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農業機械関連ニュース

平成28年12月12日発行

<業界短信-新製品12月>

  1. 山本製作所がウインディネックスDRシリーズ発表
  2. サタケがGABA測定装置「GABAlyzer」発売
  3. ヤンマーが密苗仕様の田植機4型式、車軸型ミニ耕耘機を発表
  4. 共栄社がグッドデザインベスト100受賞した乗用5連リールモアを発売
  5. 井関農機が農業女子コラボのミニ耕うん機「ちょこプチ」発売
  6. IHIスターがスノーブローワを発売
  7. 松山があぜぬり機を一新し03シリーズ投入
  8. 本田技研工業がハンディタイプブロアを発売
  9. クボタがダイエーの近畿店舗で玄米パスタ販売
  10. ササキコーポレーションがニンニク収穫機4機種をモデルチェンジ
  11. 三菱マヒンドラ農機が7条ディーゼル田植機など発表

<業界短信12月>

  1. ヤンマー、オサダ農機のキャベツ収穫機が農林水産大臣賞
  2. 地方発明表彰でクボタ、ヤンマー、山本製作所に会長賞
  3. 井関農機が福井で「夢ある“農業女子”応援プロジェクト」
  4. 井関農機がインドネシアにプロジェクト推進部新設
  5. クボタが「農業あるある川柳」入選作品を発表、秋田で講評会
  6. サタケが主導する「豊栄プロジェクト」が発進
  7. 丸山製作所の女性社員が全農千葉の展示会でドローン操縦
  8. 中九州クボタが創立50周年記念収穫祭と記念式典
  9. クボタの28年度第3四半期決算は売上げ1兆1813億円に
  10. 日農工が東京都食育フェアに出展
  11. 技能検定関係功労者に秋田クボタの佐藤氏ら
  12. JA全中が規制改革会議意見に反対決議採択
  13. ヤンマーアグリジャパン東日本カンパニーが会津若松に基幹拠点竣工
  14. スガノ農機が全国6地区12営業所体制に組織変更と拠点再構築

<業界短信-新製品12月>

1.山本製作所がウインディネックスDRシリーズ発表

秋田県種苗交換会で記者会見を行い、来年度に向けた新製品として、遠赤外線乾燥機〝ウインディネックス〟「DRシリーズ」(60~80石)、汎用粗選機「SSK-1201」、放冷タンク「CTシリーズ」、籾すり機「RX-6000」を展示・発表した。乾燥機と粗選機は来年1月より、放冷タンクは4月より、籾すり機は6月よりそれぞれ出荷を開始する予定。
 「HD-DRシリーズ」の主な特徴は、

  1. 「HD-80DR」(80石)、「同-70DR」(70石)、「同-60DR」(60石)の3型式。
  2. 水分や張込量に応じて最適な乾燥を行う〝スマート乾燥機能〟や〝張込量自動検出機能〟を搭載。
  3. コスト低減ニーズにより高まる省エネ化に対応。
  4. YCAS(山本・コミュニケーション・アシスト・システム)の対応機種。

-など。


 粗選機「SSK-1201」の主な特徴は、

  1. 乾燥調製のゴミ問題や省エネ化ニーズに対応する業界初の回転ドラム式汎用粗選機。
  2. 穀物の荷受け時に大きな夾雑物を取り除き、乾燥調製の省エネ化・高品質化を実現。
  3. 選別網を替えることで、籾・大豆・ソバなどに対応可能。
  4. 処理能力は籾で毎時7~10t、大豆8t、ソバ2~5t。

-など。


 放冷タンク「CTシリーズ」の主な特徴は、

  1. 乾燥機の大型化に対応した30~80石タイプ「CT-3000~同-8000」。
  2. 全高を低くしたことにより、同じ建物に容量アップした製品の設置が可能。
  3. 張込能力・排出能力、メンテナンス性を向上。
  4. 乾燥籾熱気吸引冷却機との組合せにより、良質米の品質確保、籾すり作業時の肌ズレ防止に威力を発揮。

-など。


 籾すり機「RX-6000」の主な特徴は、

  1. 6インチ籾すり機で業界トップクラスの毎時3tの処理能力を実現。
  2. タッチパネルで、目的に応じて操作スイッチが順番に表示されるため、誤操作を防ぎ、運転がしやすい。
  3. トラブルガイドで該当箇所と作業手順を表示。
  4. ロール自動隙間調整機能や循環/排出自動切換機能、残留エアブロー排出機能。

-など。

2.サタケがGABA測定装置「GABAlyzer」発売

米に含まれるGABA(ギャバ=γ‐アミノ酪酸)の含量を簡単・迅速に測定できるGABA測定装置「GABAlyzer」(ギャバライザー)を発売した。同社では主にGABA生成装置を導入する精米工場や共同乾燥調製施設などへ初年度5台の販売を見込んでいる。新測定装置は、米と薬品を混合して振とうし、米に含まれるGABAを抽出した後、酵素を加えるなどの前処理を行い、試薬を加えて発色させ、その色の濃淡を読み取りGABA含量を測定する仕組み。
 主な特徴は、

  1. 信頼性の高い分析手法の液体クロマトグラフ法に対し相関係数0.99以上と高い相関性があり、高精度。
  2. 専門知識は不要で誰でも簡単に測定できる。
  3. 従来に比べ測定作業の大幅な負担軽減、能率向上。
  4. 前処理から測定までの全工程に要する時間は10検体同時に処理した場合約4時間と迅速測定。
  5. 測定者が直接操作に関わる時間は10検体同時処理で2時間と従来装置に比べ約50%短縮。

-など。

3.ヤンマーが密苗仕様の田植機4型式、車軸型ミニ耕耘機を発表

ホビー向けミニ耕うん機と密苗仕様田植機の新商品発表会を開催し、ミニ耕うん機はデザインをスタイリッシュに一新、今後とも底堅い需要が見込める車軸タイプ「YK―QTシリーズ」4機種、YK300QT(標準)/YT300QT-B(握るとバック)/YK300QT-D(デラックス)/YK300QT-S(スパイラル=受注生産)4タイプを発表。田植機は「YR-D密苗仕様」4機種を発表した。また、新たに4条植え田植機にも密苗キットを設定し、今後育苗・田植え作業の時短とコスト低減に向けて、密苗の拡大・普及に積極的に取り組む。  ミニ耕耘機は「YTトラクタ」などのデザインも手掛けるKEN OKUYAMA DESIGNがデザインを担当。市場ターゲットとして販売農家、自給的農家220万戸のほか、新同社が独自に「アグリライファー」と呼ぶ非農家の家庭菜園愛好家250万戸を加え、計470万戸。
 主な特徴は、

  1. 低振動爪の採用でハンドルの上下変動幅を従来機に比べ約40%軽減。
  2. 作業中にハンドル右のレバーを握るとアクセル回転が自動で低速に戻り後退する「握るとバック」を搭載。
  3. 機能を上げながら標準仕様で9万円を切る低価格設定。

-など。

密苗仕様田植機は、密苗モニター実証試験を各地の大規模農家、農試を中心に全国342カ所で実施し、密苗による省力化・低コスト技術に対し、高い評価を得た。新型の「YR―Dシリーズ」に密苗仕様を追加することにより購入コスト、組付工数の低減、スムーズな商品提供が可能となる。
 主な特徴は、

  1. 密苗移植の核となる(1)幅狭爪・プッシュロッド(2)植付センターケース(3)幅狭レール取り口・幅狭ロングガイドの新技術3つで、精密なかき取りと高精度な移植を実現。また、密苗だけでなく慣行苗も植え付けが可能。
  2. 作業効率2割アップ、ワンマン作業で補助者不要。
  3. 大規模専業農家のみならず兼業農家のコストダウンと省力化に貢献。

-など。

4.共栄社がグッドデザインベスト100を受賞した乗用5連リールモアを発売

2016年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト100」を受賞した、乗用5連リールモア「バロネス LM2710」の販売を開始した。同機はゴルフコースに要求される芝の均一な刈り上がりをオペレータの経験や技量にとらわれず実現できるフェアウエイモア。〝乗り手を選ばない〟という開発コンセプトにより製造された次世代の大型乗用芝刈機となっている。
 主な特徴は、

  1. 排気ガス規制をクリアした地球に優しいクリーンなディーゼルエンジンを搭載し、高いポテンシャルでストレスなく刈り込みできる。
  2. 同社独自のBACCS(バロネス・アドバンス・クルーズ(クリップ)・コントロール・システム)を装備。
  3. 作業効率の良い新型リールユニットを採用、グルーマーとCRブラシの同時装着が可能。
  4. 極めて高い評価を受けるバロネスリールカッターを装備し、どんな芝(草)種でも美しく刈り込む。
  5. モアユニットの姿勢を変えることにより、ベッドナイフの角度をコントロールし、条件によって刈り込み重視、ライン出し重視などの設定ができる。
  6. シャープなボディーラインは、オペレータの広々とした視界を確保する。
  7. リヤカバーは大きく開き、エンジン周りの十分なメンテナンス領域を確保できる。
  8. 腹下のモアユニットは90度回転し、ユニットのメンテナンス性も優れている。

-など。

5.井関農機が農業女子コラボのミニ耕うん機「ちょこプチ」を発売

農業女子プロジェクト推進会議にて農業女子プロジェクトとコラボしたミニ耕うん機「ちょこプチ」を発表、12月より発売を開始した。農業女子コラボ第1弾のトラクタ「しろプチ(Z15)」に続く第2弾。「性別、年齢を問わず親しみやすいデザインにしてほしい」「エンジンの始動方法がわかりにくい」「燃料補給が大変」といった農業女子の声を反映し「女性目線」でのアイデアを織り込み、小柄な人や農業機械に不慣れな人でも、安心して簡単に使えるミニ耕うん機を商品化した。
 主な特徴は、

  1. 本機にエンジン始動の手順ラベルを表示。
  2. 本機に張り付けられているQRコードで取扱説明ガイドを視聴可能。
  3. 給油時に携行缶が置ける折りたたみ式の燃料給油台を装備。
  4. 農作業を楽しめるよう、カラーリングにアッシュグレージュを採用。
  5. ワンタッチエンジン停止スイッチや運搬時固定用フック、延長フェンダー、持ち上げ用リヤグリップを搭載。
  6. レバー・ハンドルをより使いやすく設計。

-など。

また、同社は農林水産省の「ジャパン・ハーベスト」とタイアップして東京・丸の内で行われた農業女子プロジェクト第3期集大成イベントに、小型トラクタ「しろプチ」と並んでミニ耕うん機「ちょこプチ」を出品した。これには木下榮一郎社長が駆けつけ、スタッフを激励した。

6.IHIスターがスノーブローワを発売

「スノーブローワ MSB/1950・1951・2300・2301」を発売。作業幅を変えるとともに、ブロワー径を大きくすることによって投雪能力を25mまで向上させ、ジョイントの角度が緩和され、適応トラクタ馬力が広がったことから、冬場のトラクタの活用につながり、除雪に活躍するものと幅広く期待を集めている。
 主な特徴は、

  1. ブロワー径のアップで投雪能力が向上=強力除雪のサイドドライブ方式。ブロワー径を拡大したので、投雪能力が25mと向上。23タイプではブロワー厚さ6mmとして、耐久性もアップ。
  2. PIC軸をハイポジション化=ブロワー径を大きくしたことで、PIC軸もハイポジション化し、ジョイント角度が緩和され、適応トラクタが広がった。
  3. 作業幅が広がって作業効率アップ=19タイプでは作業幅が1955mmに、23タイプでは2305mmになり、進行方向左側のサイドプレートも作業幅内に納まって、より使いやすくなった。
  4. 2段シュートによって、投雪距離を細かく調整できる。
  5. トラクタ運転席から簡単に投雪操作。投雪距離の調整は電動操作。
  6. シュート折りたたみ方式&作業灯標準装備。

-など。

7.松山があぜぬり機を一新し03シリーズ投入

「ニプロあぜぬり機」をフルモデルチェンジ、新たに「03シリーズ」として発売。新開発のネオウィングディスクを全型式に採用したほか、機体の損傷を防ぐクラッチインジョイントを採用。石の多い圃場でもトラクタから降りることなく作業できるようになり、作業能率が向上。格納時と作業時の切り替えができる「オフセットシリーズ」と、作業部をリターンさせることで塗り残し部分をバック作業で機械塗りができる「リターンシリーズ」を用意した。
 オフセットシリーズは、トラクタ適応馬力11~17馬力用のSZ03と、25~60馬力のAUZ03の各シリーズを用意。SZ03には小型トラクタに特有の2点リンクでも装着可能な型式も設定。AUZ03シリーズは手頃な価格の手動オフセットとトラクタから遠隔操作ができる電動オフセット(型式末尾N仕様)を用意し、さらに手動・電動ともに元畦高さが18~25㎝向けのAUZ303と、元畦高さが23~30cm用のAUZ353を設定した。それぞれの型式には、元畦上面の雑草を処理してより固い畦を成形する上面削りロータリ付き(型式末尾J仕様)を用意。
 リターンシリーズは、適応馬力が16~32馬力用のSZR03、25~45馬力用DZR03、34~60馬力用のLZR03の各シリーズを用意。SZR03及びDZR03は手動リターン方式及び電動リターン方式(型式末尾N仕様)及び上面削りロータリ付き(末尾型式J仕様)を型式設定した。LZR03シリーズはすべて電動リターン(型式末尾N仕様)及び上面削りロータリ付き(型式末尾J仕様)となっており、元畦の高さによりLZR303とLZR353から選択できるようになった。

8.本田技研工業がハンディタイプブロアを発売

エンジン式のハンディータイプブロワ「HHB25」を発売。同機は、どんな角度でも使える360度自在傾斜が可能な超小型4ストロークエンジンを搭載し、クラストップレベルの軽さを実現した。公園や事業所などでの落葉の清掃作業や剪定後の枝や葉の処理などに適している。
 主な特徴は、

  1. 排気側バルブから圧力を抜くエキゾースト側デコンプ構造の採用に加え、バルブタイミングとリフト量を最適に設定することでリコイル引き荷重の低減を図り、優れた始動性を実現。
  2. 独自の高効率ファンスクロール形状やフラット形状ノズルの採用などにより、クラストップレベルの風速と風量を実現。また、一定の風量と風速で作業が行える操作レバーも装備。
  3. オリジナル防振マウントラバーとソフトな手触りのグリップ、軽量なピストンの採用により、エンジンの全回転域において振動の低減を追求。
  4. 油中ベルトなどの採用でメカニカルノイズを低減するなど4ストロークエンジン機構と相まって低騒音を追求。
  5. 吸い込み口を側面に設けた構造を採用し、作業中に衣服の吸着によって発生するパワーロスを低減する形状。
  6. 自在傾斜4ストロークエンジンの特徴を活かした両手持ち作業がしやすい形状で作業者の負荷軽減に配慮。

-など。

9.クボタがダイエーの近畿店舗で玄米パスタ販売

クボタグループ販売会社である中九州クボタが製造販売している玄米パスタを、ダイエーの近畿地区78店舗で販売開始。中九州クボタは、2013年に玄米ペーストのパンを製造・販売する株式会社熊本玄米研究所を設立し、翌年には玄米パン専門店「玄氣堂」をオープン。今年3月には玄米ペーストの製造工場を設立、現在はグルテンフリーの玄米パスタの製造も開始している。そのような中、4月の熊本地震が発生し、今回の事業は熊本県産の米を100%使用しており、農家への支援にもつながる取り組み。
 過去に阪神・淡路大震災復興に取り組んだダイエーが、今回のクボタグループの熊本県農家支援につながる取り組みに賛同し、ダイエーの近畿店舗にて玄米パスタの販売を開始することになった。流通大手で玄米パスタを店頭販売するのは、今回が初めて。販売場所はダイエー78店舗(近畿地区限定/大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県)。 玄米パスタは小麦アレルギーの人も安心の、コシのあるグルテンフリーパスタ。玄米特有のビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養成分を豊富に含む。

10.ササキコーポレーションがニンニク収穫機4機種をモデルチェンジ

ニンニク収穫関連機械4機種の新製品は、より一層作業しやすいように機能を追加し、デザインを一新。
 ニンニクハーベスタ「HN403D」は、マルチを張ったままで一度に4条連続して「抜き取り」、「根の土落とし」、「茎葉の切断」ができる省力機械。駆動式デバイダを標準装備することにより、ニンニクの茎葉が引抜きやすい。搬送ベルトの挟持力をアップすることにより次工程に確実につなげ、カバー形状の改良により、今まで以上に安全作業を実現。
 パワーハーベスタ「HN1253/D」は茎葉処理されたニンニクを揺動式ソイラーで堀り上げて2種類のフィンガーロールの回転差で付着した土を落としながら搬送。顧客の作業体系によりコンテナ仕様とドロッパ仕様を選べる。新商品はニンニク搬送のフィンガーロール部にスクレーパーを装備することにより、ロール部への土の付着と草の絡まりを軽減し土質への対応とメンテナンス性を向上。
 ルートシェーバー「GR453M/6」は収穫したニンニクの茎葉とひげ毛根を乾燥調製の後工程がしやすいようにカット。新商品はモーター音を軽減し防音効果を高めることにより快適な作業を実現。立ち作業と座り作業を任意に選択できる伸縮式スタンドを採用した。機体幅を現行機より210㎜コンパクトにし作業スペースを有効利用できる。
 ロータリーカッター「NC1253」は収穫前の茎葉をツインローター2段カットで細断処理。同時にマルチカッターでマルチ中央を縦にカット、リフターで両脇を裾上げすることによりマルチを簡単にはぎとれる。新商品はゴムカバーを延長することにより隣接の畝への茎葉飛散を防ぐ。トラクタへの脱着や移動が楽になるスタンドキャスターを標準装備。

11.三菱マヒンドラ農機が7条ディーゼル田植機など発表

高出力3気筒ディーゼルの7条植え乗用田植機「ASUMA LE70D」と、使いやすさを追求した小型トラクタ「ASUMA GF130A/150A/170A」を発表。発売はLE70Dが来年3月から、GFシリーズは発売済み。
 乗用田植機はLEシリーズに7条植をラインアップし、6条で難しい枕地1行程植えが可能なうえ、トラックへの積載も苗のせ台を折りたたむ必要もなく、圃場間の移動から田植え作業まで効率よく行える。
 主な特徴は、

  1. ハイパワー高出力ディーゼルエンジンを搭載。
  2. エンジンハイマウント設計で畦際ギリギリまで近づける。
  3. 旋回・植付け作業がステアリング操作だけでできるスーパースマイルターンを搭載。
  4. 畦際から自動で1行程分空けた後に植付けをスタートできるジャストメジャーを搭載。
  5. 1本のレバーで前後進・増減速はもちろん植付部の上げ下げボタンを装備。
  6. ブレーキペタルを踏み込むと主変速レバーが自動で中立戻し機能を搭載。
  7. まくらっこ「入・切」は運転席に座ったままスイッチを押すだけ。

-など。

トラクタは、小規模経営向けにコンパクトながら機能満載で、使いやすさを追求した小型トラクタとしてGFシリーズを発売。エンジンは952㏄の大排気量3気筒を搭載。パワフルながら低騒音で余裕の作業ができる。
 主な特徴は、

  1. 旋回時、前輪が一定角以上に切れると自動的に後輪の約2倍の速さで回転する倍速旋回を装備し、小回りが楽に行える(GF130Aのみ)。
  2. 前進9段・後進3段の多段変速を採用。
  3. きれいな耕うんに欠かせない耕深自動・水平自動ジャストマチックに、四隅の土寄せに便利な逆転PTO、ダッシング防止機能を標準装備。
  4. 足元のステップまわりを低く広くしスムーズなペダル操作、乗降が楽に行える。

-など。

<業界短信12月>

1.ヤンマー、オサダ農機のキャベツ収穫機が農林水産大臣賞

農林水産省、農林水産・食品産業技術振興協会主催による平成28年度(第17回)「民間部門農林水産研究開発功績者表彰」にて、農林水産大臣賞に「コンテナ収容式キャベツ収穫機の開発」でキャベツ収穫機開発グループ代表のヤンマー・丸山高史氏、オサダ農機・長田秀治氏が選ばれた。同表彰は民間による農林水産業及び関連産業に関する研究開発で優れた功績をあげた者を表彰するもの。
 大臣賞を受賞したコンテナ収容式キャベツ収穫機の特徴は、

  1. キャベツの姿勢制御機構及び茎高さを揃えてカットする機構を備える。
  2. クローラ式の走行部を持ち、国内初の機上選別調製作業・大型コンテナ収容方式を採用。
  3. 収穫作業時間の40%削減と軽労化、出荷経費の30%削減を実現し、モーダルシフトにも対応

-など。

現在、目標を上回る53台の普及に至っており、審査員からは「長年の研究開発の蓄積を踏まえて改良を重ね、キャベツの刈取り・選別調製・大型コンテナへの収納を機上で一貫してできる高能率のキャベツ収穫機。収穫に要する労働時間の削減、軽労化、段ボール等の資材費の低減が達成できた」と高く評価された。

2.地方発明表彰でクボタ、ヤンマー、山本製作所に会長賞

発明協会はこのほど、平成28年度における東北地方発明表彰及び近畿地方発明表彰受賞者を発表した。業界関係では、東北地方発明表彰に発明協会会長賞に「ペレットストーブ」で山本製作所ソリューション事業部技術部環境グループの菅野祐介氏、実施功績賞に同社代表取締役・山本丈実氏が選ばれた。
また、近畿地方発明表彰では、大阪発明協会会長賞に「電子式走行出力制御」でクボタ農業機械総合事業部農機技術本部車両基礎技術部・衣川亮祐、同・三浦敬典、同・田中勲、同社建設機械事業部建設機械技術部・有井一善、同・福田祐史の各氏が選ばれた。同じく大阪発明協会会長賞に「コンバイン(回行時ロス対応チャフ制御)」でヤンマーアグリ事業本部開発統括部技術部技術グループ・笹浦寛之、同社アグリ事業本部開発統括部第二商品開発部・山口正文の両氏が選定された。

3.井関農機が福井で「夢ある“農業女子”応援プロジェクト」

福井市のヰセキ北陸福井事務所で、「夢ある〝農業女子〟応援プロジェクト・イン・北陸(福井)」を開催、県内の女性農業者等23名が参加した。開会オリエンテーションに続き、農政局と県による農業女子プロジェクトに関する行政の取り組み、座学と実習による農機セミナーのカリキュラムで進行。農機の実習ではトラクタの路上走行、耕うん実習、また耕うん機・管理機のメンテナンス研修を行った。
 営業推進部の白山勝農機推進チーム課長は、同社の農業女子プロジェクトへの取り組みを紹介したあと、農業女子からの農業や農機に関する意見や要望は、農機開発などにも貴重な意見として受け止めているとし、「本日の研修機械のひとつである小型トラクタ『しろプチ』も女性目線での意見を織り込み、農業女子とともに開発した」と述べるとともに、「農業従事者の半数は女性であり、また昨今の農業政策に対し、現在の農業に新しい風、新風を巻き込んでいるのも女性が多いと伺っている。ぜひ、この場を皆様の交流の場としても活用いただき、福井に農業女子の風を吹き込んでいただきたい」と挨拶した。参加者からは、「トラクタなどの使用については自己流になっていたが、今回セミナーに参加したことで、正しく安全な方法を学べた」「自分でできるメンテナンスなどを詳しく教えてもらえて勉強になった」等の感想が寄せられた。

4.井関農機がインドネシアにプロジェクト推進部新設

11月1日付で機構改革ならびに役員の委嘱業務の変更、人事異動を行った。組織変更では開発製造本部内に「インドネシア事業プロジェクト推進部」を新設。目的は「アセアン事業をグローバル戦略の重要な柱のひとつに位置付けており、戦略トラクタの供給基地であり、アセアン事業の核となるインドネシア事業のさらなる基盤強化を図るための取り組みを総括管理し推進する。それに伴い、執行役員の委嘱業務の変更及び幹部人事を行った。

5.クボタが「農業あるある川柳」入選作品を発表、秋田で講評会

「農業あるある川柳」の最優秀賞、優秀賞など入選作品を公式ホームページで発表した。最優秀賞1作品、優秀賞として9作品が選ばれた。これは同社が6月9日から8月19日まで「農業あるある川柳」と題して川柳を募集したもので、1万540句が寄せられた。第2回「農業あるある川柳」は12月20日から募集を開始する。
 また、「農業あるある川柳」の第1回目を記念した「入選句講評会」が秋田県湯沢市で開かれた秋田県農業機械化ショー会場の秋田クボタブースで行われた。講評会には、審査委員長を務めた川柳作家のやすみりえ氏が入選10句の講評と簡単な川柳講座を開き、川柳の作り方の基本や楽しみ方を伝授した。やすみりえ氏は、今回の選考に当たって「それ本当に農業で『あるある』と皆が感じ、うなずきたくなるような作品を選んだ」などと語った。

6.サタケが主導する「豊栄プロジェクト」が発進

東広島市豊栄町をモデル地区とした、地域の再生・活性化事業「豊栄プロジェクト」への取組を開始した。同プロジェクトは、東広島市豊栄町の活性化を図るため、広島県、東広島市、JA広島県本部などの地元JAグループの協力を得てサタケグループが主体となって、地元企業・大学などが地元住民とともに進めるプロジェクト。大きな目的として「豊栄町に居住する人、関わる人すべてを幸せにする」―を掲げ、目標として「(1)人口の増加を図る」「(2)持続的な一次産業の実現」「(3)地域経済の活性化による新たな仕事(雇用)の創出」「(4)若者のUターン・Iターンの促進」「(5)豊栄町民の健康寿命日本一」―を掲げている。
 現在、活動の第一歩となる「空き家再生プロジェクト」が鋭意進められており、ワークショップ形式で空き家を再生し、人の絆を大切にした交流広場(コミュニティー機能)、里山の魅力を紹介・発信する情報機能、野菜・特産品などの販売機能、飲食できるレストラン機能を備えた拠点「豊栄マルシェ(仮称)」として本年度中の完成・運営を目指している。中長期的には、体験型農業教育事業(サタケカレッジ)、遊休農地を活用した地域活性化、空き家&農地の流動化事業、アグリツーリズム事業、自転車を活用した地域活性化事業なども視野に入れ、「食・農・健康」を中心とした環境整備を行い、豊栄町の「里山テーマパーク化」の実現を目指していく。

7.丸山製作所の女性社員が全農千葉の展示会でドローン操縦

全農千葉県本部などが開催した第41回農業機械大展示会の会場で、多くの農家を前に農薬散布用のドローン「スカイマスター MMC940AC」(液体散布用マルチローター)の実演を実施した。腕前を披露したのは同社女性社員のカスタマーサポート部技術サービスグループの熊ノ郷早妃氏と営業推進統括部営業推進課の福島由香氏。
 同社は6月、国内農機メーカーとして初めて農薬散布用ドローン「スカイマスター」を発表、着実な普及定着を目指して社内体制の整備に取りかかっており、今後2年間で全営業社員に操縦資格を取得させ、また、社内に教習ができる資格者も養成し、自賄でスカイマスターに関する知識習得ができる、かつデモ依頼などに対応できる体制を整えていく方針。それら同社活動の最先端にいるのが今回実演を行った熊ノ郷氏と福島氏。当日は千葉営業所の占部晋也所長が機械の説明に当たり、熊ノ郷氏がナビゲーター、福島氏がオペレーターを務めた。

8.中九州クボタが創立50周年記念収穫祭と念式典

熊本県大津町の玄氣堂菊陽工場で「中九州クボタ創立50周年記念収穫祭2016」及び「創立50周年式典」を開催した。記念収穫祭は地元住民への感謝の気持ちが込められたイベントで、目標を上回る3800名が来場し、大盛況だった。アトラクションはステージテントと屋外の両方を用意。ステージテントでは、大津太鼓演奏、もち投げ、キャラクターショー、玄米パスタ料理教室、ホットドックを並べるギネスに挑戦などのコーナーが設けられた。屋外では、青空マルシェ、農業機械体験、飲食・縁日コーナーなどが設けられた。
 また、同工場で開催された「創立50周年式典」にはクボタから木股昌俊社長らが出席。熊本県からは田嶋徹副知事ら、地元の家入勲大津町長らが出席したほか、取引金融機関、地元メディア役員、取引メーカー、会社OBなど合わせて470名が出席した。席上、平成33年度に売上高130億円、営業利益率8%を目指すとし、作物・作業体系別に提案力を磨き、とくに野菜と畜産を中心に展開を強化するなど中期ビジョンを発表、農業と地域社会の発展に尽くすことを誓い合った。また、この50年を「日本の農業と共に、機械化・省力化・生産性向上に向けた挑戦の歴史の半世紀」としたうえで、近年における農業・農村環境の変化を指摘しつつ、合併後の本社移転、耕志堂新設、農業参入、熊本玄米研究所設立、玄米パン専門店・玄氣堂、玄氣堂・菊陽工場建設など発展の軌跡を紹介した。

9.クボタの28年度第3四半期決算は売上げ1兆1813億円に

平成28年12月期第3四半期連結決算(米国基準)によると、売上高は1兆1813億7600万円、営業利益は1479億5700万円、税引き前四半期純利益は1421億6600万円となった。通期の連結業績予想は売上高1兆6000億円、営業利益1870億円、税引き前当期純利益1850億円。
 機械部門の概況をみると、売上高は前年同期比4.9%減少して9468億円となり、売上高全体の80.2%を占めた。国内売上高は、前年同期比8.0%減の2163億円となった。前期のエンジン排ガス規制強化に伴う駆け込み需要の反動などによりトラクタや建設機械が減少した。
 また、1月1日付け機械ドメインの機構改革の概要は

  1. 「機械海外本部」を廃止し、その機能を「機械ドメイン統括本部」(新設)に移管。
  2. 農業機械総合事業部でトラクタ事業ユニット」を廃止し、その機能を「トラクタ事業部」(新設)へ移管。その管轄下にトラクタ第一事業ユニット、トラクタ第二事業ユニットを新設。
  3. 「作業機事業ユニット」を廃止し、その機能を「作業機事業部」(新設)へ移管。
  4. 「農業ソリューション事業ユニット」を廃止し、その機能を「農業ソリューション事業部」(新設)へ移管。
  5. 「欧米インプルメント事業ユニット」を廃止し、その機能を「欧米インプルメント事業部」(新設)へ移管。
  6. 「農機サービス本部」を新設。
  7. 「部品ユニット」を廃止し、その機能を「部品事業部」(新設)へ移管。

-など。

10.日農工が東京都食育フェアに出展

都内の代々木公園ケヤキ並木通りで開かれた東京都主催による「第9回東京都食育フェア」に出展し、お米の精米やトラクタ、田植機へ乗って記念写真を撮るコーナーなどを展開、多くの来場者があり、終日賑わった。会場入り口そばに設けられた日農工のテントでは、お米が籾すりされ、精米されるまでを、卓上型の籾すり機、精米機で実演。精米したての米を袋に詰めてプレゼントした。また、テント脇にはヤンマーの最新乗用田植機YR6Dと、トラクタYT470を展示。ヤンマーの担当者が子供を運転席に乗せると、ハンドルを持って得意そうにしている子供を、親や祖父母が写真に収めていた。

11.技能検定関係功労者に秋田クボタの佐藤氏ら

平成28年度職業能力開発関係表彰式が都内元赤坂の明治記念館で行われた。業界からは、厚生労働大臣表彰の技能検定関係功労者に秋田クボタ・秋田営業所の佐藤清氏が選ばれた。また、中央職業能力開発協会会長表彰では、都道府県技能検定委員で丸山製作所千葉工場の清水章氏、クボタ堺製造所の川口通世氏がそれぞれ表彰された。
 技能検定関係の功労者として表彰された佐藤氏は厚生労働省が展開する「ものづくりマイスター」にも選ばれており、これまで行ってきた「農業機械整備作業全般の実技指導ができる」ことが高い評価を得た。

12.JA全中が規制改革会議意見に反対決議採択

メルパルク東京ホールにてJA自己改革等に関する与党との緊急集会を開き、規制改革推進会議農業ワーキング・グループの「農協改革に関する意見」の一部について反対する決議を採択した。決議の内容は、「全農の購買事業の縮小・委託販売の廃止、自ら信用事業を営むJAを3年で半減すること、農業者の経営に有益な組合員勘定制度の廃止等を含む「農協改革に関する意見」は、自主・自立の協同組合の理念等に反するものであり、認めることはできない。今後の与党のとりまとめにあたって、「農協改革に関する意見」に含まれる上記の内容が反映されることは、認めることはできない。協同組合やJA自己改革等に関する組合員・国民の理解拡大と、与党とりまとめが我々の創造的自己改革を後押しするものとなるよう、組織の力を結集して徹底して取り組む」というもの。集会終了後、記者会見した奥野会長は「協働組合事業に対する無理解」だと非難した。

13.ヤンマーアグリジャパン東日本カンパニーが会津若松に基幹拠点竣工

福島県会津若松市に会津アグリサポートセンター並びに若松支店を新築落成し、その披露式典を開催した。併せて4日間の大誕生祭を開催、新型トラクタYT2、3シリーズ、注目を集める密苗技術と関連資機材などを強力にアピールしつつ、同施設の周知度向上を図った。
 新築された会津アグリサポートセンター・若松支店は、

  1. スムーズな農機稼働をサポートする整備機能
  2. 会津若松地区の農家への機械化提案、小売営業を展開する営業機能(若松支店)
  3. 会津エリアの9支店・1センターをサポートする統括事務所機能(会津事務所)

-を有する基幹拠点。

6×2=12スパン、879平方mの整備工場は、両サイドシャッタードアで小売、卸、農協系統各部門の整備機を受け入れる。また、事務所2階の会議室は各種提案活動あるいは情報発信に活用できる。

14.スガノ農機が全国6地区12営業所体制に組織変更と拠点再構築

「顧客に対する迅速な対応と的確なサポート」と、来年の100周年に向けて「営業基盤の強化」を目的に、組織変更と営業拠点の強化を行った。全国を、北海道地区、東北地区、関東地区、東海北陸信越地区、関西中四国地区、九州地区の六エリアに分けて組織変更し、12営業所(オフィス)体制になった。
 北海道地区は、道北営業所(上富良野ヘッドオフィス)、道央営業所(千歳オフィス)、美幌営業所と芽室営業所を統合して新設された道東営業所(本別オフィス)。東北地区は、6県1営業拠点から3営業拠点に変更し、従来の盛岡営業所を廃止し、西東北営業所(秋田ヘッドオフィス)、北東北営業所(八戸オフィス)、南東北営業所(仙台オフィス)。関東地区は、長野県、新潟県を東海北陸信越地区に新設する北陸営業所(上越オフィス)に移管し、関東営業所(茨城ヘッドオフィス)。東海北陸信越地区は、長野県、新潟県を含めた11県で、従来の一宮営業所を廃止し、東海・中部・近畿営業所(岐阜ヘッドオフィス)、北陸営業所(上越オフィス)。関西中四国地区は、関西・中四国営業所(岡山ヘッドオフィス)。九州地区は、8県を2営業拠点で対応、福岡営業所を移転し、北九州営業所(福岡ヘッドオフィス)、南九州営業所(宮崎オフィス)。