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農業機械関連ニュース

2024年8月14日発行

<業界短信-新製品8月>

  1. ササキコーポレーションが新型アクティブロータリー発表
  2. 大島農機が遠赤外線乾燥機7型式を発売
  3. 松山が大型トラクター向けロータリーを発売
  4. 本田技研工業が着脱バッテリー式ポータブル電源を発売
  5. みのる産業が静電噴口の新型2機種を発売
  6. ヤンマーが水素燃料電池発電システムを商品化
  7. クボタ子会社が統合環境制御システム拡充

<業界短信8月>

  1. やまびこがエアロジーラボとハイブリッドエンジンドローン開発で覚書締結
  2. 井関農機がISEKI Japan設立し国内販売会社を合併
  3. クボタが2024年版統合報告書、ESGレポートを公開
  4. キャニコムがタイ・バンコクに新会社設立
  5. クボタがKSAS10周年特設サイト公開
  6. 静岡製機が110周年キャンペーン第2弾
  7. JA全農が「畜産酪農サステナビリティアクション」を発行
  8. ヤンマーアグリがフィリピン水田メタン削減事業でフェイガーと協業
  9. オーレックホールディングスが福岡オフィスを開設
  10. 金子農機が新執行体制を発表
  11. 日本農業機械工業会が2023年動態統計確定値を発表
  12. JA全農と日本ハムが事業連携に関する協定書を締結
  13. ヤンマーアグリと井関農機が協業強化
  14. 井関農機が「プロジェクトZ」施策の実施及び損失計上見込みなど発表
  15. ササキコーポレーションなどが2024年度開発賞

<業界短信-新製品8月>

1.ササキコーポレーションが新型アクティブロータリー発表

同社関東営業所で会見し、超耕速シリーズの新製品「アクティブロータリー」3機種を発表した。最高速度5.5km/時と驚異的な作業速度、あるいは速くかつ高い精度により耕うん回数を減らすことで作業能率を大幅にアップさせる同ロータリーは、今回、新しく作業幅2mのニューフェース(トラクター適応馬力45~75PS)を加え、同2.2m、同2.4mの3機種18型式で構成している。会見には戸田勉取締役営業本部長、碇敬介営業企画部・CS推進部次長、開発担当者らが出席した。戸田取締役は挨拶の中で、農家の生産コストダウン・利益拡大に寄与する超耕速シリーズの新製品「超耕速アクティブロータリー」の製品力に期待をかけていると強調した。各機種の出荷は10月から開始する予定。
 主な特徴は、

  1. 特許取得済みのCK爪の性能をより大きく発揮する新オーバーラップ配列の採用で馬力ロスを低減し、粘土質などの過酷な条件下でも安定した高速作業が行える
  2. 作業速度を上げても砕土性能の低下が少なく、最高速度5.5km/時で作業効率を大幅に向上
  3. 全モデルにアシストレベラーを装備し、従来機の3分の1の力でレベラーを持ち上げられるように
  4. ウェーブラバーとステンレスカバーを全モデルに装備。カバー内部でラバーに土が当たった際は振動で付着した土が落ち、加えてバイブロステンレスカバーにより可変式の上下振動で一層土の付着を低減

-など。

2.大島農機が遠赤外線乾燥機7型式を発売

大島遠赤外線乾燥機「RCシリーズ」7型式を新発売した。「コストを抑えて農家を応援」をコンセプトに、コストパフォーマンスに優れた乾燥機に仕上げた。販売型式は「大島RC25/30/35/40/45/50/55」の7型式。
 主な特徴は、

  1. 穀物が機内を循環する際に、全ての籾に遠赤外線をむらなく照射、水分の蒸発を促す。乾燥部の上部では、機内を循環する温風の流れをさらに効率的に流れるよう新設計を行った
  2. 明るく見やすい液晶タッチパネルモニターで作業操作をサポート。自動停止乾燥は、穀物の水分状態によって熱風温度を自動制御し、設定水分になったところで自動停止
  3. イチおし乾燥は水分が多い時には食味が低下しないようにさらに低い温度で乾燥し、途中の水分状態により、乾燥効率を徐々に上げる
  4. プログラム乾燥は、希望の時間で乾燥、休止、再乾燥を設定でき設定水分値で自動停止させる
  5. 排塵ファンには特殊なサイレンサーを装着、より静かに。夜間でも隣近所に気を使わずに作用ができる。従来より大幅な騒音低下に
  6. 機体内にホコリをためない集中排塵。上下スクリューに「窒化処理」を施し、耐久性向上を図った

-など。

3.松山が大型トラクター向けロータリーを発売

ニプロロータリーの5つのシリーズをモデルチェンジ、SXL/MXR/LXR/DXR/EXR21シリーズとして、順次発売。耐久性・基本性能・使いやすさを追求したロータリーで、担い手農業者を力強くサポートする。SXL/MXR/LXR 21シリーズは7月、DXR21シリーズは8月、EXR 21シリーズは9月それぞれ発売予定。適応トラクターはSXL21シリーズが45~75馬力、MXR21シリーズが45~75馬力、LXR21シリーズが55~105馬力、DXR21型が85~120馬力、EXR21シリーズが90~140馬力。
 主な特徴は、

  1. 今シリーズより全型式で高耐力の新型爪を採用しており、従来と比較して耐摩耗性が1.3~1.7倍にアップ
  2. 耕うん爪がフランジタイプのロータリーでは新設計の1本ラセンの配列を採用し、均平性能が向上
  3. ロータリー20シリーズで好評だった均平板を持ち上げるときの負担をガススプリングの作用で50~70%軽減する「均平板らくらくアシスト」や、耕うん部カバー、均平板下部への土の付着を抑えるステンレスカバー等、使いやすさを追求した機能を引き続き採用
  4. 均平板らくらくアシスト。ガススプリングの作用で均平板を持ち上げるときの負担を50~70%軽減。爪交換、洗車時に有効
  5. チェーンケースガードには熱処理加工品を採用

-など。

4.本田技研工業が着脱バッテリー式ポータブル電源を発売

着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパックイー)」を電源として使用する、ポータブル電源「Honda Power Pod e:(パワーポッドイー)」を発売した。同機は、販売会社であるホンダパワープロダクツジャパンを通じて、法人及び個人事業主を対象に、同社の専用サイトで販売する。パワーポッドイーは、ホンダ独自の正弦波インバーターを搭載した、定格出力1500Wのポータブル電源。家庭用コンセントと同等の十分な出力を確保するほか、電気の質が求められる精密機器にも安心して使用できる。排出ガスや騒音を発生させないため、オフィス・店舗の災害時の非常用電源、夜間工事用の電源など、屋内外の様々なシーンでの活用が可能。
 主な特徴は、

  1. Honda独自の正弦波インバーター搭載。同社がポータブル発電機や蓄電機の開発で培った、独自の正弦波インバーター技術を採用。電気の質が求められる精密機器への電力供給も可能
  2. 予備のモバイルパワーパックをあらかじめ充電しておけば、充電待機時間なしですぐに充電済みバッテリーと交換し、より長時間、継続して使用することができる
  3. 複数のパワーポッドイーや、同社のインバーター発電機・蓄電機を、別売りのコードで接続して並列運転することで出力を増やし、より幅広い電気機器に対応することもできる
  4. 移動や保管に適したつくりで、多様な環境に適応。扱いやすいサイズに加え、四隅にハンドルを配置し持ち運びやすさを追求。また、横に倒しての使用および保管も可能とし、さまざまな使用環境や保管場所にも適応

-など。

5.みのる産業が静電噴口の新型2機種を発売

噴口可変型静電噴口「FS-90」およびスズラン型静電噴口「FSL-30」の2機種を発売。静電噴口は、静電気の原理を応用して散布した農薬が対象物に引き付けられて付着する。そのため害虫や病原菌が生息しやすい葉裏にも農薬が付着しやすく、慣行噴霧と同等以上の防除効果が得られる。また、付着効果が向上することから、約30%の農薬使用量の削減が期待できる。「FS-90」は噴管を短くすることで軽量化と取り回しを向上させた。果樹に対しては農薬散布時のドリフトに対する対策を行った上で、無風・微風といった条件が整えば屋外での使用ができる。
 「FSL-30」の主な特徴は、

  1. 全長が短く、取り回しが良いため、本機を逆さにして葉裏から霧を当てるなど、自由な姿勢での防除が容易
  2. 通常の広角噴霧から噴霧角度を調節することで、最大約5mの直噴まで散布距離が可変
  3. 静電気の力で葉裏への農薬付着率が向上し、農薬使用量の削減を期待できる

-など。


 「FSL-30」の主な特徴は、

  1. 本機の長さを70cm調整可能。ラクポールを伸縮させ散布距離を調節可能
  2. 連続電極を使用し、ノズル部分の軽量化を実現。
  3. 静電気の力で葉裏への農薬付着率が向上し、農薬使用量の削減に期待

-など。

6.ヤンマーが水素燃料電池発電システムを商品化

ヤンマーエネルギーシステムは、コンパクトで複数台を一括制御可能な水素燃料電池発電システム「HP35FAIZ」を商品化し、9月より受注を開始。今回開発した発電出力35kwの水素燃料電池発電システム「HP35FAIZ」は、運転時にCO2などの温室効果ガスやNOxなどの大気汚染物質を排出しないため、クリーンな電力供給が可能。運転に必要な機器を内蔵することで導入時の工事を簡素化しつつ、コンパクト設計により同出力帯では最小クラスの設置面積を実現した。電力需要や水素利用可能量などに合わせた出力制御や、最大16台の一括制御による複数台運転に対応し、脱炭素化目標に合わせ増設することができる。
 主な特徴は、

  1. 発電時の温室効果ガスおよび大気汚染物質の排出ゼロ
  2. 系統連系用電力変換装置などの関連機器内蔵による現地施工の簡素化、同出力帯では最小クラスの設置面積を実現したコンパクト設計電力需要や水素利用可能量に合わせ、最大16台の複数台一括制御が可能
  3. 停電時の電力供給を可能とする自立出力に対応(ブラックアウト仕様)

-など。

7.クボタ子会社が統合環境制御システム拡充

連結子会社であるルートレック・ネットワークスは、ハウス栽培向け自動潅水施肥システムのエントリーモデル「ゼロアグリLite」と、ハウス内の統合環境制御システム「ゼロアグリPlus」の提供を開始すると発表するとともに、アンケートに回答するとプレゼントが当たる「ハウス栽培新商品デビューキャンペーン」を8月16日まで実施している。
 同社は土壌センサー等で取得したデータに基づいてAIが最適な潅水・施肥量と最適なタイミングを算出し、実行する自動潅水施肥システム「ゼロアグリ」を提供している。「ゼロアグリLite」は、「ゼロアグリ」に採用している土壌センサーを使用しないエントリーモデル。予報日射量に応じて潅水量を自動調整するため、ハウス栽培だけでなく露地栽培でも利用できる。「ゼロアグリPlus」は、ハウス内の環境制御機器(窓やカーテンの電動開閉機、加温機、循環扇、CO2施用機)と連動する統合環境制御システム。それぞれの環境制御機器を1つのシステムにまとめ、コスト削減と設置スペースの最小化をすることにより、経営資源の効率化を図ることを可能とした。潅水施肥の管理だけでなく、ハウス内での様々な農作業の軽労化・スキルレス化に貢献する。

<業界短信8月>

1.やまびこがエアロジーラボと
  ハイブリッドエンジンドローン開発で覚書締結

大阪府箕面市に本社を構え、UAV(無人飛行機)の開発、設計、製造、販売の他に業務アプリケーションやスタッフのトレーニングなどを行うエアロジーラボとの間で、ハイブリッドエンジンドローンの開発に関する覚書を締結した。今後、相互協力のもと共同で試験を進め、両社の強みを融合させながら高性能かつ高品質なドローンの開発を目指すとしている。
 エアロジーラボははこれまで、バッテリータイプでは成しえなかった2時間以上の長時間、長距離飛行を可能にするハイブリットエンジンドローンの開発を行っており、ドローンの機体設計において豊富な経験と実績、そして高い技術力を持つ企業。共同開発で行うハイブリッドエンジンドローンは、ガソリンを燃料とするエンジン発電機から生み出した電力でモーターを駆動し、飛行するUAV。バッテリー型ドローンと比較すると長時間での飛行や低コストでの運用が可能というメリットがある。今回の覚書により、エアロジーラボの機体とやまびこの持つパワーユニットを組み合わせた試験を実施する。より安全で長時間飛行が可能なドローンの市場提供を目指すとともに、また革新的な技術を追究して、様々な分野でのドローン活用を推進する、としている。

2.井関農機がISEKI Japan設立し国内販売会社を合併


先の取締役会で、連結子会社であるヰセキ北海道、ヰセキ東北、ヰセキ関東甲信越、ヰセキ関西中部、ヰセキ中四国、ヰセキ九州の国内販売会社6社の合併を実施し、存続会社の商号変更を行うことを決議した。ヰセキ関西中部を存続会社として、同社の称号を2025年1月1日よりISEKI Japanに変更する。ISEKI Japanの代表取締役社長には、石本徳秋氏(井関農機執行役員営業本部長)が就任する予定。同社は今回の合併及び商号変更の理由として、経営の効率化を図り、市場環境の変化や多様化する顧客ニーズへの対応力をより高めた販売サービス体制を構築するためとしている。また、今後の見通しについて、同社連結子会社間の合併のため、同社連結業績に与える影響は軽微としている。さらに、同じく連結子会社である三重ヰセキ販売についても合併に向けて協議を行っているとした。
 また、同日、7月1日付の組織変更並びに役員の委嘱業務の変更及び人事異動を発表した。
 組織変更は次の通り。

  1. 井関松山製造所及び井関熊本製造所が合併してISEKI M&Dが設立するに伴い、同社に生産関連業務を集約するとともに、製造現場の人材育成を行う「ヰセキ・テクニカル・トレーニング・センター(ITTC)」を移管
  2. グループ全体での環境活動の企画と統括管理を強化するため、開発製造業務部内の「環境管理室」を「総合企画部」に移管
  3. 業務効率化と管理体制強化を図るため、松山・熊本・新潟の総務組織を「総務部」に集約。今後の渉外窓口は東京・新潟は総務部、松山・熊本は総務部松山総務グループが担当

-など。

3.クボタが2024年版統合報告書、ESGレポートを公開

「統合報告書2024」「ESGレポート2024」を公開した。統合報告書では、中長期視点の経営戦略に沿って、持続的に企業価値を向上させるためのクボタグループの考え方と今後の展望を伝えている。本年は、前年度版の内容の深化・拡充を行った。具体的には、株主・投資家の方々からのフィードバックを基に、昨年開示したマテリアリティの目標値や、長期ビジョン「GMB2030」実現に向けた具体的な進捗状況を開示している。ESGレポートでは、同社が経営の根幹に据えたESG経営の推進状況と、持続可能な社会の実現への貢献に向けた2023年の取り組み実績を開示している。そして、「今後もクボタグループは、ESG経営を推進し、あらゆるステークホルダーの皆様に対して、オープンかつ透明性のある姿勢で情報開示し、『共感』と『参画』をいただける関係性の構築に努めます」としている。
 北尾社長は、トップメッセージで「真のグローバル企業に向けて、『One Kubota』の具現化に取り込みつつ、持続的成長を果たしていく」としたうえで、2023年12月期決算に触れ、売上高、営業利益とも過去最高を更新したとし、中期経営計画のテーマを着実に進めたことで持続的な成長を果たすことができたと報告した。

4.キャニコムがタイ・バンコクに新会社設立

タイ王国の首都バンコク市内に新たに会社を設立した。東南アジア諸国は人口ボーナス期の最中で、ミドル層の旺盛な消費需要やシニア層の健康志向の高まりを背景に世界中から投資が集まり、約500兆円の巨大経済圏として世界から注目されている。しかし、めざましい経済成長の裏で農業分野においては慢性的な人手不足や水不足などの深刻な課題を抱えていた。タイでは以前から多くの「まさお」を使用しており、タイ国内で草刈機と言えば「まさお」と呼ばれるほどに浸透。近年では現地のキャニコムファンから進出を望む声も多数寄せられていた。
 このような背景から同社は、九州からアジアへ、アジアからグローバルサウスへ、さらなる市場開拓に向けてCanycom Asia Co.,Ltd.を設立した。ユーザーの困りごとを解決するべく、同社はこれからも常に現場に近いところで「ものづくり」や「CCS(キャニコムコンサルティングサロン)活動」を行う。同社は海外マーケティングを強化し、2033年までに「100カ国取引」、「売上200億円」、「海外の売上比率9割」の高弾道企業を目指していく。

5.クボタがKSAS10周年特設サイト公開

営農・サービス支援システム「KSAS(クボタスマートアグリシステム)」の提供開始から2024年6月で10年を迎えたことを記念し、特設サイトを公開した。特設サイトでは、支えてくれた方々へ感謝を伝えるとともに、一人ひとりに合ったKSASの使い方を簡単に診断できるスペシャルコンテンツの公開や、10周年記念グッズが当たるプレゼントキャンペーンを実施、さらにKSASの歴史やユーザーの声を紹介している。主なコンテンツは、KSAS10周年スペシャルコンテンツ「KSAS営農お悩み診断」、「営農お悩み募集キャンペーン」の案内、10周年の歴史、ユーザーインタビュー-など。
 KSASは2014年6月2日サービス開始、スマート農業への第一歩を踏み出した。翌2015年には、KSAS対応機の稼動情報と位置情報をクボタがモニタリングし、顧客の機械の順調稼動をサポートするサービスを開始。昨年3月からはクボタ以外の(他社製の)アプリも入手できる「KSASマーケットプレイス」を開設。さらに今年3月からはBASFジャパンの「xarvio FIELD MANAGER(ザルビオフィールドマネージャー)とKSAS間のシステム連携を開始するなど、より使いやすく進化している。

6.静岡製機が110周年キャンペーン第2弾

創立110周年の記念キャンペーン第2弾「静岡の特産品プレゼントキャンペーン 夏の陣」を展開。今年4月以降9月30日までに同社製気化式冷風機RKFシリーズ全7型式(306α、406α、406αW、406G、506G、711、723)のいずれかを購入し、製品登録した人を対象に、静岡の特産品5種類の中から1つを選択、抽選で110人にプレゼントする。賞品は、春華堂うなぎパイ、静香園お茶セット、クラウンマスクメロンゼリー、遠州お米食べ比べセット、浜名湖産うなぎのかば焼き-のいずれか。また、製品登録Wプレゼントとして、業務用加湿機HSE302の登録者には全員に同機用抗菌フィルターをプレゼント。さらに、毎月10人にギフト券3000円分をプレゼントする。いずれも当選はプレゼントの発送をもって通知する。
 暑さがますます厳しくなるこれからの活躍が期待される同社の気化式冷風機RKFシリーズは、水の気化熱を利用するエコな冷風機で、周囲温度よりも約5度C低い涼風を強い風速で、かつより遠い場所まで送り出すことができ、また、スポットエアコンに比べて消費電力が少なくて済む、地球環境に配慮した製品。農機販売店の整備工場などにも広く採用されており、再び暑い夏が予想されている今年も大きな実績が見込まれている。

7.JA全農が「畜産酪農サステナビリティアクション」を発行

畜産酪農事業のサステナビリティ課題に対する対応方針・目標・取り組み事例を情報開示する媒体「畜産酪農サステナビリティアクション」を発行した。「全農リポート」の補完媒体として、畜産酪農事業におけるサステナビリティの取り組みを紹介し、ステークホルダーとともに課題解決を進めていくことを目的にするもの。
 同媒体の概要をみると、畜産酪農事業のサステナビリティ重要課題として、1.気候変動対策、2.資源循環・耕畜連携、3.アニマルウェルフェアの3つを特定。これら3つの重要課題について、目指す方向と課題解決に向けたアプローチを掲げて持続可能な畜産酪農事業を構築していく。具体的には、1.気候変動対策では脱炭素社会に適応した畜産酪農バリューチェーンの構築を目指して、畜産酪農事業(子会社・子法人を含む)のサプライチェーン排出量と、畜産物単位当たりのGHG排出量の算定、メタンや一酸化二窒素の排出量を削減する技術の開発・実証、家畜排せつ物等のバイオマスを活用した再生可能エネルギーの利用検討、排出量の算定方法や削減効果の見える化や情報発信に取り組み、理解醸成を進める-などを推進している。同媒体では現状の取り組み概要や事例を紹介するとともに、今後の取り組みとしてバリューチェーン全体で測る・減らす・知ってもらうの3ステップを推進していくとした。

8.ヤンマーアグリがフィリピン水田メタン削減事業でフェイガーと協業

同社及びフィリピンの現地法人ヤンマーフィリピンが、フィリピンにおける水管理手法「Alternate Wetting and Drying(オルターニット・ウェッティング・アンド・ドライイング(AWD)」を用いた水田メタン削減の取り組みでフェイガーと協業することで合意したと発表した。今年11月頃から実証試験を行い、早期の普及と脱炭素への貢献を目指す。
 同事業では、現地水田のメタン排出・削減量、カーボンクレジット創出による農家の収益シミュレーションなどを実証実験を通して検証する。農業機械の販売で培ったフィリピン全土の生産者や農業関係者とのネットワークと、フェイガーのカーボンクレジットのノウハウを活かしながら、生産者と協力してカーボンクレジットを創出することを目指す。また、ヤンマーグループではこの取り組みによって創出されたクレジットを用いてカーボンオフセットに取り組み、これにより環境負荷低減と生産者の収益拡大を両立した持続可能な農業の発展に貢献していく。

9.オーレックホールディングスが福岡オフィスを開設

福岡オフィスを開設した。場所は、ブランド発信拠点「OREC green lab FUKUOKA」が立地する福岡市営地下鉄「赤坂駅」出口の交差点を挟んだ新しいビルの8階。これまでもOREC green lab FUKUOKA内の一角に従業員向けのワークスペースを設けていたが、多様化する事業とグループ社員の多様な働き方を推進する新たな拠点として新オフィスを構え、さらなる事業発展に寄与していく。


 福岡オフィス設置の意図としては、

  1. 雇用拡大やデジタル化推進と併せて本社以外での勤務を可能に
  2. フリーアドレスの採用、リフレッシュルーム設置など、個人のパフォーマンス発揮を意識した多様な働き方の実現
  3. セミナー等のイベントも実施可能(30名収容可能)

-などを打ち出している。

エントランス及び応接室は、特別な空間としてイメージを統一、応接室ではWeb会議も可能な大型ディスプレイを設置。オフィスルームは、フリーアドレス、スタンディングミーティングやパーソナルブースなどを設置し、多様な働き方を創出する。リフレッシュルームは、小上がりスペースを設け、休憩時の利用や、ハイチェアーでは大正通、明治通が見渡せる景色の良い環境で仕事や気分転換にも最適。セミナールームは30人収容可能。セミナーや会議、採用説明会などで使用。

10.金子農機が新執行体制を発表

取締役会及び定時株主総会において役員人事異動を行い、利根川泰夫営業本部長兼施設本部長、笠原隆行営業本部推進部長兼業務部長、佐久間貴聖技術部長の3名が取締役に就任した。
 新執行体制は、代表取締役社長に金子常雄氏、代表取締役専務に金子重雄氏、常務取締役(経営管理本部長)に久保昇氏、取締役(営業本部長兼施設本部長)に利根川泰夫氏(新任)、取締役(営業本部推進部長兼業務部長)に笠原隆行氏(新任)、取締役(技術部長)に佐久間貴聖氏(新任)、監査役に江原幸弘氏。また、常務取締役(営業本部長)の田近隆浩氏が退任し、参与(営業本部)に就任した。

11.日本農業機械工業会が2023年動態統計確定値を発表

2023年における農業機械の生産・出荷・在庫実績(確定値・動態統計)を取りまとめて発表した。それによると、2023年における農業機械の生産金額は4226億7500万円で前年比93.0%、出荷金額は3982億100万円で同88.4%に減少した。
 機種別に出荷実績をみると、乗用トラクターは数量11万5612台で前年比73.5%、金額2439億3500万円で同85.9%となり、大きく減少した。規模別にみても大型機・小型機ともに数量・金額ともふるわなかったものの、30PS以上は出荷実績が数量7万8688台で同93.6%、金額1990億7800万円で同96.0%となり、大型機は減少幅が小さかった。田植機は数量が1万6045台で前年比84.1%、金額が311億5700万円で87.8%に落ち込んだ。コンバインも台数1万1802台で91.4%、682億3700万円で102.4%になり、金額が回復している。動力耕うん機については、11万1164台で前年比86.1%、金額127億7000万円で同88.3%に減少した。

12.JA全農と日本ハムが事業連携に関する協定書を締結

持続可能な国内畜産業の追求を目的に、カーボンニュートラル農場や国産飼料自給率向上などの事業連携に関する協定書を締結した。
 締結した共創プロジェクトの概要は、「国内畜産業の持続可能性の追求」として、カーボンニュートラル農場の基準づくりや、国産飼料自給率向上に向けた取り組み、脱プラスティックの取り組みなどを推進する。また、アニマルウェルフェアなどサステナブルな畜産の取り組みに関する啓発活動を行うことで、より消費者の理解を深めていく。「次世代畜産業モデルの確立」として、畜産分野における共同研究・事業開発の検討のほか、次世代に向けた新たな畜産業モデルを構築していく。このほか、国産品(和牛など)の海外輸出拡大に向けた取り組みや、国産農畜産物を活用した商品開発、連携による物流課題の解決(共同配送など)にも取り組む。

13.ヤンマーアグリと井関農機が協業強化

小型トラクターなどの国内小型農業機械製品において、「さらなる協業を進める」と発表した。両社は2017年2月に日本国内の農業機械製品の開発・生産分野での協業に基本合意し推進してきた。この度、さらなる協業強化として、需要が減少傾向にある中山間地や小規模区画向け国内小型農業機械製品において、両社技術の特徴を活かした製品を開発・生産し、相互OEM供給することで、農作業の省力化に貢献するとともに、安定した市場供給を目指す。具体的な協業内容は、国内小型農業機械製品の共同開発・相互OEM供給、2025年以降、小型のトラクターや田植機、コンバインなどにおいて、共同開発や相互OEM供給による製品を順次投入する-など。
 ヤンマーアグリと井関農機の両社は、今後も農業機械分野において、日本農業が抱えるさまざまな課題に柔軟に対応していくとともに、全ての生産者の期待に応えるソリューション企業となり、日本農業の発展に貢献していくとしている。

14.井関農機が「プロジェクトZ」施策の実施及び
   損失計上見込みなど発表

プロジェクトZ施策の実施に伴う費用約35億円を2024年12月期に計上する見込みとなったとし、2月14日に公表した通期連結業績予想のうち当期純利益を31億円の損失(前回発表予想は4億円の黒字)と下方修正した。配当予想については変更していない。
 また、プロジェクトZが目指す成長と強靱な企業体質への変革を短期間で実現するために、希望退職の募集などによる人員構成の最適化と、エンゲージメント(「会社の成長」と「個人の成長」が連動していること)向上を推進するとし、80名程度の希望退職者を募る(労組と協議中)。プロジェクトZでは、抜本的構造改革として、1.生産最適化「生産拠点再編」、2.開発最適化「開発リソースの軽減・シフト」、3.国内営業深化「成長戦略への基盤作り」、4.人員構成の最適化と人的資本投資-を、成長戦略として、1.海外地域別戦略と商品戦略の展開、2.国内成長分野への集中-を進めていくとしている。

15.ササキコーポレーションなどが2024年度開発賞

一般社団法人農業食料工学会は2024年度「開発賞」の選考結果を発表した。それによると、「開発特別賞」はササキコーポレーションの「マルチインプルメント ブームマスターZ」が受賞した。また、「開発賞」は井関農機の「乗用型じゃがいも植付機(1条)の開発」、クボタの「施設園芸向けしおれ検知式自動灌水制御システム(Hamirus=ハミルスの開発」、三菱マヒンドラ農機の「小型ディスクハロー・KUSANAGI」が受賞した。
 学会賞表彰式は、9月8日に山形大学農学部鶴岡キャンパスで行う第82回農業食料工学会年次大会の席で行う。また、開発賞受賞講演は、同学会シンポジウム「第29回テクノフェア(11月8日、農研機構農業機械研究部門にて開催予定)において、記念講演が行われる予定。