ホーム >> 農業機械化関連 >> 農業機械化ニュース メニュー >>  平成30年8月10日発行 メルマガ8月号
農業機械関連ニュース

平成30年8月10日発行

<業界短信-新製品8月>

1.ヤンマーが自動運転トラクター発売を発表

グループ会社であるヤンマーアグリがICT技術で農作業の省力化・省人化を実現する自動運転トラクターを10月1日より順次発売すると発表した。自動運転技術搭載機種について、“SMARTPILOT”シリーズとしてラインアップを強化していく。発売するのは、オートトラクターとロボットトラクター。
 主な特徴は、

  1. 作業内容やオペレータに応じて「直進モード」「オートモード」の2つの自動運転モードを設定可能
  2. タブレット操作と高精度な位置情報による作業性の向上。操作・設定には防塵・防水性に優れた10.1インチのタブレットを採用。2台のトラクターでの協調作業時には、随伴・併走する有人トラクター内から近距離監視を行いながらタブレットにより無人トラクターを操作できる
  3. 安心して作業ができる充実した安全装置(ロボットトラクターのみ)
  4. 既存のYTトラクターから自動運転仕様へのアップグレードに対応

-など。

2.本田技研工業が除雪機などモデルチェンジ

ハイブリッド除雪機「HSM1590i」をモデルチェンジして9月から発売する。同機は、ハイブリッドシステムと回転数電子制御技術を採用した「iGX」エンジンの協調制御による世界初の除雪作業モード切替機能を搭載した除雪機。また、ハイブリッド除雪機「HSM1390i/HSM1380i」を一部改良し9月から、同じく「HSS1170i」を一部改良し7月中旬から、さらにHST搭載の「HSS760n」に電動シューターを採用した「J2」タイプを設定、7月上旬からそれぞれ販売。
 HSM1590iのモデルチェンジの主な特徴は、

  1. 加速度センサーで機体の姿勢変化を検知してオーガの操作をリアルタイムで支援する「スマートオーガシステム」をクラスで初めて搭載、除雪中にオーガを操作する負荷を軽減
  2. 走行速度を自動で最適化する「傾斜連動速度コントロール」を採用。除雪時のスリップやスタックを低減し、深い積雪の中での高い作業性を実現
  3. 故障表示インジケータの点滅方法を変更、より短い時間での故障コードの確認を可能にした

-など。

HSM1390i/HSM1380iの改良の主な特徴は、

  1. オーガリセット機能をさらに充実。従来からの上下位置に加え、左右位置についてもボタンを押すだけでオーガを標準位置に戻すことも可能にした
  2. 全タイプで故障表示インジケータの点滅方法を変更した

-など。

3.タカキタが大型スノーブロワ発売

トラクター直装タイプの本格的な除雪機「スノーブロワ」の大型シリーズをモデルチェンジして新発売した。作業幅は191~291cmで適応トラクターは25.7~117.7kW(35~160PS)。
 主な特徴は、

  1. 作業幅191~291cmの大型クラスはオーガ、ブロワの駆動を機体サイドから伝達するサイドドライブ方式で除雪時の抵抗を低減。異物衝突時にはシェアボルトの切断により機体の損傷を防ぐ
  2. 両サイドのカバーの突起物を減らした構造で、ハウスなどの壁際までスッキリ除雪
  3. 地面に付着する雪を削ぐエッジ部分を分割構造にし、消耗、破損時にも交換が容易
  4. 除雪高さを調整するソリは前後可動式で地面の凹凸に追従し、消耗時にも交換が容易
  5. 投雪方向を変えるシュート、投雪角度を変えるデフレクタは、電動式のEタイプと油圧駆動式のUタイプ、または組み合わせた型式をラインナップ

-など。

4.IHIアグリテックが飼料収穫用コンビネーションベーラ発表

新製品の「コンビネーションベーラJCB1800」を国際農機展in帯広で発表した。同機は、飼料稲、飼料麦、デントコーン、ソルゴーなどの粗飼料を効率よく収穫し高品質のサイレージ調製を行う自走式マシーン。刈り幅1850mm(イネ6条刈り)のツインドラム型ロータリヘッダで、ロスを低減した収穫作業を進め、これには刈り高さを一定に保つオートセット、刈取部の位置が分かるインジケータを装備。後進時はバックアップ機能でヘッダが自動的にリフトアップする。また、オプションとして乳酸菌散布装置を用意した。
 その他の主要装備としては、

  1. デラックスキャビン=大型コンバインと同仕様で快適な操縦空間
  2. 貯留ホッパ=一定量の飼料を貯留可能でベール排出までノンストップ作業を実現
  3. ベールインジェクタ=ソフトランディングでベールの崩れを防止
  4. ベール成形室=スチールローラ+成形ベルトを採用し、ロスを低減。静音で高密度圧縮成形する
  5. カラーモニター=4カ所に設置したカメラで死角をなくし安全・安心作業
  6. 電子制御FDS(フルタイムドライブシステム)=車感覚の丸ハンドルで操作

-など。

5.山本製作所が汎用粗選機を本格発売

昨年の秋田県農業機械化ショーで発表した汎用粗選機の新型「SSK-1400」の本格的な発売を開始した。同機は網交換や掃除が1人で簡単にできる業界初の六角形選別ドラムなどの特徴をそのままに、選別ドラムを大型化し、生穀物最大処理能力(毎時=籾11t・小麦6t・大豆8t・ソバ5t)をより向上した。また、張込ホッパ部にスクリューを搭載し供給量を調整できるとともに、センサと連動し供給を自動で切り替えることで、安定した選別が行える。同社では「乾燥前に夾雑物を取り除くことで、経費の削減・労力の軽減につながる」として積極的な拡販を進める。
 主な特徴は、

  1. 昇降機が標準装備で次工程への接続が簡単
  2. 供給スクリューの回転数を変更することにより、本体内部への流量を調整
  3. 側面カバーの取り外しが簡単で、掃除が楽に行える
  4. LEDライト搭載により、ドラム内部の穀物の流れを確認できる
  5. 両側に掃除窓口を設置。掃除作業が徹底できる
  6. キャスター付きのため、使用状況により移動ができ、アンカー工事が不要

-など。

6.松山がウィングハローシリーズで追加販売

9月から大型トラクター向けウィングハローをモデルチェンジし、「ニプロウィングハローWMZシリーズ」として2型式を発売する。適応馬力は60~105馬力で車体重量が2.5~4.5tのトラクター向け。WMZシリーズの基本型式はWMZ4500NとWMZ5000Nで、それぞれ作業幅と格納幅に特徴を持たせ圃場条件に合わせて選択できる。  また、好評の「ニプロウィングハローWRZシリーズ」にWRZ3200N-0S(作業幅3.2m)/3400N-0S(3.4m)を追加、10月から発売する。適応トラクターは30~60馬力。「ニプロビジョン」搭載のほか、車輪跡を消して作業速度が上げられるソイルスライダーも固定式で標準装備。
 WMZシリーズの主な特徴は、

  1. 2型式とも大型トラクター向けに高い耐久性を有する
  2. 耐久性で定評のあるフローティングシールを採用して、メンテナンスもやりやすくなっている
  3. 可動式ソイルスライダーを装備して、大型トラクタの幅広の車輪跡を消して、作業能率をアップ
  4. サイドレーキは均平性で定評のあるVGサイドレーキを採用
  5. 手持ちのスマートフォン、タブレットで作業機の状態が確認できる「ニプロビジョン」を搭載

-など。

7.大竹製作所が新型籾すり機発売

インペラ揺動籾すり機 「ハイダップ」の新型である「SY-R」シリーズの販売を開始した。「SY-R」シリーズには、“マジックアイplus+”が搭載(SY10Rはマジックアイ)され、自動循環排出・自動切換え制御で手放し運転が可能になった。インペラ籾すり機の特徴を受け継ぎ、高い選別性能に加え、揺動板の角度を適正に保ち、正常運転をキープする。揺動板の調整が不要になり、誰でも簡単に機械の性能を100%発揮できる。
 主な特徴は、

  1. マジックアイplus+搭載でいつでも自動で循環、揺動板に選別できる量がたまると自動で排出。籾の供給が減ると自動で循環
  2. 異物取りスポークで従来機よりも細かい異物を除去。機外排出できるため安定した運転が可能
  3. 多種多様な籾や籾殻を排出する方法に合わせて調製可能
  4. メンテナンスは脱ぷファンの交換や掃除がホッパを外さずに簡単

-など。

<業界短信8月>

1.サタケが米品質診断や放射性物質受託分析サービス開始

米の品質・価値の数値化および改善提案などを行う新サービス「米の品質診断“コメドック”」及び、米に含まれる放射性物質(放射性セシウム)の含量を測定する受託分析サービスを開始した。
 「米の品質診断“コメドック”」は全国の精米加工業者、JA、農業法人や担い手農家などに向けサービスを提供していく。料金は基本セット=残留農薬簡易分析(68成分)、重金属分析(カドミウム)、DNA品種鑑定(定性分析)、食味分析(米粒食味計)で3万2000円(税抜き)など。サービス開始を記念して今年12月25日までの申し込み分について基本セット価格が2万5000円になる特別価格キャンペーンを実施する。
 放射性物質含量を測定する受託分分析サービスの料金は1検体あたり6000円(税抜き)で分析対象は玄米、精米、無洗米。従来の重金属分析や残留農薬分析、品種鑑定などのサービスに加え、今回新たに米に含まれる放射性物質の受託分析サービスを開始したもの。

2.井関農機が組織変更と人事

7月1日付で組織変更並びに役員の委嘱業務変更および人事異動を行った。
 組織変更では、「乾燥調製技術部」を「アグリクリエイト部」へ統合する。両部が培ってきたノウハウや技術力を融合させ、国内の拡大する畑作・野菜作市場やグローバル展開のスピードアップ等、新たな商品展開と市場開拓を図る。開発製造本部の「インドネシア事業プロジェクト推進部」を廃止。インドネシア事業の更なる基盤強化の取り組みで一定の成果をあげたことから、経常組織等における重点業務として「開発製造業務部」及び「グローバル戦略商品プロジェクト推進部」に移管し管理・推進する。

3.JA全農が共同購入トラクターを決定

生産資材コストの低減を前提として、農家のニーズ調査などをもとにメーカーに開発依頼した大型トラクターを決定し、共同購入すると発表した。機種・型式は、ヤンマーYT357JZUQH(60PS)。メーカー希望小売価格は534万円(ハイラグ仕様、単体価格、税抜き)。
 同会は、農業者3団体とともに議論しつつ1万人を超える生産者アンケートを実施し生産者が必要とする機能を絞り込んだ上で、昨年9月に国内農機メーカー4社に開発を要求。今年6月1日に各社から回答を得た。その後、実機や社内試験データで開発要求を満たしていることを確認し入札を行った。
 今回の取り組みについて同会は、

  1. 1000台の購入目標をかかげ、生産者が必要とする機能に絞り込むことでメーカーの製造コスト削減がはかられた
  2. JAグループが全国の生産者に結集を呼びかけ、積上げた台数を背景に全農がスケールメリットを活かし入札を行ったことで、2~3割の価格の引き下げが実現した

-などと成果を示した。

4.オーレックが「草の日」フォトコンテスト

今年10月に創業70周年を迎え、また、9月3日の「草の日」を記念して、初のフォトコンテストを開催。誰もが気軽に撮影して、参加することができる同コンテストを通じて、改めて「農」に親しむ絶好の機会となることが期待されている。
 募集期間は6月21日~8月15日で、オーレックウェブサイト内コンテストページから応募することができる。結果発表は9月3日の「草の日」にオーレックウェブサイト内にて発表され、受賞作品は9月22日に開催される「第8回オーレック祭り」にて展示する。
 募集部門は

  1. 農業に携わる人または農業に携わる人が自分の仕事を撮影したものが対象となる「わたしの仕事」部門
  2. 農業に関連する風景を撮影したものが対象となる「わたしの好きな、農のある風景」部門
  3. 写真の一部にオーレック製品が写っているものが対象となる「わたしの相棒」部門

5.井関農機がコンバインJAPANの出荷式

同社のコンバイン工場である熊本県益城町の井関熊本製造所で、7月から発売するコンバインのフラッグシップモデルである「ジャパン」HJシリーズの「HJ5101」(5条刈、101馬力)と「HJ6115」(6条刈、115馬力)の出荷セレモニーを行った。木下社長は、「(一昨年4月の熊本地震から)着実に復興を遂げる益城町の想いとパワーを乗せ“オールジャパン”のスローガンのもと、全国に発信し、日本農業の発展に貢献していく」と決意を披歴した。
 また、同町の向井副町長は、「この出荷式で益城町の復興を全国に届けていただける。こんなに心強いことはない」と謝意を表したあと、震災時に自ら被災したにもかかわらず、義援金はじめ製造所敷地内に福祉社会協議会の建物を建て、ここでボランティアセンターの役割を担ってもらったと重ねて謝意を表した。また、町としてこれからスマート農業に取り組む方向を示し、井関農機へ協力を要請した。
 このあと菊池会長、木下社長、向井副町長らによるテープカット、くす玉割りが行われ、「HJ5101」と「HJ6115」が重厚なエンジンを響かせ、大きな拍手の中スタート、出荷式を終了した。

6.ヤンマーミュージアムで「耕うん機の日本史展」

ヤンマーが運営する滋賀県長浜市の体験型施設「 ヤンマーミュージアム」では、7月に「耕うん機の日本史展」を開催した。
 日本は他のどの国よりも耕うん機が普及した国であり、その中でも、岡山県は藤井製作所(現在のヤンマー農機製造)が国産初の実用耕うん機の開発・生産に成功したことから耕うん機の発展が著しい場所だった。そこで同展では藤井製作所に始まる耕うん機開発の歴史を紹介。大正13年に日本に導入されたスイス製「シーマ号」や、昭和7年の国産初号機「丈夫(ますらお)号」などの展示を通して「なぜ、日本はどの国よりも耕うん機が普及したのか、そしてなぜ岡山だったのか」などの疑問が解ける構成であり、人気を博した。

7.農業食料工学会が開発賞に各社農機を選定

農業食料工学会がこのほど発表した2018年度「開発賞」によると、開発特別賞はクボタの「無人運転トラクター アグリロボトラクターSL60A」が受賞した。また、開発賞は井関農機「歩行型だいこん引抜機」、ケツト科学研究所「穀粒判定器RN-700」、サタケ「摩擦三段式精米機『ミルコンボ』」、三菱マヒンドラ農機「スマートアイドライブ(高精度直進アシスト装置)」、ヤンマー「デザイン+機能の融合で農業を革新するヤンマーYT3シリーズトラクター・ロータリ」が受賞した。
 授与式は9月10日、愛媛大学で行われる同学会総会の席で行う。また、受賞内容については、12月初旬に開催される同学会シンポジウム「第23回テクノフェスタ」で講演が行われる予定。

8.オーレックが九州農業高校川柳コンテストを開催

九州の農業高校生を対象とした川柳コンテストを開催する。このコンテストは同社が今年10月に創業70周年を迎えることを記念して開催されるもので、九州各県の農業系高校63校の生徒総数約1万5000名が対象。「大好き農業」をテーマとした生徒たちの“農業への想い”が込められた川柳を募集。グランプリ1句、優秀賞8句、学校賞1句がそれぞれ選出され、受賞者・受賞校に賞品が贈呈される。結果発表は9月3日「草の日」に同社ウェブサイトにて発表される。
 同社は今回のコンテストの意義について「次世代の農業を担っていく若い生徒たちの活動を応援することで、農業の魅力をより多くの方々に知っていただきたい」とコメントを寄せている。

9.ヤンマーHD、ヤンマーが新執行体制

両社の定時株主総会ならびに取締役会においてそれぞれ役員の選任を行い、新執行体制を発足させた。ヤンマーホールディングスでは、新任の取締役に新村誠氏、川建治氏が就任。ヤンマーでは、常務取締役に佐藤正己氏、吉川滋氏が昇任したほか、新たな取締役に矢島孝應氏、新村誠氏、柴田研吾氏、川建治氏が就任した。

10.エム・エス・ケー農業機械の社長に石川氏

6月29日に開催された株主総会並びに取締役会で、新社長に石川善太氏を選任。前社長の杉野俊樹氏は退任した。石川社長は、皆様の期待に応えるべく最善の努力を尽くすと事業運営に意欲をみせている。

11.「国際農機展in帯広」が盛況

4年に1度の日本最大規模の農機イベント「国際農業機械展in帯広」が北海道帯広市で開催された。
 過去最多の134社が出展、海外からも6カ国・8社の参加を得て、総合テーマ「ICTとともに更なる未来へ」の下、ICT測位+自動操舵システムや可変施肥、セクションコントロール、ドローンによるリモートセンシングなどの先進技術をはじめ、数多くのハード・ソフト製品がその実力のほどを発信した。開会式の席上、有塚利宣開催委員会会長は、農機業界をパートナーとして、十勝の農業は先進的な新しい役割を果たし、先陣を切って労働力不足などの困難を乗り越えて次代の農業の歴史を刻んでいくことを宣言した。
 同展には、農機メーカーの幹部らも揃って来場し、ブースのスタッフらを激励した。また、北海道内メーカーも数多く出展。地元発の技術を精力的にアピールしていた。

12.全国農業機械士協議会が栃木で全国大会

第43回農業機械士全国大会栃木大会が栃木県那須塩原市で開催された。全国各地の農業機械士や農業機械化行政等に係る関係者が一堂に会し、農業機械の効率的利用並びに農作業事故防止に関する活動について情報交換や交流、学習を行うもので、全国から約150名の機械士らが参集した。初日はホテルニュー塩原にて、農業機械士全国大会式典及び講演、全国農業機械士協議会通常総会、高齢者所有の農業機械点検に関する説明会、情報交換会を実施した。翌日は現地視察研修として那須野が原博物館や那須疏水など視察した。
 総会では30年度事業計画や、来年の第44回全国大会は富山県で行うことなど審議し、全て承認された。農業機械士全国大会式典では、冒頭に主催者を代表して全国農業機械士協議会の伊藤一栄会長が壇上に立ち、今年度から高齢農家が所有する農機の点検を農業機械士が実施するに際し、「機械士個々の力を発揮し、高齢農家の安全意識を高めて死亡事故撲滅につなげていく」と力強く語った。また、同大会の実行委員長を務めた栃木県農業機械士会の手塚安則会長は「農業機械士会として事故防止の取り組みを国や県、JAなどと連携しながら一層強めていく」等と挨拶した。

13.井関農機が茨城県阿見町で農業女子プロジェクト

茨城県阿見町のヰセキ関東で、東京農業大学が主催する「東京農業大学×阿見町(認定農業者連絡会)×井関農業女子プロジェクトにおける産官学連携」に参加した。この産官学連携は昨年から実施しているもので、今年は阿見町における畑作の産地化への取り組みとして、耕作放棄地を利用した“常陸秋そば”の栽培作業を予定していたものの、あいにく前日までの雨の影響で予定を変更し、ヰセキ関東のITSC(ヰセキ・トレード・サポート・センター)で農大の学生4名に農機取扱いセミナーを実施した。
 セミナーでは、「耕作放棄地の再生利用について」、「井関の農業女子プロジェクトにおける取組み=しろプチ、ちょこプチの実機紹介など」のあと、120馬力の大型トラクターの試乗、耕うん機「ちょこプチ」の実習を行った。午後は阿見町の施設で意見交換会を開き、耕作放棄地を増加させないために、どのような取り組みが必要だと考えられるかや、常陸秋そばの産地化を図るために、どのような取り組みが考えられるかなどについて意見を交換した。

14.三菱マヒンドラ農機が日本農業新聞広告賞グランプリ獲得

日本農業新聞が実施する「第14回(平成29年度)日本農業新聞広告賞」において、「~Long Life~人も道具も、長く強く。」シリーズ広告が最優秀賞であるグランプリを受賞したと発表した。同賞は平成29年度に日本農業新聞に掲載された5000点の広告より、32点の候補が選定され、1次審査を経た18点が受賞候補となり、読者選考と審査員選考が行われ上位10点の受賞広告が選ばれた。
 授賞式には同社の末松社長が出席、喜びのコメントを寄せた。末松社長は、「今回の広告は当社の取り組み姿勢や愚直さ、そして農業生産者との絆を発信するシリーズ広告です。三菱マヒンドラ農機は農業機械というハードの提供のみならず、作る人、食べる人の笑顔あふれる農業に携わり続けます」などとコメントした。

15.7月豪雨被災者に各社義援金など支援

この度の西日本を中心とした平成30年7月豪雨被災者に対して、農林水産省は農林水産関係被害への支援対策を実施。また、各社も支援を表明し、クボタ、ヤンマー、井関農機、三菱マヒンドラ農機、サタケ、本田技研工業などは義援金を寄付。JA全中は平成30年7月豪雨からの復旧支援にかかるJAグループの対応として、7月9日付で平成30年7月豪雨対策中央本部を設置した。被害が大きい岡山、広島、愛媛の3県については、県担当者を各県中央会に派遣し、被害状況、対応状況について情報収集を行い、今後の支援策について検討。また、JAグループとして災害対策支援募金を実施。被害額等が明らかになった時点で災害見舞金について検討する。