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農業機械関連ニュース

令和4年11月10日発行

<業界短信-新製品11月>

  1. 松山が軽量安価・充実装備の小型ウィングハローを発売
  2. ヤンマーエネルギーシステムが最適制御を行う「スマートミックスチラー」開発
  3. 大島農機がジェット式籾すり機3型式を新発売
  4. 静岡製機が乾燥機の新シリーズ・24機種を発表
  5. タイガーカワシマが種籾脱水機など発表
  6. 金子農機が干し芋除湿乾燥庫「星のイモ庫」発売
  7. スズテックが苗箱パレット積出機など4機種発表
  8. 大島農機が4層式遠赤外線乾燥機に3型式追加

<業界短信11月>

  1. 井関農機が第27回さなえ全国子ども図画コンクール審査結果を発表
  2. やまびこで人事異動、やまびこジャパン社長に篠原氏
  3. 井関農機がAmoniでアイガモロボの実証結果などWebセミナー
  4. JA全農がメーカー4社へ共同購入コンバイン開発を要求
  5. オーレックが草ストローのリユースプロジェクトを発足
  6. サタケがマジックライス「ななこめっつ」特設ページを開設
  7. 農業Weekで井関農機、クボタが講演
  8. 井関農機が有機米デザイン、農研機構と「アイガモロボ」の雑草抑制効果を実証
  9. 三菱マヒンドラ農機が協力した更別農高70周年記念事業が完結
  10. 諸岡の東北営業所、サービスセンターが竣工、記念即売会で新製品2機種を発表
  11. オーレックがグリーンラボ福岡で3周年記念イベントを開催
  12. クボタが米国に小型建機の新製造拠点を新設、生産開始
  13. 松山のあぜぬり機がグッドデザイン賞受賞
  14. JAグループが基本政策確立全国大会
  15. JA全中が「国消国産秋まつり」を開催
  16. 中国地方発明表彰で三菱マヒンドラ農機に島根県発明協会会長賞

<業界短信-新製品11月>

1.松山が軽量安価・充実装備の小型ウィングハローを発売

小型トラクター用ウィングハローWCZ00シリーズを発売。作業幅は2.0m/2.2m/2.4mの3torakuta機種、適応トラクター馬力は18~24馬力で軽量安価の手動開閉ウィングハロー。トラクタータイヤの位置後方にソイルスライダーを装備し、車輪等により外へ押し出される土をウィングハローの機体中央部へ戻すことにより、タイヤ跡を軽減し圃場を均一に均す。また、耕うん部カバー前方にラバースライダーを装備し、前方への泥飛びをガードするとともに、厚手のゴムにより圃場の凹凸を均す。
 主な特徴は、

  1. 代掻き爪は上位機種のウィングハローで採用の砕土、埋め込み性能に定評があるL814爪を装備するなど、小型トラクター向け軽量安価タイプでありながら、代掻きの基本性能は十分確保
  2. 均平板内側にワラ等の雑物を埋め込む大型スプリングブレーキを採用し、雑物を土中に埋め込むことで後処理が楽
  3. 折りたたみウィングハローでありながら、同馬力対象の1本ものドライブハローとほぼ同等の質量のため18~24馬力の小型トラクターとのマッチングバランスに優れている

-など。

2.ヤンマーエネルギーシステムが最適制御を行う
 「スマートミックスチラー」開発

ヤンマーホールディングスのグループ会社である同社は、東京ガス、ダイキン工業と共同で、ガス空調と電気空調の最適制御を実現するハイブリッドチラーシステム「スマートミックスチラー」を開発し、2023年4月より販売を開始する。社会的ニーズを踏まえ、国内初の商品として、省エネ・省CO2・省コストを実現しつつ快適性維持にも対応できる「スマートミックスチラー」を3社で共同開発した。
 このシステムは、電力ピークカット効果や冬期の暖房性能の高い同社のガス空調「GHPチラー」とダイキンの高効率な電気空調「EHPチラー」に、東京ガスのクラウド制御サービス「エネシンフォ」を組み合わせ、ガス空調と電気空調双方の利点を活かした最適運転を行う。これにより、ランニングコストを約15%削減し、電力ピークカットも実現する。
 主な特徴は、

  1. 手間なくガス空調と電気空調の「いいとこ取り」運転を実現
  2. 標準化されたコントローラで設計・施工負担を低減
  3. 省エネ性も高く、業務用建築物のZEB(Net Zero Energy Building)取得を推進し、脱炭素社会の実現にも貢献

-など。

3.大島農機がジェット式籾すり機3型式を新発売

新型ジェット式籾すり機「MR305J-N/MR405J-N/MR505J-N」の3型式を新発売。同社では「現行機の特徴は継承し、お客様の作業環境に応じ、多彩なオプションを追加したほか、メンテナンス性を向上させた」としている。同社のジェット式籾すり機はゴムロールを使用しない揺動式籾すり機として、市場から高い評価が寄せられ、ヒット商品となった。その後大型機、小型機への要望が強まり、これを受け同社ではシリーズ化を強化し対応を図ってきた。
 新発売の同機の主な特徴は、

  1. 静音=すり落としの音が静か
  2. きれい=肌ずれも少なく、光沢のあるきれいな玄米に仕上がる。また、各所吸引装置により米ぬかやホコリが少ない
  3. かんたん操作=ロール調製不要で安定した能率を実現。また、メーン操作もワンレバーでOK
  4. 多彩なオプション=エアー残留処置装置、仕上米つまり防止装置、籾なし警報装置
  5. 異物除去=返り籾粗選装置により木くずや稲わら、稲こうじなどを除去し安定した作業を実現
  6. 籾なし制御=摺り米タンク内の摺り米が少量になると選別板を自動停止、増えると再起動

-など。

4.静岡製機が乾燥機の新シリーズ・24機種を発表

新社屋会議室並び展示場特設会場において記者会見を行い、穀物用乾燥機“TCZ”LLクラス(55~70石)の新シリーズ「ELLシリーズ」4機種、また、モデルチェンジしたLクラス(30~50石)「LAシリーズ」、Mクラス(18~30石)「MAシリーズ」の遠赤外線タイプ(E)と熱風タイプ(G)それぞれ10機種、計24機種を発表、来年3月より本格的な発売を開始することを明らかにした。“TCZ”(T=タフネス、C=コンパクト、Z=ゼニス)は、新型コントロールBOXをはじめとしたインテリジェンス性、強度と耐久性を限界まで追求したタフネス性、充実したメンテナンス性など、乾燥機の頂を目指した高性能機となっている。
 ELLシリーズの主な特徴は、

  1. 大規模生産者・農家の使用に耐えうる高い耐久性と整備性を追求
  2. 新型コントロールBOX採用によるICT技術との連携
  3. QRコードによる情報提供、見やすく、直感的に判りやすい操作画面。保守作業に配慮した安全装備

-など。


 LAシリーズの主な特徴は、

  1. 独自の遠隔モニタリングシステム〝SSDM〟を標準装備。乾燥機の運転状態をスマホなどの端末で確認が可能
  2. タッチパネルに表示されるQRコードをスマホなどで読み込むことで、同社からの刈取りや乾燥に関する情報を受取ることが可能

-など。


 MAシリーズの主な特徴は、

  1. 新たに開発した上段側板傾斜板脱着機能を採用することで、乾燥機内部の清掃が可能。また、掃除口や昇降機下部などの主要掃除箇所は工具不要での取り外しが可能でコンタミネーション解消に対応
  2. 全高、機体幅をコンパクト化し、スペースの限られた建物に従来機種より容量の大きい乾燥機が導入できる

-など。

5.タイガーカワシマが種籾脱水機など発表

来年度に向けた新製品として、種籾脱水機〝だっすい君〟「DSK-16」、作業スピードコントロールを装備した苗箱洗浄機〝洗ちゃん〟「NBC-505」、8インチの籾すり機に対応した大型横型米選機〝グレイダーマトリックス〟「MX-60N」、電源不要でエアーのみで稼働できるネギ根切り機〝きるべぇ〟「RC-3」を発表。新製品はいずれも、各々のシリーズを拡充することで、より幅広いユーザーニーズに応えるものとなっている。
 種籾脱水機「DSK-16」の主な特徴は、

  1. 1回の最大籾量が乾燥籾で16~18kg(催芽籾20kg)とクラス最大
  2. 高速回転により、数分でスピーディーに脱水作業が完了し、そのまま播種でき、大幅な時間短縮につながる

-など。


 苗箱洗浄機「NBC-505」の主な特徴は、

  1. 最大1時間当たり500枚の苗箱が洗浄できる
  2. スピードコントロールにより、3段階の作業速度切替えが可能で、ユーザーの要望に合わせた作業が行える
  3. 正逆回転ブラシ・強く入り込む斜めブラシ・上縁を洗う段付ブラシ・側面を洗うディスクブラシなど各種ブラシの採用
  4. ブラシの植毛列数を増加したことで、より、苗箱をキレイに洗浄する

-など。


 大型横型米選機「MX-60N」の主な特徴は、

  1. 最大処理能力(玄米)が1時間当たり3600kgと、8インチの籾すり機に対応
  2. 網目公差±3/100mmの高精度な12角形大径網を2本搭載。プロ農家の要望に応える、大量処理と高精度選別を両立

-など。


 ネギ根切り機「RC-3」の主な特徴は、

  1. コンプレッサーに接続し、エアーのみで稼働できるため、電源がない場所でも作業が行える
  2. 根を当て板にワンプッシュするだけで、根切り専用刃が根を素早くキレイにカット(下刃で根を押さえ、上刃でカット)、一人でも効率的なネギの調製作業が行える

-など。

6.金子農機が干し芋除湿乾燥庫「星のイモ庫」発売

干し芋除湿乾燥機「星のイモ庫」を発売した。同社では以前より、茨城県の生産者から干し芋製造機器についての様々な要望を受けており、それに応える形で開発に至った。ユーザーそれぞれが目指す理想の色、味、食感に仕上げられる機器として、大いに期待される。
 主な特徴は、

  1. 好みの温度でこだわりの乾燥
  2. 年中安定した温度
  3. それぞれ好みの設定でメモリー登録ができる4種類の運転コース
  4. キウイ、リンゴ、カキ、シイタケなど多種な食材に対応
  5. 各コンテナを仕切る「エアーガイド」を搭載し、均一に仕上げ、作業効率を上げる
  6. 脱臭機能装備、掃除が簡単

-など。

7.スズテックが苗箱パレット積出機など4機種発表

播種プラントに対応した苗箱パレット積出機「SPT800K」、播種機への土供給作業を大幅に軽減したミニコン(土供給・回収)「SCS2301」と「同S1」、育苗箱フチの種籾を吸収回収する種籾回収装置「TK19」、覆土後の育苗箱を積み重ねする自動ハコツミ機「AH800K」(既販)の4機種を発表、令和5年2月から本格的な発売を開始することを明らかにした。いずれの機種も播種作業における大幅な省力化を追求した播種関連機器となっている。
 苗箱パレット積出機「SPT800」の主な特徴は、

  1. 播種プラント対応の新型機で、木製パレットに加え、市販のプラスチックパレットにも可能
  2. 幅1350mm、または奥行1350mmのパレットは、部品配置変更、オプション部品等により対応できる
  3. 仕上がり数を管理する苗箱カウンターを標準装備。安全面に配慮し、非常停止スイッチを2カ所に配置。1パレット当たり最大136箱が積載できる

-など。


 ミニコン2型式の主な特徴は、

  1. 回収装置が標準装備され、こぼれた土を再投入する手間を省く
  2. 排出口に培土の流れをコントロールする案内プレートを採用、播種機の土入れホッパー部へ万遍なく繰り出すことができ、土の分離を低減する

-など。


 種籾回収装置「TK19」の主な特徴は、

  1. 育苗箱のフチに乗った種籾を箱の中に落とさず吸引回収(乾湿両用クリーナーが別途必要)
  2. 育苗箱前側の厚播きを解消し、特に高密度播種に高い効果が得られる

-など。


 自動ハコツミ機「AH800K」の主な特徴は、

  1. 苗箱リフトテーブルの育苗箱底面持ち上げ機構の採用により、衝撃の少ない安定した積み上げを実現
  2. 播種機ストップセンサーを標準装備しており、積み重ね箱数が満量時に自動停止する

-など。

8.大島農機が4層式遠赤外線乾燥機に3型式追加

好評のRX型4層式遠赤外線乾燥機に、新たに「RX45」「RX55」「RX100」の3型式を追加し、来年2月から新発売する。これによりRX型乾燥機はRX45・55・65・75・85・100の6型式に拡充、生産者の多様なニーズに応える。RXシリーズは「より速く」「より強く」「より正確に」を開発コンセプトに、乾燥部を独自の「4層式」とした。4層構造にすることで穀物の水分ムラによる乾燥への影響を大きく改善、高水分やバラツキのある穀物の乾燥効率向上、省エネを実現するなど、市場で高い評価を得ている。評価の高まりとともに、小型とより大型への要望が強く寄せられ、同社ではユーザーの選択肢を広げるために3型式を追加販売する。
 主な特徴は、

  1. 乾燥部を4層式にすることで穀物の水分ムラによる乾燥への影響を大きく改善
  2. 高水分やバラツキのある穀物の乾燥効率向上、省エネを実現。また標準仕様での麦乾燥も可能
  3. 外筒と側板の間が熱風路となり、寒冷地における結露が発生し難くなった
  4. 通風性能向上により機内のゴミ堆積量も大幅に減少
  5. 基本性能の向上。張込み・排出・乾燥が効率性アップ

-など。

<業界短信11月>

1.井関農機が第27回さなえ全国子ども図画コンクール審査結果を発表

茨城県つくばみらい市の同社つくばみらい事業所で、第27回「さなえ全国子ども図画コンクール」の審査結果を発表した。今回はこれまでのテーマ「農業で働く家族」から「農業でつくる明るい未来と笑顔」に変更、0歳から12歳までの年齢層から約1300件の作品が集まった。晴れの全国最優秀賞は、愛媛県の田中絢晴さん(10歳)が受賞した(作品名は「畑の人の野菜の収穫」)。同社では、「将来を担う子どもたちに農業の魅力を伝え、将来の日本の農業を応援していく」を趣旨に、平成8年(1996年)から同コンクールを開催し、今回までに約3万3000点の作品応募があった。
 冒頭あいさつした縄田幸夫営業本部長は、同コンクールには将来を担う子どもたちが農業の素晴らしさ、家族が汗水を流す姿、温かい笑顔が気持ちを込めて描かれている作品が多く集まっているとし、今回からは応募の全作品を外部審査委員が目を通す方式に変更したことを紹介したあと、同社が創立100周年を迎える2025年以降も担い手を応援する一環として、同コンクールを開催していくことを明らかにした。

2.やまびこで人事異動、やまびこジャパン社長に篠原氏

10月1日付で執行役員やまびこジャパン代表取締役社長に、やまびこジャパン顧問の篠原修氏が就任したことを発表した。前執行役員やまびこジャパン代表取締役社長の樋口和彦氏は執行役員やまびこジャパン社長付となった。
 また、2023年1月1日付の予定で次の通り執行役員の就任・異動を行うことを発表した。

▽執行役員企画・経理本部長兼経営企画部長=二藤部浩氏
▽執行役員製品開発本部長代理兼開発第四部長=千葉光胤氏
▽取締役上席執行役員製品開発本部長兼未来事業推進室長=吉崎拓男氏

3.井関農機がAmoniでアイガモロボの実証結果などWebセミナー

営農ソリューション・ポータルサイト「Amoni」にて、「アイガモロボを主とした環境保全型スマート農業について」のセミナーをオンラインで開催した。同社夢ある農業総合研究所夢ある農業ソリューション推進部部長・三輪田克志氏が自動抑草ロボット「アイガモロボ」による実証試験の成果をはじめ、同社の環境保全型スマート農業の取り組みなどについて説明した。
 三輪田氏は全国で進めているアイガモロボ実証試験の結果を紹介し、2021年は例年より大幅に除草作業を削減でき、アイガモロボが田植え後3週間きっちり働いた圃場は収量が1~6割増加した-などの結果が得られたと語った。そのうえで、アイガモロボ導入による田植え時期の除草作業減により、労働時間を減らし、有機水稲作の面積拡大に一石を投じるツールであるとした。また、今年は全国33都府県・210台で実証試験を進めており、現時点での生産者評価としては、▽雑草の抑制効果▽ジャンボタニシの食害抑制▽生育の進みが早い、葉色も濃い目で推移▽メタンが少ない(水流効果)-などがあげられている。
 今年実証試験に参加した有機水稲生産者のコメントでは「手間がかからず楽だった。毎年3回除草をしているが、今年は1回も行わなくて済みそう。アイガモロボだけでも見た感じでは慣行と生育の差がみられない」など寄せられた。

4.JA全農がメーカー4社へ共同購入コンバイン開発を要求

井関農機、クボタ、三菱マヒンドラ農機、ヤンマーアグリの各社に、全農共同購入農機の第3弾となるコンバインの仕様を明らかにするとともに、その開発を要求した。同コンバインは4条刈でエンジン馬力は45~55馬力、機体は全幅2010mm以下、全高(キャビンなし)2260mm以下とした。今後は、来年11月に各社の現物の確認と見積もりを経て、同12月にメーカーと機種を決定、令和6年1月に製品発表の運びとなる。
 第3弾をコンバインとしたことについて同会は、主要3機種の中で最も利用経費(固定費と変動費の数値から同会が算出)の高いのがコンバインとし、共同購入のメリットを発揮して生産者の生産資材コストの低減を目指す考え。11月からは事前購入申込書の取りまとめをスタートさせ、製品出荷が始まる令和6年4月から令和9年9月の間に、目標台数の1000台を達成していくと意欲をみせている。
 その他の開発要求の内容は、クローラ幅=450mm以上、燃料タンク容量=無給油で概ね1日作業が行えること(約6時間)、必要な機能等(標準装備)=自動こぎ深さ制御、自動水平制御、オーガ自動制御(旋回、収納)、刈り取りオートクラッチ、かき込みペダルまたはスイッチ、標準装備またはオプション=防塵カバー、作業灯(こぎ口、オーガ先端)、無線オーガリモコン-としている。

5.オーレックが草ストローのリユースプロジェクトを発足

「草ストローリユースプロジェクト」を発足し、企業や団体の参加申し込み受付を開始すると発表した。「草ストロー」とは同社「OREC green lab福岡」のカフェにおいて、アイスドリンクを提供する際、今年から導入した完全自然由来のストロー。使用済みの同ストローは洗浄消毒し福岡市動物園へ進呈。草という素材を活かし、ペンギンの寝床として再活用される。これまではカフェ利用客の使用分のみを回収していたが、複数の企業や団体から協力の申し出があり、今回のプロジェクトとして実施に至った。
 参加方法は、同カフェで販売しているストロー(1箱20本入~)を購入。その後、使用済みのストローを店頭に持って行き登録を行う。社の広報はこの取り組みについて「気軽にSDGsへ参加できる企業を増やし、循環型社会を広げていく」ことが目標だとコメントしている。

6.サタケがマジックライス「ななこめっつ」特設ページを開設

マジックライス「ななこめっつ」シリーズの特設ページを公開した。非常食やアウトドアなどで美味しく食べられる乾燥米飯「マジックライス」から、保存期間を従来商品の5年間から7年間へ延長し、調理時間を15分から7分(水なら60分から40分)に短縮した新商品「ななこめっつ」シリーズを発売しており、その特設ページとなる。
 同ページには、1.「ななこめっつ」の概要、2.商品ラインアップ、3.特長、4.作り方、5.プラスアルファの楽しみ方-の各項目を設けた。内容をみると、1.では、調理時間7分、保存期間7年、内容量70gの3つの「7」を際立たせた。従来品に比べて、調理時間の短縮、保存期間の延長し、内容量をおにぎり2個分のほど良いボリューム感へ改良。2.では、白飯、五目ご飯、わかめご飯、青菜ご飯の4種類を用意。ページから保存食や非常食を販売する同社商品カタログのダウンロードもできる-などとなっている。

7.農業Weekで井関農機、クボタが講演

千葉県千葉市の幕張メッセで開催された第12回農業Weekにて、井関農機とクボタの講演が行われた。
 井関農機は顧問である鈴木良典氏が「農業の持続的発展と地球環境の継承の両立~井関農機の目指すもの~」と題して講演。鈴木顧問は、1.井関農機の会社概要、2.日本農業の現状と課題、3.アイガモロボについて、4.持続性の高い農業の確立に向けた取り組みの4点で講演。アイガモロボをはじめ、農業の持続的発展と地球環境の継承の両立を目指した新しい技術を紹介した。特にアイガモロボに関しては、昨年の実証では秋田から熊本まで色々な品種・面積、機械除草がどれくらい減ったか、幼穂形成期の雑草乾物重量(有機農業における雑草抑制の基準)、収量などについて報告した。
 クボタは特別技術顧問工学博士・飯田聡氏による特別講演「クボタの見据えるスマート農業の未来と市場戦略」が行われ、多くの来場者が熱心に耳を傾けた。同社が取り組むスマート農業は主に、1.データ駆動型の精密農業、2.自動化・無人化、3.省力化・軽労化があるとし、今後の戦略では、スマート農機及びシステムの更なる進化と拡充(スーパーユーザーフレンドリー)やデータ連携によるオープンプラットフォーム構築、カーボンニュートラルへの対応などを説明した。オープン化戦略については、他社の農機やシステム、サービスとのオープンな連携を図り、国の農機オープンAPIプロジェクトへの参画や、6月からクボタのKSAS API提供を開始した旨などを紹介し、スマート農業エコシステムを構築するなどと語った。

8.井関農機が有機米デザイン、
 農研機構と「アイガモロボ」の雑草抑制効果を実証

自動抑草ロボット「アイガモロボット」の雑草抑制効果に関する共同研究を実施すると発表した。期間は2022~2024年度。主な役割分担は、井関農機が「アイガモロボ」の現地実証実験並びに実証試験データの収集、整理及び解析、有機米デザインが「アイガモロボ」の提供及び現地実証試験、農研機構が「アイガモロボ」の雑草抑制メカニズムの解明及び導入・適用条件の整理、としている。
 「アイガモロボ」の雑草抑制効果やその抑制メカニズムを科学的に検証した事例は少なく、今後の普及拡大に向けては科学的な知見の集積が必要であり、井関農機においては、有機水稲圃場への「アイガモロボ」導入を見据え、現地実証データの収集、整理、解析を進めることとし、農研機構西日本農業研究センターでは、有機米デザインと共同し、雑草抑制効果や雑草抑制メカニズムの解析に取り組み、併せて「アイガモロボ」の活用方法や適用条件を検討する。

9.三菱マヒンドラ農機が協力した更別農高70周年記念事業が完結

同社が協力して進めていた北海道更別農業高校の創立70周年記念事業が、この度のヒマワリの緑肥鋤き込み作業で完結した。作業当日は同社から、緑肥の裁断と鋤き込みを一度に高速で行える作業機「ラバータイプディスクハロー」を提供し、同校の生徒90名がトラクターに同乗して作業を体感した。同校1年生の鈴木美桜さんは「速くて迫力がすごかった。トラクターを降りても興奮がおさまらず、忘れられない思い出になった」と話した。また、同日はヒマワリ緑肥アートの制作で活躍したGPSやISOBUSなどのスマート農業技術について、同社商品企画部の担当者が出張授業も行った。
 今回の記念事業を企画した同校の原義幸教諭は、「ひまわりアートを通して地域全体で勉強させていただいた。スマート農業の授業では、生徒は初めて聞いた言葉もあったと思うが、深く勉強する良いきっかけになると思う」と事業を総括した。同社では、「弊社は今後も農業の発展のため、喜ばれる製品とサービスで地域に根差した企業活動を行ってまいります」としている。

10.諸岡の東北営業所、サービスセンターが竣工、
 記念即売会で新製品2機種を発表

工事関係者を招き東北営業所並びにサービスセンター(宮城県栗原市)の新築竣工式を開催。併せて同営業所に取引先を招き、オープニング記念即売会を実施。また、新製品として電気制御式フォワーダ「MST-1000VDL」、自走式上投入型木材破砕機「MC-6000」を発表した。新事務所は、7500坪の敷地に、太陽光発電を装備した延床面積76.5坪で建設。敷地の舗装補修は、路上再生路盤工法を採用。また、敷地内に横断側溝を設けるなど、建築工法、設備施設とも自然環境に配慮したものとなっている。総工費は2億円。東北地区の一大拠点として、アフターメンテナンスのさらなる拡充を図る。
 竣工式で挨拶した諸岡正美CEOは、「今回、事務所を延べ床面積76.5坪の軽量鉄骨として新築し、屋上には事務所内の電気が賄える9.8kW蓄電自家消費型の太陽光パネルを設置。敷地内舗装は従来のアスファルトを再利用した路面再生路盤工法を採用、また、横断側溝を埋設、洗車場には油水分離槽、さらに、廃棄物危険物置整備場を設けるなど、エネルギーを大切にした、自然環境に優しい脱炭素社会を目指す設備となっている。新たな東北の拠点としてこの地区の顧客に対し、万全な体制で望んでいく」などと述べた。その後、工事関係者に感謝状が授与され、テープカットに移った。竣工式の後、取引先を対象とした「オープニング記念・即売会」を実施。また、新製品として電気制御式フォワーダ電気制御式フォワーダ「MST-1000VDL」、自走式上投入型木材破砕機「MC-6000」が発表された。

11.オーレックがグリーンラボ福岡で3周年記念イベントを開催

ブランド発信拠点「OREC green lab福岡」はオープン3周年を迎え、記念イベント「3rd ANNIVERSARY FESTA」を開催した。
 期間中は、同拠点のオリジナル「お米ラテ」などのメニューを20%オフで販売。そして商品を購入した人を対象に、梨や柿などの規格外となった果物の詰め放題の無料参加や、アンケートに答えると次回から使えるドリンク10%オフクーポンも配布した。また福岡の7店舗から厳選した米由来の商品も並び、「米粉菓子屋Sanji」のエディブルフラワーが華やかな「お花クッキー」や、「PON Q PON」の「グルテンフリー食パン」なども販売。こだわりが詰まった21種類のラインアップが店頭に並んだ。さらに、お米ラテの原料である「農薬不使用米」を使用して、麹作りのワークショップも行われ、盛況であった。

12.クボタが米国に小型建機の新製造拠点を新設、生産開始

小型建設機械「コンパクトトラックローダ」の製造拠点を米国カンザス州サライナ市に新設し、稼働を開始した。旺盛な需要にスピーディーに対応できる体制を構築することで、小型建機事業のさらなる拡大を目指す。新拠点は、小型建機に取り付ける作業機器などを製造する現地子会社に設立。小型建機本体と作業機器を同拠点で製造することで製品間の連携をさらに高度化し、現地のニーズにより即した製品を提供することも狙いとしている。また、新拠点では今後も設備投資を進めていく計画。立ち上げ当初はコンパクトトラックローダの1モデルを生産するが、生産モデルの追加と供給能力の向上により、製品を一層タイムリーに供給する体制を整えていく。
 米国は世界最大の小型建機市場であり、近年の郊外移住トレンドや公共工事増加、慢性的な労働力不足などの後押しを受けて需要拡大の傾向が続いている。同社はそれに応えて販売網の強化や製品ラインアップの拡充を進め、事業拡大を図ってきた。

13.松山のあぜぬり機がグッドデザイン賞受賞

ニプロオフセットあぜぬり機「AU05シリーズ」が2022年度グッドデザイン賞を受賞した。同機は今年8月から発売、適応トラクター馬力は25~60馬力、全長はオフセット最大時1600mm、格納時1725mm、全幅はオフセット最大時2075mm、格納時1685mm、重量は356kg。
 デザインのポイントは、

  1. 安全性を犠牲にすることなく高機能で耐久性の高い機構をシンプルで信頼感のあるデザインを実現した
  2. 安全性と操作性を両立させるため、煩雑さを抑える黒と注意を促す朱を使い分けてUIデザインを追求した
  3. 専門的なスキルを要さず、様々な土質に対応した高性能なあぜぬりの作業をシンプルな操作で実現した

-など。

審査員からは「機能が無駄なく配置され、煩雑にみえる部分に黒色を使って抑え、注意喚起部分に赤を使った視認性は成功している。またリモコンも従来のものと比べ格段に機能的かつスタイリッシュになっている」などと高く評価された。

14.JAグループが基本政策確立全国大会

都内の砂防会館で、JAグループ基本政策確立全国大会を開き、政府の予算編成を睨み、食料安全保障予算等に関する重点要請を決議した。輸入依存穀物等の増産や米粉等利活用の推進、国内資源の有効活用の推進などを盛り込んだ。
 そのうち前者については、輸入依存度の高い小麦、大豆、飼料用トウモロコシ等の増産に向けた支援を抜本的に拡充するとともに、畑地化に向けた圃場整備や国産切替・安定供給のための流通・保管体制の整備、品種開発等への支援についても継続・拡充すること、国産米粉等の利用拡大に向けた大胆な支援を含め、需要拡大・機械導入・商品開発・サプライチェーンの強化等の支援を継続・拡充-などを要請した。
 また、後者については、生産現場での環境調和型農業の実践・拡大を支援するため、耕畜連携の強化による資源循環や土づくり、化学肥料の削減など農業のグリーン化による肥料コスト低減に向け、下水汚泥など新たな国内資源の活用も含め、耕種農家の利用促進や堆肥等の高品質化・広域的な流通のための堆肥センター、ペレット・混合肥料工場等の施設整備に対する支援を抜本的に拡充することなどを盛り込んだ。

15.JA全中が「国消国産秋まつり」を開催

都内の有楽町駅前広場で、「国消国産秋まつり」を開催し、街頭で「自分たちが食べる食料は、できるだけ自分たちの国でつくる」をアピールした。会場にはトラクターエリアが設けられ、全農の共同購入トラクター(クボタ・SL33L)が展示され、家族連れなどが思い思いに記念撮影を楽しんでいた。
 10月16日はJAグループが制定した「国消国産の日」であり、今年は10月を「国消国産月間」と位置づけ、様々なPRイベントを展開している。オープニングイベントでは、全中の中家会長、野村哲郎農林水産大臣らが出席し、あいさつ、食料安全保障の重要性などを訴えた。展示内容の紹介とトークが行われた。また、群馬県邑楽館林地域のご当地習字アイドル「Menkoiガールズ」による書道パフォーマンスが行われ、イベントを盛り上げた。

16.中国地方発明表彰で三菱マヒンドラ農機に島根県発明協会会長賞

公益社団法人発明協会はこのほど、中国地方と九州地方発明表彰の受賞者を発表した。業界関連では、島根県発明協会会長賞に「農用トラクタのフロントグリル構造」で三菱マヒンドラ農機開発・設計統括部開発・設計2部デザイン課課長の馬場馨一氏が受賞した。
 その他、発明奨励賞では「農業用高所作業機のクラッチ固定装置」で河島農具製作所代表取締役社長・河島隆則氏、「枕地旋回作業機昇降報知制御」で三菱マヒンドラ農機開発・設計統括部実験部・安次謙太郎氏及び菱農エンジニアリング技術部・内田恵三氏、「土量調整機能付き畦塗り機」で小橋工業開発部第3設計チームスペシャリスト・頭司宏明氏、KOBASHI ROBOTICSものづくり支援部新技術開発課スペシャリスト・池田幸治氏、小橋工業開発部第2設計チーム係長・藤元隆史氏、「植付爪開閉機構伸縮ばね」でみのる産業第三研究部参与・金島秀行氏がそれぞれ受賞した。