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農業機械関連ニュース

令和3年4月12日発行

<業界短信-新製品4月>

1.サタケが大規模生産者向け光選別機を発売

8インチ籾摺機対応型で大規模生産者向けの光選別機「SAXES Knight(サクセスナイト)3.5」を開発、新発売した。昨年発売した光選別機「SAXES Knight2.3」の上位機種となるもので、籾摺機直結型としては業界最大の毎時処理能力3.5t(玄米)を誇る最新鋭モデル。初年度600台の販売計画を設定している。出荷開始は6月からの予定。
 主な特徴は、

  1. ピエゾバルブの採用…従来型ソレノイドバルブの約1.7倍のバルブ開閉速度により選別時の精品ロスを低減、バルブ開閉部に特殊素材を採用。摩耗低減効果により従来型ソレノイドバルブの約3倍の長寿命化など
  2. 選別精度の向上…4色LEDの採用、フルカラーカメラ搭載、サタケ独自の画像処理技術により青未熟・乳白・しらたの選別能力が向上など
  3. 処理能力の向上…ピエゾバルブと選別精度の向上で籾摺機直結型としては業界最大の毎時最大処理能力3.5tを実現
  4. 消耗品に高グレード品を採用…エジェクタ部・光学部・駆動部・搬送部に強化部品を使用し耐久性を向上

-など。

2.ヤンマーアグリが にんじん収穫機をモデルチェンジ

にんじん収穫機(1条掘り)のモデルチェンジをした「HN114」を発売した。14.5馬力の高出力エンジンを搭載することで、従来機に比べ約10%速い0.94m/秒の収穫作業を可能にした。これにより収穫能率も10%向上し1時間当たり最大約2万4200本の収穫が可能。その他の主な特徴は、掘り取り・根切り・茎葉カット・残葉処理・選別(補助者作業)・収容の6つの工程を1台で同時に行え、高能率な作業を実現、高速作業でもスムーズな操作が可能な「マルチパワステレバー」を採用など。「ミニコン仕様」と「フレコン仕様」を用意し、収穫体系に合わせて選べる。
 主な特徴は、

  1. 14.5馬力の高出力エンジンを搭載することで、従来機に比べ約10%速い最大0.94m/秒の掘り取り速度で高能率な収穫作業を実現
  2. 1本のレバーで機体の左右旋回と掘り取り部の上下操作が可能な「マルチパワステレバー」を採用、高速作業でもスムーズな操作が可能
  3. にんじんのサイズが揃っていなくても、3枚刃の「根切り装置」が高精度に根を切断する「根切り」、「茎葉カット」、「残葉処理」の仕上げ機能
  4. 収穫体系に合わせて選べる2種類の収容方式

-など。

3.IHIアグリテックが中型ラップマシンを新発売

左右どちらにでも縦置きできる「ラッピングマシンMWM1080W/MWR1080W」を新発売した。同社のラッピングマシンは九州地域をはじめ本州での実績が大きく、飼料生産作業の一層の効率化を果たしており、LEDや灯火器などを標準装備して公道走行に対応する同機の投入により、さらなる実績固めを目指す。
 主な特徴は、

  1. ラップしたロールベールを左右どちらの側にも縦置きができ、センターには横置きも可能で、対応ポイントを広げた
  2. 故障箇所を特定できるセルフチェック機能を装備しており、作業シーズン前の動作確認を簡単に済ませられる
  3. 予備フィルムの置き場所を左右に設置して作業性の向上を図った
  4. 田畑を傷めにくい大径タイヤを採用

-など。

4.ヤンマーアグリが農業ICTで施肥設計サービス開設

農業ICTサービス「スマートアシストリモート」の新サービスとなる「肥料設計サイト」を公開した。サービス内容は、1.リモートセンシングデータを利用した施肥マップの作成、2.顧客自身での施肥マップ作成、3.作成された施肥マップのカスタマイズ。対象は、農業ICTサービス「スマートアシストリモート」を契約している顧客(別途課金なし)。
 主な特徴は、

  1. 施肥マップの一括作成が可能。ドローンによるリモートセンシングで作物を撮影し、生育状況を把握する生育マップのデータを用いることで、可変施肥マップを作成できる
  2. リモートセンシングを実施していない圃場でも一様施肥マップを作成し、手入力で微調整を行うことができる
  3. 施肥マップデータの転送ができる。作成した施肥マップデータを、可変施肥対応農機にUSBメモリを通して読み込ませることで、可変施肥作業が行える

-など。

5.ヤンマーアグリが業務用かぼちゃ収穫機を開発

北海道の訓子府機械工業とトラクター牽引式の加工業務用のかぼちゃ収穫機を共同開発し、9月より北海道地区でモニター販売する、と発表した。トラクターの適応馬力は60馬力以上で、茎葉を切り離したうえで風乾したかぼちゃを、1.拾い上げ、2.選別、3.鉄コンテナに収納する。手作業に比べて約3倍の作業能率で収穫できる。商品名は「加工業務用かぼちゃ収穫機KYP-900」。今年度は北海道地区限定のモニター販売のみ。コンベア先端部に配置した回転刃で茎葉を処理するため、収穫機へ茎葉が絡みつかず、収穫作業がスムーズに行える。
 主な特徴は、

  1. 高能率な収穫作業。手作業に比べ約3倍の作業能率で収穫できる。うね上で風乾しておいたかぼちゃを、コンベアとパドルで拾い上げ、傷つけることなく搬送・収容
  2. 茎葉処理によりスムーズに収穫作業が行える。コンベア先端部に配置した回転刃で茎葉を処理するため、収穫機への茎葉が絡みつかず、収穫作業がスムーズに行える
  3. かぼちゃにやさしい鉄コンテナへの収容。チルト機構により、収納用鉄コンテナの角度を調整できる。鉄コンテナに収容されるときのかぼちゃへのショックを和らげ傷や割れなどを軽減する

-など。

6.本田技研工業がロボット草刈機を発表

同社初となるロボット草刈機「Grass Miimo(グラスミーモ)」を今夏、発売すると発表した。同機は、ロボット芝刈機「Miimo(ミーモ)」のデザインを踏襲した草刈機。あらかじめエリアワイヤーで設定した作業範囲を指定したプログラムに応じて草刈り作業を全自動で行い、最大4000平方mの広さの草の高さを一定に保つことができ、刈りそろえられたきれいな草地にできる。発売に先駆け、3月よりホームページにて公開し、無料で利用可能な「先行モニター」及び製品購入1台につき5万円をキャッシュバックする「気になる宣言」の2つのキャンペーンを実施。
 主な特徴は、

  1. バッテリー残量が少なくなると自動で充電機に戻り充電。草刈りを行うエリアや作業時間を設定するだけで、日中も、夜間でも草刈り作業が行える
  2. 自由に選べる稼働パターン。曜日ごとに稼働時間を細かく設定可能。
  3. バッテリー駆動で動作音が静か。動作音が気にならないため、夜間など時間を気にせず、また、住宅地に近い場所でも使用できる

-など。

7.クボタが電子制御小型ディーゼルエンジン開発

出力19kW未満のクラスでは同社初の電子制御ディーゼルエンジン「D902電子制御エンジン(排気量0.898L)」を開発したと発表した。北米EPA Tier4、欧州StageV、中国4次規制(2022年12月施行予定)などの規制に対応可能な排ガス性能と、同社従来製品からの載せ替えに配慮したコンパクトサイズを実現している。新エンジンは、専用に開発された独自のコモンレールシステムを搭載し、新燃焼方式TVCRを採用。これによりコンパクトなサイズと搭載のしやすさを維持しながら、黒煙を視認できないレベルまで改善したクリーンな排出ガスと低燃費を実現した。
 主な特徴は、

  1. 始動・加速・急負荷時においても、黒煙排出を視認できないレベルまで抑制
  2. 従来機と比較して約5%の改善を実現した低燃費
  3. エンジン運転データの取得とドライバビリティ・作業効率の向上。電子制御化によりCAN5通信が可能となり車両からの信号でエンジンの回転/トルクを制御することができる
  4. 従来機との搭載互換性があり、外観寸法、吸排気位置、エンジンマウント取り付け位置及びPTOについては従来機から変更しておらず、容易な載せ替えが可能

-など。

8.金子農機が子実コーン用の乾燥機を開発

これまでロングセラー商品として全国のユーザーに愛用されている「スーパエイト」シリーズに子実コーン専用機としてスペックを充実させた、「スーパエイトマルチ」を開発した。北海道を中心とした子実コーンのユーザーからの、「きれいな仕上がりにしたい」との要望に応えるとともに、子実コーンの性状に適した乾燥ができる。6月より販売を開始する。スタンダードの循環型(熱風方式)乾燥機をベースにした専用機種で、ラインアップはSEL700-C(70石)・SEL800-C(80石)の2機種。
 主な特徴は、

  1. 独自の乾燥部と乾燥貯留部を同時に通風する2WAY通風(2段通風)を可能にした「横がけ8層・交差流下方式」で、米麦のみならず子実コーンにおいても効果的に働き、乾燥ムラを防いで均一に仕上げることができる
  2. 赤外線乾燥機で採用した「スーパートルネード除塵システム」をスーパエイトマルチにも搭載
  3. 下部コンベアの底板に多孔板を配し、ここから流れ込む風を利用しゴミの滞留を減少させる仕組み「クリーンアップブロー」を開発。これにより子実コーン独特の粉や皮などのゴミが吸引され、コンベアや残米受けに溜まるゴミやホコリが少なくなり、メンテナンスが大幅に楽になる
  4. 本機乾燥部下に乾燥貯留部を設けることで、シーズン終了後は、溜まった細かいホコリなど機内の隅々まで掃除がしやすくなっている

-など。

<業界短信4月>

1.農機業界が作業安全推進Weekで新技術PR

農林水産省は作業安全推進Weekの一環としてオンラインによる「作業安全新技術等マッチングミーティング」を開催、作業安全に役立つ技術を開発・販売する企業がプレゼンテーションを行った。農機業界からも多数参加し、ロボットトラクタなどスマート農業技術や無人草刈機の開発など、最新の技術をアピールした。 会冒頭、野上浩太郎農林水産大臣のビデオメッセージを放映。野上大臣は、農林水産業・食品産業は死傷事故が多く発生しており、他産業と比べ事故発生率が高く、いかに早く改善するかが課題になっていると指摘。安全対策を自分事として取り組み、気運を高めるためにこのWeekを開催したと述べ、同Weekを通じて現場が安全対策を今一度見直し、作業安全の改善につながることを願うと期待をよせた。 初日は、農業関連として、ロボットトラクター(ヤンマーアグリ)、スマート農業でより安全・安心な農作業(クボタ)、草刈りロボット(ササキコーポレーション)、自律走行無人草刈機(和同産業)などが紹介された。

2.クボタが長期ビジョン「GMB2030」、中期経営計画2025を発表

2030年を目途とする長期ビジョン「GMB2030」と、2025年までの5カ年間の「中期経営計画2025」を発表した。発表には北尾社長が出席し、説明に当たった。  中期計画では、ESGを経営の中核に据えた事業運営への転換を打ち出し、数値目標として2025年12月期売上高2兆3000億円(2019年比で3800億円増、率で20%増)を掲げた。北尾社長は、長期ビジョン「GMB2030」について、「最も多くのお客様から信頼されることによって、最も多くの社会貢献をなしうる企業」の実現を加速するために策定したと強調。今後起こりうる様々な社会課題、それらに対する世界全体の動きとして予想されるメガトレンド、さらにそのなかでクボタグループが果たすべき役割を考慮して導き出したと述べた。
 中期経営計画2025は、5年間をGMB2030の実現に向けた土台づくりを完了する期間と位置付け、グループ一丸となって、

  1. ESG経営の推進
  2. 次世代を支えるGMB2030実現への基盤づくり
  3. 既存事業売上高の拡大
  4. 利益率の向上
  5. 持続的成長を支えるインフラ整備

-の5つのメーンテーマに取り組むとし、なかでも「ESGを経営の中核に据えた事業運営への転換」に挑む意気込みを示した。

3.ヤンマーアグリとヤンマー農機製造を統合、本社機能を岡山へ

農業関連事業中核会社のヤンマーアグリと農業機械製造子会社のヤンマー農機製造の2社が統合された。ヤンマーグループがグローバルな農業の発展に貢献するために、開発/生産/管理/品質保証を同一法人内に統合し、「農業を食農産業に発展させる」というビジョンのスピーディーな実現を目指す。
 また、今回の統合に伴い、本社機能を現在の大阪から生産本部機能を有する岡山へ移転し、ものづくりの現場対応を重視した体制とする。なお、国内・海外営業部門は移転せず、現ヤンマーアグリ所在地(大阪市)のまま連絡窓口等に変更はない。新会社では、各機能部門間における連携を一層強化することにより、農業機械メーカーとして盤石な基盤を構築するとともに、今まで以上に顧客のニーズに合致したソリューションを提供することで、農業生産者の生産性向上と所得向上を目指すとしている。

4.サタケが創業125周年で記念キャンペーン

今年3月に創業125周年を迎えたことから、それを記念して「サタケ創業125周年記念キャンペーン」を3月1日~8月31日までの半年間実施。期間中に穀物乾燥機、籾摺機、光選別機を購入、納品を受けたユーザーを対象にサタケ製家庭用精米機「マジックミル(RSKM3D)」をプレゼント(先着1250名)するほか、SAXESシリーズ(SAXES、SAXES-V、SAXES Knight)購入者には、さらに同社の「コメドック分析サービス」を1名当たり2検体まで無料で実施する-などの内容。
 対象商品は穀物乾燥機(SAXES、SAXES-V、ソラーナネックス、ソラーナエコ、シャイニングドライヤー)、籾摺機(SAXES、ザ・ライスマスター、ネオライスマスター、グルメマスター)、光選別機(SAXES Knight、ピカ選シリーズ)。

5.ヤンマーHD参画ネットワークが日本自然保護大賞を受賞

ヤンマーホールディングスはじめ、8社で構成する「生物多様性びわ湖ネットワーク(BBN)」が、公益財団法人日本自然保護協会(亀山章理事長)が主催する「日本自然保護大賞2021」の教育普及部門で大賞を受賞した。3月13日にオンラインで開催された授賞記念シンポジウムでは、大賞および特別賞の合計6件について活動成果の発表が行われた。BBNは、滋賀県に拠点を持つ異業種の企業8社が、滋賀県の生物多様性を保全することを目的に、2016年に発足した任意団体。今回の受賞につながった「トンボ100大作戦~滋賀のトンボを救え!~」と題したプロジェクトを展開している。
 プロジェクトでは「滋賀県のトンボ100種を探そう!」「滋賀県のトンボを守ろう!」「みんなに知らせよう!」の3つの作戦を掲げて、各企業の持つ緑地や湿地、池の管理や定期的なモニタリング、周辺地域の自然の現状把握、ビオトープの整備や外来生物の駆除、自然観察会や活動の展示・発表などに取り組んできた。2020年からは、SNSによるトンボの特徴や生息環境を公開するなど、積極的な発信に取り組み、企業・団体の参画拡大や生物多様性の保全意識の向上を目指している。
 今回の受賞では、BBNが琵琶湖をフィールドに8社の企業が連携し、「トンボ」という一般にも分かりやすいテーマを設定することで、活動の広がりをもち、地域の生物多様性の向上と普及啓発活動を合わせて実現していることが評価された。

6.山本製作所の商品説明や修理のオンライン研修会が好評

コロナ禍で実際に訪問したり、来社しての研修会の実施が難しい中、オンラインミーティングアプリを活用した「オンライン研修会」を実施し、好評を博している。
 2月には、北海道の農機ディーラー、菱農とのオンラインで商品研修会を実施。リモートでの研修会は、菱農と同社の会場をオンラインミーティングアプリでつなぎ、両社の映像と音声を互いに確認しながら行った。同社からは商品説明や乾燥機のバーナー修理など具体的な映像資料、実際の作業を見せながら説明。質問を受ける際には、要望に応じて、詳しく見たい所を大きく映すなど、より理解を深めてもらうよう、キメ細かな配慮を進めた。担当した同社北海道営業所においては、研修依頼が相次ぎ、2月中には2件の「オンライン研修会」を実施、今後も同様な研修会を積極的に実施していく方針でいる。「オンライン研修会」は、これまでにない新しい取り組みとして好評を得ている。

7.スガノ農機、関東甲信越土を考える会がWeb交流

ホームページで関東甲信越土を考える会がオンライン新年会を実施したことを伝えている。昨年12月に行ったオンライン忘年会に続くもので、延べ25人の会員とゲスト、事務局が参加。第1部の前半は長野県で水田転作のカボチャ生産およびホウレンソウ生産を進めている農業法人の代表者2人が話題を提供。後半は今年の抱負発表大会として、参加者それぞれが2021年にかける思いを交わした。第2部として、同社の営業担当者から発表間近の新製品紹介や、GPSレベラー、レーザー製品などに関する質疑応答が進められた後、フリートークの第3部では様々な話題で盛り上がりをみせた。
 また同社は3月、新型コロナウイルスの感染拡大により医療を取り巻く環境が逼迫するなどの情勢を受け、美浦村役場を通じて日本赤十字社茨城県支部に寄付を行ったとし、これからも社会に貢献できる企業を目指していくと積極的な姿勢を示している。

8.全国農業機械商業協同組合連合会が書面総会、西山会長を再選

書面による第65回通常総会を開き、2021年度事業計画(案)ならびに収支予算(案)などを審議し、すべての議案を事務局原案通り承認した。任期満了に伴う役員改選では、西山忠彦会長を再選した。
 総会資料によると、2021年度事業計画の基本方針では、整備技能の向上とともに、統一的な手法による中古農業機械査定の実践拡大を通じて適正な市場の形成に取り組む必要がある、と整備部門の強化をあげるとともに、「ポストコロナ時代を見据えて、雇用と労働環境の改善、生産性の向上など外部環境変化への適切な対応が強く求められることとなる」との問題意識を示した。
 2021年度の重点取り組みは、オンラインによる意見交換の場づくりと、慣行に縛られない抜本的な見直し。教育情報事業では▽地域を限定した東京以外での若手経営者/後継者向け研修会の開催(コロナ終息後)▽中小企業向けセミナーなどの動画配信もしくはDVD配布など▽教育情報活動助成事業を実施。経済事業では、▽共同購買事業の促進▽全農機商報および仕入先SNSによる購買商品の情報提供▽農業機械ローン(オリコローン)の活用促進に取り組む。

9.JA全農が4月1日付で人事異動

4月1日付人事異動のうち耕種資材部(冨田健司部長)の農業機械関係では、本所農業機械課の横手啓課長が総合課の課長に異動、後任の農業機械課課長には榮長悟氏(本所耕種総合対策部営農・技術センター生産資材研究室室長)が就く。農業機械関係以外では、肥料原料課の課長に谷山英一郎(肥料原料課)、農薬課課長に住田明子(本所営業開発部営業企画課課長)、資材課グリーンハウス推進室室長に角田啓(札幌営農資材事業所耕種資材課課長)、包装原料課課長に石山健博(包装原料課)の各氏が就任する。

10.やまびこが新型刈払機でキャンペーン

新型エンジンを搭載し、林業・造園などのプロユーザーのハードな作業に対応する高出力・高トルクを実現した刈払機の新型30ccクラスモデル「SRE3200シリーズ」の本格的な発売を開始した。これを記念して5月31日まで、同シリーズを購入したユーザーに対し、もれなくナイロンコードカッター「DS-5A」をプレゼントする"パワー体感フィーリンGood!キャンペーン"を実施している。
「SRE3200シリーズ」は、Uハンドルタイプの「SRE3200UHT」(スロットル方式=ツインスロットル)、「同UHS」(同=トリガーレバー)の2型式と、ループハンドルの「同LHT」(同=ツインスロットル)1型式の計3タイプ。いずれの型式も、プロユーザー用に開発された新型エンジンを搭載。タフな藪などでの草刈作業に負けない、高出力で高トルクを実現。また、ハードな下刈り作業にも対応したジュラルミン操作桿を採用している。
「DS-5A」は、丸アナ式で取り付けが簡単に行え、叩き式コード繰り出し機構のナイロンコードカッター。金属ブレード付タップにより、耐摩耗性が大幅にアップしている。薄型ボディで、低振動のため、静音性から農家をはじめ、林業・造園のプロまで幅広く活用されている。

11.キャニコムのハンマーナイフモア「アラフォー傾子」がネーミング大賞

昨年発売したラジコン式ハンマーナイフモア「アラフォー傾子」が、日刊工業新聞社主催の「第31回読者が選ぶネーミング大賞」において大賞に輝いた。同賞は、日刊工業新聞に掲載された新製品や新サービスなどの中から読者投票で優れたネーミングを選ぶ表彰制度で、キャニコムは15年連続受賞。今回は投票数1万157票のうち、2760票を獲得し大賞に輝き、同社では初の大賞受賞となった。
 同社は受賞に際し、「アラフォー傾子は、中山間地域や河川敷の法面など、作業の難しい急傾斜でも楽に作業できる草刈機。転倒の危険性が高い40度前後(around 40)の斜面の草刈り作業を、安心して任せてほしいという想いを込めて命名した。今後も世の中をぱっと明るく、くすっと笑みがこぼれるような、そして特徴をわかりやすく表現したネーミングと、お客様に満足いただける製品を提供していく」とコメントしている。

12.日本農業機械工業会が2020年作業機統計を発表

2020年1~12月の作業機の生産出荷・輸出入実績(日農工作業機統計)をまとめて発表した。それによると、輸入を含む国内向け出荷実績は459億5100万円で、前年比96.7%となった。
 乗用トラクター用の国内向け出荷実績を機種別台数ベースでみると、ロータリー(水田用・畑作用)は1万7447台、同90.8%、水田用ハロー(折りたたみタイプ)は1万226台、同94.4%となった。一方、畑用ハロー(駆動型、ディスクハローを含む)は472台、同166.6%と大幅に伸びたほか、マニアスプレッダが2t以下で614台、同118.1%、同2t以上で611台、100.5%、フレールモア(ストローチョッパー)が7264台、119.1%など施肥用、飼料収穫用が増加。国内向けと輸出向けを合わせた出荷金額は404億6072万円で、前年比97.1%となった。
 日農工・作業機部会によると、2020年の市場動向は、水田関連機械では、生産者の規模拡大、生産性向上により市場ニーズは大型化傾向にあり、小・中規模農家向け商品は減少傾向にある。新型コロナウイルスの影響で展示会が中止となり小型製品を中心に落ち込んだ。畑作関連機械では、2020年は野菜価格が好調で畑作地域で施肥散布関連製品が堅調だったが、展示会中止の影響など全体的には減少傾向。飼料用関連機械では、畜産クラスター事業により牧草機械などの導入はあるが、外食需要の大幅低下により購買意欲の影響が懸念される-とみている。

13.クボタ、コンセプトトラクターが登場する新TV-CM

女優の長澤まさみさんが出演するTV-CM最新作「クボタが描く未来 コンセプトトラクター」篇を、オンエア開始した。
 同社では、2017年より「壁がある。だから、行く。クボタ」をスローガンに、世界各地の課題解決に取り組む姿を紹介してきた。今回は、クボタが描く「未来」と、その実現に向けた取り組みとなっている。CMの舞台は、とある寿司店。長澤まさみさん演じる「未来が見える女性」が、クボタが実現をめざす農業の「未来」を示す。その「未来の農業」の姿として、「完全無人電動トラクター」が農地を耕すシーンが登場する。この「完全無人電動トラクター」は、昨年公開したコンセプトモデル。人材不足の解消に向けた省力化、スマート農業による更なる生産性と品質の向上といった農業の課題解決に向けて、同社が考える技術開発の方向性を示すものとして発表した。よりよい未来の実現に向け、「食料・水・環境」の分野における様々な社会課題の解決を目指す、一例として紹介している。
 「クボタ・コンセプト・トラクター」は、未来に向けた技術開発の方向性を示すものとして、2020年1月に発表。人工知能(AI)や電動化技術などが備わった完全無人の自動運転により。超省力・超精密な「スマート農業」を実現し、農業を魅力ある強いビジネスに進化させていく、クボタが描く未来の農業の姿を現している。