令和2年7月11日発行
<業界短信-新製品7月>
- オーレックがラビットモアーの新製品発売
- エム・エス・ケー農業機械がエンジンを健康に保つCLAASクーラント発売
- ヤンマーアグリが普通型コンバインや収量コンバインなど発表
- 井関農機が2020年度下期新商品発表
- エム・エス・ケー農業機械がフェントトラクター新発売
- ササキコーポレーションが新型超耕速アクティブロータリを発表
- みのる産業が高畝用追肥機を発売
- 金子農機が新型遠赤外線乾燥機を発売
- 大竹製作所が新型の水田乗用型溝切機の販売開始
- 丸山製作所がドローンの新製品を発売
- クボタが乗用4条田植機など発表
- ヤンマーアグリが大型野菜収穫機4機種をマイナーチェンジ
<業界短信7月>
- クボタが農機部門売上高、世界第2位へ
- ヤンマーアグリが今年の学生懸賞論文・作文募集を開始
- ヤンマーホールディングスが生産者を応援する産直マルシェサイト開設
- 日本農業機械工業会が書面で定時総会
- 農業法人協会がコロナ禍の農業振興で提言
- 井関農機がさなえ全国子ども図画コンクール募集を開始
- KOBASHI ROBOTICSがエアロジーラボに出資・提携
- クボタがバーチャル農機展示会オープン
- ホンダパワープロダクツジャパンの新社長に桑名氏
- 小橋工業が地域発ベンチャーを支援するファンドに参画
- やまびこが新型コロナ感染拡大防止で横須賀市にマスク寄贈
- JA全中が8月に会長改選、2氏が立候補
- オーレックが第3回「草の日」フォトコンテストで作品募集
- ヤンマーホールディングスが2020年3月期連結業績
- ヤンマーホールディングスが役員人事異動、新執行体制
- 三菱マヒンドラ農機が2019年度決算
- 諸岡の美浦工場の木材破砕機生産設備が稼働
- ヤンマーホールディングスが東南アジアサッカー選手権のオフィシャルスポンサーに
- サタケが「FOOMA WEB展示会」に光選別機、穀粒判別器出展
<業界短信-新製品7月>
1.オーレックがラビットモアーの新製品発売
乗用草刈機シリーズの新製品「ラビットモアーRMK180」を発売した。同製品は、果樹園の木の幹周りや太陽光パネルの下など、通常の乗用草刈機では届きにくい部分の草刈りが行えるのが特徴だ。前モデル(RMK151)から刈取り幅が300mm拡大され、今まで以上に広範囲の草刈りが可能で、作業時間の短縮が期待できる。刈幅は最大180cmで、垂れ下がった枝下も楽々草刈りできる。
前モデルからの主な変更点は、
- 車体側面のナイフが2連ダブルナイフから3連ダブルナイフに変更
- 車体側面部を90度跳ね上げることができるため、軽トラックへの積載が可能
- 副変速機能が追加され、作業効率も向上
-など。
2.エム・エス・ケー農業機械がエンジンを健康に保つCLAASクーラント発売
取り扱いを進めている「CLAAS(クラース)オリジナルクーラント」は、腐食やオーバーヒート、凍結からエンジン冷却システムを保護し、そのパフォーマンスを向上させる製品。AGRICOOL OAT0と同SI-OAT50の2種類があり、容量はともに5L。
同製品の主な特徴は、
- 水の凝固点を下げるだけでなく、沸点も上げるため、ラジエータの凍結およびオーバーヒートのリスクを最小限に抑える
- 冷却システム内で接触するさまざまな金属を保護しホースやシール類を傷めない防錆、防食機能を持っている
- 調整された混合比(50%希釈)で取り扱いが容易、マイナス37度Cまで凍結を防止、苦みがあるためユーザーの誤飲を防ぐ
-など。同社は、自社ホームページに同製品のページを開設し情報を伝えている。
3.ヤンマーアグリが普通型コンバインや収量コンバインなど発表
必要な機能に絞ったシンプル装備のグローバルモデル普通型コンバイン「YH700M」、圃場内における収穫量のバラツキを見える化できる「収穫量マッピング仕様コンバイン」3機種、湿田走破性と牽引力に優れるフルクローラトラクター「YT472A,C」、それに基本性能と使いやすさを高次元でバランスさせた中規模農家向けコンバイン「YH325A」を発表した。発売日は「YH700M」と「YT472A,C」が8月1日、収穫量マッピング仕様コンバインが7月1日、「YH325A」が9月1日。
普通型コンバイン「YH700M」の主な特徴は、
- 国内特殊自動車4次排ガス規制クリアするコモンレールエンジン(4TNV98C-MRC3)を搭載
- 刈取り作業に必要な基本性能を充実させつつ、低価格を実現
- ワイドヘッダ、大容量グレンタンク(1550L)、大容量燃料タンク(115L)による作業能率の向上
-など。
収穫量マッピング仕様コンバインの主な特徴は、
- 圃場ごとの収穫量マップの作成
- オンライン上で簡単に収穫量データを確認
-など。
フルクローラタイプのトラクターの主な特徴は、
- 電子制御FDS(フルタイム・ドライブ・システム)により直進・緩旋回からスピンターンまで乗用車感覚
- 低接地圧のフルクローラにより圃場を踏み固めない
- 高い牽引力により、作業能率・精度がアップ
-など。
コンバイン「YH325A」の主な特徴は、
- 充実した基本性能による高能率作業
- 欲しい機能で選べる4つの仕様
- 乗用車感覚の操作で旋回も自在
-など。
https://www.yanmar.com/jp/agri/news/2020/06/02/74830.html
https://www.yanmar.com/jp/agri/news/2020/06/04/74921.html
4.井関農機が2020年度下期新商品発表
2020年度下期新商品として、田植機さなえ誕生50周年を記念した田植機のJapan「PRJ8」をはじめ、創立95周年記念機として新規開発内製エンジン搭載の中型トラクターNTA/NTシリーズ、小型トラクタークラスでは「RTSシリーズ」に特別仕様機「RTS25Vモデル」、さらに新エンジン、新機能、充実装備の「Z153」、大型では「TJXシリーズ」にラジアルタイヤ仕様、スマート農機では田植機の直進アシスト機能オペレスタに加え、旋回と条合わせまで操舵アシストで行うスマート田植機「PRJ8、PRシリーズ」など、海外向け含め19品目38型式を発表した。発表動画では、冨安社長が今回の目玉商品である田植機のJapan「PRJ8」を操りながら登場。冨安社長は「遂にISEKIが誇るフラッグシップ機・All Japanシリーズが完成した」と力強く宣言した。
今回の新商品発表コンセプトは、
- All Japan勢揃い「田植機さなえ誕生50年記念」
- 95周年機「農家の皆様と共に歩み続けた95年」
- スマート農機、ICT強化「スマート農業の実現に向けて」
の3点。
新商品のハイライトである田植機のJapan「PRJ8」の主な特徴は、
- 一目でヰセキの田植機と印象付ける個性と先進的で高能率なイメージに一新
- オペレスタ・ターン(Z型)。デファレンシャルGPS制御でGNSSの測位情報を活用し植付け「直進作業」・「旋回作業」のハンドル操作を田植機が自動でアシスト
- さなえ電動苗レール&リターンレール(A、AS、J、Y、T型除く)
- ワンタッチ減肥
- 疎稙37株植え高速化対応
-など。
https://www.iseki.co.jp/news/up_img/1591767491-936289.pdf
https://www.youtube.com/watch?v=0NZTZdvPpTA&feature=youtu.be
5.エム・エス・ケー農業機械がフェントトラクター新発売
「フェントトラクター900バリオG6シリーズ」を新発売した。定格出力296PSから415PSまで5型式を揃え、効率性、グリップ力、汎用性、安全性などあらゆる面で傑出した品質を誇るとし、様々な作業に適応する大型トラクターの真価を発揮しつつ、今後の普及・浸透に意欲をみせている。
主な特徴は、
- 心臓部には噴射圧力2500barに達するコモンレールシステムとVTG(可変容量)機能を備えた可変タービン式ターボチャージャーエンジンで類を見ない出力を提供
- 「フェントiD」コンセプトにより、少ない燃料消費、長寿命化などのメリット
- バリオドライブドライブトレインで時速0.02~60kmのどの速度でも無段変速のドライブフィーリングを実現
- 地面に対するグリップ力を最大に伝達する多彩なオプションで力強い牽引力を確保
- 標準でリヤ4系統、フロント1系統の外部油圧を装着し、さまざまな作業に対応
-など。
6.ササキコーポレーションが新型超耕速アクティブロータリを発表
茨城県猿島郡境町で、「超耕速シリーズ アクティブロータリーACE243R(公道走行対応仕様モデル同243RP)」の発表体感会を実施。ユーザーに同機を初お披露目するとともに、全国からの受注を開始した。
同機は、既販好評の作業幅1.9m、2.2mタイプよりさらに拡幅して2.4mとし、中型トラクタで一層スピーディーに耕うん作業ができる。カバー内側の土の付着を大きく低減すべく、内部にウェーブラバーとステンレスカバーを装備。高い砕土・反転・すき込み性能を誇るCK爪(特許出願中)を採用。かつ新しいオーバーラップ配列とし、粘土質などの過酷な条件下でも高速作業で広幅耕うんをこなす。
耐久性・メンテナンス性の向上にも様々な配慮が施され、その主な特徴は、
- 重作業を想定してリザーブタンクを装備、オイル残量が一目でわかるほか、オイルの注ぎ足し補充は工具不要で簡単
- 建機などで使われているフローティングシールを採用、重作業に対応
- 爪軸パイプの径は肉厚10mmで、耕耘時の衝撃や振動に耐える力に優れている
- 消耗するチェーンケースガード、ブラケットガードを熱処理加工、耐摩耗性に優れる
- チェーンケース内のオイル残量が一目で確認できるよう確認窓を装備
-など。タフで使いやすい作業機に仕上げた。
http://www.sasaki-corp.co.jp/noukitop/activerotary/index.html
7.みのる産業が高畝用追肥機を発売
新製品の高畝用追肥機「AN-5」を発売した。新製品は、畝高さ35cmまでに対応した粒状肥料を散布する高畝用追肥機。白ネギの初回追肥から最終追肥まで散布できる。畝高さ35cmまで粒状肥料の散布ができるので、玉ネギはもちろん、土寄せ後の白ネギの追肥作業にも使える。主な対象作物は玉ネギ、白ネギのほか、キャベツ、ブロッコリー、タバコなど。
主な特徴は、
- 28Lの大容量タンクで2条同時散布ができ作業効率をアップできる
- 狙ったところに必要量だけ追肥ができる
- 散布の「入」「切」は手元のレバーで簡単に操作でき、片側散布もできる
- 施肥量をレバー操作により簡単に細かく設定できる
- ハンドルとスタンドの位置を調整できる
-など。
8.金子農機が新型遠赤外線乾燥機を発売
昨年の種苗交換会で発表した新型遠赤外線乾燥機「REVOLUTION ZERO(レボリューションゼロ)」{型式:KZC型=KZC350(35石)、同400(40石)、同450(45石)、同500(50石)、KZH型=KZH500(50石)、同550(55石)、同600(60石)、同650(65石)、同700(70石)の全9機種}を7月1日に発売。同機は、穀物乾燥の原点に立ち返り、乾燥(=高品質乾燥)、除塵(=効率アップ)、時短(=使いやすさ)の3つの視点を追求した新商品。
主な特徴は、
- 乾燥は遠赤外線の効果を余すことなく最大の効果を発揮し、穀物の一粒一粒を丁寧に仕上げる横がけ8層交差流下構造と全粒照射方式を採用
- 除塵性能をアップすることで、燃費効率やメンテナンス性が向上
- ユーザーが効率的な動き、「時短」ができるよう、各種機能を向上。液晶操作ボックスは、表示画面が操作ボタンの色と同じ色に変化するので、現在の稼働状況を瞬時に感覚的に把握
-など。
9.大竹製作所が新型の水田乗用型溝切機の販売開始
多くの農家から好評を得ている水田乗用型溝切機ミニカルチのるたんシリーズの新型「NR-1」の販売を開始した。同機は、水田乗用型溝切機で業界初の「リヤエンジン」+「ハンドル操舵」で作業時の負担を軽減、稲の健康管理に重要な水管理及び理想的な穂づくりの実現が期待されている。
主な特徴は、
- ハンドル操舵に連動してエンジン・伝動部が軽快に追従
- 伝動部に防振ゴムを採用し、振動を低減。撥水性・クッション性を高めた専用シートで、作業時の負担を軽減する
- 最小旋回半径約1.5mで、乗ったままでの旋回が可能となり、作業の効率化を実現している
-など。
10.丸山製作所がドローンの新製品を発売
液剤散布用マルチローター(ドローン)の新製品「スカイマスターMMC1060」を発売した。バッテリー容量を増やしプロペラ径とモーターを大きくすることで、薬剤積載量5Lの散布を、より余裕をもって作業できる機体とした。標準の液剤散布装置とオプションの粒剤散布装置により、水稲防除作業はもとより、他の作物の防除作業にも対応。
主な特徴は、
- 機体重量は7.5kgと軽く持ち運びがラク。折り畳み式アーム採用で保管時に場所を取らない
- 高精度レーザーレンジファインダー、自動着陸アシストなどの散布飛行をサポートする機能を装備
- 十分な量と高圧の吐出が可能な丸山オリジナルポンプを採用。耐久性が高く水和剤も使える
- 薬剤タンク内は奥まで手が入り、きれいに洗浄できるようにし、ポジティブリストにも配慮
- 噴霧角度が広いヤマホノズルは丸山ポンプと最適マッチング
-など。
11.クボタが乗用4条田植機など発表
新製品として乗用田植機「パスウェル」(型式はPW4)をはじめ、大型汎用管理機「ニュースーパーベジマスター」(TA951N/TA1051N)、1輪管理機「ニューウネマスター」(TS551N/TS751N/PC751N)、130周年アニバーサリー機「小型コンバイン」(ER215/ER217/R325SP機)、さらに関連商品の散布用ドローン「T20K」、除雪機「スノースラローム」(SLA-1070ST/SLA-1280ST)、乗用全自動野菜移植機「SKP-200」、「パワーアシストスーツWIN-1袋物用ハンド」を発表した。乗用田植機「パスウェル」は、クボタとしては初めて同クラスでロータリ式を採用。また、セルスタートなど簡単操作を実現している。
乗用田植機「パスウェル」の主な特徴は、
- コンパクト4条植田植機クラスとしては業界初のセルスタート方式を採用
- クボタとしては初めて同クラスでロータリ式を採用。作業能率が向上。予備苗台標準装備のロータリ式4条田植機としては業界最安値を実現
- 泥が付いた長靴でも滑りにくい樹脂ステップを採用
-など。
大型汎用管理機「ニュースーパーベジマスター」の主な特徴は、
- 国内排ガス自主3次規制に適合したエンジン搭載。大型アタッチメントを装着したパワフルな作業が可能
- 変速は前進6段後進1段、ハンドル逆位置では前進2段と後進3段
- アタッチメントのセット型式を追加採用(平高うねロータリ、平高うねロータリ用マルチ)
-など。
1輪管理機ニューウネマスターの主な特徴は、
- 国内排ガス自主3次規制に対応した作業者や環境に優しいエンジン搭載
- リコイルスタータで楽にエンジン始動ができる、らくらくスタートを搭載
-など。
https://agriculture.kubota.co.jp/virtual-exhibition/130th/
https://agriculture.kubota.co.jp/virtual-exhibition/grains/
https://agriculture.kubota.co.jp/virtual-exhibition/vegetables-fruits/
12.ヤンマーアグリが大型野菜収穫機4機種をマイナーチェンジ
加工業務用にんじん、だいこん、キャベツ、はくさいの大型野菜収穫機4機種のマイナーチェンジを行い、いずれも7月1日より販売を開始。いずれも、車体の傾きを自動で制御する車体水平制御機能を装備。にんじん収穫機は栽培体系や作業規模に合わせ、1条掘りと2条掘りの2つの機種をラインアップ。だいこん収穫機は収穫後の再調製が不要。キャベツ収穫機は収穫・選別・調製を同時に行える高能率機。はくさい収穫機は、はくさいを傷付けることなく収穫できる。
共通の主な特徴は、
- 車体の傾きを自動で制御する車体水平制御機能(UFO)
- 収穫作業に最適なエンジン回転数を簡単に設定
- 作業中のエンジン回転数を一定に保つことで、安定した精度の収穫が行える
- 作業に合った作業速度を思い通りに微調整
-など。
<業界短信7月>
1.クボタが農機部門売上高、世界第2位へ
世界のトラクターメーカーの2019年度の決算がまとまった。この中で注目したいのが、クボタの「農機・エンジン部門」の売上げである。日本円で1兆2610億円だが、これをクボタの社内レート(2019年12月期の為替レートは1ドル=109円)でドル換算すると115億6800万ドル。この数字はCNH社のアグリカルチャー部門の109億5800万ドルを6億ドル強上回る。世界トップのジョンディア社の同部門売上げ236億6600万ドルにはまだ及ばないものの、クボタは世界の農機市場で初めて「第2位」に躍進したことになる。
2010年から10年間でクボタの農機・エンジン部門の売上高は2.2倍と大きく伸長した。国内1.3倍だが、海外は2.8倍と飛躍している。海外市場の開拓で業績の拡大にむすびつけているのがわかる。クボタは、2012年5月にノルウェーのインプルメントメーカー・クバンランド社を買収したのを皮切りに、16年7月には米国のGP社を買収し、また世界最大のトラクター市場であるインドではエスコーツ社(EL社)に出資し合弁を設立するなど、M&Aによる積極的な拡大路線を走っている。また、果樹・野菜栽培といった新市場に関しては、昨年6月に立ち上げた「イノベーションセンター」が司令塔となって、この1年間で一気に4社の欧米のスタートアップ企業との連携を進め、スピード感をもって技術領域の拡大に余念がない。
2.ヤンマーアグリが今年の学生懸賞論文・作文募集を開始
「ヤンマー学生懸賞論文・作文」の募集概要を発表した。それによると、募集期間は6月1日から9月30日までの4カ月で、本年度も、食料生産の先にある加工・流通などを含めた“食のバリューチェーン”に入り込み、農業の儲かるかたちを追求することで農業をさらに魅力ある産業へ発展させるアイデアを考えていきたいという想いから、「“農業”を“食農産業”に発展させる」をテーマとした論文・作文を募る。
同社は、「次世代を担う若者に農業の未来について広く自由な観点から議論してもらうことを趣旨」として、1990年より論文・作文の募集活動を実施している。今回で31回目。募集概要は、論文の部はテーマと趣旨に沿った論文をまとめる。21世紀農業の確立をめざした〝先駆的挑戦〟を内容とする。自然科学、農業経営、農産技術、農芸化学、農業モデル(都会、中山間地、大規模平野、臨海地域)、新規ビジネスモデル、流通、教育、ICTなど、自身が学習・研究しているさまざまな分野から独自の構想で提言し、その実現の過程、手法等を論理的に述べる。作文の部は、テーマと趣旨に沿った作文をまとめる。感じていること、夢や思いをこれまでの体験やその時の情景を描写しながら作文にまとめる。
3.ヤンマーホールディングスが生産者を応援する産直マルシェサイト開設
新型コロナウイルス感染症の影響により、食材・加工品の販売が減少した生産者の応援の一環として、同社ウェブサイトに農水産物を販売する生産者の商品を紹介する特設ページを開設した。特設ページでは、農水産物を販売する生産者こだわりの食材を、ヤンマー社員からのおすすめコメントともに紹介する。本企画の第1弾として、鹿児島県の「カミチクファーム」、大分県の「匠牧場」、熊本県「阿部牧場」の肉や乳製品を紹介しており、各生産者のECサイト経由で商品を購入できる。
同社では「新型コロナウイルスの感染拡大により、食材・加工品の販売が減少している中、農業・漁業に関わってきた企業として、生産者と消費者の方々を繋ぐことで役立ちたいという想いで本企画を開始した」としている。今後も、順次おすすめ商品のラインアップを充実させていく予定。
4.日本農業機械工業会が書面で定時総会
書面による第57回定時総会と同じく書面による第156回理事会を開催し、任期満了に伴う新役員を選出した。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が発令されたことに伴い、書面による審議、承認を行った。
会長には、木股昌俊氏(クボタ代表取締役会長)が再選された。新任の副会長には増田長盛氏(ヤンマーアグリ代表取締役社長)、金子常雄氏(金子農機代表取締役社長)が、新任の幹事に金子孝彦氏(デリカ代表取締役社長)が選任された。第57回定時総会の承認日は5月18日。議案は、1.令和元年度貸借対照表及び正味財産増減計算書等について、2.理事及び監事の交代について(新理事・監事の選任)。第156回理事会の承認日は5月27日。議案は役員の選定についてで、総会、理事会ともにすべての議案は事務局原案通り承認された。
5.農業法人協会がコロナ禍の農業振興で提言
新型コロナウイルス禍に伴う諸課題解決に向けた「新型コロナウイルス感染症を契機とする特別政策提言」及び、「日本農業の将来に向けたプロ農業経営者からの提言」を農林水産省に提出した。前者の特別政策提言では、どのような事態が起きても、農産物の安定供給を継続していくために、
- 農産物供給システムの維持継続
- 生産資材供給の維持継続
- 日本農業全体としての事業継続計画
- 農産物の安定供給には、足腰の強い農業構造の確立が必要
-などが必要だとし、生産資材原料の調達先についての多角化や農業生産の大宗を自立した農業経営体が担う足腰の強い農業構造の確立を求めている。
「プロ農業経営者からの政策提言」では、日本農業の発展への道筋を確かなものとするため、農地バンクを活用した農地の集積・集約化の徹底推進や、農地の集積・集約化を活かす基盤整備、農業所得の向上と国際競争力の強化などを示した。
6.井関農機がさなえ全国子ども図画コンクール募集を開始
第25回「さなえ全国子ども図画コンクール」の募集を開始した。募集期間は8月31日まで。今年は同社の田植機「さなえ」が誕生して50年にあたることから表彰では「さなえ誕生50年賞」を新設している。募集テーマは「農業で働く家族」でお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど、がんばって農業で働く家族。対象は小学生以下の児童・園児。応募方法は、1人につき1点、指定応募用紙に必要事項を記入し、近くのISEKI商品取扱店にて応募を受け付ける。指定応募用紙はISEKI商品取扱い店にて配布している。
同コンクールの開催は今回で25回目を迎え、昨年は全国から1500名の子ども達の秀作が集まり、第1回からの応募作品総数は約2万9400点、3万点に近づいている。同社ではこの活動について、国連が主導するSDGsの目標2「飢餓をゼロに」の「持続可能な農業の推進」と、目標4「質の高い教育をみんなに」につながるもの、としている。審査・結果は、社内審査および社外の専門家の審査により選定し、結果は2020年10月頃に井関農機ホームページにて発表予定。
7.KOBASHI ROBOTICSがエアロジーラボに出資・提携
小橋工業グループのKOBASHI ROBOTICSはエアロジーラボへの出資と業務提携について合意し、純国産の次世代ハイブリッドドローンの社会実装を目指すことを明らかにした。エアロジーラボは、UAV(無人航空機)の開発・設計・製造・販売、空中撮影、各種映像作成などを行っており、同日には開発した次世代ハイブリッドドローンの試作初号機を披露する記者発表会を催した。同社のハイブリッドドローンは、エンジン発電機とバッテリーを搭載することで長距離・長時間・大量輸送を可能にし、様々な場面で利活用が期待されている。
KOBASHI ROBOTICSは、機械メーカーとして100年以上にわたり培ってきた試作・部品調達・量産・物流・メンテナンスなどのノウハウ・リソースを提供する〝次世代ものづくりプラットフォーム〟の活用によって、同ハイブリッドドローンの量産本格化と、ドローン物流などによる社会課題の解決を図っていく。
8.クボタがバーチャル農機展示会オープン
オンラインでの農業機械の展示会として、「農フェス!クボタバーチャル展示会2020」のサイトをオープンした。同社は例年、ユーザーと直接コミュニケーションをとり、製品に直接触れられる場として、全国各地で農業機械の展示会を開催している。昨年は主要なものだけでも、延べ10万人を超える来場者があった。しかし昨今、新型コロナウイルスの影響により、例年通りの展示会開催が制限されることから、オンラインでいつでもどこからでも参加できる農フェスを開催するに至った。農フェスでは、自動運転農機をはじめとした最新のスマート農機や、「130周年アニバーサリーモデル」の紹介、農業機械ユーザーのインタビュー動画配信、栽培技術相談など様々なコンテンツを用意し、日本の農業を支える仲間が交流する場を目指している。同サイトは、農業従事者に限らず、誰でも閲覧が可能。
同社は日本農業への貢献を使命としており、今後も農業従事者に寄り添って、事業活動を展開していくとしている。
9.ホンダパワープロダクツジャパンの新社長に桑名氏
本田技研工業子会社のホンダパワープロダクツジャパンは、株主総会において役員人事を行い、新代表取締役社長に桑名俊郎(くわなとしお)氏が就任した。前代表取締役社長の齋藤雅人氏は、相談役に就任した。
桑名俊郎新社長は、1963年5月5日生まれ。1987年本田技研工業入社。国内二輪営業所、国内四輪営業宣伝部門、ナイジェリア現地法人社長、海外二輪事業の各課長を歴任後、中国現地法人上海支社長、パワープロダクツ事業本部(2019年4月よりライフクリエーション事業本部に名称変更)を経て、本年4月にホンダパワープロダクツジャパン出向、6月15日付で社長に就任した。
10.小橋工業が地域発ベンチャーを支援するファンドに参画
グローカルディープテックファンド(正式名称=リアルテックファンド3号投資事業有限責任組合)に出資参画したことを明らかにした。地域のリアルテックエコシステムの構築を目指し、80億円以上のファンド規模を目標としているもので、第1次募集(完了)では、地域金融機関・事業会社として同社のほか池田泉州銀行、ダイキン工業、浜松磐田信用金庫が参画している。今回の取り組みに関して小橋工業は、ベンチャー企業の支援を通じた地域製造業の発展を期したいとし、製造業のレベルアップと地方創生につなげていきたいとしている。さらに地方から世界へ挑戦できる新しいモノづくりの形を提唱し日本の製造業の変革にも寄与していくと意欲を示した。
同社は、さまざまな機会を通じて、自社の持つノウハウや設備を活かし、新しいモノづくりをバックアップしていく活動を進めており、今回のファンド参画もその一環になる。なお、同ファンドは、リアルテックホールディングが代表社員を務める合同会社リアルテックジャパンを無限責任組合員として組成、グローバルな課題解決を目指す地域発リアルテックベンチャーへの投資活動を今月から開始している。
11.やまびこが新型コロナ感染拡大防止で横須賀市にマスク寄贈
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療従事者等への感染防止に役立ててもらうため、同社海外子会社のエコー・インコーポレイテッドが販売している防塵用N95マスク「Disposable Dust Mask」2400枚を神奈川県横須賀市に寄贈した。
同社の新型コロナウイルスの感染拡大防止のための支援は、3月に行った同社・中国子会社である愛可機械有限公司が消毒作業に活用できる「SHPー2110」199台を中国河北省疾病予防控制中心に寄贈、4月に防塵用N95マスク4000枚を東京都青梅市に寄贈したのに続き第3弾となる。
12.JA全中が8月に会長改選、2氏が立候補
8月20日に任期満了を迎える役員の改選に向け、次期会長候補者を決定した。立候補者は中西庄次郎(JAアグリあなん・徳島県阿南市)、中家徹(JA紀南・和歌山県田辺市)の2氏。7月に投票締切、開票、「新会長推薦者」の決定が行われる。
中西庄次郎氏の所信は「常に何事にも挑戦と改革、尽きることなし!」。JA自己改革と経営基盤の確立・強化というこれまでの大命題に加えて、農業分野のグローバル化やITの進展、さらには相次ぐ自然災害や新型コロナウイルスの打撃からの早期回復等、大きな課題への対応が重要-など。
中家徹氏の所信は、農協改革後、JAグループをあげての自己改革により、農協改革集中推進期間の終了や、准組合員の事業利用制限について「組合員の声を重視する」旨を与党公約に盛り込むことができた。農協法5年後検討条項の期限を来春に控え、自己改革や対話運動の集大成が問われる-など。
13.オーレックが第3回「草の日」フォトコンテストで作品募集
「草の日」フォトコンテストを開催する。今年で3回目となる同コンテストは、農業をテーマに「わたしの仕事」「わたしの好きな、農のある風景」「わたしの相棒」の3つの部門で写真作品を公募する。最優秀賞1作品に賞金5万円、部門賞3作品(各部門1作品)に賞金3万円、佳作には同社グッズを授与する。募集期間は9月3日17時まで、同社ウェブサイトのコンテストページから応募可能。応募資格は、プロ・アマ問わず国内在住の人。結果発表は同ウェブで9月25日を予定している。
タイトルの「草の日」とは、同社が草の重要性啓発を目的に、9月3日を9(く)3(さ)の語呂合わせで「草の日」と制定し、日本記念日協会に記念日登録を行った。
14.ヤンマーホールディングスが2020年3月期連結業績
2020年3月期の連結業績を発表した。それによると、売上高は前年比0.1%減の7954億円となり、経常利益は前年比12.9%増の157億円となった。今期(2021年3月期)の連結業績見通しについては、「昨今の新型コロナウイルス感染拡大による影響のため、現時点での合理的な業績見通しの算定が困難」とし、開示を見送った。
社の海外事業における小形エンジン事業は欧州における前年度の駆け込み需要の影響を受けて販売が低迷したが、北米の堅調な需要に支えられて増収となった。しかしながら、アグリ事業では中国や東南アジアのトラクター市場低迷の影響などがあり、海外事業全体では減収となった。
一方、国内市場の建機事業は台風19号の影響による一部の調達部品の供給遅れにより微減となったが、アグリ事業における消費税増税前の駆け込み需要、エネルギーシステム事業の学校空調・防災関連需要増により増収となり、国内事業全体としては増収となった。最終的なヤンマー全体の売上は、第4四半期に新型コロナウイルス拡大の影響を受けたが、海外の減収を国内の増収でカバーし前年並みとなった。
15.ヤンマーホールディングスが役員人事異動、新執行体制
定時株主総会、取締役会、監査役会において役員人事異動を正式に決定した。ヤンマーグループでは、2020年4月1日に組織再編を実施し、独自の強みを持つ事業会社と専門性を持つ機能会社が自律した経営を行う体制を整えるなど、ヤンマーグループが次の100年に向けて大きく成長するための変革に取り組んでいる。今回決定したグループ全体の戦略策定機能を担うヤンマーホールディングスの取締役人事では、経営陣の若返りを図った。同社では、「従来以上の速いスピードで経営改革を推進し、厳しい環境の変化に対応することでさらなる持続的な成長を目指す」としている。
16.三菱マヒンドラ農機が2019年度決算
埼玉県久喜市の東鷲宮事務所で会見し、2019年度決算概況(連結、日本基準)および2020年度の取り組みを明らかにするとともに、イーグルデザインを採用した2~4条刈りの新製品コンバイン「V221・322・324/V325A/V335A/435A」6型式を発表した。19年度の売上高は456億7900万円(前年比104.6%)と増収となったものの、営業損失15億1400万円、経常損失15億2800万円、当期損失53億9500万円を計上した。定時株主総会は6月29日に開催。
会見には田中社長はじめ、マニッシュ・クマール・グプタCFO取締役副社長(最高財務責任者・代表取締役)、新保德明営業戦略統括部長、酒井誠営業戦略部長らが出席した。2020年度の取り組みについては、農家の購買意欲回復には至っておらず、需要への影響が懸念される。国内競合他社は先端技術を活用した農作業の省力化への取り組みに加え、廉価版トラクターの市場投入を行っている。また国内外とも新型コロナウイルス流行の影響により経済状況が悪化しており、とくに国内では展示会・顧客宅訪問等営業活動の自粛・縮小を余儀なくされている。このような状況下、引き続き国内シェア回復に向けブランドイメージ強化のための諸施策の実施やサービス売上の拡大、新型コロナウウイルスの流行終息後をにらんだ各種営業活動の展開準備に取り組み、また今後主力の北米事業と併せ、アジア、ヨーロッパでの新規市場開拓など販売促進活動とともに企業体質の健全化のための改善活動を強力に推し進めていく。
17.諸岡の美浦工場の木材破砕機生産設備が稼働
かねてより同社・美浦工場に建設を進めていた、自走式木材破砕機“MCシリーズ”の生産設備がこのほど完成、本格的な稼働を開始した。新工場は延床面積が1200平方mで、鉄筋平屋建て、クレーン6台を設置、セル生産方式により同時に4台の木材破砕機の製造が可能となる。また、間口5m×高さ6mの大きなシャッターを備え、高所と窓下に大きな庇を設け、一時的に部品のストックができる。6台の大型クレーンを装備し、同時に4台の自走式木材破砕機をセル生産方式で製造が可能となっている。窓を高所と低所に設けており、工場内は明るい。また、工具ラック・部品ラックを近くに配置し、動線を短くし作業効率を高める設計となっている。さらに、これからの猛暑に対応し、各所に気化式冷風機を配置し、作業環境を快適なものとしている。
併せて、同工場内にフロント業務やサポート業務を一元化し、顧客の要請に迅速に対応できる美浦サポートセンターを新設、10名体制で対応に当たることを明らかにした。これにより、本社工場においては、需要が旺盛な不整地運搬車・キャリアダンプ“MSTシリーズ”のライン生産方式による増産、林業用フォワーダ(高性能運搬車)の生産拡充を図る。
18.ヤンマーホールディングスが東南アジアサッカー選手権のオフィシャルスポンサーに
2020年11~12月に東南アジア11カ国が出場する「東南アジアサッカー選手権大会」(通称「AFF SUZUKICUP2020」)のオフィシャルスポンサー契約を16年大会、18年大会に続き締結した。2年に1度開催される「東南アジアサッカー選手権大会」は、東南アジアサッカー連盟(AFF)に加盟する各国代表チームが戦う、東南アジア最大のスポーツイベント。ヤンマーは、本大会へ向けて「WE ASSIST HOPE」をスローガンに掲げ、参加国において様々なコミュニケーション活動を行う。同スローガンは、サッカーの「アシスト」がチームの重要な役割を担うように、当社の高度な農業IoTサービス「SMARTASSIST」の提供などによる東南アジアの農業支援とサッカーの喜びや感動を分かち合うワクワクした体験を通じて、東南アジアの豊かな暮らしを育む希望を「アシスト」したいという想いがこめられている。
今後も同社は、「サッカーが与える大きな可能性を通じて、世界の人々と繋がり、共に発展し、心豊かな体験に満ちた社会の実現を目指していきます」としている。
19.サタケが「FOOMA WEB展示会」に光選別機、穀粒判別器出展
6月23日から公開中の「FOOMA JAPAN2020 WEB展示会」に同社の光選別機「SAXES Knight」(サクセス ナイト)と穀粒判別器を出展している。「SAXES Knight」は、開閉速度が従来比1.7倍の超高速応答ピエゾバルブを搭載し選別精度や処理能力をさらに高めた大規模コメ生産者向け光選別機で今年3月の発売以来、大きな反響を獲得している話題の商品。また、今年4月にリニューアル発売した穀粒判別器は、農林水産省の告示改正を受けて仕様を一部変更し、同省から農産物検査に使用する機器として使用確認を受けたもの。農産物登録検査機関などへ今後さらなる普及が見込まれている。
https://satake-japan.co.jp/news/new-release/fooma-japan-2020-web.html