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農業機械関連ニュース

平成30年3月12日発行

<業界短信-新製品3月>

  1. クボタが2018新製品13品目を発表
  2. JA全農が丸山製作所と共同企画の刈払機を販売
  3. 三菱マヒンドラ農機が家庭菜園向けのミニ耕うん機発売
  4. ササキコーポレーションが新製品の電動リモコン作業機を出展
  5. サタケが遠赤外線乾燥機と籾すり機「SAXES」シリーズ発売

<業界短信3月>

  1. 三菱マヒンドラ農機がディーラーミーティング
  2. クボタが田植機・ボンカレー誕生50年で大塚食品とコラボ
  3. ヤンマーが農業関連事業を再編、ヤンマーアグリが発足
  4. 井関農機が香川でアグリレディ農機セミナー
  5. ヤンマーが学生懸賞論文・作文入選発表会
  6. 日農工が農機安全設計の勉強会を開催
  7. 日農工が29年農機輸出入実績を発表
  8. ヤンマーが「酒米ソリューション」始動
  9. 小橋工業が耕うん爪工場建替えへ
  10. 本田技研工業が2017年度第3四半期連結業績発表
  11. 本田技研工業のロボット芝刈機がSC鳥取のパートナーに
  12. 農林水産省が春の農作業安全確認運動で推進会議
  13. クボタが2017年12月期連結業績を発表
  14. ヤンマーがライスジュレレシピコンテスト
  15. 井関農機が2017年12月期連結業績を発表
  16. サタケが今年も7~8月の5週間週休3日を試験実施
  17. 井関農機がウォーターセルと連携し圃場を「見える化」
  18. やまびこが平成29年12月期決算を発表
  19. 三菱マヒンドラ農機グループの大型整備施設が宮崎に完成
  20. 日農工が29年農機生産出荷実績(動態統計)を発表

<業界短信-新製品3月>

1.クボタが2018新製品13品目を発表

第71回クボタ機械グループディーラーミーティングに先立った記者会見にて、13品目にわたる新製品を発表した。発表したのはジェネストシリーズトラクタのパワクロ仕様はじめ、「シンプル&低価格」をコンセプトとしたワールドシリーズのトラクタ、普通型コンバイン、メカ式トランスミッション仕様のトラクタ、田植機誕生50年記念号を含む一般・兼業農家層向け“つづける農業応援機”の追加、ミニ耕うん機など合わせて47型式。
 トラクタ・ジェネストシリーズのパワクロ仕様はM110GE-PC(110馬力)、M125GE-PC(125馬力)、M135GE-PC(135馬力)3型式を発売。
 主な特徴は、

  1. 国内特自排ガス4次規制対応エンジン「V3800」「V6108」を搭載
  2. 新デザインのボンネットとLED作業灯の採用
  3. 作業や用途に合わせて3種類の仕様を採用
  4. 前後進24段変速「NEW iシフト」

-など。

ワールドシリーズ普通型(汎用)コンバインWRH1200は、汎用コンバインの刈取部、脱こく部、選別部などを改良することで水稲収穫性能を向上させ、低コスト稲作の実践を提案。
 主な特徴は、

  1. 国内特自排ガス4次規制対応エンジン「V3800」を搭載
  2. 国内排ガス4次規制対応モデルでは最大の刈幅3.2mヘッダを新採用
  3. 従来機比350m延長したミラクルバースレッシャーで脱こく性能がさらに向上
  4. 従来機比300lアップの大容量グレンタンク

-など。

ワールドシリーズトラクタはM860W-SE(86馬力)、M1010W-SE(101馬力)の2型式と、M720W(72馬力)の1型式を順に発売。水田作業で求められる倍速ターンやモンロー(水平制御)等の機能を装備した、大規模稲作農家向けワールドシリーズトラクタを特別仕様として発売。
 買い求めやすい担い手向けスペシャル機は、トラクタはマニュアルシフト仕様でSL38(38馬力)、SL45(45馬力)、SL54(54馬力)3型式、自脱型コンバインはER460(4条刈60馬力)、ER470(4条刈70馬力)2型式を追加発売。
 「グッドパートナーシリーズ~つづける農業応援機~」ではトラクタ・JB13Xスペシャル機(13.5馬力)ホイル仕様/パワクロ仕様2型式、「クボタ田植機誕生50年」を迎えることを記念した田植機誕生50周年記念号EP4-GP/EP4-TC-GP(ガソリン、4条植)、移植・鉄コーティング直播専用機2型式、ZP45L-GP(同、4条植)1型式、ZP50L-GP(同、50条植)1型式、自脱型コンバインER438Nスペシャル機(4条刈38馬力)1型式を追加発売。
 タイヤ付きで機体が安定し、幅広いユーザーに人気のあるロータリ専用のミニ耕うん機「陽菜Smile(はるなスマイル)」をモデルチェンジ。

2.JA全農が丸山製作所と共同企画の刈払機を販売

丸山製作所と共同企画したJAオリジナル刈払機「草刈りPEACH」を全国各地のJAで販売開始。同製品は、昨年発売したバッテリー動力噴霧器「きりひめPEACH」に続く、JAオリジナル小型農機の第2弾として、「使いやすく快適に作業ができる」というコンセプトのもと、軽量かつ使いやすい刈払機となっている。
 主な特徴は、

  1. 本体重量3.9kgの軽量タイプ
  2. 防振機構を搭載し振動を低減
  3. 作業中の振動や肩への負担を軽減する新開発の肩掛けバンド「カタ楽バンド」(携帯ポーチ付き)を標準装備
  4. 安定した姿勢で作業がしやすいようにシャフトや刈刃の角度を変更
  5. 長く使えるよう、工具フリーでエアクリーナカバーを取り外せるなどメンテナンス性を向上
  6. 初心者でも安心。JA全農女性職員による使い方の説明動画をラベルのQRコードで閲覧可能

-など。

3.三菱マヒンドラ農機が家庭菜園向けのミニ耕うん機発売

家庭菜園ユーザー向けに扱いやすく求めやすいミニ耕うん機「MM2」を新発売した。軽量ボディーの車軸耕うんタイプながら、耕うん幅575mm、硬い畑でもしっかりとパワフルに耕うんできる2.2馬力エンジンを搭載。
 主な特徴は、

  1. 少ない動力ロスでパワフル作業。エンジンからの動力伝達は、オールギヤ構造を採用し、動力伝達効率は90%以上を実現。ウォームギヤ構造と比べて動力伝達に無駄がないので、本格耕うん・パワフル作業が行える
  2. エンジンを機体前方に配置することで重心を最適バランス化し、推進力に優れ、初めての方でも楽に操作できる
  3. 低速から高速までスロットルレバーを操作するだけで簡単に作業速度調整ができる。また独自爪クラッチはローターに衝撃があれば爪が外れてエンジンを保護する
  4. 安心・簡単操作のワンレバー採用。握れば作業スタート、放せば作業がストップ。誰でも安心して使える。またエンジン停止ボタンも押すだけで行え、停止も簡単・安心

-など。

4.ササキコーポレーションが新製品の電動リモコン作業機を出展

2月28日から3月2日の3日間にわたり、東京ビッグサイトで開催された「太陽光発電システム施工展」に、新製品の「電動リモコン作業機 スマモ」と、予備乾燥装置付きで高含水率チップの燃焼を可能にした「木質バイオマスボイラーキャップファイヤー匠」を出展した。
 「電動リモコン作業機 スマモ」は、無線リモコン式電動作業車。走行ユニットに草刈部などアタッチメントを着脱することができるので、様々な用途で活用できる。電動なので、低騒音・排ガスゼロ・簡単操作で使え、屋外のみならず屋内など、様々な場所で作業ができます。バッテリー駆動式で、太陽光パネル下や果樹下、ガードレール下など、狭い場所の作業に最適な走行ユニット部(全幅655×全高396mm)にアタッチメントを装着し、様々な用途に対応するもので、まずは刈幅716mm(全幅845mm)の草刈りアタッチによる草刈り作業を提案する。

5.サタケが遠赤外線乾燥機と籾すり機「SAXES」シリーズ発売

大規模農家や営農集団などの大規模生産者向けに耐久性をさらに向上させた穀物用遠赤外線乾燥機および籾すり機「SAXES(サクセス)」シリーズを発売した。遠赤外線乾燥機は30石~65石の8機種。籾すり機は5インチタイプ1機種。同社では販売計画として遠赤外線乾燥機、籾すり機ともに年間500台(限定生産)を設定している。「SAXES」シリーズは、消耗部品の材質変更(ステンレス採用)や熱処理による耐摩耗性の強化、高グレード品の採用などで従来機に比べ耐久性を大きく向上させた。
 遠赤外線乾燥機の主な特徴は、

  1. 消耗部品の耐久性向上
  2. 作業環境の向上。新型防音板の採用によりタンク内のモミの循環音を低減
  3. メンテナンス性の向上。取り外し可能な乾燥部の金網、人がタンク内に入ることができる点検窓を装備し品種切り替え時や清掃時のメンテナンス性を向上させた
  4. ICTへの対応。スマホやタブレットにより運転状況の遠隔監視が可能

-など。

<業界短信3月>

1.三菱マヒンドラ農機がディーラーミーティング

横浜市内のホテルで2018三菱マヒンドラ農機ディーラーミーティングを開催した。これには優秀販売店、セールス・サービスの代表280人が参加した。
 末松社長は、昨年はマーケットシェアが上昇基調に転じたと報告するとともに、今年のキーワードは「ギアを上げよう」と明示したうえで、「助走期間は終わった」と力強く宣し、“ワン・チーム、ワン・ゴール”の旗の下、「高速モードで切磋琢磨し続けたい」と決意を披歴した。続いて、三菱農機全国販売店会の高木章二会長(香川三菱農機販売・社長)が挨拶に立ち、昨年を振り返りながら、トラクタシェア挽回への取り組み、イーグルデザイン機の投入などを評価する一方、「ロングライフの具体的な提案、優れた商品・拡販策の連射」という面ではやや不満足だったと指摘。末松社長が今年打ち出した「ギアを一段上げる」方針に期待を表明しつつ、そのためにもパラダイムシフトの転換が必要だと強調し、シェア倍増に向け果敢にチャレンジしていこうと訴えた。
 木村副社長は、三菱重工のインダストリー&社会基盤ドメインの概要を説明。デジタラゼーションへの取り組みでは、三菱マヒンドラの農機はこの技術により、「より正確な農作物の耕作が可能になり、省力化を図りながら作物収穫量を大幅に向上させることが期待できる重要分野」とした。  表彰では、ダイヤモンドセールス賞に31年連続で宮本農機(長野県)の宮本義男氏が輝いた。新製品はミニ耕うん機「MM2」のほか、参考出品としてハウス内作業向けトラクター、ラジコン水田除草機を展示した。

2.クボタが田植機・ボンカレー誕生50年で大塚食品とコラボ

クボタ田植機誕生50年を記念して、同じく誕生50年を迎える大塚食品とコラボレーションし、誕生50年記念キャンペーンを実施。期間は2018年12月31日まで。
 コラボキャンペーンのキャッチフレーズは「クボタと大塚食品は日本農業の未来を応援します」とし、具材の野菜は国産にこだわったボンカレーと米の生産を行うクボタ田植機がコラボをすることで日本の農畜産物の生産・消費拡大を応援する。コラボレーション記念企画として、記念スペシャル田植機(非売品)を準備し、ボンカレーのパッケージカラーをイメージした特別カラーの田植機を製作、展示した。各地で「ボンカレー50」を使用したキャンペーンを実施し、企画を盛り上げて行く。「2018クボタ新春のつどい 第71回クボタ機械グループディーラーミーティング」では、パーティ会場の入り口に記念スペシャル機「ボンカレーSP」の実機を展示、「クボタ田植機でおいしいお米!」「おいしいお米でボンカレー!」をアピールした。

3.ヤンマーが農業関連事業を再編、ヤンマーアグリが発足

ヤンマーの傘下にあったヤンマー建機、ヤンマーエネルギーシステムをヤンマーホールディングス傘下に置き、新設分割によりアグリ事業本部を「ヤンマーアグリ株式会社」としてヤンマーホールディングス傘下に置くことを決定。エンジン事業、コーポレート機能は引き続きヤンマーの管轄で運営する。最終商品事業である農業関連、建機、エネルギーシステムを事業会社として独立させることで、迅速な意思決定を行う体制を構築するとともに、各拠点の自律性を高め、国内外の事業拡大を加速する。併せて、ヤンマーの連結子会社であるヤンマー農機製造、ヤンマーアグリジャパン、ヤンマーヘリ&アグリ、ヤンマーグリーンシステム等の株をヤンマーより継承し、迅速な意思決定ができる体制を構築する。
 さらに、4月1日付でヤンマーアグリジャパンを存続会社として、灌水事業を展開する「共立イリゲート」を吸収合併する。また、文明農機の製造機能をヤンマー農機製造へ事業譲渡し、ヤンマーアグリジャパンを通して販売を行う。スリムな組織構造を整え、一貫した商品開発と製造・販売・サービス提供を行う体制を構築するとしている。
 人事では、4月1日付でヤンマーホールディングスの代表取締役に鈴木岳人・ヤンマー代表取締役副社長が就任し、同じくヤンマーホールディングスの経営企画部長に新村誠・ヤンマー常務執行役員アグリ事業本部副事業本部長兼経営企画部長が就任する。また、4月2日付でヤンマーホールディングス常務執行役員、ヤンマーアグリ社長兼海外事業部長に北岡裕章・ヤンマー執行役員アグリ事業本部海外推進部長が就任する。

4.井関農機が香川でアグリレディ農機セミナー

香川県が主催した女性農業者を対象とした「アグリレディ農業機械セミナー」がヰセキ四国香川支社で開催され、ヰセキ四国、ISEKIアグリとともに、農機取り扱いセミナーを実施した。これには女性農業者14名が参加した。「夢ある“農業女子”応援プロジェクト」として22回目になる。
 座学で農業女子プロジェクトの取り組み紹介、トラクタの安全な操作方法を学んだあと、農業女子とのコラボで誕生した農機(トラクタ「しろプチ」、ミニ耕うん機「ちょこプチ」、歩行型草刈機「プチもあ」)の紹介、トラクタの操作手順や日常のメンテナンス方法の説明を受け、午後からは圃場でトラクタ、耕うん機の作業実習を行い、さらに作付け意欲の高い野菜作向けの歩行型・乗用型野菜移植機を紹介した。
 藤岡支社長は「このセミナーをステップに、農業機械の取り扱いに慣れていただき、日頃の農作業の一助になれば幸いです」とコメント。参加者からは「農機の難しそうなイメージがなくなり、楽しかった」「丁寧な説明でわかりやすかった」「またセミナーに参加したい!」などの感想が寄せられた。

5.ヤンマーが学生懸賞論文・作文入選発表会

今年で28回目を迎える「ヤンマー学生懸賞論文・作文募集」事業の入選発表会を都内のメルパルク東京で開いた。今回は「“農業”を“食農産業”に発展させる」をテーマに募集。論文の部大賞には、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の高田将吾さんの「住民主体による地域内発型アグリビジネスの開発と地域活性化への影響~新潟県魚沼市横根地区における『こめのま』の事例~」、作文の部金賞には、大分短期大学園芸科の鳴川涼平さんの「地域に花で恩返し」が選ばれた。
 今回、論文の部に27校、61編、作文の部に28校、689編という過去2番目に多い応募を得て、論文の部で大賞1編、特別優秀賞2編、優秀賞10編、作文の部で金賞1編、銀賞2編、銅賞10篇を表彰した。
 入選発表会の冒頭、あいさつに立った鈴木岳人副社長は、「今回、日本の、そして世界の農業において生産性、資源循環。経済性を追求し、これからの農業に対する様々なテーマを広く自由な観点で提言していただきたいとの思いで募集させていただいた」と趣旨を述べ「学生の皆さんが提言された考え方が、日本はもとより世界で役立ちどのような社会貢献を果たしていくか、大変楽しみにしている」と期待した。

6.日農工が農機安全設計の勉強会を開催

都内の機械振興会館地下3階研修2号室で、第4回農業機械の安全設計に関する勉強会を開催した。勉強会は森下光常務理事の司会で進行。冒頭、ロボット化等技術開発の高度化が見込まれる中、農業機械には農業を支える不可欠な資材として大きな期待が寄せられているが、他方、その使用中の事故は依然として高い水準にありこの減少が課題となっており、より安全な農業機械の開発とロボット利用の促進に資するための勉強会を開催していると趣旨を述べた。
 今回はリスクアセスメントと、機械安全の一般原則についての講演が行われ、今後の安全な農業機械の開発とロボット利用の促進等に資するため、知見を深めた。講演ではISO12100やJIS B 9700など機械安全に関する規格の解説をはじめ、「機能安全」設計を重視し、抜け漏れのないリスクアセスメントと故障確率がほぼゼロになるまで作りこむことが結果的にはコストダウンにつながるなどの考え方が示された。「リスクアセスメントについて」を講演した産総研の中坊嘉宏氏は、リスクアセスメントの規格、安全の定義、見積もりの方法などを説明した。

7.日農工が29年農機輸出入実績を発表

平成29年1~12月の農業機械輸出入実績によると、昨年の輸出金額は2330億7886万円、前年比105.6%、輸入金額は683億5824万円、同109.2%と、輸出入ともに前年実績を上回った。トラクタの輸出は合計で9万6130台、1500億4347万円となり、台数で95.1%、金額で108.2%。輸入は2582台、191億1469万円と、台数で112.8%、金額で112.3%となり、国内での大型需要の高まりを反映し、台数、金額ともに2ケタ増となった。農機輸出実績は近年、増加基調で推移。27年に78.4%と大きく落ち込んだものの28年には再び盛り返し、29年も伸びを継続した。
 トラクタの輸出実績を馬力別にみると、18kw以下は3万1517台、18~22kwは5232台、22~37kwは1万8455台、37~75kwは3万6678台、75~130kwは4248台となった。

8.ヤンマーが「酒米ソリューション」始動

リモートセンシングや土壌診断など独自の営農・栽培支援を活用した「酒米ソリューション」の提供を本格的に始める。同社の研究成果や営農・栽培支援を組み合わせ安定的な酒米契約栽培を提案し、市場が求める品質の酒米栽培を支援し、農家の収益維持や所得安定に貢献していくのがねらい。
 大きな柱は酒米契約栽培による日本酒メーカーとの販路マッチングで、今回、実需者である沢の鶴と生産者をマッチングし需要に応じた酒米の生産を実現した。第1弾として、沢の鶴(西村隆社長・神戸市)が、ヤンマーの酒米ソリューションで生産された酒米を100%使った純米大吟醸酒「沢の鶴 X01(エックスゼロワン)」を数量限定で売り出す。品種・面積・価格条件を播種前契約し、生産者の安定経営と実需者の安定的仕入れに貢献。また主食米から酒米(加工米)への生産転換を提案することで、水田をフル活用し生産者の所得向上に貢献する。
 日本酒メーカーが求める最適な酒米づくりを支援し、実需者と農家をマッチングすることで農家の収益向上に貢献する。ソリューションを支える酒米(種子)の研究開発では、バイオイノベーションセンター倉敷ラボで選定、評価を実施。名古屋大学との共同研究のもと米の特性や加工適性試験をし、沢の鶴による酒造適性評価や試験醸造などを経て、条件を満たした酒米で日本酒を醸造した。

9.小橋工業が耕うん爪工場建替えへ

耕うん爪工場の建て替えを発表、来年1月竣工、2月からの稼働を予定している。内外の農業環境の変化に対応するため、「世界を基準とする品質とコスト」の実現に向け取り組むもので、国内ばかりでなく世界の農業を支えていく企業としてさらなる飛躍を期している。新工場については、高品質・低コスト・短納期の生産を目的に、工場内レイアウトの見直しを行い、耕うん爪製造ラインの生産性向上を図る。また、従業員の労働環境の改善や周辺緑化による景観にも配慮した計画になっている。
 同社は農家の手作業を機械に置き換える-を事業理念に、ロータリ、畦塗機、代かき機などのトラクタ用作業機と耕うん爪の開発・製造・販売を進めてきた。

10.本田技研工業が2017年度第3四半期連結業績発表

2017年度第3四半期連結業績の概況を発表によると、連結累計期間(2017年4月1日~12月31日)の連結売上げ収益は11兆4464億円と前年同期に比べ11.8%の増収となった。営業利益は7067億円と前年同期に比べ0.6%の増益。税引前利益は、9245億円と前年同期に比べ12.7%の増益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、9515億円と前年同期に比べ4309億円の増益となった。第3四半期連結累計期間(9カ月間)のパワープロダクツ事業の販売台数は378万5000台(前年同期比11万8000台減)。
 2017年度の連結業績の見通しは、2輪事業と4輪事業における売上げ変動及び構成差に伴う利益増や為替影響などを反映し、前回公表値より次のように上方修正した。売上げ収益は1500億円増収の15兆2000億円、営業利益は300億円増益の7750億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は4150億円増益の1兆円。パワープロダクツ事業の販売台数の通期見通しは616万5000台(同4万4000台増)としている。

11.本田技研工業のロボット芝刈機がSC鳥取のパートナーに

日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟しているガイナーレ鳥取を運営するSC鳥取(本社鳥取市、塚野真樹社長)が推進する芝生生産事業「Shibafull(しばふる)」プロジェクトのプロジェクトパートナーとして、同社のロボット芝刈機「Miimo(ミーモ)HRM520」を活用し、より良い芝生環境の整備・拡大に向けた協力を決定した。ガイナーレ鳥取が使用するチュウブYAJINスタジアムや、地方自治体の公共施設における芝生の維持・管理にミーモを活用し、省人化・低コスト化の検証を実施
 ガイナーレ鳥取が使用するチュウブYAJINスタジアムや、地方自治体の公共施設における芝生の維持・管理にミーモを活用し、省人化・低コスト化の検証を実施する。同社からはパワープロダクツ販売会社であるホンダパワープロダクツジャパンが主体となり、ミーモの貸与、ならびにミーモの稼働範囲の設定に必要となるエリアワイヤーの芝生利用地への設置、メンテナンスなどを担当する。

12.農林水産省が春の農作業安全確認運動で推進会議

事故が多発する春作業の3~5月を農作業安全対策の重点期間として「春の農作業安全確認運動」を実施している。今年の重点推進テーマは「まずはワンチェック、ワンアクションで農作業安全」。GAP(農業生産工程管理)の周知を通じた現場の改善活動、農業者への安全確保の声かけ・注意喚起等の農作業事故防止対策の取り組みを推進。
 これに先立ち、農林水産省講堂で、平成30年春の農作業安全確認運動推進会議を開催。会議の冒頭、あいさつした谷合正明農林水産副大臣は「農作業死亡事故ゼロに向けて活発な議論をお願いしたい」と運動の推進に期待した。農作業安全対策についてと平成30年春の農作業安全確認運動の取り組み方針、平成30年度農作業安全総合対策推進事業、「農作業安全のための指針」の改正などについて説明した生産局技術普及課生産資材対策室の今野聡室長は「昨年までの啓発活動から、今年は実践に移す年」だとし、取り組みの強化を促した。
 また、合わせて28年の農作業死亡事故件数を発表。平成28年に発生した農作業による死亡事故件数は312件となり、前年より26件減少した。これは、同調査開始以来、最も少ない件数となった。

13.クボタが2017年12月期連結業績を発表

本社で会見を行い、2017年12月期連結業績(米国基準)を発表した。それによると、売上高は1兆7515億3500万円(前期比9.7%増)、営業利益1988億2600万円(同5.3%増)、税引前当期純利益2129億100万円(同8.1%増)、同社に帰属する当期純利益1364億4500万円(同3.0%増)で、売上高は過去最高となった。機械部門は1兆4365億7800万円(同12.9%増)で売上高に占める割合は82.0%と8割を超えた。うち農機・エンジンは1兆1525億3300万円(同11.7%増)で過去最高を記録、国内は2340億円(同5.5%増)、海外は9185億円(13.3%増)だった。
 部門別では、機械部門の売上高は前期比12.9%増加して1兆4366億円となり、売上高全体の82.0%を占めた。国内売上高は前期比4.6%増の2945億円となった。トラクタがエンジン排ガス規制強化後の低迷から回復に転じたほか、農業関連商品や建設機械も増加した。
 国内の状況については、昨年の国内農機は全体としてほぼ一昨年並み。前半は排ガス規制特需の反動で本機は苦戦したが後半は周年キャンペーン等を含めて盛り返しを図り、関連商品は好調でとくに野菜、酪農畜産市場の安定した需要を背景に、作業機、インプルメントの拡販が図れ、業績の底支えができたとした。今年度は新中期計画のスターの年として、既存事業の拡大、新規事業の拡大、経営体質の強化の3つの重点施策を軸にして進めるとしている。

14.ヤンマーがライスジュレレシピコンテスト

ヤンマーが協賛する第1回の「ライスジュレジャパングルテンフリーレシピコンテストinかわち」が茨城県稲敷郡河内町の中央公民館で開かれ、東京、大阪、茨城の3会場で行われたパン、菓子、料理各部門の第1位受賞者10氏(東京会場料理部門1位は2人)がグランプリ決定戦にのぞんだ。ライスジュレの販売会社でもある同社は、その需要拡大に力を入れており、審査に当たった同社の新村誠常務執行役員は、様々なメニュー開発が需要づくりにつながると指摘しつつ、米の消費拡大推進力となるライスジュレへの期待感を強調した。
 コンテストは、河内町と、ライスジュレの製造元であるライステクノロジ-かわちの共催で実施し、グルテンフリーの同ジュレの特性を活かしながら、学校給食に適応する作品をテーマにおいた。出場選手は遠方からの参加者も多く、それぞれのアイデアと腕前を競い合った。会場には地元市民ら約200人が集まり、新しい食材を活かした作品の内容、プレゼンテーションを聞き取り、また、休憩中は各作品を試食してその味を楽しんだ。

15.井関農機が2017年12月期連結業績を発表

2017年12月期の連結業績発表によると、売上高は1583億8200万円(前期比3.5%増)、営業利益39億5300万円(同60.1%増)、経常利益42億5000万円(同159.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は28億700万円(同227.0%増)の増収大幅増益となった。1株当たり当期純利益は124円29銭(前期は38円1銭)。1株当たり30円の期末配当を予定している。なお、2018年12月期の連結業績予想は売上高1645億円、営業利益45億円、経常利益43億円、当期純利益32億円としている。
 国内においては、農機製品全体では前期比微減ながらトラクタが好調に推移し、作業機・補修用部品・修理収入の増加や施設工事の増加などにより、国内売上高は前期比20億9400万円増加の1231億3600万円(同1.7%増)となった。海外においては、取引条件変更による影響があった北米の減少があったものの、欧州における新商品投入効果や現地子会社の為替換算影響、アセアンでのインドネシアやタイ向けトラクタ・コンバインの出荷増などで、海外売上高は前期比31億8900万円増加し、352億4500万円(同10.0%増)となった。

16.サタケが今年も7~8月の5週間週休3日を試験実施

かねてより力を注いでいるワーク・ライフ・バランス推進の観点から昨年に引き続き今年7月~8月の5週間に週休3日制を試験的に実施する。対象となる社員はサタケ本社およびグループ会社2社の約1200名。同社は昨年、夏季の5週間に週休3日制を試験的に導入し、実施結果や反響などを調査した。その結果を踏まえ2018年も引き続き週休3日制を試験的に実施し、本格導入への検証を続ける。今年は基本として金曜、土曜、日曜日を休みとするとともに対象日の出勤を回避するため業務計画の見直しや客先への通知を早めに行うこととしている。
 昨年は夏季の5週間に週休3日制を試験的に導入し、実施結果や反響などを調査した結果、家族とゆっくり過ごせた、充分な休息がとれたなど、社員の多くが週休3日制を肯定的に捉えていることが分かった。

17.井関農機がウォーターセルと連携し圃場を「見える化」

農業ICTツール「アグリノート」を展開するウォーターセルと連携すると発表。連携の内容は、井関農機が提供する作業・機械管理システム「アグリサポート」と、「アグリノート」により、アグリノート上で農機の稼働情報・状態を確認・管理するほか、農機の稼働状況に応じた農作業記録を自動で保存する。これにより、作業記録業務を大幅に削減でき、さらにデータとして分析・活用できる記録を通じて、これまで生産者の課題となっていた圃場1枚ごとのコスト・品質・収量の見える化を実現する。2018年春の提供開始に向け取り組む。
 今後の展開としては、トラクタ、コンバイン、田植機の稼働情報に応じた現在地表示機能や自動作業記録入力機能、稼働状況表示・メンテナンス情報表示機能、コンバインの収量情報、田植機の作土深・土壌肥沃度情報を元にした圃場分析機能を上げ、生産者の作業記録、農機メンテナンス、コスト・品質・収量分析の負担を軽減し、儲かる農業を実践する生産者をサポートするとしている。

18.やまびこが平成29年12月期決算を発表

平成29年12月期の決算短信と2018年12月・設立10周年記念配当、役員に対する業績連動型株式報酬制度の導入に関する発表を行った。平成29年12月期の連結業績(平成29年4月1日~平成29年12月31日)の売上高は1029億4800万円、営業利益62億8300万円、経常利益68億2300万円、当期純利益は49億3000万円となった。平成30年12月期の連結業績予想(平成30年1月1日~平成30年12月31日)は売上高1200億円、営業利益73億円、経常利益70億円、当期純利益52億円としている。
 2018年12月・設立10周年記念配当は、株主の支援に感謝の意を表すため、1株当たりの配当金が年間40円(普通配当35円、記念配当5円)を予定。
 役員に対する業績連動型株式報酬制度の導入に関しては、取締役会において、同社の取締役に対して、信託を用いた業績連動型株式報酬制度を導入することを決議。同制度は中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的としている。

19.三菱マヒンドラ農機グループの大型整備施設が宮崎に完成

三菱農機販売が宮崎県小林市に建設を進めていた大型整備施設「アグリサポートセンター(ASC)南九州」が完成、落成式を行った。これは、三菱マヒンドラグループが進める大型整備センター全国展開の一環としてサービス体制の充実・強化を目的に全国に先駆け建設した施設。同社は、タイムリーな点検整備でお客様に安心して長く利用頂けるサービス体制を充実、さらに今後、農業の大規模化に伴う農機の高性能、高機能化への対応も強化していく、としている。
 「アグリサポートセンター南九州」は敷地面積2516平方m、整備施設建築面積541平方m、事務所、製品・整備機倉庫を含めた建築面積1006平方mの規模で、大型機搬入に十分な間口、高さ、整備スペースを備え、大型機の整備、修理に十分対応できる施設となっている。同社によると、南九州地区の宮崎、鹿児島、熊本は水稲、ハウス、牧畜関係が盛んで、作業機を含め大型機械が数多く稼働している。今回の施設の完成により、南九州地区のサービス事業の品質向上と迅速化、シェア向上を狙う。なお、アグリサポートセンター南九州は整備部門のほか、小林営業所、系統推進部の宮崎・鹿児島系統推進課が同事務所となり、相互連携をより一層図りサービス事業の重要拠点として運営していく。同社では、今後関西、関東甲信越、東北地区にも同様の施設を建設する予定だ。

20.日農工が29年農機生産出荷実績(動態統計)を発表

平成29年1~12月の農機生産出荷実績(動態統計)によると、昨年の出荷金額は4076億6500万円、前年比101.5%と前年の減少から増加に転じた。
 30PS以上トラクタが台数で103.8%、金額で107.8%と伸び好調だった。出荷金額は4319億7100万円、前年比110.9%となっている。トラクタの出荷実績は全体で13万8123台、98.3%、2462億7500万円、102.9%と台数で減少するも金額で増加した。クラス別では20PS未満が1万3828台、91.6%、109億1000万円、90.6%、20~30PSは4万3722台、91.5%、503億5800万円、90.6%、30PS以上は8万573台、103.8%、1850億700万円、107.8%だった。動力耕うん機は14万8786台、100.2%、田植機は2万2853台、99.1%、コンバインは1万5696台、98.2%だった。