令和2年11月10日発行
<業界短信-新製品11月>
- クボタが「Sトラ」第2弾を来年1月発売
- 山本製作所がプラスチック材質判別装置を新発売
- ヤンマーアグリがトラクター「YT233A」、「YT328A」を発表
- ヤンマーアグリが中規模担い手向けコンバイン発売、密苗直進アシスト田植機可変施肥仕様を発表
- 静岡製機が頂点を目指した乾燥機TCZ-L、Mシリーズ発表
- 井関農機が33、36馬力トラクターの低コスト応援機発表
- 本田技研工業が業務用途向けハンディー蓄電池・新型リベイド発売
- スズテックが全自動播種機など5機種の新製品を発表
- 大竹製作所が「ちょい乗り」除草機を新発売
<業界短信11月>
- JA全農が33馬力の共同購入トラクター発表
- クボタが果樹栽培のソリューションを目指し、スロベニアのEfos社に出資
- 三菱マヒンドラ農機のイーグルデザイントラクターがグッドデザイン賞受賞
- 本田技研工業が除雪機販売40周年記念で特設サイトを開設
- 丸山製作所が新ブランド「M-LINE」設立
- キャニコムが「山もっとジョージ」を下刈り現地検討会でデモ
- クボタが米NVIDIAと車載型AI技術で提携
- 「ヤンマーシナジースクエア」が稼働
- 井関農機がさなえ全国図画コンクールの入賞者を発表
- 井関農機がGAPをテーマに農業女子第2回オンライン座談会を開催
- 丸山製作所社長に内山剛治氏が正式就任
- ヤンマーアグリジャパンがオンラインEXPOの第2弾を開始
- オーレックの発信拠点OREC green lab 福岡が1周年記念イベントを開催
- 中国四国地方発明表彰で井関農機、三菱マヒンドラ農機、河島農具製作所、みのる産業など受賞
- 小橋工業がドローンファンドに出資参画
<業界短信-新製品11月>
1.クボタが「Sトラ」第2弾を来年1月発売
好評の「Sトラ」の第2弾として、全国的にニーズのある33馬力エンジンを搭載した「SL33Limited」を2021年1月より発売すると発表した。同機は、従来機から8Lアップした大容量燃料タンクのほか、充実の機能を装備し、現行機から約20%安価な価格を実現した。このトラクターは、JA全農の共同購入に選定された。商社ルートでも販売する。同社では、「『Sトラ』を通じて、農家の皆様の生産コスト低減と日本農業の活性化に貢献する」としている。発売型式は、ホイール仕様がSL33L(33馬力)6型式、パワクロ仕様がSL33L-PC(33馬力)4型式。
主な特徴は、
- 48Lの大容量燃料タンク=トラクター右側ステップの横に板金製の燃料タンクを追加
- ノークラッチで増減速・前後進の切換えが可能なUシフト・Uシャトル=ノークラッチで主変速の切換えが可能なUシフト、前後進の切換えが可能なUシャトルを装備
- 充実の機能装備=圃場でトラクターが傾いても作業機を水平に保持するニューSTモンロー(自動水平制御)や、圃場の凹凸や土質の変化に応じて耕深を一定保持するMCオート(自動耕深制御)を装備しているので、水田でも畑でも高い作業性能を発揮
- 第二世代SGパワクロ=接地面積が広く、湿田性能に優れたパワクロPC2仕様(クローラ幅400mm))も同時発売。土にやさしい低踏圧、高いグリップ力、優れた安定性で日本農業を変えてきたパワクロが、第二世代に進化して、走行振動、騒音が低減して乗り心地が向上
-など。
2.山本製作所がプラスチック材質判別装置を新発売
12種類のプラスチック材質を判別できるハンディタイプのプラスチック材質判別装置〝ぷらしる〟「PI-100」を開発、本格的な発売を開始した。同装置は、測定対象物(プラスチック材質が含まれている製品)に近赤外線を照射し、対象物が反射した光の波形(スペクトル)を測定し、材質判別業務を「どこでも」「誰でも」「簡単に」「同じ基準」で行うことを可能にします。さらに、ある2つの原料が同じ材質かを判別すること(一致判定機能)、ユーザーが測定した原料の波形データを登録(ライブラリ登録機能)し、そのデータを基準に材質を判別します。また、測定された波形データは、同装置に登録されている12種類のプラスチックの波形データと照合され、最も波形が近い材質を表示します。
同社では、種類ごとに分別することが適切なリサイクルにつながり「プラスチック=悪」のイメージを払拭していきたいとしている。
3.ヤンマーアグリがトラクター「YT233A」、「YT328A」を発表
軽量でコンパクトな車体に高出力エンジンを搭載したトラクター「YT233A」(33PS)と、ハウス内作業への適応性を拡大したトラクター「YT328A」(28PS)を発表した。発売はYT233Aが11月、YT328Aが12月。YT233Aは、中小規模農家など、地域、作物を問わず幅広く適応できる。YT328Aは、狭い圃場やハウス内での作業に求められるコンパクトさと、重けん引作業などに必要なパワーを両立させたトラクター。
YT233Aの主な特徴は、
- 作業速度を思いのままに設定できるJ-change Plus仕様=クラッチ操作なしでショックの少ない変速操作が行える「ノークラッチ10段変速」により、走行中でも停止することなく、作業や圃場の状態に合わせ最適な速度を選べる
- 圃場を荒らさず、きれいに仕上がる小回り旋回=「前輪の大きな切れ角」「倍速機能」「オートブレーキ」という3つの機能の相乗効果により、小回り旋回を実現
- 水田も畑もきれいに耕うんできるロータリ=馬力を取らず、反転性・すき込み性に優れた耕うん爪と、理想的な耕うん形状に調整できるロータリカバーにより、安定した美しい仕上がりと使いやすさを両立させ、ムラの無い均平性を実現
-など。
YT328Aの主な特徴は、
- 特にハウス内における作業に向け、よりコンパクト化を図り、余裕をもって作業が行える
- 作業を効率化させる無段変速トランスミッションI-HMT
- 作業中の車速とエンジン回転数をワンタッチで切替可能なA/Bモード
-など。
4.ヤンマーアグリが中規模担い手向けコンバイン発売、密苗直進アシスト田植機可変施肥仕様を発表
高い操作性と安全性にこだわった中規模担い手農家向けコンバイン「YH3/4Aシリーズ」4機種を発売。また、施肥量を自動でコントロールし、効率的な肥料散布を行う密苗直進アシスト田植機可変施肥仕様「YR8D,XVTSD」を2021年3月1日から発売すると発表した。
コンバインの主な特徴は、
- プロが求める高能率・高精度な脱こく・選別性能=高耐久なロングこぎ胴+ワイド揺動板により、大量の籾を高能率・高精度に脱こく
- 自動車感覚の丸ハンドルFDS=丸ハンドルFDS(フルタイム・ドライブ・システム)により、直進時には両クローラを駆動させることで直進性が良い
- セーフティ機能による安全性と、点検・整備がしやすいメンテナンス性を向上
-など。
密苗直進アシスト田植機可変施肥仕様の主な特徴は、
- 可変施肥機能により施肥マップデータに基づいた施肥量を自動散布=各圃場における収量や生育、品質の均一化が期待できる
- GNSSによる位置測位によりスリップ時の施肥量を自動補正=これにより常に施肥マップデータに基づいた適正量の肥料散布が行える
-など。
5.静岡製機が頂点を目指した乾燥機TCZ-L、Mシリーズ発表
同社展示場特設会場において記者会見を行い、穀物用乾燥機“ドライゴン・TCZ”Lシリーズ=30~50石、遠赤タイプ(E)と熱風タイプ(G)、Mシリーズ=18~30石、遠赤タイプ(同)と熱風タイプ(同)、計20型式を発表、来年1月より本格的な発売を開始することを明らかにした。「TCZ-Lシリーズ」は、新型コントロールBOXをはじめとしたインテリジェンス性、強度と耐久性を限界まで追求したタフネス性、充実したメンテナンス性など、乾燥機の頂を目指した高性能機。「TCZ-Mシリーズ」は、低全高とスリム化の両立を図り、同社史上トップクラスのコンパクトタイプを実現。1万通り以上の多彩な設置パターンに対応できる全方位に進化した乾燥機となっている。
TCZ-Lシリーズの主な特徴は、
- 昇降機天板、ライナー、吐出管など主要部耐久性能を従来比約2倍に向上させ、大規模生産者に利用に応える高耐久性を実現
- 遠隔モリタリングシステム「SSDM」を標準装備。乾燥機の運転状態をスマホなどの端末で確認できる
- タッチパネルに表示されるQRコードを読み込むことで、同社からの刈取りや乾燥に関する情報を受け取ることが可能
- 大型タッチパネルの採用により、直感的に判りやすい操作を実現した新世代のコントロールBOXを採用
- 中段排風路脱着機能、上部スクリュー掃除レバー、掃除ボタンなどプロ対応メンテナンス機能を実現
-など。
6.井関農機が33、36馬力トラクターの低コスト応援機発表
好評を得ているニッポントラクター「ジアス」NTA・NT5シリーズに、低コスト農業応援機「L」仕様を新たに設定、発売する。発売型式はNTA335L(33馬力)とNT365L(36馬力)、発売予定時期は2021年3月。作付面積の拡大や複合作業で経営拡大を目指す農業従事者に対して後押しとなるトラクターとして投入する。
主な特徴は、
- 新エンジンの搭載=エンジンを内製化し、排気量約200立方cmの大幅アップ(1826立方cm)、高い静粛性と高い次元の振動低減、粘りのあるトルクフルな新エンジン
- 精悍なフロントマスクに一新
- 新IQアクセル(アクセルペダル優先機能)
- USB電源端子の装備
- QRコードラベルの貼り付けによるメンテナンス性の向上。
- フルオープンボンネット、パワーリニアシフト、ブレーキ4WD制御、給油が楽な燃料タンク、アシストグリップ
- 前後進24段(FF36段)のデュアルクラッチトランスミッション(NTA335L)
- 前後進16段(FF24段)の多段トランスミッション(NT365L)
- インデペンデントPTO
-など。
https://www.iseki.co.jp/products/tractor/trac-nta5/
https://www.iseki.co.jp/products/tractor/trac-nta5/NTA5L_catalog.pdf
7.本田技研工業が業務用途向けハンディー蓄電池・新型リベイド発売
業務用蓄電機「LiB-AID(リベイド)E500 for Work」を発売した。既販の「LiB-AID E500」の基本性能はそのままに、電気保安工事や保守点検などの業務用途に対応する仕様として、堅牢性を向上し、作業時の使い勝手や持ち運び時の利便性向上を両立した。
主な特徴は、
- 高品質な電源供給と用途の拡張性=瞬間的な過負荷への耐久性が高く、高品位の電気を求められる計測器など、様々な接続機器との接続時に良質な電気の安定供給を実現
- 作業時の使い勝手を高める仕様を採用=ハンドル部分が収納できる「フラットハンドル」の採用で、全高を抑え、収納性と持ち運び時の利便性向上を両立
- 堅牢性を高めるコーナープロテクター=本体上下の四角(合計8カ所)に高クッション性素材の「コーナープロテクター」を採用。作業時や運搬時に接触しやすい本体コーナーを保護し、衝撃を和らげる。
-など。
8.スズテックが全自動播種機など5機種の新製品を発表
記者会見を行い、新形状の播種ローラーを搭載した全自動播種機「TRK4000」と同機に取り付け可能なすき間スイッチ「SMS1」、また、補助レールなしで播種機との連動が可能な自動ハコツミ機「AH800」、フレコンバックからの培土を供給できるフレコンラック「SFR1000」の水稲用播種機関連機器、さらに、播種穴成形鎮圧から播種まで同時に作業が行えるオートセルトレイ播種機「STH7M-128/200」の計5機種を発表、本格的な発売を開始することを明らかにした。
全自動播種機「TRK4000」は、横溝形状部をブロックごとに千鳥状に配置、従来の播種精度はそこなわず、育苗箱の端まで万遍なく播種。厚播きが可能な横溝形状のため、処理能力に左右されず、厚播き薄播きが可能な播種ローラーとなっている。すき間スイッチ「SMS1」は、高密度播種により育苗箱上面に載る余分な種籾の削減を目的に開発。新型播種機「TRK4000」へ取り付けることにより、センサーが感知して育苗箱と育苗箱のつぎ目の種籾播種を解消する。
自動ハコツミ機「AH800」は、軽量・コンパクト設計で、補助レールなしで播種機との連結が可能のため、設置スペースの確保が容易。全長(1300mm)は、高能率播種機に装備の補助レール全長より短く設定、従来の作業スペースの確保が容易。フレコンラック「SFR1000」は、適用ミニコンの標準ホッパー部へ、フレコンバックから培土を直接供給できるフォークリフト対応機。
オートセルトレイ播種機「STH7M-128/200」は、播種穴成形鎮圧から播種まで同時に作業が行える省力機。鎮圧ローラーをバネで上下に可動する構造により、高さの異なるアンダートレイが混在していても自動で追従する。
9.大竹製作所が「ちょい乗り」除草機を新発売
新たに水田乗用除草機「JJ-1」を発売すると発表した。開発コンセプトは、「ちょい乗り」に必要な機能を備えていること。「ちょっとだけ、乗れるようにしてくれたら」というユーザーの声を受け、歩行型除草機にちょっと乗用できる機能をプラスした。7条と5条簡易タイプの2種類を新発売する。
主な特徴は、
- 軽量・スリムな車体でターンも簡単。除草部を上げて、次の作業条に移動できる
- 車体はコンパクト設計で重量は82kg
- 走行エンジンと除草エンジンのツインエンジン方式を採用し、それぞれ独立した機構で走行部と除草部を分割し、軽トラックに積載することも可能
- 除草部は、歩行型除草機「MJ」にも使用している長年の信頼・実績のある耐久性に優れたローター爪を引き続き採用
-など。
<業界短信11月>
1.JA全農が33馬力の共同購入トラクター発表
神奈川県平塚市の営農・技術センターで、共同購入トラクターの第2弾SL33L(33馬力)を発表するとともに、各県本部の農機担当課長らに実機を披露、本格推進のスタートを切った。
同機は、既販の60馬力共同購入トラクターに次ぐもので、クボタ製。国内市場のボリュームゾーンに向けた低コストマシーン。標準的な同クラスのトラクターと比べ2割程度の価格引き下げを実現した。また、無給油でおおむね1日の作業を可能にする燃料タンクを備え、ノークラッチ変速、自動水平制御など、充実した機能・装備を有する。今年12月から出荷を開始する。
同会は、1万人を超える農業生産者にアンケートを実施し、さらに資材事業研究会(生産者3団体とともに組織)で議論、営農規模拡大と栽培品目拡大を支援するために必要な仕様を決めた上で昨年6月、国内農機メーカー4社に開発要求した。SL33Lは、そうした農業現場のニーズを汲み上げる作業を踏まえた新型トラクターになる。センター会場でJA全農農業機械課の横手啓課長は、導入意向についてのJAグループ調査では計画台数を上回る数字が出ているとし、そうした生産者の動きを実績に結びつけるべく、実機の持ち回りや種々の案内資料を活用して現場に紹介していきたいと本格推進に意気込みをみせた。
2.クボタが果樹栽培のソリューションを目指し、スロベニアのEfos社に出資
AIによる画像分析を活用した害虫発生予測サービス「Trapview」を手掛ける、スロベニアのEfos社に出資したことを明らかにした。この出資により、果樹栽培におけるトータルソリューションの実現を目指すとしている。
「Trapview」は、果樹などの収穫量に大きく影響する害虫駆除に関する先進的なサービス。農場内に設置した害虫を捕獲・撮影する装置から送られる画像を、AIのアルゴリズムで解析して害虫の発生を予測する。膨大な害虫データベースと気象情報を組み合わせることで、高い精度での予測を可能にし、生産者のタイムリーで適切な対応をサポートすることができる。
今回の出資により、当社が注力する果樹栽培分野において、病害虫監視・予測の技術を用いたソリューション事業を推進し、農作業の省力化・効率化に貢献していくとしている。
3.三菱マヒンドラ農機のイーグルデザイントラクターがグッドデザイン賞受賞
〝イーグルデザイン〟を採用したトラクターシリーズ(GS/GM/GA/GCR)が2020年度のグッドデザイン賞を受賞したことを明らかにした。イーグルデザインは、大地をしっかり掴む鋭い爪、大きな翼で羽ばたく逞しい姿。鷲の生命力あふれる力強さと安定感、耐久性をイメージ。それにスリーダイヤの持つ「伝統」と「誇り高さ」を重ね、洗練された理想のカタチを追求して、「農業機械の概念を超えるデザイン性」をコンセプトに三菱農業機械を象徴する新たなデザインアイコンとして2017年に採用された。
審査委員は、「同シリーズの農耕用トラクターに、伝統や誇り高さというイメージを重ね、大胆な改良に成功した。赤と黒の配色による力強さや清潔感の表現、ライトなどの配置によるスタイリッシュさ、社のエンブレムの配置による安心感などが加わり、作業者にとっても、喜びや誇りを与えるデザインとなっている。外装デザインの見直しにより、製品の機能性に対する期待値、農作業に対するイメージの向上にもつながっている。」と評価した。
https://www.g-mark.org/award/describe/50709?token=KZiWinAOR9
4.本田技研工業が除雪機販売40周年記念で特設サイトを開設
除雪機の販売から40周年を記念し、Web特設サイトを開設した。同社が除雪機の開発に着手したのは、バイクを取り扱う販売店を中心に「冬の季節でもHondaの商品で商売したい」という要望に応えるため。1980年、自社開発の除雪機「スノーラHS35」の販売を開始した。
特設サイトには、Honda除雪機40周年動画やHonda除雪機40周年の歴史、お客様の声、開発者・企画者インタビュー、一般応募型投稿キャンペーン-などが掲載されている。また12月まで40周年記念キャンペーンを実施しているほか、降雪地では、40周年版のテレビCMも放映する。
5.丸山製作所が新ブランド「M-LINE」設立
今年創業125周年を迎える同社は新ブランド「M-LINE」を立ち上げ、既販の特別価格商品4チャンネルラジコン動噴、キャリー動噴、エンジン式洗浄機の3カテゴリーを加えて発売を開始した。併せて来年の9月末までの1年間、同ブランドスタートアップキャンペーンを展開、購入者にはもれなくオリジナルキャップをプレゼントする。
M-LINEは、同社が十数年ぶりに立ち上げる新ブランドで、「基本性能と価格を追求する」との開発コンセプトの下、「丸山の高い品質を伝承した製品ラインアップ。使いやすさを追求し基本性能を重視した丸山ベーシックシリーズ」としている。M-LINEに揃えた商品は、チェンソー、刈払機、背負い動噴、キャリー動噴、セット動噴、巻取機、自走セット動噴、1チャンネルラジコン動噴、4チェンネルラジコン動噴、動散、灌水ポンプ、高圧洗浄機と多岐にわたり、値頃感のあるシリーズとなっている。スタートアップキャンペーンは来年9月30日まで実施。対象機種の購入者にもれなくM-LINEキャップを贈呈する。
6.キャニコムが「山もっとジョージ」を下刈り現地検討会でデモ
キャニコムは、茨城森林管理署が高萩市で開催した「多目的造林機械による機械化下刈り現地検討会」に、林野庁の補助事業で開発した「オーロラトランプシェーバー装備の山もっとジョージ」を出品、造林地に残る伐根を削りながら前進し草刈り作業を行う同機の性能を披露した。
会の始めにあいさつした茨城森林管理署の岡井芳樹署長は、参加者に謝意を示した後、樹木を植えて育てる作業の重要性を強調しつつ、作業の効率化、労働強度の低減が課題であり、機械に合わせた造林地づくりも選択肢になると指摘。人材育成を含めて林業の成長産業化に向け様々な取り組みを進めていく旨を語り、今回の機械の稼働状況を見て忌憚のない意見を交わし、有意義な検討会にしてほしいと期待をかけた。
「山もっとジョージ」は、アタッチメントの交換で抜根粉砕、残材集材、下刈り、コンテナ苗運搬の機能を発揮する多目的マシーン。とくに抜根粉砕用アタッチメントの「トランプ・シェーバー」は、林地に残された大量の残材、竹の粉砕にも対応。下刈りアタッチメントは、林道際の草刈り作業もしやすい。
https://www.rinya.maff.go.jp/kanto/press/ibaraki/200902.html
7.クボタが米NVIDIAと車載型AI技術で提携
世界有数のAIコンピューティングの技術を持つエヌビディア コーポレーション(NVIDIA、本社米国カリフォルニア州)と農業機械の自動運転分野において、戦略的パートナーシップを結んだと発表した。自動運転農機の開発を加速し、農業人口減少が続く日本農業の持続に貢献していく。
次世代型無人農機の実現には、周囲の状況を正確に把握する「目」と、瞬時かつ高度に次の動作を判断する知能化が必要であり、それには車載型で遅延の無い「エッジAI」での画像認識が欠かせない。同社は、高い計算処理能力を持つCPUとそれを用いたAI開発プラットフォームを提供しているNVIDIAと連携して「エッジAI」の技術を高めてきた。今般の戦略的パートナーシップ締結により連携を強化し、さらなる開発のスピードアップを図っていく。
8.「ヤンマーシナジースクエア」が稼働
ヤンマーホールディングスは、「YANMAR SYNERGY SQUARE(ヤンマーシナジースクエア 以下YSQ)」(兵庫県尼崎市)の完成記者発表会を開いた。
同社は「サービスの進化」の実現と「お客様の手を止めない」ことを目標に25億円を投じてYSQを建設。特にYSQの核ともいえるリモートサポートセンターでは、顧客の農機や建機に搭載するセンサーを通じて情報を集め分析する。分析により機械が変調をきたす前に部品交換や修理の提案をピンポイントで行い、遠隔技術により顧客をサポートしていく。
YSQを運営するヤンマーグローバルCSの柴田研吾社長は、「当社は部品事業を含むアフターセールスサービスの統括会社。アップグレードしたリモートサポートセンターを通じて新たなヤンマーのサービスを発信していきたい」と語った。なお、YSQは一般の人も見学できる。年間の来場者数は2000名を見込む。
https://www.yanmar.com/jp/synergysquare/news/2020/10/08/81242.html
9.井関農機がさなえ全国図画コンクールの入賞者を発表
茨城県つくばみらい市の同社つくばみらい事業所で、第25回「さなえ全国子ども図画コンクール」の審査結果を発表した。晴れの全国最優秀賞は、群馬県の恩田晴悠(はるひさ)さん(小2、8歳)が受賞した(作品名は「かぞくみんなで田うえ」)。今回は25回目の節目であると同時に同社の田植機「さなえ」誕生50周年の記念すべき年であることから「さなえ誕生50年賞」と、同社が参画している農林水産省「農業女子プロジェクト」のメンバーにも声をかけ、「農業女子応援賞」の特別賞を設け贈った。今年は約1100作品の応募があり、25年間の累計応募数は3万点を超えた。
審査結果発表会で冒頭あいさつした縄田営業本部長は、同コンクールが今年で25回目を迎え、累計応募数は3万511点に達したと報告するとともに、今年がヰセキ田植機の代名詞でもある「さなえ」誕生50周年の記念すべき年でもあるとし、新型コロナの影響で普段と違う環境の中で活動を強いられているなか、より多くの子どもたちに笑顔と元気を届けたいという思いから「さなえ誕生50年賞」と、「農業女子応援賞」を新設したと述べた。
10.井関農機がGAPをテーマに農業女子第2回オンライン座談会を開催
「第2回オンライン座談会農業女子×ISEKI」を実施した。今回のテーマは「GAPのすべてを知っちゃおう!」で、農業女子メンバーの持つGAPに関する疑問にASIAGAP、JGAP指導員であるISEKI GAP推進チームのメンバーが応えながらわかりやすくGAPについて紹介。農業女子メンバーとの意見交換や質疑応答を交えながら行い、活発なオンライン座談会となった。井関農機からは、縄田幸夫・取締役常務執行役員営業本部長、三輪田克志・夢ある農業総合研究所所長らが出席した。参加者はオンライン開催ということで、関東から九州まで全国の農業女子12名が参加した。
座談会では、夢総研のスタッフが
- GAPの基本と種類、GAPに取り組むメリットなど
- GAP認証取得の具体的なポイント
- GAPに取り組んでいる女性農業者からGAPに取り組んだ背景や感想
-などを紹介した。
11.丸山製作所社長に内山剛治氏が正式就任
去る8月7日に開いた取締役会において会長、社長交代などの新役員体制を決め、10月1日付で正式就任した。新たに代表取締役社長に内山剛治氏が就任。尾頭正伸社長は代表取締役会長に就任した。前代表取締役会長の内山治男氏は取締役相談役に退き、12月22日開催予定の同社定時株主総会後に取締役を退任し相談役となり、遠藤茂巳氏は取締役を退任する。高取亮氏が新たに取締役に就任の予定。
12.ヤンマーアグリジャパンがオンラインEXPOの第2弾を開始
ヤンマーホームページ内に期間限定のオンライン農業機械展示会「ヤンマーオンラインEXPO」を公開した。開催期間は2021年3月31日まで。同社では、新型コロナウイルスの影響により例年通りの展示会開催が制限されたことから、「ヤンマーオンラインEXPO2020」を7月1日から9月13日まで開催し、好評を得た。そこで、オンライン展示会第2弾として、より内容を充実させたオンラインEXPOを10月14日から開催し、今秋以降に発売する新商品をはじめとする各商品を紹介する。
主なコンテンツは、新商品をはじめ、トラクター・ベストマッチ作業機、コンバイン、密苗・田植機、ジョンディア、輸入作業機、スマート農機、ミニ耕うん機、野菜関連機器などの各商品紹介コーナーに加え、密苗講演、農作業安全アドのコーナーを開設。また、乾燥・調製、除雪機、防除・草刈関連商品を紹介する新規コーナーも開催期間中に順次公開していく。
13.オーレックの発信拠点OREC green lab 福岡が1周年記念イベントを開催
10月31日のオープン1周年を記念して、プレゼントが当たる抽選会や、草の日フォトコンテストのパネル展など、1周年記念イベントを開催。「身体にやさしい抽選会」は、久保農園の無農薬米や、杉本園の有機煎茶・有機ほうじ茶・有機紅茶、ワンドリンクチケットなどが当たるもの。期間中のレシートをレジにて提示すれば抽選に参加でき、先着200人まで。また「草の日フォトコンテスト 入選作品フォトパネル展」は、最優秀賞1点、部門賞3点、佳作13点を、展示した。
同施設は「農や食」に関連するヒト・モノ・コトとの出会いの場を提供することをテーマに、同社の情報発信拠点としてオープンした。「お米ラテ」をはじめ、1階のカフェで提供しているコーヒーなどは全て無農薬。健康にこだわったメニューが並ぶ。内装には木材を使用し、明るく落ち着いた空間を演出している。市営地下鉄赤坂駅からすぐの立地で、オフィス街で働く人たちの休憩スペースとしても活用されている。
14.中国四国地方発明表彰で井関農機、三菱マヒンドラ農機、河島農具製作所、みのる産業など受賞
公益社団法人発明協会はこのほど、令和2年度の中国地方及び四国地方の発明表彰受賞者を発表した。
農業関係の受賞者をみると、中国地方では、鳥取県知事賞に「農業用運搬車」で河島農具製作所代表取締役社長・河島隆則氏、島根県知事賞に「トラクターの自動四駆切換制御」で三菱マヒンドラ農機開発・設計統括部アドバンス技術部制御システム課主任・田中武二氏、岡山県知事賞にみのる産業研究本部第1研究部参与・佐々木明氏及び同研究部課長・木下正氏がそれぞれ選ばれた。
四国地方では、日本弁理士会会長賞に「田植機の圃場端植え制御」で、井関農機移植技術部の岡田卓也氏、小佐野光氏、今泉大介氏、堀田直岐氏、高橋学氏、元同社移植技術部の福井享氏、清家理伯氏、山口信氏が受賞。実施功績賞で冨安司郎社長が栄誉に輝いた。
また、発明奨励賞に「運搬車の運転席」でアテックス研究開発部課長の田中茂氏、同部主任の大内和也氏が受賞。同じく発明奨励賞に「田植機の旋回時サイドクラッチ入切制御」で、元井関農機メカトロ技術部の長井博氏、井関農機移植技術部参事の加藤哲氏、開発ソリューション推進部の新山裕之氏、購買部参事の藤原潤一氏、元同社メカトロ技術部の重松文雄氏、同社先端技術部副参事の阪田賢一郎氏、乗用モアのコレクタのクイックドッキングでヨーロッパヰセキ社取締役の松木悟志氏、井関農機トラクター技術部副部長の岡元傑氏、元同社トラクター技術部の榎本和加雄氏、吉木晋也氏が選ばれた。
http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/R2/chihatsu_jusho.html
15.小橋工業がドローンファンドに出資参画
ドローン・エアモビリティの社会実装を支援する「ドローンファンド3号」に出資参画すると発表した。同社は、「地球を耕すを理念として、大地だけでなく、未開拓である大空を耕し、新しい産業を興し、地球の進化を加速させていく」とし、地球に眠るあらゆる可能性を掘り起こし、地球規模の課題解決を目指すと、今回の参画の意義をアピール。
ドローンファンドは、「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現を目指し、関連スタートアップへの投資を積極的に実行しているもので、国内外40社以上のポートフォリオを形成。1号ファンドの代表的な投資先としては、初の東証マザーズ上場を果たした自律制御システム研究所があげられ、また、2号ファンドでは投資領域を拡大するなど、空の産業革命/移動革命を牽引してきた。3号ファンドでは、次世代通信規格の5Gをはじめとする通信インフラの徹底活用などを通じて、ドローン・エアモビリティの社会実装に寄与する技術への投資を掲げている。