な酒を醸すことが可能となる。
真吟の会は真吟米の特性、醸造方法に関する事例紹介などを通じて、日本酒の新たな価値創造と普及を目的に創設された組織で、今回の会議が第1回。席上、真吟米の特性について発表した同社プラント営業部の新山伸昭支援部長(酒米担当)は、真吟米による日本酒作りは未知の領域と指摘しつつ、「日本酒を醸す酒蔵と精米のプロである委託精米会社、サタケが情報交換することで真吟米醸造法への理解がより深くなる」と今後の展開に期待を寄せた。
https://www.satake-japan.co.jp/news/new-release/news240926-1.html
18.JAグループが国産国消直売所キャンペーン
11月30日まで「実りの秋!国消国産JA直売所キャンペーン2024」を実施。これは、全国各地にある約1,700カ所のJA直売所に2回以上来店し、店内ポスターからスマホで2次元コードを読み込み、スタンプを集めて応募すると、47都道府県とっておきの国産の農畜産物・加工品が抽選で総勢14,100名に当たるキャンペーン。賞品は応募者自ら47都道府県から選ぶことができ、スマホに表示される専用の応募フォームから、全国各地の米や肉、野菜、果物、各種加工品等の中から好きな賞品を選べる。さらに応募時に選択すれば、希望した都道府県の賞品に落選しても、再抽選によりランダムに他の都道府県の賞品が当たる可能性がある。また、スタンプ2つで1口、3つでもう1口の応募ができ、スタンプを繰り返し集めれば1人当たり何口でも応募可能となっている。
加えて、JAグループは同期間中、JA直売所で買い物したレシートを撮影して応募すると抽選で300名に国産和牛が当たるキャンペーンも実施する。両キャンペーンとも、応募の際は、事前にキャンペーン公式LIアカウントを友だち追加する必要がある。
JAグループはこれらのキャンペーンを通して、同グループが提唱する「国消国産」(私たちの国で消費する食べものは、できるだけこの国で生産するという考え方)について多くの人に知ってもらい、JA直売所で選んだ旬の国産食材を美味しく味わいながら、みんなで「国消国産」を実践してほしいとしている。
19.やまびこがマルチハイブリッドキューブ実証運用を開始
太陽建機レンタルとの協業により、静岡県下の工事現場における仮設ハウスへの電力供給の実証運用を開始したと発表した。新開発のBESS型(バッテリーエネルギー貯蔵システム)「shindaiwa 50kVAマルチハイブリッドキューブ」を組み入れ、実証する。実証では、電力のすべてを賄いながら、CO2排出量の7割削減及び軽油消費量の削減効果の検証に取り組む。新開発のBESS型「shindaiwa 50kVAマルチハイブリッドキューブ」は、蓄電池と50kVAパワーコンディショナーを搭載した電源供給システム。同社開発の新エネルギーマネジメントシステム(K-EMS)を通じて外部にある発電機を含めた統合制御を行うことができる。このため、晴天時は太陽光発電の余剰電力を蓄電池に蓄えることで発電機の稼働を不要にし、雨天時は、蓄電池からの電力供給を優先しながら発電機の稼働を最小限に抑える制御を行う。太陽光という再生可能エネルギーの最大活用とCO2排出量の最小化の実現を図る仕組み。
今回、建設・土木の工事現場や各種イベント会場などに様々な機器を貸し出し、レンタルを通じて地域社会の街づくりへの貢献を目指す太陽建機レンタルとの協業により、仮設ハウスにおける電源供給時のCO2排出量7割削減に向けた実証運用を開始した。特にこれまで仮設ハウスで使用される太陽光パネルに加えて新開発のBESS型を組み入れることにより、電力の全てを賄いながら、CO2排出量の削減という低炭素化の両立を目指す。この他にも、同システムでは、発電機や燃料残量を遠隔で確認できるため、給油などの現場の作業工数が減り、軽油消費量の削減効果の検証も進める。