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農業機械関連ニュース

令和3年6月10日発行

<業界短信-新製品6月>

  1. 松山がニプロ「ブロードキャスターMPW500/700」を新発売
  2. サタケが新型ロータリーシフターを新発売
  3. ヤンマーアグリがトラクター拡充、普通型コンバイン等も
  4. 大島農機が大型遠赤外線乾燥機を発売
  5. ヤンマーアグリがミニ耕うん機やうね立て専用機を発売
  6. キャニコムがラジコン式下刈り作業機を実証実験

<業界短信6月>

  1. クボタがディーゼルエンジンで中国排ガス4次規制認証取得
  2. 井関農機がDBJ環境格付で15回連続最高ランクを取得
  3. 本田技研工業の三部社長が就任会見
  4. モノレール工業協会が通常総会
  5. クボタが2021年12月期第1四半期連結業績を発表
  6. クボタが農機シェアリングで操作説明会
  7. 三菱マヒンドラ農機CEO・社長に齋藤徹氏が就任
  8. 井関農機が2021年12月期第1四半期連結業績を発表
  9. やまびこが2021年12月期第1四半期決算を発表
  10. オーレックが福岡県広川町に福祉車両を寄贈
  11. JA全中が令和3年度政策提案を発表
  12. JA全農が農研機構と包括連携協定を締結
  13. 本田技研工業が2020年度決算発表
  14. サタケが新型精米プラントのモデルプラントを公開
  15. サタケがトップ人事、新社長に松本氏
  16. 井関農機に全国発明表彰・発明賞
  17. ヤンマーアグリが第32回学生論文・作文募集要綱を発表
  18. 丸山製作所が第2四半期決算を発表
  19. 日本農業機械工業会が定時総会
  20. JA全農で2年度農機サービス士39人が合格・認定

<業界短信-新製品6月>

1.松山がニプロ「ブロードキャスターMPW500/700」を新発売

6月から広い作業幅で作業能率をアップさせた、ニプロ「ブロードキャスターMPW500/700」を発売。MPW500(ホッパー容量500L)は45馬力以上、MPW700(同700L)は60馬力以上のトラクターに対応。
 主な特徴は、

  1. ダブルスピンナー方式で高い散布精度を発揮する。残量センサー装備で肥料が少なくなると警告音と警告灯で知らせる
  2. 施肥終了後に余った肥料を簡単に排出できるエンプティキットを装備
  3. 散布幅は片側10~21mの範囲で調整可能
  4. 往復散布でオーバーラップさせることにより、広範囲に均一散布することができる
  5. 装着はJIS標準オートヒッチ対応で着脱が簡単に行える

-など。

2.サタケが新型ロータリーシフターを新発売

精米工場での精米後の精選工程において白米に混じる糠玉や砕粒などの除去に威力を発揮する「新型ロータリーシフター」(型式=FRS060A)を開発、新発売したことを明らかにした。同社では精米工場などに向け年間40台の販売を見込んでいる。
 主な特徴は、

  1. 運転終了時に残粒が迅速に排出される構造。ロット切替時間は約2分と従来機に比べ約7分の1に短縮、多品種少量生産における稼働効率を大幅に向上させた
  2. カバーや選別スクリーンはノブボルトを緩めるだけで簡単に脱着でき、分解清掃にかかる時間は約30分と従来機に比べ3分の1に短縮
  3. 砕粒選別部の各選別スクリーンには特殊磁性ステンレスを採用し、万が一破損した場合でも磁力選別機で破片を除去できるほか、カバー類には脱落防止ノブボルトを使用し、混入事故を未然に防止するなど、安全性もさらに向上させている

-など。

3.ヤンマーアグリがトラクター拡充、普通型コンバイン等も

新製品として軽量でコンパクトなトラクター「YT2Aシリーズ」3機種(23~29馬力)、多彩な作物を高能率・高品質に収穫する普通型コンバイン「YH1150A」(115馬力)、圃場内における収穫量のバラツキを見える化できる「収穫量マッピング」機能を後付けできるオプション、密苗やICT技術を活用し稲作の省力化・低コスト化・高精度化を実現する田植機「YR-DAシリーズ」(6条/8条植え)2機種を発表した。
 トラクター「YT2Aシリーズ」の主な特徴は、

  1. 作業内容に応じて、幅広い馬力帯・仕様から選択可能
  2. 作業速度を思いのままに設定できるJ-change Plus仕様
  3. 圃場を荒らさず、きれいに仕上がる小回り旋回

-など。


 普通型コンバイン「YH1150A」の主な特徴は、

  1. 各種ヘッダーによる高能率・高精度な刈取りを実現
  2. 揺動構造の見直しによる作物ロスの低減
  3. 高所作業での安全装備充実

-など。


 田植機「YR-DAシリーズ」の主な特徴は、

  1. 育苗箱を減らし省力化・低コスト化を実現する密苗技術
  2. 苗箱数と施肥量を一定に制御し、計画通りの植え付けを実現
  3. 簡単な操作で誰でもまっすぐ正確な植え付けを実現(D仕様のみ)

-など。

4.大島農機が大型遠赤外線乾燥機を発売

7月から、大型遠赤外線乾燥機「RX65(65石)/75(75石)/85(85石)」(OPRA=オーシマ・プロフェショナル・ライス・アグリスター)の3型式を発売する。特に大規模生産者のニーズに応え耐久性、生産性、メンテナンス性の向上を図った。RXは「ロイヤルテンパー・エックス」の頭文字で、Xには「未知への領域。かつてない性能で生産者様の強い味方に」の意を込めた。
 主な特徴は、

  1. 乾燥部4層構造による基本性能向上と水分ムラ軽減、基本性能の向上
  2. 耐久性、耐摩耗性の向上。消耗部品の耐久性向上。搬送スクリュー、窒化処理により耐摩耗性を最大75%向上(同社従来機比)
  3. メンテナンス性向上。非常時の穀物排出のため、ロータリーバルブ残留開閉機構を搭載

-など。

5.ヤンマーアグリがミニ耕うん機やうね立て専用機を発売

新製品としてミニ耕うん機「YK400CR」、うね立て専用機「YK110SR」、セル仕様のミニ耕うん機「YK750SP」を発表した。発売はYK400CRとYK110SRが6月1日、YK750SPが7月1日。「YK400CR」は、新型コロナウイルスの影響により家庭菜園を楽しむ層が増加しており、家庭菜園を営む農家から非農家を含む顧客層に対して、ハンドル荷重を抑えた取り回しのしやすい本機に4.2馬力エンジンを搭載、発売する。「YK110SR」「YK750SP」は、エンジン始動時の負担を軽減すべく、簡単にエンジンが掛けられるセルスタータ式を採用した。
 ミニ耕うん機の主な特徴は、

  1. 軽量・コンパクトなデザインのボディと、ハンドル荷重を低減した前後のバランスの良さで楽に取り回しができる
  2. 作業時には燃料タンクキャップが期待中心にあり直進時の目安になる
  3. 作業や後進、移動は「変速レバー」1本で切替が可能。「デッドマン方式クラッチレバー」により機械に不慣れでも簡単に作業できる
  4. 最大出力4.2馬力のエンジンを搭載し、150mmの最大耕深でしっかり耕すことができる

-など。


 うね立て専用機の主な特徴は、

  1. キースイッチを回して簡単にエンジン始動
  2. 「かるがるリフトペダル」を足で踏むと、走行が停止してロータリの爪が逆回転し、作業機をゆっくりと土から浮き上がらせる
  3. 「クイックうね立て機構」により作業開始から素早くうねが立ち上がる

-など。

6.キャニコムがラジコン式下刈り作業機を実証実験

林野庁補助事業により、ラジコン式下刈り作業機の開発事業が完了し、実証実験を行ったと発表した。2022年の発売を予定している。
 同機は、40度前後の急傾斜の草刈り作業に特化した「アラフォー傾子」の姉妹機として開発された。同社の広報は「本機は林地の傾斜や凹凸に対応した遠隔操縦式草刈機。下刈り作業の省力化や軽労化に貢献し、安心安全な作業環境とともに造林工程の就労者不足を解決する。今後は発売に向け、全国各地の現場に出向き、お客様の声から更に改良を加える予定」とコメントした。
 主な特徴は、

  1. ラジコン操作で安全な場所から運転可能
  2. クローラが200mmスライドし、40度の斜面に対応
  3. 最低地上高は165mmで、障害物のある林地に対応
  4. 登坂力とスリップ防止を考慮したスパイク形状を開発し、常に複数のスパイクが接地するようクローラに配置

-など。

<業界短信6月>

1.クボタがディーゼルエンジンで中国排ガス4次規制認証取得

地球環境保全意識が高まるなか、更なる環境負荷低減を目的として2022年12月1日から開始される中国ノンロードCI排ガス4次規制に対応する55.4kW(74.3馬力相当)のディーゼルエンジンの認証を取得したと発表した。今回認証を取得したディーゼルエンジンは、産業用水冷ディーゼルエンジンV3307-CR-Tで農機や建機、産業機械などで使用される。同社では、他のエンジンラインアップについても、順次認証を取得していく予定、としている。
 中国においてノンロード移動機械に搭載されるエンジンに対する新しい規制が2022年12月1日から開始される。この新しい排ガス規制は、現行の第3次排ガス規制に比べ粒子数の条件が追加され、PM規制値が全体的に厳しくなり、欧米の現行の排ガス規制相当のレベルとなっている。
 エンジンに対しては排ガスに対する規制数値が厳しくなるだけでなく、インユース試験の要件が追加される、など環境保全への取り組みが強化されている。エンジンを搭載した機械側にはインユース試験の他、位置情報の提供を可能とするための遠隔監視関連の要求事項などが追加された。

2.井関農機がDBJ環境格付で15回連続最高ランクを取得

日本政策投資銀行(DBJ)の「DBJ環境格付」において、15回連続で最高ランクの格付「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」と評価され、「DBJ環境格付」に基づく融資を受けたと発表した。
 今回の格付では、国内外含めたグループ一体的な環境マネジメント体制のもと、生産性向上を通じた環境負荷低減の取り組みを推進する等、高度な環境経営を実践していることや、独自のグリーン調達認定制度を通じた取引先の環境配慮状況の評価および改善提案の継続的実施に加え、CSRに配慮したサプライチェーン構築を着実に進めていること、定量的な認定基準に基づくエコ商品の提供拡大を重要課題に掲げ、販売目標設定による拡販促進や、顧客に対して環境負荷低減効果を明示して訴求する等、本業を通じた低環境負荷型社会の実現に貢献していることなどが評価された。

3.本田技研工業の三部社長が就任会見

三部敏弘新社長の社長就任会見をオンラインで行った。会見では三部社長がスピーチを行い、同社が目指す今後の姿・取り組みの方向性などを語った。
 三部社長は、「Powered by Honda」「Hondaが目指す姿・取り組みの方向性」「環境への取り組み」「安全への取り組み」「研究開発への対応」について述べ、このうち取り組みの方向性では、『環境』と『安全』に徹底的に取り組むとともに、将来に向けてモビリティ、パワーユニット、エネルギー、ロボティクスの領域で進化をリードすることを目指し、環境と安全の目標達成の地盤となる、『既存事業の盤石化』の確実な達成に引き続き取り組むなどとした。
 最後に「こうした取り組みの結果、皆さまから存在を期待される企業であり続けたい。これが、私たちが目指す姿です。そのために、変化する事業環境に対してレジリエントな体質を作ると共に、スケールの大きなアクションを迅速に実行していく。本質を追求し、独創的であるというHondaらしさを常に自らに問いかけながら、アグレッシブに取り組んでいきます」と締めくくった。

4.モノレール工業協会が通常総会

Web会議にて通常総会を開催し、「令和2年度実績報告」「令和3年度見通し」などを議題に話し合った。令和2年度のモノレール業界は会員各社、農業用(販売)は前年比微減。レンタル用は前年比増となった。会員企業の平均実績はレンタル用が令和2年度と比較して105%。農業用は前年比96%という結果だった。農業用は、昨年後半からの経営継続持続化給付金の影響で販売台数が増えつつある。またレンタル用は、昨今増えている土砂災害のため、法面工事が増加していることで販売台数が増加した。
 令和3年度の見通しとしては、農業用は経営継続持続化給付金による動きも落ち着き、例年並みになると思われる。レンタルに関しては、昨年度に続き災害復旧工事が増える見通しとなっているため、実績も増加すると見られている。
 各社ともレンタル事業に関しては、令和2年度は前年を上回っている。今年度についてもレンタル事業は好調で、さらに伸びる予想をしている。

5.クボタが2021年12月期第1四半期連結業績を発表

2021年12月期の第1四半期連結業績(IFRS国際財務報告基準)を発表した。それによると売上高は5376億8600万円(前年同期比22.3%増)、営業利益777億2300万円(同155.2%増)、税引前利益783億1800万円(同152.4%増)、四半期利益574億6700万円(同147.4%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益520億4100万円(同150.7%増)と、大幅増収増益となった。国内売上高は、機械部門が農機などを中心に増加したため、前年同期比100億円(6.7%)増の1600億円となった。海外売上高は農機や建機が大幅な増収となったほか、水・環境部門も前年を上回ったため前年同期比881億円(30.4%)増の3776億円となった。
 売上高のうち機械部門は前年同期比28.1%増加し、4445億円となり売上高全体の82.7%を占めた。うち農機・エンジンは3575億6000万円(前年同期比25.1%増)で、国内は676億4300万円(同16.1%増)、海外は2899億1700万円(同27.3%増)だった。

6.クボタが農機シェアリングで操作説明会

2月に締結した、茨城県つくばみらい市との農業参入環境整備の推進に関する連携協定に基づく事業の一つである「農機シェアリングサービス」を開始した。それに伴い、農機の操作説明会を、農機の保管場所となるつくばみらい市板橋の旧わかくさ幼稚園にて開催した。今回は会員登録希望者に向けた、第1回目の操作説明会で、説明会では、シェアリングされるトラクター「NB21SPMARF4」が使用され、基本的な操作方法から、点検項目、注意点、作業機の使い方、マルチロータリへの交換などが細かく説明された。操作の説明は、農機のメンテナンスや修理を担当する㈱関東甲信クボタのスタッフにより行われた。説明の後は、参加者が実際に乗車し、作業機を使って模擬圃場を耕した。
 クボタイノベーションセンタービジネスインキュベーション部アグリビジネス企画室の千葉翔太担当課長は「シェアリングサービスにより新規就農者が増え、地域の農業が盛り上がってほしい」と期待した。

7.三菱マヒンドラ農機CEO・社長に齋藤徹氏が就任

田中章雄CEO取締役社長の辞任の意を受け、後任として同日付で齋藤徹(さいとう・とおる)氏が就任すると発表した。同社臨時株主総会並びに取締役会で、取締役に選任され、CEO取締役社長(最高経営責任者、代表取締役)に就任した。
 同社では、「今後は新体制のもとで、中期計画の掲げた反転攻勢に向けた施策の実行を進め、三菱マヒンドラ農機グループの企業価値向上を目指す」としている。同社の取締役会議長であるラジェシュ・ジェジュリカール氏(インドマヒンドラ&マヒンドラ社農機部門プレジデント)は次のようなコメントを発表した。「田中氏が三菱マヒンドラ農機の再建に向けた基盤を確立し、コロナ禍の厳しい環境のもとで組織を率いたことへの貢献を称えたい。次の齋藤氏のリーダーシップと経営陣の強力なサポートのもと、三菱マヒンドラ農機グループはその変革への道のりを大きく前進させることができると確信している」。
 また、グループ会社である三菱農機販売の臨時株主総会並びに取締役会で、代表取締役社長の新保徳明氏が辞任したことに伴い、後任に三菱マヒンドラ農機の齋藤敏社長が兼務で代表取締役社長に就任したと発表した。なお、新保氏は兼任していた三菱マヒンドラ農機の上級執行役員(営業戦略統括部長)に専任する。

8.井関農機が2021年12月期第1四半期連結業績を発表

2021年12月期第1四半期の連結業績を発表した。それによると、売上高は404億9500万円(前年同期比26.7%増)、営業利益14億7800万円(前年同期は11億500万円の営業損失)、経常利益21億2800万円(同12億8100万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益19億2900万円(同4億6500万円の純損失)と、大幅な増収増益となった。国内においては、農機製品および作業機が増加したほか、メンテナンス収入が堅調に推移し、国内売上高は前年同期比32億400万円増加の282億7700万円(同12.8%増)となった。海外売上高は前年同期比53億2900万円増加の122億1700万円(同77.4%増)となった。
 営業利益は、増収による売上総利益の増加に加え、前期に計上があった部品在庫評価損の剥落などの特殊要因もあり、14億7800万円となった。経常利益は為替差損益の好転に加え、受取和解金の計上等により21億2800万円、親会社株主に帰属する当第1四半期純利益は19億2900万円となった。通期の業績予想については「新型コロナウイルス感染症の収束状況や国内・海外の需要動向に不透明さ残るため」とし、2月に発表した予想を修正していない。

9.やまびこが2021年12月期第1四半期決算を発表

2021年12月期の第1四半期決算(連結)を発表した。売上高は381億5300万円で、前年同期比19.7%増、営業利益は34億6600万円、同45.0%増、経常利益は39億4800万円、同72.0%増と、大幅な増収増益になった。国内は主に小型のチェンソー、パワーブロワーが伸長。動噴や動散も前年の病害虫発生による需要の高まりが継続した。また、経営継続補助金の予算化により防除機が伸長、モアや畦草刈機、高所作業機なども好調を維持し、スマート農業に対応した牽引式スプレーヤも販売を伸ばしたとしている。
 2021年12月期の通期連結業績予想については、売上高1340億円、前回予想比4.7%増、営業利益77億円、同14.9%増、経常利益77億円、同14.9%増、当期純利益56億円、同16.7%増と上方修正。その理由については、社会情勢から在宅勤務やリモートワークが普及し、生活様式などが変化したことを背景に、とくに小型屋外作業機械の需要が高水準で推移。国内は経営継続補助金の新たな予算化で追い風を受けたことをあげている。

10.オーレックが福岡県広川町に福祉車両を寄贈

本社所在地である福岡県八女郡広川町へ福祉車両1台を寄贈し、贈呈式を開催した。式で今村社長は広川町役場の渡邉元喜町長に目録を渡し「広川町の皆様の利便性が良くなるために福祉車両を贈呈します。広川町の更なる発展を願います」と述べた。これを受け渡邉町長は「頂いた福祉車両は、福祉事業や様々な事業で有効活用します。新型コロナの影響で、1台の車両に乗れる人数が制限されているため大変有難い」とコメントした。
 同社では1995年から「明るい未来創りに貢献する」の社是に基づき、社会貢献活動の一環として同町へ福祉車両を贈呈しており、今回で3回目となった。

11.JA全中が令和3年度政策提案を発表

令和3年度食料・農業・地域政策の推進に向けたJAグループの政策提案を発表した。影響の長期化をふまえた新型コロナウイルス関連対策の継続・強化に加え、人口減少の本格化をふまえた多様な担い手の育成・確保、グリーン(環境調和)社会の実現に向けた環境整備、農地の維持、集積・集約、適正利用の推進などを盛り込んだ。新型コロナウイルス関連対策の継続・強化では、経営継続補助金の継続措置、外国人実習生に代わる労働力確保に向けた支援の継続措置や、米対策の拡充、困窮者対策を含む国産農畜産物の需要回復・拡大対策などを提言している。
 また、「人口減少の本格化をふまえた多様な担い手の育成・確保」については、人口減少下において農地の持続的利用を確保するため、中小・家族経営や親元を含めた新規就農者、半農半X、サービス事業体、JAを含め、地域を支える多様な担い手の育成・確保の強化と人・農地プランの取り組み強化に向け、関連する法制度・補助事業・資金対策・税制を拡充することなどを提言した。

12.JA全農が農研機構と包括連携協定を締結

3月に農研機構とJA全農がマーケットインを起点とした共同研究や事業化に向けた包括連携協定を締結したことが発表された。両者は平成19年に締結した連携協定に基づき、同機構の開発成果の普及を中心とした連携を推進してきたが、今般、農畜産業でのイノベーション創出を加速すべく、目的を「マーケットインを起点とした研究開発、研究成果の事業化と普及、我が国の食農ビジネスの競争力強化」に拡大して、連携協定を改正したもの。
 それに伴い、全農の山﨑理事長が農研機構を訪問し、久間理事長と意見交換を行った。意見交換では、全農と農研機構の目指す方向が一致することや、農林水産省の「みどりの食料システム戦略」および内閣府主導の「ムーンショット型研究開発事業」等も視野に入れて、今後の共同研究テーマを検討することで一致した。山﨑理事長からは、生産現場での取り組みや、消費・流通および輸出の取り組み等が紹介された。また、全農としては、営農・技術センター、飼料畜産中央研究所、家畜衛生研究所などの研究所に加え、マーケットインの視点から営業開発部、輸出対策部等も参画したオール全農体制で、農研機構との連携を進めることなどが紹介された。

13.本田技研工業が2020年度決算発表

2020年度決算及び2021年度通期業績見通しを発表した。2020年度の売上収益は新型コロナウイルス感染症の拡大影響などを受け、全ての事業における減収により、13兆1705億円(前年度比11.8%減収)。連結営業利益は6602億円となった。汎用エンジンをはじめ、耕うん機、発電機、除雪機、芝刈機などを提供しているライフクリエーション事業及びその他の事業の2020年度第4四半期決算(3カ月間)の営業損失は30億円で、前年同期比133億円改善した。ライフクリエーション事業の2020年度の販売台数は562万3000台(前年比7万8000台減)であった。
 2021年度の通期営業利益見通しは、原材料価格高騰の影響や前年度のクレジット損失引当金の計上差影響はあるものの、販売台数の増加、生産能力の適正化やモノづくりの効率化といった既存事業の盤石化に向けた取り組みを進めることにより、2020年度と同等の6600億円を計画。半導体供給不足などにより、現在、グローバルで一部生産調整を行っているが、通年では影響を最小化していくとした。

14.サタケが新型精米プラントのモデルプラントを公開

同社ショールームで新型精米プラント「MILSTA」のモデルプラントを公開した。MILSTAは、1.省力化と自動化、2.品質担保とリスク、3.顧客の利益貢献-という3つの開発コンセプトに基づき、「ジャストインタイム生産」、「24時間365日フル稼働」、「IoTの活用」、「精米品質の向上と安定」、「お米にやさしい工場」などの機能を有する。今回のショールームでは、製品PRに新しい手法を存分に取り入れた。新設したMILSTAのモデルプラントでは、西日本最大級のシースルー型LEDビジョンを設置し、音と光と映像を駆使したアトラクション的なPR方法を採用。大迫力の演出で視聴覚に訴える。従来とは一線を画す製品紹介を行う。
 同社広報部の宗貞健部長は、「これまでプラント関係の製品で、紹介の仕方、見せ方に工夫を凝らすことは余りなかった。しかし、弊社への固定観念払拭と、常に革新的なことに挑戦しているアピールのため、今回こうした光、音、映像を使ったプレゼンを実施した。これからも革新と挑戦を続けていきたい」と意欲を見せた。

15.サタケがトップ人事、新社長に松本氏

定時株主総会ならびに取締役会において代表取締役の異動を含むトップ人事を行った。それによると佐竹利子代表取締役が取締役名誉会長に退き、新たに代表取締役社長に取締役副社長の松本和久氏が就任。また、福森武代表取締役が代表取締役会長に、木原和由代表取締役が代表取締役副会長にそれぞれ就任する。正式な就任日は6月1日。代表取締役社長に就任する松本和久氏は昭和40年4月生まれの56歳。広島県出身。
 同社では今回の一連のトップ人事について、経営の若返りを図り、サタケグループの継続した事業成長を目指すため、としている。
 今年春に同社では創業125周年を迎えたが、これまで創業者佐竹利市氏、二代利彦氏、三代覚氏、四代利子氏と佐竹家三世代四代に亘って社長を務めており、今回の松本氏が創業家以外の初めての社長となる。

16.井関農機に全国発明表彰・発明賞

公益社団法人発明協会は令和3年度全国発明表彰受賞者を発表した。農機業界からは、「穀粒乾燥機のヒートリサイクル制御の発明」で井関農機アグリクリエイト部の西野栄治氏が第1表彰区分の発明賞を受賞した。この発明は、排風に含まれる熱と水分を利用して穀粒の胴割れを防止しながら省エネでかつ高速乾燥を実現したもので、同社商品の乾燥機GHLシリーズ・GMLシリーズに実施されている。
 全国発明表彰は1919年に始まり、優れた発明・意匠を完成した者、発明の指導・奨励・育成に貢献した者等を顕彰することにより発明の奨励・育成を図り、我が国科学技術の向上と産業の振興に寄与することを目的に毎年開催しているもの。第1表彰区分は、科学技術的に秀でた進歩性を有し、かつ顕著な実施効果を上げている発明等、第2表彰区分は、科学技術的に秀でた進歩性を有し、かつ中小・ベンチャー企業、大学及び公設試験研究機関等の研究機関に係る発明等が対象とされている。

17.ヤンマーアグリが第32回学生論文・作文募集要綱を発表

「第32回ヤンマー学生懸賞論文・作文」の募集概要を発表した。それによると、テーマは「“農業”を“食農産業”に発展させる」。募集期間は2021年6月1日~9月30日。入選者決定は12月8日(予定)、入選発表は2022年1月21日(予定)。「論文」の応募資格は30歳以下、大学、大学院、短期大学、農業大学校、農業短期大学、各種専門学校のいずれかに在籍する学生。「作文」は25歳以下、農業大学校、農業短期大学校のいずれかに在籍する学生。同社は本年度も、農業をさらに魅力ある産業へ発展させるアイデアを考えていきたいという想いから、論文・作文を募る。
 また、これに先立ち同社は第31回学生懸賞論文・作文の入賞作品集を発刊した。農業の進化・成長に若者の発想、エネルギーを活かしたいという強い思いからスタートした「ヤンマー学生懸賞論文・作文」事業。今回で31回を重ね、「農業を食農産業に発展させる」をテーマに、論文は21校から44編、作文は19校から406編の応募があり、社内の1次、2次審査、最終審査を経てそれぞれの入賞作品を決めた。同誌では、論文の部の大賞や作文の部の金賞など入賞論文や作文を掲載している。

18.丸山製作所が第2四半期決算を発表

2021年9月期の第2四半期決算(連結)を発表。売上高は176億100万円で前年同期比20.5%増、営業利益は8億9500万円、経常利益は8億3300万円(前年同期はともに損失を計上)と増収増益。国内は、経営継続補助金の影響もあって大型機械やセット動噴が増加、HC流通も引き続き好調を維持し、売上高140億100万円(同26.5%増)、海外は北米向け刈払機の増加などにより売上高は35億9100万円(同1.9%増)となった。
 セグメント別の農林業用機械は、国内のアグリ流通で大型機械やセット動噴が増加。HC流通では刈払機を中心に増加。海外でも刈払機が増加し、売上高合計は136億1700万円(同30.3%増)となった。工業用機械は国内は洗浄機が増加したが、工業用ポンプや部品が減少。海外も工業用ポンプが減少した結果、国内外の工業用機械の売上高合計は25億7800万円(前年同四半期比9.7%減)、営業利益は5億2500万円(前年同四半期比3.6%増)となった。

19.日本農業機械工業会が定時総会

都内の八芳園で、正副会長対面および書面による第58回定時総会を開き、すべての議案を事務局原案通り承認した。理事の交代では、三菱マヒンドラ農機の田中章雄氏が退任し、同社の齋藤徹氏が選任された。
 冒頭、あいさつに立った木股会長は、日農工の取り組みとして、スマート農業、オープンAPIの推進を通じて日本農業や担い手を支援するとともに、脱炭素化に向け、農業機械の電動化や燃料のカーボンニュートラル化など、地球環境分野にも貢献していくことに意欲を示した。農機の市場動向については、令和2年度の実績が「生産額が3904億円と対前年比87%、出荷額が4025億円、対前年比87%と前年を下回る実績となっている。特に国内向けの出荷額については、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動から、2264億円で84%と減少している」と報告した。それらを踏まえ「依然として厳しさがあるが、農業機械が『農業者を支える、より頼もしいパートナー』として、生産性向上の要を担い、しっかりと農業の担い手を支える役割を果たしていけるよう努めたい」と締めくくった。

20.JA全農で2年度農機サービス士39人が合格・認定

JA全農は、「JAグループ農機サービス士」1級および2級に、令和2年度は1級10名、2級29名が合格したと発表した。同検定は年々高性能化・高機能化する農業機械の修理・整備技術に関して、経験年数に応じた農機担当者のスキルアップを目的とし、実際の修理・整備に必要な知識・技能や、メーカー固有の機構・新技術、納品・安全指導など、より業務に密着した内容を検定項目に取り入れて実施しているもの。平成23年度からスタートし、2年度の合格者を含めてこれまでに累計365名(1級66名、2級299名)の農機サービス士が全国の農機センターで活躍している。
 令和2年度は、1級51名、2級91名が受検し、学科試験と実技試験の両方で合格基準に達した1級10名、2級29名の計39名がJAグループ農機サービス士として認定された。JA全農は同検定を通じて、JAグループの農機事業関係者のさらなる知識の習得と技術の研鑽を促し、農家との信頼の一層の強化に取り組んでいくとしている。