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農業機械関連ニュース

平成30年4月10日発行

<業界短信-新製品4月>

1.ササキコーポレーションが電動リモコン作業機を発表

東京ビッグサイトで開催された太陽光発電システム施工展において、新製品の電動リモコン作業機「スマモ」(Smart more=もっとスマートに)を初披露した。「スマモ」は、1個もしくは2個のバッテリーを搭載し、ゴムクローラの足回りを持つ電動リモコンの本体部(走行ユニット)に工具レスでアタッチメントを装着し作業を進める新規製品。バッテリー駆動の本体に様々な作業機を付けることで、幅広い用途対応機に〝進化〟する成長型マシーン。現在は、草刈り、除雪、集枝、運搬車(後方装着)のアタッチメントを揃えている。
 主な特徴は、

  1. 機体全高が396mmと低く、太陽光発電パネル下の狭い空間、果樹園の枝下など、人が入りにくい場所の作業をこなすのが得意
  2. バッテリー1個の場合の走行可能距離は8.8km、草刈り作業距離は1.1km、同2個ではそれぞれ17.6km、2.2kmの能力を発揮
  3. 追加購入でバッテリー3個、充電器2個を装備すれば、ローテーションで連続作業が可能
  4. 低騒音、排ガスゼロと、住宅地わきや人の生活空間でも気兼ねなく作業でき、電動の操作性の良さは、高齢者、女性でも扱いやすい機械としてユーザーの幅も広げる

-など。

2.大竹製作所がインペラ籾すり機を販売

新型インペラ籾すり機ハイパールシリーズ「DM17R」の生産・販売を開始した。同機は「脱ぷファン+ライニング」を採用した「インペラ式」の籾すり機。脱ぷ率98%以上の高脱ぷ率を実現し、高水分籾でも高能率で処理が可能。肌ずれのない、ツヤのあるきれいな仕上がりを実現しており、貯蔵性にも優れている。機内の残留米がなく、籾の品種が変わっても連続作業ができる。
 主な特徴は、

  1. 籾すり作業中での万石アミの角度調節が可能になり、多種多様な状況での選別が可能
  2. 補助シイナ調節を新たに追加し、排塵・選別状況に応じた微調整ができる
  3. 電源を入れ、シャッターを引くだけで直ぐに籾すり作業ができるため、機械操作が苦手な方でも比較的容易に使用できる
  4. 機内の残留米がなく、籾の品種が変わっても混ざらないため安心。連続作業が可能。また、掃除やメンテナンスも主要部の取り外しが容易なため簡単に行える
  5. 三段網一括揺動式=混合米の流れ具合が一目でわかるため、流れの調整も容易で、選別状況も随時確認できる
  6. 主要部の取り外しが容易なため、掃除やメンテナンスも簡単に行える

-など。

3.本田技研工業が超低騒音発電機、乗用芝刈機を発売

家庭用電源同等の高品質な電気が供給可能な超低騒音型の正弦波インバーター搭載ハンディタイプ発電機「EU18i」(定格出力1.8kVA)と、造園や緑化管理などに適した乗用芝刈機「HF2417」を発売。
 EU18iの主な特徴は、

  1. 同機専用に設計した軽量・コンパクトな新型エンジン「GXR120T」に加え、オルタネーター、インバーターを合わせてコンパクトに搭載することで、従来の1.6kVAクラスと同等レベルのボディサイズながら、発電出力1.8kVAを実現
  2. GXR120Tは、ミスト化したオイルを通すブリーザー室内の通路を最適化すると同時に、新設計のピストンやピストンリングを採用することで、「欧州排気エミッション規制(ステージ5)」及び「米国EPAフェイズⅢ」の排気エミッション規制をクリア
  3. 専用エンジンの余裕ある出力特性により、コンプレッサーや電動グラインダーなど、高い起動電力を必要とする機器への対応も可能
  4. リコイル操作によるボディーの損傷を防止する鋼板製の「リコイルロープガード」を採用することで、プロユースの使用環境にも対応

-など。


 HF2417の主な特徴は、

  1. スリムな車体にもかかわらず1020mmのワイドな刈幅を確保することで高い作業性を実現
  2. 大容量300Lのグラスバッグを標準装備。排気量530ccのVツインエンジンによるゆとりのパワーで快適な作業に貢献
  3. 芝を刈る2つのブレードを同期しながら回転させる「ツインブレード同期システム」を採用することで、旋回時の刈り残しを軽減し、効率良くきれいな仕上がりを追求
  4. 刈り取った芝草をグラスバッグへ収草するバギング機能と、刈り取った芝草を細かく裁断し芝上へ落として肥料化するマルチング機能の選択を可能に

-など。

<業界短信4月>

1.小橋工業が東京研究所を開設

東京墨田区のCOG(センター・オブ・ガレージ)内に新たな研究開発拠点「東京研究所」を開設。4月1日にオープンするもので、同研究所を拠点に世界のモノづくりベンチャーや全国の町工場と連携し、農業を取り巻くあらゆる課題の解決に向け挑戦していく。
 COGは、町工場が互いの強み・技術を持ち寄って最適な開発体制を築く町工場集団「スーパーファクトリーグループ」がバックアップし、事業創出・創業などを支援するこれまでにない取り組みの場。事業会社がパートナーとして参加、人材を送り込み、世界と戦える新規事業を生み出すことを目指している。さらに海外機関とのベンチャー発掘・育成に関する提携を通じ、国内ばかりでなく、世界のベンチャーの開発支援も進めていく。

2.キャニコムの雑草刈機がネーミング大賞1位に

ハンドガイド式雑草刈機「荒野の用心棒ジョージ」が、日刊工業新聞社主催の「第28回読者が選ぶネーミング大賞」のビジネス部門第1位に選ばれた。同賞は昨年に発表された新商品の中から、内容を的確かつ感性豊かに表現したネーミングを付けた商品が選ばれるもの。同社では第17回に「伝導よしみ」が初受賞して以来、今回で12年連続受賞を成し遂げると同時に、5回目の第1位受賞という前人未踏の記録を打ち立てた。
 「荒野の用心棒ジョージ」は、凹凸が多い路面、笹や雑木が混じった密林のような悪条件環境下にも対応するために開発された商品で、ネーミングには「ならず者(雑草)が存在する何処へでも、知らないうちに現れて撃退し、地域が平和(綺麗に緑地)になったら、次のならず者の居るところ、地の果てまで追い求める」とたくましく、頼りになる商品(助っ人)という想いが込められている。

3.全国農業機械商業協同組合連合会が通常総会

都内のメルパルク東京で第62回通常総会を開き、平成29年度事業報告、30年度事業計画ならびに収支予算などすべての議題を事務局原案どおり承認した。総会で高橋会長は農業機械化促進法の廃止、農産物輸出の増加、30年産米からの生産調整の見直し、女性農業者の活躍など最近の農業情勢に触れた上で「農業機械の販売、整備業の経営安定は我が国農業の発展とともにあり、とくに中山間地域などでは農機販売店は地域農業の支えとなり家族経営農家に寄り添いながら経営を続けている。当会は使命感を持って農業の発展に引き続き寄与していく」と意欲を示した。
 30年度事業では

  1. 中小奇病組合員の実情に即した運営への転換
  2. 若手経営者を対象とした研修事業の実施
  3. 教育情報事業の充実強化
  4. 共同購買事業など経済事業の計画的な推進
  5. 農作業安全推進運動の実施
  6. 整備技能士会活動への支援を含む整備事業の強化
  7. 中古農業機械査定士制度の着実な推進

-などに取り組む。

4.三菱マヒンドラ農機が新役員体制を発表

関連子会社を含めた4月1日付の新執行体制を発表した。三菱マヒンドラ農機では浅谷祐治氏が上級執行役員CTO代理兼開発・設計統括部長に、鶴岡裕氏が執行役員営業戦略統括部長兼国内営業部長に就任した。
 また、三菱農機販売では上級執行役員管理部長に本多利啓氏、上級執行役員販売企画部長に畠舘章郎氏など変更があった。

5.大島農機の新社長に大島浩一氏

先の定時株主総会及び取締役会で、新社長に大島浩一専務を選任した。前社長の大島伸彦氏は取締役会長に就任した。また、新執行役員に川久保浩一氏(営業部長)を選任した。
 大島浩一氏は昭和37年6月18日上越市生まれ。60年3月新潟大学工学部機械工学科卒、同4月日立製作所入社。平成2年3月同社退社、同4月大島農機入社、生産技術課配属。19年2月取締役開発設計部長、21年2月同総務部長、25年2月常務取締役、27年2月専務取締役、30年2月代表取締役社長に就任。

6.サタケがホームページをリニューアル

公式ウェブサイトをリニューアルして公開した。
 リニューアルした主な目的は、

  1. 個人、農業者など、それぞれのHP訪問者に最適な情報の提供
  2. スマートフォンやタブレットなど、さまざまな端末に適応した表示・操作性の提供
  3. 採用情報の充実による学生への訴求

-など。

このうち「それぞれの訪問者に適した情報の提供」については、「個人の方」、「農業の方」、「法人の方」、「就活生の方」とそれぞれの入口となるアイコンをトップページに設置し、最適なメニューが表示されるようにしている。同社では、今後も継続的にウェブサイトの充実を図るとともに操作性の改善等に努め、訪問者にとってより探しやすく、使いやすく、役立つ情報が得られるサイトを構築していく考え。

7.JA全中が通常総会を開催

都内のパレスホテル東京で通常総会を開催し、30年度の事業計画など上程した議案すべてを可決、了承を得た。
 特に事業計画と共に、「JAグループの自己改革実践の加速化に関する特別決議」も全会一致で採択し、来年の9月に行われる一般社団法人化に向けて、JAグループとして全力投球していくことを確認した。現在、JAグループでは、「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」の3つを基本目標に掲げた3カ年運動を展開しており、来年度に最終年度を迎える。その実現には自己改革の取り組みが不可欠と位置付けて、自己改革工程表の取り組みを進めるとした。
 中家会長は、「実践の最終年度に当たるが、5月からのこの1年間が重要な年となる。特に特別決議は、共通認識にしてもらおうと諮った。現場で認識が高まっていくよう、啓蒙活動を進めたい」などと語った。

8.日本農業法人協会がWAP100経営体を認定

都内の渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールにて、平成29年度農業の未来をつくる女性活躍経営体100選(WAP100)表彰式及び農業の未来をつくる女性活躍推進セミナーを開催した。WAP100は農林水産省補助事業にて、女性活躍に向けた先進的な取り組みを実践し、後に続くモデルとなる農業経営体を全国から公募し、27~29年度の3カ年かけて認定するもの。29年度は全国から42経営体が認定され、3年間で計102の経営体が選ばれた。
 挨拶した山田会長は「協会には、農業を若者が将来就きたい職業の1位にしたいというビジョンがあり、WAP100はその1つの道標となる。後に続く農業経営者のためにさらに発展し続けてほしい」と激励。続いて表彰式が行われ、今年度認定された42の経営体に山田会長から認定証が授与された。

9.井関農機が「にっぽん食フェスティバル」に出展

都内渋谷の代々木公園で行われた第16回「ふるさとの食にっぽんの食全国フェスティバル2018」に出展。大型トラクター「TJW120」「TJX743」、コンバイン「H6123」(収量コンバイン)、直進アシスト機能搭載の可変施肥田植機「NP80」、農業女子とコラボして生まれたトラクター「しろプチ」と耕うん機「ちょこプチ」3機種などを出品し、日本農業・農村・食料を支える最新鋭・最先端の農業機械をアピールした。
 同社は2010年から毎回出展しており、なかでも大型トラクターとの記念写真を刷り込んだカレンダープレゼントは定番として、行列ができる人気があり、今回も大勢の家族連れで賑わった。また、今回は、小学生以下を対象にして、玄米をペットボトルに入れてそれを割り箸で搗く精米体験コーナーを用意。開始時間前から行列ができる人気ぶりだった。

10.サタケがタイ・VICTAM展に出展

タイ・バンコク国際貿易展示場(BITEC)で開催される「VICTAM Asia2018」に出展。光選別機を展示・実演したほか、飼料用機器や製粉機器なども紹介した。同イベントは、米と製粉、穀物、飼料に関する隔年開催のアジア最大級の展示会。同社では毎回出展、広くサタケ製品・技術のPRを行っている。
 今回同社が展示・実演した光選別機は、多用途シュート式光選別機「ピカ選α(アルファ)」。原料中の不良品や異物をフルカラーカメラで識別し圧縮空気で除去するもので、様々な穀物や豆類、加工食品等に対応する。さらに飼料用穀物の挽割機やヘンリーサイモンブランドの製粉機器なども紹介した。同社は今後もさまざまな展示会等を通して幅広い分野での認知向上を図る考え。

11.諸岡が本社工場に新事務所を開設

本社で記者会見を開き、国道6号線沿いの本社工場に建設していた鉄筋2階建て造りの新事務所(建築面積300㎡)を披露するとともに、2018年3月期の売上げ見通しを発表した。同社は今年創業60周年を迎える。また、本社工場が完成して10年が経過。この機に、研修センターにあった技術センターと生産工場の機能を統合することで、生産技術本部を一体化し、さらなる品質の向上と生産体制の強化を図る。加えて、働き方改革の一環として職場環境の改善を目指す。本社、本社工場、美浦工場、技術研修センターの本社管轄設備の効率的な運営を進める。また、メンテナンス・サービス体制の拡充にり、より高い生産性の向上を図る。
 新事務所は建築面積は298㎡、延床面積が570㎡の鉄筋造り。ガラス張りの外壁で、玄関コンコースも明るく広い。1階は、これまで本社工場での製造・管理部門が入り、2階に技術研修センターにいた設計・開発・品質保証部門の総勢60名余りが職務する。

12.JAグループが国産農畜産物商談会を開催

都内千代田区の東京国際フォーラム展示ホールEにおいて、第12回JAグループ国産農畜産物商談会を開催した。これは、国産農畜産物やその加工品などの販売チャネルの拡大を目的に、各地域の自慢の商品を実際の取引につなげていくための取り組みで、今回は全国から各地のJAグループや関連団体、生産者など147団体が出展。米や野菜、果物、畜産物、加工品等地域色あふれた自慢の逸品の紹介や、料理メニューの提案、試食等を各出展ブースで展開した。
 出展の一部をみると、各地域のブランド米や米加工品が多数出品され、人気を集めた。また、農畜産物を加工した6次産業化商品も目立ち、果物ジュースやフリーズドライの野菜スープ、米粉めんなど人気を集めた。会場内では特別セミナーも開催され、JA全農チーフオフィサー・戸井和久氏は「国産農畜産物の今後の流通について」講演した。

13.ヤンマーミュージアムが5周年記念イベント

創業100周年記念事業の一環として創業者山岡孫吉氏の生誕地・滋賀県長浜市に建設した「ヤンマーミュージアム」が、2013年3月のオープンから丸5周年を迎え、記念イベントが開かれた。子どもたちが運転席に乗って楽しめる小型のトラクターやショベルカーなどが屋外エントランス周辺で特別展示されたほか、地元の農産物・加工品の生産者直売マルシェやものづくりの楽しさを体験できるコーナー、地元の小中学生などによるミニコンサートなど様々な催しがあり、大勢の来館者で賑わった。
 特別展示されていたのは、小型トラクター「EG120」にヤンマー最小の「ショベルカーSV05」、棚田など狭い田んぼや湿田で大活躍の「乗用耕うん機AC21」の3台。訪れた家族連れが記念撮影を楽しむ姿が多く見られた。累計来館者数は2月6日に48万人を超え、このペースでいくと4月の中旬から月末には50万人に達成しそうという。

14.井関農機が石川で農業女子応援プロジェクト

井関農機とヰセキ北陸は、金沢市下安原東の金沢市農業センターで女性農業者を対象にした農業機械の取り扱いセミナー「夢ある〝農業女子〟応援Project in石川」を開いた。主にトラクターや管理機・耕うん機など農機の安全な使い方を学ぶ座学と実習があり、農業女子とのコラボで生まれた農機も紹介。石川県内からは31名、富山県内からも1名の農業女子が参加した。
 午前は、県農業政策課の守護智彦課長補佐が女性農業者の活躍推進を図る県の支援策や女性農業者のネットワークについて講演。続いて井関農機販売企画推進部の後藤裕一氏が、セミナーをはじめ農機取り扱い簡単マニュアルの作成や、農業女子とコラボした農機の開発など同社の農業女子プロジェクトの取り組みを説明。午後は班別に、トラクター4台を使った路上走行実習、ハウス内では3台のちょこプチやNR603とKNR6の管理機2台を用いた作業、屋外の約5aの圃場ではトラクター3台で耕うんや整地などの作業を実習した。

15.井関農機がスマート田植えサイトを開設

井関農機はこのほど、農業生産者からとくに要望の多いスマート田植えに関する情報を紹介・提案する特設サイトを開設した。名称は、スマート田植え「ICT+省力・低コスト栽培 田植えスタイルの〝これから〟を考える」。
 主なコンテンツは、

  1. 可変施肥田植機
  2. 直進アシストシステム「オペレスタ」
  3. 密播疎稙栽培
  4. べんがらモリブデン直播栽培

-の4つで、ICT技術を活用した田植機はじめ、先端営農技術として密播疎稙栽培やべんがらモリブデン直播栽培など新時代農業に向けたこれからの田植えスタイルを動画等とあわせて分かりやすく紹介している。

16.日立ITユーザー協会でキャニコム包行会長が講演

福岡市中央区の西鉄グランドホテルで開催された日立ITユーザー協会九州支部主催の新年講演会にて、キャニコムの包行均会長が「義理と人情のものづくりで世界にチャレンジし続ける筑水キャニコムと経営戦略」と題した講演を行った。講演では、キャニコムの企業理念とも言える〝ものづくりは演歌〟の本質とも言える「演歌の心こそものづくりの原点」から、デザイン・ネーミング・ブランドの重要性、自身の経営の源、商品開発手法、経営戦略、遊ばざるもの働くべからずの意義など長年の実績に裏打ちされた独自の考え方を説明した。
 また、キャニコム流の独自経営に関して「経営はコストアップである。成長している企業は適正な値上げができる会社で、いい商品やこだわりの商品を提供しなければならない。世界初・業界初の商品を開発し、ニッチ市場で100%のシェアを目指すことで、お客様のニーズをすべて取り込み、価値を感じ、認められることが大切である」と語った。