平成29年3月10日発行
<業界短信-新製品3月>
- クボタがシンプル&低価格なトラクターなど投入
- 三菱マヒンドラ農機がGFトラクターや7条ディーゼル田植機を発表
- サタケが搬送機付き精米機を発売
- ササキコーポレーションがブームモアを5月から出荷
- オーレックがバリカンと刈払式のウォーキングモアーを発売
- 有光工業が走行式動力散布機を新発売
<業界短信3月>
- 政府が農業競争力強化支援法案など国会提出
- クボタがトラクター・田植機・コンバインの自動運転公開
- ヤンマーが学生懸賞論文・作文の入選作品を発表
- ヤンマーが本社社員食堂を一般開放
- サタケが受注したカンボジアの精米工場が竣工
- クボタがミャンマーに設立した農機販社の開所式
- ヤンマーと井関農機が協業拡大
- クボタ28年12月期決算は売上高1兆5961億円
- 井関農機28年12月期決算は売上高1531億円
- .スガノ農機の新社長に大森氏
- .井関農機がインドネシアで陽光桜の植樹式
- .中四国クボタがスタート、盛大に創立式典
- .日農工が発表、28年農業機械出荷額は4017億円
- .ヤンマーが三井物産とミャンマーに合弁
- .サタケがベトナム・フィリピンの展示会でPR
- .本田技研工業が4月1日付で人事と組織変更
- .オーレックが草刈りボランティアで復興支援
- .全農機商連が61回総会、組織の強化に重点
<業界短信-新製品3月>
1.クボタがシンプル&低価格なトラクターなど投入
「シンプル&低価格」をコンセプトにした「ワールドシリーズ」トラクター、兼業農家層を対象とした“つづける農業”応援機「グッドパートナーシリーズ」など新製品を発表。また、6月より自動運転トラクター(SL60ベース)のモニター販売を開始する。
ワールドシリーズトラクターはM1060W4型式。世界に商品展開するグローバル戦略機で、スケールメリットにより優れたコストパフォーマンスを実現。
主な特徴は、
- 国内特自排ガス4次規制対応エンジン「V3800」を搭載
- 新デザインのボンネットを採用
- 操作性の向上
- デュアルスピード(DS)仕様で前後進ともに32段変速。クリープ付き(後付オプション)で48段の変速が可能
- エンジン始動セキュリティー機能の搭載
- クボタスマートアグリシステム(KSAS)への対応
- 「片ブレーキあんしん機構」を採用
-など。
グッドパートナーシリーズは、トラクターNB21スペシャル機(21馬力)ホイル仕様/パワクロ仕様2型式、トラクターSL24(24馬力)1型式、自脱式コンバインR325(3条刈25馬力)1型式。使いやすさとお買い得価格を兼ね備えた同シリーズで末永く農業を続けてもらい、日本農業の発展を応援していく。
NB21スペシャル機の主な特徴は、
- AD倍速とオートアップによる高い旋回性・操作性
- ワンタッチ耕うんモードスイッチで耕うん作業機能設定をワンタッチで行える
- マッドレスロータリを標準装備
- 買い求めやすい価格設定
-など。
2.三菱マヒンドラ農機がGFトラクターや7条ディーゼル田植機を発表
29年度上期新商品としてトラクターGF130A(13馬力)/150A(15馬力)/170A(17馬力)及び田植機LE70Dを発表。
GFトラクターの主な特徴は、
- 13馬力、15馬力、17馬力の3機種構成で、プライスダウンを行い使いやすさと需要を喚起
- 基本スペックではパワステ、倍速旋回、逆転PTO、水平耕深自動を標準装備
- 前進6段後進3段の多段変速等
- 三菱独自の2Pに取り付けたAⅡ規格の4Pスーパーヒッチ仕様も用意、作業シーンが広がる
-など。
田植機LE70Dは従来の乗用田植機に今回7条植えを追加したもの。
主な特徴は、
- 足回り幅はLE50、基本フレームはLE60だが、エンジンは8条植えと同じ20.5馬力
- 前輪から植付位置までの距離を短くしているので、枕地1回周りが可能
- 密播苗に対応する30回送りキットを設定、密播苗特有の根がらみの強い状態でも持ち回りを防ぐ
- 植付部プランター配置は5条タイプを右側にオフセットして、右側に2条がプラスされ、これにより縦送り位置を専用化
-など。
3.サタケが搬送機付き精米機を発売
業界初となる搬送機付き精米機「ハイクリーンワンパス」を発売。搬送機で玄米を吸い上げて精米を行う製品で、これまでの重い米袋を持ち上げて上部のタンクに玄米を投入していた作業負担を大きく軽減。取り外し可能なテーブルが付属しているため、白米を30kgの米袋や小さな容器など、用途に合わせて排出できる。全国の農家および店頭精米向けとして年間300台の販売を見込んでいる。
主な特徴は、
- 本体横に玄米入りの紙袋をセットするだけで搬送機が玄米を吸い上げ精米
- 搬送ホースは左右どちらにもセットできる
- 白米出口下のテーブルは取り外し可能で用途に合わせて様々な袋や容器に直接白米を投入できる
- 精米スクリーンの着脱が工具なしでも可能。作業も簡単なため、従来の精米機と比べると掃除やスクリーンの交換が簡単
-など。
4.ササキコーポレーションがブームモアを5月から出荷
モアシリーズにブームモアを追加。新製品のブームモアSBM360は、左側オフセット機構とし、道路作業をより安全・的確に行うことができる。用水路回り、機体からより遠い斜面の草刈り作業などが得意。刈取部は油圧シリンダーによって格納位置よりも前方に107cm移動でき、運転席横の作業となることから、作業状況を確認・視認しやすい。
主な特徴は、
- 刈取部は地面の凹凸に追従するフローティング機構を採用
- 爪軸は草丈や使用条件により正転、逆転どちらでも使える
- 安全性についても機能を充実
- 刈取部が障害物に当たった時はアームを後方に逃がして機械の損傷を防ぐブレーキバック方式を採用
- 刈取部に大きな負荷がかかった場合は上方向に刈取部を逃がし安定作業を継続するセーフティー機能を設定
- センサーでアームの角度を規制、誤操作によりトラクタキャビンに接触する事態を防ぐ機能を設定
- トラクタ装着方法は、3P直装のほか日農工標準S・Lヒッチにも対応
- キャスター付きスタンドを標準装備
-など。
5.オーレックがバリカンと刈払式のウォーキングモアーを発売
自走式刈払機「ウォーキングモアーJB30-KL(バリカンタイプ)/同KB(刈払機タイプ)」は、誰でも簡単に取り扱うことができ、より省力化・効率的な作業を希望するユーザー層の獲得を狙う。軽量コンパクトで、フェンスなど際刈りにも優れた能力を持っており、農村をはじめ、都市部のグリーンメンテナンス用に適した機種として拡販に当たっていく。
主な特徴は、
- 刈取部が前方に出ていて、左右5段階の角度調整ができる。壁際やフェンス・電気柵の下など環境に応じて、隅々まで草が刈れる
- 27kgと軽量でコンパクトな機体
- 前進と後進の切替操作はレバーを握り変えるだけの簡単な操作
- 車載時や保管時にハンドルをたためばコンパクトに収納することができる
- 自走式のため作業の負担が軽減され、疲れにくい
-など。
6.有光工業が走行式動力散布機を新発売
走行式動力散布機「SGT-7035」は、「軽くて使いやすい動力散布機」を徹底的に追求して開発された。従来、重労働であった肥料散布・除草・消毒の各作業で軽量化と省力化を実現。
主な特徴は、
- 後方部に操作部が集中しているので、操作がしやすい
- アルミフレームを採用しているため、軽量
- ノーパンク・ハート型タイヤを採用したことで、直立安定性に優れている
- ノズルの方向は左右どちらにも変更することができる
- バッテリー部を低い位置に設けた安定の低重心設計。バッテリーは着脱式で、取り外しも簡単
- 32Lと大容量の薬剤タンクで、タンクを揺らさず、自然落下で肥料を投入できる
-など。
<業界短信3月>
1.政府が農業競争力強化支援法案など国会提出
農林水産省が示した「農業競争力強化支援法案」「農業機械化促進法を廃止する等の法律案」「主要農作物種子法を廃止する法律案」の骨子によると、農業競争力強化支援法案は、「良質かつ低廉な農業資材の供給」および「農産物流通等の合理化」の実現を図るために国が講じるべき施策等を定めるとともに、農業資材事業および農産物流通等事業の事業再編等を促進するための措置を講じること等により、農業者による農業の競争力の強化の取り組みを支援するもの。農業資材価格の「見える化」や新規参入促進のための融出資など支援措置を盛り込んだ。
農業機械化促進法を廃止する等の法律案は、高性能農業機械の開発・導入制度及び農機具の型式検査制度を規定していた農業機械化促進法を廃止する。同法に規定されていた農研機構の業務(試験研究、調査、安全性検査等)を、農研機構法に規定する。廃止法案の施行期日は平成30年4月1日の予定。
2.クボタがトラクター・田植機・コンバインの自動運転公開
京都市久御山町の圃場で開発中の自動運転農機(トラクター・田植機・普通型コンバイン)、ドローンの実演を行った。GPS位置情報と関連付けて圃場をマッピングする「KSASレイヤーマップ」も示され、KSASと自動運転の連携で農機のIoT化に取り組む姿勢を示した。
実演では、GPS農機を活用した1年間の農作業イメージ(耕うん・田植え・刈取り)を展開。まずトラクタで圃場の測定と経路、作業の計算をし、それを元にトラクタの自動運転を行った。次にその情報をKSASレイヤーマップで共有し、田植機、コンバインの最適な経路、作業を再計算し、田植機、コンバインの自動運転を行い、稲作での一年間の作業を披露した。トラクタでは、圃場の外周を走るだけで高精度な圃場マップと最適経路を自動作成。目標物がなくても未耕作地を残さない高い作業精度を披露するとともに、圃場内での障害物検知と自動停止機能をアピール。田植機は植付精度はじめ、圃場マップに基づく植付量の自動計算、苗補給の際の最適なポイントへの移動などを披露した。コンバインでは、グレンタンクが満杯に近づくと刈り取り作業を中断、自動離脱し、籾運搬車の近くまで自動走行する。籾の排出が終わると刈取時間が最短となる地点へ自動復帰する実演を行った。さらに自動運転トラクタによる畝立て作業、その後をオペレータが乗った野菜移植機がキャベツ苗を移植する複合作業を行い、水稲のみならず畑作へ展開する意欲的な姿勢を見せた。最後に開発中の「クボタドローン」による防除作業を披露した。同社は自動運転技術の早期確立と早期市場投入に取り組み、日本農業の競争力強化に貢献していくとしている。
3.ヤンマーが学生懸賞論文・作文の入選作品を発表
27回目を迎える「ヤンマー学生懸賞論文・作文募集」。今回、論文の部に56編、作文の部に637編という多数の応募を得て、論文の部で大賞1編、特別優秀賞2編、優秀賞10編、作文の部で金賞1編、銀賞2編、銅賞10篇を表彰した。論文の部大賞には、鹿児島県立農業大学校畜産学部肉用牛科の勇有美、永徳あゆみ、榎本恭子、山口奈津希さんグループの「農業における女性活躍社会を目指して~脳女、能女、農女になろう!」、作文の部金賞には大分県立農業大学校農学部総合農産科の椎原悠理さんの「米づくりで返す『ありがとう』」が選ばれた。
入選発表会の冒頭、あいさつに立った鈴木岳人副社長は「応募作品は、農林水産業や農業経済をはじめ、医療、福祉、教育関係などのテーマも見られるようになり、議論の視野が大きく広がっている。学生の皆さんが提言された考え方がどのような社会貢献を果たしていくか、大変楽しみにしている。アイデアに終わることなく、その実現に向けて引き続きヤンマーも応援していきたい」と、入選者らの今後の活躍に期待した。
https://www.yanmar.com/jp/about/csr/news/2017/01/27/22103.html
4.ヤンマーが本社社員食堂を一般開放
生産者と消費者がより深くつながる場を提供したいという想いから、大阪市北区のヤンマー本社ビル「YANMAR FLYING-Y BUILDING」12階で「Premium Marche CAFE」として運営されてきた社員食堂を、「Premium Marche OSAKA」へと名称を改めて週末ランチ限定で一般開放。食づくりに深く携わってきた同社が生産者の想いが詰まった新鮮な食材を一汁三菜プレートとして提供し、各日来場者200名を見込む。提供されるメニューは、メイン食材が肉と魚の2種類から選ぶことができる週替わりのメニュー「プレミアムマルシェランチ」と、ヤンマーの社員が選んだこだわりのカレーに、ヤンマーが作った野菜のサラダが添えられた「プレミアムマルシェカレー」。どちらもフリードリンク付で、ランチが1000円で、カレーが900円(いずれも税込み)のお手頃な価格設定となっている。ランチの内容は週替わり、数量限定。
同社は「Premium Marche OSAKA」での食の提供や地域に密着したイベントの実施などを通して、広く生産者の想いを伝えるとともに、あらゆる人が食の恵みを享受できる、持続可能な資源循環型社会“A SUSTAINABLE FUTURE”の実現に向け、農業の発展に貢献していくとしている。
5.サタケが受注したカンボジアの精米工場が竣工
カンボジアの商社Primalis Corporation(プリマリス・コーポレーション)より2015年7月に受注した精米工場が完成し、2016年12月16日に同社に引き渡された。新工場は籾処理能力毎時20tの最新鋭施設で稲作の生産拡大や輸出の増加が見込まれるカンボジアでの本格稼働に期待が寄せられている。プリマリス社ではそれぞれの市場に合わせたブレンド米の販売のため初めて自社で精米工場を所有することになり、通常の精米機能に加えブレンドや複数ロットの管理など複雑な機能が必要とされる新型精米工場についてカンボジアにおいて最も実績のあるサタケが受注した。
精米工場は、精米ラインの設計とほぼ全ての機器設備の供給をサタケが請け、処理能力毎時20t(籾)。複数ロットの精米やブレンドをそれぞれ個別に管理できるよう通常の精米工場よりも中間貯蔵タンクが多く、また外部調達した精米度合の低い白米を再精米するライン(毎時28t)も設けている。さらにトレーサビリティーに対応したサタケの帳票システムや、精米工場のメンテナンスを軽減するためのリモート・メンテナンスの導入も予定されている。サタケは、精米機や精米工場の需要が見込まれるカンボジア市場の深耕を図るとしている。
6.クボタがミャンマーに設立した農機販社の開所式
ミャンマーに設立した農業機械販売会社「Kubota Myanmar Co.,Ltd.『KMCL』(同社が80%出資、SIAM KUBOTA Corporation Co.,Ltd.が20%出資)」の開所式が、ミャンマー政府関係者、日本政府関係者、ティラワ経済特区管理委員会、サプライヤーなど総勢約200名参加のもとで行われた。開所式に出席した同社の木股昌俊社長は、「KMCLが直接ミャンマーで事業活動を行うことで、当社が総合農機メーカーとして培ってきた経験やノウハウを活かし、ミャンマー農業の機械化や農業経済の発展に貢献してまいります」と挨拶した。
KMCL設立の背景と狙いは主に次の通り。
- ミャンマーは今後農作業の機械化が進む見通し
- 同社は、1953年からミャンマーに農機輸出を開始し、2011年よりタイ子会社がディストリビューターを通じて、ミャンマーで農機を販売。更なる事業拡大のため販売会社を設立
- 同社の販売会社が直接ミャンマーで事業活動を行うことで、日本・アジア等の地域で培ってきた農業機械の販売ノウハウを活かし、ディーラー網の構築、サービス体制の強化を推進し、機械事業の更なる拡大を図る
7.ヤンマーと井関農機が協業拡大
両社は日本国内の農業機械製品の開発・生産分野での協業を拡大することについて基本合意に達した。
内容は、
- 製品の相互OEM供給の拡大。縮小する稲作専用製品への対応と拡大する畑作野菜作関連製品の充実
- 製品の共同開発の検討
- 機能性ユニットの共通化拡大
- 農業ICT分野における協業
-の4点。
ICTでは、機械通信サービス領域における協業を検討。その第一弾として、ヤンマーによる“GPSと通信端末を搭載したM2M(エムtoエム)システム”「スマートアシスト」を井関農機の農業機械用にアレンジしたシステムを井関農機製品に搭載。
両社は「今回の協業拡大により、農業機械という分野において日本農業が抱える様々な課題に柔軟に対応していくとともに、日本農業の発展に貢献すべく、担い手のはもちろんのこと小規模農家、ホビー農家に至るまで全ての農業者の皆様方の期待に応えるソリューション企業となって応援していく」としている。
8.クボタ28年12月期決算は売上高1兆5961億円
平成28年12月期連結決算(平成28年1月1日~12月31日)の売上高は1兆5960億9100万円(前年同一期間比5.5%減)、営業利益は1888億円(15.3%減)、同社株主に帰属する当期純利益は1325億円(11.3%減)となった。部門別では、農機・エンジンの売上高は1兆322億3700万円(7.1%減)、うち国内は2218億円(2.9%減)、海外は8104億4500万円(8.1%減)。29年12月期連結業績予想は売上高1兆6800億円(5.3%増)、当期純利益は1380億円(4.2%増)と予想している。
機械部門の売上高は前年同期比5.1%減少して1兆2721億円となり、売上高全体の79.7%を占めた。うち国内売上高は前年同期比7.0%減の2815億円となった。前年のエンジン排ガス規制強化に伴う駆け込み需要の反動などにより、農機、トラクタ中心に減少。海外売上高は前年同期比4.6%減の9907億円となったが、為替換算差を除いた現地通貨ベースでは各地域とも堅調に推移し、前年対比106%だった。
9.井関農機28年12月期決算は売上高1531億円
平成28年度12月期連結業績の売上高は1530億9700万円(前年同一期間比2.4%減)、営業利益24億6900万円(同期間は1億7800万円)、経常利益16億3500万円(338.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億5800万円(同期間は14億6500万円の欠損)となった。国内においては、農機需要が低水準のまま推移し、農機製品が減少となったものの、作業機、補修用部品、修理収入の増加等により、国内売上高は43億5800万円減少の1210億4100万円(3.5%減)となった。29年12月期の売上高予想は1615億円(対前期比5.5%増)。
国内売上高を商品別にみると、整地用機械は275億8000万円(8.4%減)、栽培用機械は91億2400万円(7.5%減)、収穫調製用機械は208億9100万円(4.7%減)、作業機・補修用部品、修理収入は385億5800万円(4.3%増)、その他農業関連(施設工事など)は248億8700万円(6.3%減)となった。
10.スガノ農機の新社長に大森氏
取締役会において、代表取締役の異動及び役員を異動することを決定。菅野充八氏(前代表取締役社長)が取締役に就任し、大森聡氏(前専務取締役)が新しい代表取締役社長に就任した。前取締役の山口嘉明氏と森岡秀士氏は専務取締役に就任し、梶川利春氏(前専務取締役)は2月28日付で退任した。新経営体制では、あらたに4名の執行役員を選任し、経営の意思決定・業務執行・戦略立案機能を明確化、および効率化し、取締役会の監督機能を十分に発揮しつつ、経営基盤の強化を図る。
記者会見で大森新社長は、新経営体制のポイントとして、
- 企業としてのステークホルダーを守る
- 永続的に事業を行いしかるべき利益を生み出し、社会貢献をする
- 今年で100周年を迎えるスガノ農機の創業の精神の「白の理念」を守る
-をあげた。
https://www.sugano-net.co.jp/information/pdf/article_201702_01.pdf?2
11.井関農機がインドネシアで陽光桜の植樹式
同社のインドネシアにおける合弁会社「PT・ヰセキインドネシア」が同社の敷地で陽光桜の植樹式を行った。ヰセキグループでは国内外の事業所に陽光桜の植樹を行っており、その一環。当日は、東ジャワ州関係者、スラバヤ日本国総領事、取引先、スラバヤ日本人学校関係者ら33名が参加した。同社によると東ジャワ州で初めての陽光桜の植樹となり、今後、スラバヤ日本人学校や東ジャワ州政府の関係事務所などにあわせて50本の苗木を植樹する予定という。 陽光桜は教師をしていた高岡正明氏(愛媛県東温市)が戦地に送り出した教え子の供養と世界平和を願い、20数年かけて開発した世界各国の気候に適応できる丈夫な桜の品種。陽光には、平和のシンボルとなるよう「天地に恵みを与える太陽」という意味が込められている。
12.中四国クボタがスタート、盛大に創立式典
1月1日をもって中国クボタと四国クボタが合併し「株式会社中四国クボタ」と社名変更。このほど、岡山市のホテルで同社の創立記念式典が開催された。同社はクボタグループ最大の陣容(従業員864名、営業拠点104カ所)を誇る。林社長は、統合の狙いとして、1.事業構造変革の促進2.新規事業の早期育成・確立3.優秀な人材の確保と育成4.スケールメリットを生かした経営体質の強化-の4点を指摘したあと、「統合はゴールではなくスタート。社内コミニュケーションを密にして諸課題を解決し、新しい中四国クボタスタイル創っていこう」と呼びかけた。さらに今年の目標として売上高251億円(前年度比103%)の達成を訴えるとともに、中期目標として「売上高300億円、営業利益率5%」を明示し、そのために1.事業領域の拡大、2.担い手対応強化、3.体質の強化-を訴え、2月中に中期計画達成・拠点強化検討・新規事業創造の3つのプロジェクトを立ち上げ構造改善を推進すると強調した。
http://www.chushikoku-kubota.co.jp/news/2017/01/06_120000.html
13.日農工が発表、28年農業機械出荷額は4017億円
平成28年1~12月の農業機械生産出荷実績(動態統計)によると、28年の出荷金額は4016億9800万円、前年比95.6%となった。機種別台数ベースでは、20~30PSトラクタが前年比102.7%と健闘したほか、動力耕うん機、防除機、刈払機、乾燥機が前年を上回った。田植機、コンバインは前年から減少した。トラクタは全体で14万533台、前年比88.9%。20PS未満が1万5100台、58.3%と大きく落ち込み、20~30Sは4万7802台、102.7%、30PS以上は7万7631台、90.7%となった。田植機は2万3071台、97.6%、コンバインは1万5979台、93.6%。
14.ヤンマーが三井物産とミャンマーに合弁
両社はミャンマー連邦共和国ティラワ経済特区に販売会社を設立し、本格的に現地でビジネスを展開するはこびとなった。ミャンマーにて、農業分野における現地でのトータルマーケティング機能と、販売及びサービス機能を確立し、現地の農業の課題解決を図る。新会社は充実した整備施設、大型パーツセンター、農家・サービスマン向けの教育研修施設やホスピタリティを高めた展示ルームなども兼ね備え、現地で初となる「複合機能型の農業ソリューションセンター」。事業内容はヤンマー農業機械の輸入・卸売販売、及びそれらのサービスと商品・技術研修を行う。現地のニーズにマッチした各種の農業機械とソリューションの提供、そして高品質なサービスの提供に積極的に取り組み、現地における課題解決と人々の豊かな暮らしの実現に貢献していくとしている。
15.サタケがベトナム・フィリピンの展示会でPR
2月22~24日にベトナム・ホーチミン市で開かれた展示会で、プラスチック製品を取り扱うメーカー向けに出展・アピールしたのを皮切りに、3月2~4日はフィリピンのレストラン・カフェ&バーエキスポにコーヒー業界関係者向け光選別機を出展。さらに8月9~12日にベトナム・ホーチミン市で開催される食品・包装、加工関連の展示会にも参加し、雑穀、プラスチックなど多様な原料に対応する「多用途光選別機 ピカ選αPLUS」の実演を予定と、東南アジア市場の開拓、事業拡大に積極的な活動を展開していく。ベトナムでは、食品・飲料関連に加えて、初めてプラスチック関係の展示会に出展し、新市場開拓に向けた強い姿勢を示した。同社は、これまで培った技術と経験をもとに積極的に展示会出展やセミナー開催により、東南アジア市場での事業拡大を図るとしている。
16.本田技研工業が4月1日付で人事と組織変更
取締役会で4月1日付の執行役員人事を決定するとともに、「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」へ移行する方針を決議した。4月1日付の組織運営体制の変更並びに部長級の人事異動を発表した。それによると、執行役員には奥田克久氏(汎用パワープロダクツ事業本部事業管理室長)と森山克英氏(四輪事業本部マーケティング企画室長)が就任し、奥田氏は同日付でパワープロダクツ事業本部長に就任する。組織変更では汎用関係で、汎用パワープロダクツ事業本部の名称を「パワープロダクツ事業本部」に変更するほか、事業企画を統括する「事業企画部」を新設する。一方、監査等委員会設置会社移行に伴う6月付の取締役人事は、6月に開催予定の定時株主総会およびその後の取締役会において正式に決定する。
17.オーレックが草刈りボランティアで復興支援
熊本地震で甚大な被害を受けた熊本県阿蘇郡西原村において、公益財団法人オイスカと共同で草刈機を活用した草刈りボランティアを実施。地震により損傷した用水路の状況を調べること、大通りからの景観を美しくすることを目的として、実施された。オーレックの製品であるウイングモアーWM747Pro、スパイダーモアーSP851A、ブルモアーHRC663が持ち込まれ、オイスカと協力して、同社4名の社員が熱心に草刈りに取り組んだ。今後も同社では、普段機械を使うことの少ない製造部社員を中心とした毎月1回の草刈ボランティアを継続していく。
18.全農機商連が61回総会、組織の強化に重点
都内で第61回通常総会を開き、平成28年度事業報告、29年度事業計画ならびに収支予算案などすべての議案を事務局原案通り承認した。任期満了に伴う役員改選では、高橋豊会長が再任された。29年度事業計画では、各県商協活動に対する支援の充実や、小規模会員向けビジョンの検討など組織の強化を図っていく方針が確認された。冒頭、あいさつに立った高橋会長は、最近の農業情勢に触れながら「今後の農政改革の方向を見据えて、使命感を持って我が国農業の発展に引き続き寄与していきたい」と述べた。