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農業機械関連ニュース

令和3年9月11日発行

<業界短信-新製品9月>

  1. クボタがタマネギ直播機を発売
  2. 松山がウィングハローWDZ00シリーズ発売へ
  3. 本田技研工業が電動の芝刈機、刈払機、ブロワを発売
  4. 本田技研工業がロボット草刈機の販売開始

<業界短信9月>

  1. 井関農機が山形大学セミナーに協力し、農業女子プロジェクト
  2. 日本農業機械工業会が令和3年1~6月輸出入実績
  3. クボタが2021年12月期第2四半期連結業績
  4. クボタ、マイナビ農業が農家の課題解決ゼミ
  5. 井関農機が2021年12月期第2四半期連結業績
  6. ヤンマーシナジースクエアが新オフィス推進賞
  7. タカキタが2022年3月期第1四半期決算
  8. 井関農機が「ISEKIレポート2021」発刊
  9. 山本製作所が「ライスセンターの教科書」動画を公開
  10. 小橋工業が耕うん爪工場2期建て替え完了
  11. キャニコムが新工場で第1号機ラインオフ式典
  12. JA全農が通常総代会、2年度の事業報告
  13. クボタが乗用管理機でWEBセミナー
  14. ヤンマーエネルギーシステムがオンラインEXPO開始
  15. 井関農機、ウォーターセルがYouTubeでライブ配信
  16. 16.やまびこが2021年12月期第2四半期決算
  17. 三陽機器がトップ人事、新社長に守安氏、川平氏は取締役相談役に
  18. JA全農と安川電機が農業用ロボット開発で業務提携
  19. 日本農業機械工業会が令和3年上期動態統計を発表
  20. クボタ、みちのくクボタが花巻東高野球部にピュアウォッシャー寄贈
  21. 21.丸山製作所が2021年9月期第3四半期決算

<業界短信-新製品9月>

1.クボタがタマネギ直播機を発売

タマネギを直播栽培で効率的・安定的に生産するために農研機構が開発した技術を活用した作業機を発売した。トラクターに装着して畝立て・施肥・播種の作業を同時かつ効果的に行うことで、これまで天候の影響を受けやすく不安定とされていたタマネギ直播栽培の収量を向上し、省力化やコストダウンに貢献する。タマネギ直播機の構成部品は、成形機、播種機、施肥機、クボタ逆転ロータリ、フローティング装置を組み合わせて使用。
 主な特徴は、

  1. 畝立て・施肥・播種を同時、かつ効果的な方法で行える。畝の上の小さな溝の底に播種することで、出芽、生育を良くすることが期待できる。
  2. リン酸を種子の直下に施肥することで、生育が促進され収量の増加が期待できる
  3. オプションで薬剤散布装置を取り付け可能

-など。

2.松山がウィングハローWDZ00シリーズ発売へ

45~75馬力対応のニプロウィングハロー「WDZ00シリーズ」を発売。高い機能性と軽量設計で、軽快な作業を実現する。作業幅は3.9mと4.2m。発売するのはWDZ3900N・WDZ4200Nの2機種12型式。折りたたみ時の格納幅はいずれも239cmで、装着方法はJIS標準オートヒッチに対応している。外部油圧開閉仕様となっており、油圧シリンダによるスピーディな開閉と軽量設計により湿田地区にも対応する。
 主な特徴は、

  1. 手持ちのスマートフォン・タブレットで作業機の深さや傾き、開閉状態等の作業状態が運転席で確認できる「Niplo Vision」を採用
  2. 均平性能の向上として、トラクターのタイヤ跡を消す「ソイルスライダー」をタイヤの内・外両側に装備。外側のソイルスライダーは可動式で、トラクターのタイヤ幅に合わせた調整が可能
  3. 代掻き爪は砕土性の良いニプロ純正「L814爪」を採用。爪軸両端の土寄せ爪は、溶着加工により耐摩耗性のある「M290G爪」を左右2本ずつ装備し、横への土の吐き出しを抑える
  4. 均平板加工機構は、加圧・フリーの調整が可能で、様々な圃場条件に対応し、砕土率が向上
  5. 折りたたみ接合部分に残効処理刃を装備し、残効を軽減することで均一な砕土性を実現

-など。

3.本田技研工業が電動の芝刈機、刈払機、ブロワを発売

コードレスタイプの歩行型電動芝刈機「HRG466XB」、電動刈払機「HHT36AXB」、電動ブロワ「HHB36AXB」の3モデルと、この3モデルに共通で使用可能な充電式リチウムイオンバッテリーおよび充電器を、全国のホンダパワープロダクツ取扱店より発売した。
 3モデルは、電動化により、素早い始動性と低騒音・低振動での作業を実現するとともに、ゼロエミッションにも貢献。共通の充電式バッテリー採用で、作業機間でのバッテリーの共用が可能となり、利便性が高まる。
 歩行型電動芝刈機「HRG466XB」の主な特徴は、

  1. 芝刈機HRGシリーズのフレームやノウハウを活かした高い作業性能
  2. 最大1800Wのモーター出力によりパワフルに芝を刈る
  3. 刈った芝の処理方法は、グラスバッグへの収納とディスチャージに加え、マルチングにも切り替え可能

-など。


 電動刈払機「HHT36AXB」の主な特徴は、

  1. 両肩掛けバンドの採用で、刈払機本体の重量を分散し、作業者の肩への負荷を軽減
  2. 竿振りしやすい左右非対称設計のU字ハンドルを採用
  3. 際刈りや障害物付近でも安心なナイロンコードカッターを採用

-など。


 電動ブロワ「HHB36AXB」の主な特徴は、

  1. 最大14.3平方m/秒の強力な風量を使用環境に合わせて調整できるトリガー
  2. バッテリーをベルトで腰まわりに装着することで重量を分散し、作業者の腕への負荷を軽減
  3. 用途に応じて使い分けできる2種類のノズルを標準装備

-など。

4.本田技研工業がロボット草刈機の販売開始

設定した範囲の草刈り作業を、指定したプログラムに従い自動で行うロボット草刈機「Grass Miimo(グラスミーモ)HRN3000K1」の販売を開始した。草刈作業エリアは最大4000平方m。スマホやタブレット端末による遠隔操作・監視を可能とする専用アプリ「Mii-monitor(ミーモニター)」に対応し、作業指示やリアルタイムでの作業状況の確認、様々な設定変更などが可能。また本体が急停止したり異常が発生したりした場合は、スマホなどを介してエラーメッセージを通知。離れた場所からでも安心して草刈り作業ができる。
 主な特徴は、

  1. 草の刈高さは20~60mmの間を5mm刻みで細かく設定可能。また、草の成長や作業エリアの状況など、条件に合わせて最適な作業指示をプログラムで設定でき、敷地管理の手間を大きく軽減
  2. 17.6Wの強力モーターにより、最大登坂能力25度を実現。傾斜自律制御システムの搭載で、傾斜地や起伏のある場所でも高い直進性能を発揮
  3. ブレードに360度回転するフリー刃を採用することで、石などの障害物からの衝撃を逃がす構造とし、刈刃の欠損や石飛を軽減
  4. モーター軸部に草巻き込み防止機構を採用

-など。

<業界短信9月>

1.井関農機が山形大学セミナーに協力し、農業女子プロジェクト

山形大学が山形県鶴岡市の山形大学農学部農場で実施した農業女子プロジェクト“チームはぐくみ”のセミナーに講師として協力し、農機の安全な操作方法、圃場実習を行ったほか、業界初の営農ソリューション・ポータルサイト「Amoni」について説明した。同社として「夢ある“農業女子”応援Project」の開催は今回で32回目、。これには、山形大学の農学部生や院生約30名、やまがた農業女子ネットワークの女性農業者若干名が参加した。
 セミナーでは、主催者挨拶に続き、井関農機から「農機の安全な操作方法」、「Amoni」について説明。圃場実習では、スマート農機として直進アシストシステム「Operesta」搭載のトラクター「RT25」の実演などが行われた。参加した学生からは、直進アシスト機能搭載のトラクターなど最新の機能に驚きの声が上がるとともに、「女性農業者が扱いやすい農業機械の発展が、女性の就農に一役買うことが期待できる」などの感想が寄せられ、活発なセミナーとなった。

2.日本農業機械工業会が令和3年1~6月輸出入実績

2021年1~6月の農業機械輸出入実績によると、今年上半期の輸出は1415億3958万円、前年同期比138.5%と大幅に伸びた。トラクターは合計で5万7516台、154.0%、コンバインは1654台、113.2%など、主要な機種での増加が目立った。
 このほか、動力噴霧機が1万8426台、105.4%、芝生刈込機が1万2405台、128.4%、刈払機が23万297台、106.2%、モーア等の草刈機が6万3352台、135.9%、ベーラーが1359台、134.7%、除雪機が2201台、219.9%などと増加した。ディスクハローは523台、102.8%、その他の耕うん整地用機械は1万5342台、133.5%、播種機・植付機・移植機は5431台、158.3%、種穀物の洗浄用選別用等機械は370台、606.6%など増加した。一方、輸入は合計で409億4518万円、同104.2%となった。

3.クボタが2021年12月期第2四半期連結業績

オンラインで会見し、2021年12月期第2四半期連結業績(IFRS=国際財務報告基準)を発表した。それによると、売上高は1兆1014億500万円(前年同期比24.6%増)、営業利益1475億4800万円(同80.7%増)、税引前利益1494億900万円(同77.0%増)、四半期利益1131億4000万円(同73.6%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益1029億5000万円(同72.8%増)と、コロナ下ながら売上げ、利益とも第2四半期として過去最高を更新した。売上高のうち、農機・エンジン部門は7493億円(同28.3%増)、うち国内は1439億6400万円(同11.5%増)、海外は6053億3600万円(同33.1%増)だった。
 国内売上高は水・環境部門やその他部門が減少したが、機械部門が農業機械などを中心に増加したため、前年同期比124億円(4.3%)増の3025億円となった。海外売上高は水・環境部門が減少したが、農業機械や建設機械が大きく伸長したため、前年同期比2049億円(34.5%)増の7989億円となった。
 2021年12月期連結業績予想は、前回予想時から大幅に上方修正し、売上高2兆1500億円(前年同期比16.0%増)、営業利益2600億円(同48.3%増)、税引前利益2630億円(同41.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1830億円(同42.4%増)と史上最高を予想。

4.クボタ、マイナビ農業が農家の課題解決ゼミ

生産者の悩みを解決する「農家の課題解決ゼミ Powered by Kubota」の特別企画第3弾をオンラインで開催した。今回はクボタとの特別企画第3弾として、「苦手を克服!販路を広げる農家の営業術」をテーマに実施。生産者を中心に180人以上が参加し、課題解決に役立つヒントを学んだ。
 冒頭、クボタ・能登貴文氏が登場し挨拶。同ゼミについて農業経営に役立つヒントを提供したいという思いで企画したものと趣旨を述べ、今回は様々な工夫をして販売している農家と食の流通のプロを講師に招いて営業のコツを学ぶとし、ぜひ農業経営のヒントにしてほしいと力を込めた。
 農家の右腕として農業経営のコンサルティングなどを行っているファームサイド代表・佐川友彦氏は農家の営業術についてミニレクチャーを実施。農家の営業は自分をよく見せようとするよりも、商品や取引条件、背景知識(どんな農園・生産者か)といった中身の方が大事であり、伝えるべきことを過不足なく伝えることが目的であり、伝えたいことをまとめた資料を作って、事前準備をすればよいなどと述べた。続いて、カトウファーム専務取締役・加藤絵美氏及び、食文化取締役/セールス&マーケティングエグゼクティブ・井上真一氏をゲストスピーカーに迎え、佐川氏とともに農家の営業について議論した。

5.井関農機が2021年12月期第2四半期連結業績

2021年12月期第2四半期の連結業績(2021年1月1日~6月30日)を発表した。それによると、売上高は866億7200万円(前年同期比20.0%増)、営業利益47億2100万円(同271.6%増)、経常利益55億800万円(同415.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益41億2700万円(同321.2%増)と、大幅な増収増益となった。
 国内においては、消費増税反動減からの回復や経営継続補助金などに伴う需要喚起もあり、農機製品および作業機が増加したほか、補修用部品及び修理整備等のメンテナンス収入が堅調に推移した。施設工事は、大型物件の受注・完工が減少となったが、国内売上高全体では前年同期比53億8100万円(同9.4%増)となった。
 海外においては、北米では好調なコンパクトとく多市場を背景に増加、欧州ではライフスタイルの変化によるコンシューマー向けを中心とした好調な販売に加え、為替円安影響により増加、アジアでは前期末にタイの販売代理店を連結子会社化したことや、中国向け半製品の出荷増などにより増加し、海外売上高は前年同期比90億4500万円増加の240億4100万円(同60.3%増)となった。
 通期連結業績予想は売上高1535億円(同2.8%増)、営業利益36億円(同72.7%増)、経常利益35億円(同105.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は24億円(前期は純損失56億円)とした。国内では経営継続補助金などに伴う需要喚起の反動や米価低下懸念による購買意欲減退、海外ではコロナ禍に伴うサプライチェーンの混乱、原材料価格の高騰と高止まりの影響などのリスクが想定され、通期業績予想については前回公表を据え置いた。

6.ヤンマーシナジースクエアが新オフィス推進賞

グループ会社であるヤンマーグローバルCSの本社社屋「ヤンマーシナジースクエア」が第34回日経ニューオフィス賞で「近畿ニューオフィス推進賞」を受けた。ヤンマーシナジースクエアは、グローバルに顧客満足度を向上させるための拠点として、2020年8月から稼働を始めており、ヤンマーグローバルCS社の本社社屋の機能のほか、顧客が使用している機械を見守りサポートする「リモートサポートセンター」を有する施設。遠隔監視システムを通して蓄積されるデータを活用し、“お客様の手を止めない”サービスの提供にも取り組んでいる。
 同施設の延べ床面積は約5650平方m、地上5階建て。屋内構成は1階がサービス展示エリア、2階がリモートサポートセンター、3階がデスクスペースとコラボレーションスペースをエリア分けし、それぞれの業務に集中できるオフィスエリア、4階がヤンマーらしさを感じさせるデザインの食堂・会議室エリア、5階が研修室としている。

7.タカキタが2022年3月期第1四半期決算

2022年3月期第1四半期(2021年4月1日~2021年6月30日)の業績(日本基準)を発表した。それによると、売上高は前年同期比3億8700万円増加し18億200万円(前年同期比27.4%増)、営業利益は前年同期比1億1900万円増加し1億8000万円(同196.3%増)、経常利益は前年同期比1億1900万円増加し1億8900万円(同169.3%増)、四半期純利益は前年同期比8100万円増加し1億3100万円(同164.0%増)となった。
 農業機械事業は新製品の投入効果や国の畜産クラスター事業の採択が一定程度進んだことにより、可変径ロールベーラ等、高品質な国産飼料増産と食料自給率の向上に寄与するエサづくり関連作業機の売上が伸張したことに加え、農業従事者を対象とした政府による経営継続補助金の後押しにより、有機肥料散布機自走コンポキャスタ等の土づくり関連作業機の売上が寄与した結果、国内売上高は増収となった。
 海外売上高は、オンライン展示会の活用効果が一部あったものの、新型コロナウイルス感染症拡大による営業活動の縮減や市況低迷の影響を受け減収となった。農業機械事業全体の売上高は前年同期比4億1400万円増加し17億1300万円(前年同期比31.9%増)となった。

8.井関農機が「ISEKIレポート2021」発刊

「ISEKIレポート2021」を発刊した(A4判、62ページ、カラー刷り)。これは、株主・投資家はじめ幅広いステークホルダーを対象に、井関グループの企業価値向上に向けた取り組みをわかりやすく伝えることを目的に、財務・非財務情報の両面から紹介するもの。同社が新中期経営計画(2021~2025年)に掲げる「ESG(環境・社会・企業統治)への取り組み強化」に対応した統合報告書のかたちを取っている。今回は、「井関グループの強み」を特集し、1.技術力、2.営農提案・サポート力、3.連携によるイノベーションの3つをあげ、それぞれ事例を紹介しながら強みをさらに強化し、国内・海外事業の持続的な成長につなげていくと力説している。
 また、トップメッセージで冨安社長は、「2025年の創立100周年、そしてその先の将来にも存在感を発揮し続けるために、一層の『変革』を推し進め、企業価値の向上に努める」と訴えている。「価値創造を支える取組み」では「E」「S」「G」に分けて、リスクマネジメント、コンプライアンス、サプライチェーンマネジメント、人材育成と活用、従業員のエンゲージメント向上、気候変動への対応などを紹介している。

9.山本製作所が「ライスセンターの教科書」動画を公開

ライスセンターづくりに関する、生産者の疑問や不安を解消するために、同社のミニライスセンター特集ページおよびYouTubeで「ライスセンターの教科書」動画を順次公開している。同動画では、ライスセンターをつくりたいと考えているものの、どのような点に注意して検討したら良いのかわからない、という声に応えている。今回、質の高い情報提供をさらに推し進めるために「ライスセンターづくりの教科書」動画を順次公開している。
 同社では「乾燥機などライスセンターを構成する各機器については、すでに詳細な情報があるが、ガラリや集塵室といった施設の作業性や快適性を左右する情報は多くない。ライスセンターをつくってから〝こんなはずじゃなかった〟と生産者が後悔することを少しでも減らせるように、当社はライスセンターをつくる上で知っておいて頂きたい情報を今後も発信していく。また、年内には、より生産者の疑問や不安を解決できるようなプラットフォームとして、ミニライスセンター特設サイトを改修する予定」としている。

10.小橋工業が耕うん爪工場2期建て替え完了

本社内の耕うん爪工場2期建て替え工事が完了したことを同社HPで公表した。これにより、分散していた工程を集約、第1工程から最終工程まで一貫した生産が可能になり、生産性向上を実現した。また、スタートアップ企業のものづくりを支援するスペースを大幅に拡張し、試作から量産・メンテナンスまで、ものづくりの各プロセスを包括的にサポートすることで、社会課題に挑戦する技術の実用化を加速していく。同社創業の原点となる耕うん爪工場は、1962年に竣工後、同社の生産拠点としてグループ全体を支えてきた。2019年1月の1期工事完了に続き、2021年7月に2期工事が完了したことで、より高品質・低コスト・短納期での生産が可能になった。
 同社はまた、海外展開を見据える上で重要な輸出を拡大する生産体制が整ったとし、さらに工場建て替えに伴い、作業環境を大幅に改善したほか、自然採光窓の設置や工場内の緑化など地球環境にも配慮、二酸化炭素排出量を削減し、サステナブルな社会の実現に貢献していくとしている。

11.キャニコムが新工場で第1号機ラインオフ式典

新工場「演歌の森うきは」(うきは市吉井町鷹取)で第1号機ラインオフ式典「鷹デビュー」を開催した。同社の代表取締役会長・包行均氏の他、本社・工場の全社員、約300人が参加した。
 式は新工場内で行われ、包行会長による完成号令から開始。包行社長が工場で第1号機として完成した「草刈機 MASAO」に乗って登場すると、同会長は同機を1号機として証明する旨を記した証明書を掲げるパフォーマンスを行った。また工場完成までの軌跡や設備を紹介するスライドショーなども行われ、最後は同会長が工場の外から耳納(みのう)連山に向かってゴルフボールを打つ「始打式」を行った。ボールが山に向かって飛ぶと、住所「鷹取」にちなんだ鷹の凧が晴天の空に上がり、式典は終了した。
 同工場は昨年7月から建設を進め、今年6月に建屋が完成、8月から段階的に生産を開始。ラジコン大型草刈り機や、自動走行技術によるロボット草刈り機、5tクラスの大型産業用運搬車などの生産拠点となる。包行社長は「設備や空調などの微調整はこれから。スタッフの士気が上がる環境を整えたい」とコメント。また包行会長は「今まで作った中で最高の工場。この場所から未来へ挑戦したい」と話した。

12.JA全農が通常総代会、2年度の事業報告

第45回通常総代会を開き、令和2年度事業報告、新役員の選任などを了承した。役員改選では、新理事長に野口栄代表理事専務が、新専務理事には安田忠孝常務理事が就任、また耕種資材部長の冨田健司氏が常務理事に就任した。2年度の共同購入トラクター中型機の供給は971台となった。総会終了後、新役員体制による記者会見がWebで行われ、菅野会長は「今年度は、JAグループの次期中期計画を検討する大事な年。米の需給環境、肥料・飼料原料や燃料相場の上昇など課題は多いが、農家手取りの最大化、農業生産の拡大、地域の活性化を実現するため、新事業領域に果敢に挑戦していく」と述べた。また野口新理事長は「外部企業や研究機関との連携を強めICTやスマート農業など新領域の事業に挑戦していきたい」と意欲を示した。
 2年度事業報告では、最重点事業施策として1.生産基盤の確立2.食のトップブランドとしての地位の確立3.元気な地域社会づくりへの支援4.海外戦略の構築5.JAへの支援強化および自己改革の加速化-を総力を結集して進めたとした。

13.クボタが乗用管理機でWEBセミナー

「中間管理を乗用で!クボタ乗用管理機KV2200」WEBセミナーを開催した。稲・麦・大豆をはじめ、枝豆やブロッコリー、スイートコーンなど野菜作まで幅広い作物の中耕培土・除草・防除・追肥を乗用で行える同機の概要や魅力が紹介された。既に導入しているユーザー2名もゲスト参加し、活用している感想も披露された。KV2200は、汎用型乗用管理機GR-16の後継機として昨年4月に発売された。特徴として、1.最低地上高770mmのハイクリアランス、2.4WSで作物の損傷低減、3.追肥&中耕培土の同時作業など複合作業ができ効率化-が紹介された。
 導入農家の声では、Grand Farmの小玉力也氏及び、としなか技農の渡邊一功氏が使用感などを述べた。小玉氏は枝豆の生産規模拡大に伴い、同機を導入。それまでは歩行型管理機の作業で時間がかかり、天候との勝負だったが、同機は一度に3条の作業ができるので、時間が短縮でき草も生えず、後作業の収穫も楽だったと語った。渡邊氏は20haの作付け規模でブロッコリーやスイートコーンなど様々な野菜を生産。同機は昨年導入以来300時間以上活用しており、地上高の高さと使用感の良さが気に入っており、機械化により適期作業ができ、収量が10%以上伸びたと語った。

14.ヤンマーエネルギーシステムがオンラインEXPO開始

グループ会社であるヤンマーエネルギーシステムは、ビルや病院などのエネルギーの流れを見える化し、最適なソリューションを提案するオンライン展示会「ヤンマーエネルギーシステム オンラインEXPO2021」を開催した。360度見渡せるバーチャル空間に、ビルや病院などの様々な施設に囲まれたタワー型の会場を設置。同社の提供価値(製品・サービス)ごとにフロアを設け、CGによる製品展示や紹介動画の他、カタログや詳細情報へのリンクを掲載した。また、エネルギー機器を導入した場合のエネルギーの流れを紹介し、提供するエネルギーソリューションをわかりやすく解説している。
 各フロアを見ると、「エネルギーソリューション」フロアでは、環境性・経済性に優れたガス空調システム(GHP)や、食品廃棄物などから発生するガスを燃料に熱と電気を効率よく生み出すバイオガスマイクロコージェネレーションなどを紹介。また、電力を見える化し自動制御するエネルギーマネジメントシステムに関する情報を見ることができる。発電システム・ポンプエンジン」フロアでは、停電時にも電力を供給する非常用発電機や、洪水や浸水などの被害を抑えるポンプ駆動システムなどBCP対策に貢献するシステムを紹介している。

15.井関農機、ウォーターセルがYouTubeでライブ配信

「出張!アグリノートカフェオンライン」をYouTubeでライブ配信した。「やってみよう!ISEKIアグリサポート×アグリノート連携」と題して、営農支援ツール「アグリノート」と、日々の作業や機械管理に優れた「ISEKIアグリサポート」の基本的な使い方や連携機能についてライブ配信で紹介したもので、井関農機夢ある農業ソリューション推進部・岩本一臣氏及びウォーターセルフィールドマーケティング部・齋藤直人氏がパネラーとして登場。1.アグリノートの紹介、2.ISEKIアグリサポートの紹介、3.連携してみよう!アグリノート×ISEKIアグリサポート、4.質疑応答-を紹介した。ISEKIアグリサポートは、井関農機が開発した農機情報に特化した無料アプリであり、作業時間や使用機体などを作業記録を自動で記録。そのデータから、使用燃料やトラブル防止、作業効率化などを様々見える化できる。対応機種は可変施肥田植機や収量コンバインなどの標準搭載機種と後付けオプション機種が紹介された。
 そして、両サービスの連携によって作業実績の連携、作業軌跡再生、位置情報・農機情報表示、可変施肥田植機の設定の4機能が得られるという。作業実績の連携では、両サービスのデータを同期することで、作業日時や圃場の場所、使用機体・資材、作業面積などがアグリノートに記録され、圃場管理における記録作成の手間が省けるなどとした。

16.やまびこが2021年12月期第2四半期決算

2021年12月期第2四半期決算短信(連結)、業績予想および期末配当予想の修正、また、新市場区分における「プライム市場」の選択申請について発表した。それによると、2021年12月期第2四半期の連結業績(2021年1月1日~2021年6月30日)の売上高は、763億9800万円(対前年同期比12.4%増)、営業利益68億6300万円(同13.6%増)、経常利益72億6400万円(同21.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益53億9300万円(同30.7%増)となった。2021年12期の連結業績予想は今年5月12日に公表した連結業績予想を上方修正し、売上高1360億円(前期比3.1%増、前回発表予想に比べ20億円増)とした。修正の理由として、コロナ禍の中、在宅勤務の普及による働き方や生活様式の変化などを背景に、特に小型屋外作業機械の需要は引き続き高水準で推移。連結業績予想については、海外は小型屋外作業機械が前年からの想定以上の需要が継続したことに加え、国内は農業用管理機械が政府による経営継続補助金の追い風を受けたことなどにより、前回予想を上回る見通しとなったとしている。
 第2四半期の業績について同社では、グループは主力の小型屋外作業機械において、海外では引き続きプロ向け「Xシリーズ」製品のプロモーションを積極的に展開するとともに、国内では新製品投入やユーザーの満足度向上などに努めたほか、開発部門を再編しセグメント間の連携強化を図るとともに、将来の柱となる事業に着手。また、農業用管理機械および一般産業用機械では省力化を目指すスマート農業に対応した防除機の拡販や発電機へのIoT活用など、「中期経営計画2022」の各施策を着実に推し進めたとしている。
 売上高は、国内で一般産業用機械が低迷したものの、農業用管理機械が大幅に伸長したことに加え、小型屋外作業機械も堅調に推移して増収となった。

17.三陽機器がトップ人事、新社長に守安氏、川平氏は取締役相談役に

株主総会並びに取締役会で、新社長に守安利文氏を選任した。前社長の川平英広氏は取締役相談役に就いた。守安氏は1966年6月16日生まれの55歳。出身地は岡山県総社市。1990年3月に同社に入社、技術部に配属され、2012年5月技術部長に就任。2017年8月執行役員技術部長、2019年6月同開発・製造本部長、同年8月取締役を歴任し、今回新たなリーダーとなった。

18.JA全農と安川電機が農業用ロボット開発で業務提携

業務提携契約にもとづき、ロボット技術の応用による農業分野の自動化への取り組みを加速することを確認したと発表した。全農と安川電機は、2018年より協業の検討を開始。2018年12月には業務提携契約を締結し、畜産、農業生産、流通販売-の3分野において自動化技術の可能性を検討してきた。現在、全農が持つ「ゆめファーム全農SAGA」(佐賀県)におけるキュウリの葉かき作業の自動化などの実証を進めている。また、2021年度からは安川電機グループの技術開発拠点である安川テクノロジーセンタを活用し、イチゴ選果作業の自動化などスマート農業の具体化も進めている。
 業務提携の基本理念は「工業用ロボット技術の国内農業現場への活用推進を行い、農業生産・加工・流通現場における労働力不足の解消、現場労働の作業軽減と効率性の向上、ならびに消費市場への安全・安心な農畜産物の供給体制の強化に向けた新たな事業モデルを構築」としている。全農は、世界最高の自動化・最適化の技術力を持つ安川電機とのパートナーシップに大きな可能性を感じているとして、協業を通じて農業分野の新たな自動化を具現化し、日本農業の発展と日本の食と農の国際競争力強化に貢献するとしている。

19.日本農業機械工業会が令和3年上期動態統計を発表

経済産業省生産動態統計に基づく農業機械生産出荷実績の2021年1~6月分を取りまとめた。それによると、今年上半期の累計生産金額は2423億9400万円で前年同期比119.5%、出荷金額は2317億6600万円で同123.8%となり、昨年の新型コロナ禍による落ち込みからの反動や経営継続補助金の追い風などを背景に2桁増まで回復した。
 機種別で3年上半期の累計出荷実績をみると、トラクターは8万118台(前年同期比142.3%)、1498億2600万円(同140.6%)となった。規模別にみると、20PS未満の数量が前年同期比74.0%、金額が同73.5%に下がったものの、その他は増加。20~30PSは数量168.4%、金額151.2%、30PS以上は数量139.4%、金額142.1%となり、中大型機が好調だった。コンバインは5384台(同109.0%)、田植機は1万3746台(同98.7%)だった。籾すり機や乾燥機、精米麦機は落ち込んだ。

20.クボタ、みちのくクボタが花巻東高野球部にピュアウォッシャー寄贈

花巻東高等学校の硬式野球部メンバーが寝食を共にする「雄風寮」に、クボタの業務用空気清浄機「ピュアウォッシャー」を贈呈。寄贈式を同校で開催した。新型コロナの感染が拡大する中、安全・安心な環境で練習、学業に励んでほしいとの思いから、また、クボタグループが取り組んでいる子供たちの健やかな成長を支援する活動の一環として行った。寄贈した「ピュアウォッシャー」は、空気環境を安心・快適化する除菌、加湿、消臭、空気清浄の4つの機能を持つ。機内から生成される微酸性電解水は除菌水として手指の消毒、身の回りの除菌、消臭に利用できる。
 寄贈式には、みちのくクボタの高橋豊会長、荻野社長、クボタから池内秀隆東北支社長、同校の小田島順造校長、野球部の佐々木洋監督、3年生の相野七音キャプテンら10人のほか地元メディアが参加した。冒頭あいさつした高橋会長は、ピュアウォッシャーの機能やクボタの事業概要、同校に寄贈が決まった経緯などを紹介しつつ、「ピュアウォッシャーをご活用されて、来年はぜひ甲子園出場を目指して頑張って頂きたい」と期待を寄せた。続いて池内支社長は、事業を通じ社会に貢献することを使命としているとクボタの姿勢を示しながら、新型コロナに対してはグループの力を結集して感染拡大防止に取り組んでいると述べ、ピュアウォッシャーの活用を図りメジャーリーグで活躍している先輩の大谷翔平選手を目指してほしいとエールを送った。

21.丸山製作所が2021年9月期第3四半期決算

2021年9月期の第3半期決算(連結)を発表。売上高は287億7600万円で前年同期比17.9%増、営業利益は15億9100万円、同161.9%増、経常利益は15億8900万円、同186.6%増となった。通期では、売上高375億円、7.5%増、経常利益13億円、70.4%増を予想している。
 国内は、経営継続補助金政策効果による販売増に対応。また、サプライチェーンにおける調達リスクを最小限に抑える活動を行い、海外では、コロナ禍の影響による世界的なコンテナ物流の混乱に対応し、販売機会損失の回避に努めたとしている。これらの結果、国内はアグリ流通で大型機械やセット動噴の売上が増加。海外でも工業用ポンプは減少したが、欧州向け、中南米向けの刈払機の増加などにより売上高は3.2%増。内外の農林業機械の売上高は226億5300万円で、同24.6%増となっている。