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農業機械関連ニュース

平成28年4月11日発行

<業界短信-新製品4月>

1.大竹製作所が玉ねぎ調製機を刷新

従来機をリニューアルした玉ねぎ調製機「玉ねぎキリちゃんネオ TK-2」で、葉を持って投入するだけで、根と葉をカットする。旧型式「TK-1」と比較して、水平方向の保持ローラーを根切りカッターの直前に追加しているために、根切りの精度を向上している。
 主な特徴は、

  1. 耐久性に優れたディスクカッターを採用。
  2. 根伸ばしローラと保持ローラで根切りをしっかりサポート。
  3. 優れたメンテナンス性(カバーの脱着は工具不要・根伸ばしの羽とロールはセパレートで交換・ネジ止めの根伸ばし羽などの高い交換性)。
  4. 様々な調節機構(乗せ台の高さ・搬送ベルトの高さ・葉長さの調節・葉の挟み込み力の調節)。

-など。

2.タイショーがスチームとフォークリフト発芽器を新発売

スチーム発芽器の新シリーズ“ICXシリーズ”8型式(最大積み重ね苗箱数128~1056箱用)とフォークリフト発芽器の新シリーズ“FCXシリーズ”3型式(同500~1000箱用)で、いずれの型式も水槽形状の変更により、蒸気加温を60%から80%へアップ。また、水槽の容量を30Lから34Lへ拡大、ステンレス製のため、錆に強い。さらに、新型ワイドヒーターを採用、最適な蒸気加温により、器内の温度ムラを少なくし、苗に優しい環境で発芽させる。加えて、全型式に温度を自動管理する新型コントローラを装備、簡単操作で温度を自動管理。設定温度と器内温度をデジタル表示する。
 ICXシリーズはボルトレスのため、各部品を差し込むだけで工具なしで簡単に組み立てられる。また、アーチや台枠、レールは部品同士を転結できるため、移動や収納が楽。
 FCXシリーズは、大規模農家、育苗センターなど大量に苗を仕立てるプロ向けとして、フォークリフトで簡便に出し入れできる構造となっている。

3.サタケが6月から乾燥機の遠隔監視サービス

同社の遠赤乾燥機「ソラーナネックス SMART」シリーズのユーザーを対象としたサービスで、運転状況などをインターネットを介してスマートフォンやタブレット、PCなどから遠隔監視できるようにするもの。同社ではサービスを利用するための「サタケフレンドリークラブ」会員登録受付を3月1日より開始している。
 乾燥運転中の穀物水分、熱風温度、残時間などが常時閲覧できるほか、乾燥終了時と万一のトラブル発生時には、その内容と対処方法を確認することもできる。また、乾燥終了した作業はすべて履歴として記録され、作業改善等に活用することも可能となっている。
 利用料金は年会費が初年度3万円(2年目以降2万円)と通信費9600円(利用期間が2カ月の場合、他に3~6カ月まで有り)を設定している。

4.クボタが畦畔草刈機、クリーン精米屋、野菜移植機などを発売。

畦畔草刈機「カルステージGCシリーズ」、クリーン精米屋「エコライナー(高速仕様)」、コンパクト乗用半自動野菜移植機「ベジライダー(大苗・広幅仕様)」で、平成28年の関連商品新製品。
 畦畔草刈機は、業界最高速度を実現。草のボリュームの少ない場所での作業や圃場間の移動において、従来機の約1.3倍の速度での高速走行が可能となり、より高能率な作業ができる。
 また、側面刈高さ調整機構をゲージ輪方式へ変更し、メンテナンス性が向上。刈刃の交換の際、接地板を外す手間がなく簡単に交換できる。上下2段刃を採用し、草を細かく切断出来るので草はけが良く馬力ロスが少ない。
 クリーン精米屋は、トップランナー制度対応高効率モーターを搭載。ネットコンベアを小型軽量化し、メンテナンス性を向上。また、石抜き機ほこり受けトレーの容量を14%アップし清掃頻度を低減している。
 半自動野菜移植機は、大苗(72穴セルトレイ苗)の移植が可能で、条間調整範囲を66cmまで拡大。感知ローラーの配置を前方中央から左右の植付け部前方に変更し、これまでの1うね2条植えに加えて、1うねに1条ずつの2うね同時移植が可能になった。

5.ヤンマーがスペシャルバージョンのトラクターをタイで限定販売

マンチェスターユナイテッドとコラボレーションしたもので、限定モデルのトラクター。ヤンマーのタイ現地法人であるYANMAR S.P.が生産を行い、タイ全土で販売する。
 タイは、アジアでも有数の農業大国であり、ヤンマーにとっても重要なマーケットであることから、同社では現地農業の機械化と効率化へ貢献すべく、燃費効率と耐久性能に優れた農業機械やディーゼルエンジンなどを現地で提供してきた。
 このたびのマンチェスターユナイテッドとのコラボレーションによるスペシャルバージョントラクターの限定発売は、これまでのブランディング活動をさらに前進させたもので、タイの農業従事者の方に、単に農業機械の提供にとどまらず、農業をよりスタイリッシュに、そして誇りを持ちながら日々の農作業を行える環境づくりに貢献することを目指したものとしている。

6.クボタが中型トラクター2機種と、一発耕起播種機(トリプルエコロジー)を発表

排ガス3次規制対応エンジンを搭載した「ニューグランフォース(30馬力)」と「スラッガー(28、35馬力)」で、いずれも排ガス規制に伴う価格アップを抑制するため型式を集約、コスト低減を図って求めやすい価格を実現している。
 ニューグランフォースの主な特徴は、

  1. ディーゼル特殊自動車の3次排ガス規制に適合する新型ディーゼルエンジンD1803を搭載。
  2. ヘッドランプとフロントグリルが一体型のワンピースボンネットに、軽い力でフルオープンできるダンパーを追加。エンジン周りの日常点検を容易に行える。
  3. ユニバーサルデザインのメーターパネルに液晶ディスプレイを追加。燃料が少なくなると点灯する「給油お知らせランプ」を追加。
  4. 無線LANユニットをオプション採用し、情報端末を介して圃場ごとの機械の稼働情報や作業記録をKSASと通信できる。
  5. 片ブレーキあんしん機構を採用。低速車マークの反射板を採用。駐車ブレーキ引きずり警告機能を追加。

-など。


 スラッガーの主な特徴は、

  1. ディーゼル特殊自動車の3次排ガス規制に適合する新型ディーゼルエンジンD1803を搭載。
  2. 変速ショックのないスムーズな乗り心地を実現したデュアルドライブトランスミッション。
  3. パスワード認証しないとエンジンが始動せず、盗難被害への防止を強化できるエンジン始動セキュリティー機能。
  4. 「無線LANユニット」オプション採用。

-など。


 また、耕起・砕土・播種の3つの作業が同時にできる畑作用のKITインプルメント「一発耕起播種機(トリプルエコロジー)」は、クボタとインプルメントメーカーが共同開発することにより、クボタトラクターにより一層ベストマッチした、独自の作業提案が行えるインプルメントで、今回は松山、アグリテクノ矢崎との共同開発品。
 主な特徴は、

  1. 耕起・砕土・播種作業が一度で可能=ソイラ2本を砕土・埋め込み性に優れた6枚爪サーフロータリの前に装着。一度に耕起・砕土・播種作業が可能なので、播種作業効率がアップし、使用燃料も削減できる。耕深8cm設定で、一般的な播種作業速度である2~3km/時よりも速い作業速度4km/時が可能。
  2. 酸素供給と排水補助=ソイラ深さは20cm。ソイラ先端のチゼルが土を持上げて土中に空間をつくるので、作物初期生育時の排水補助と根の伸長効果が期待できる。
  3. Aタイプ施肥機部分はKSAS車速連動仕様。

-など。

7.ヤンマーがトラクターYT2、YT3シリーズ発表

プレミアムデザインの新型トラクター「YT2シリーズ」(22、25、28、32馬力)と「YT3シリーズ」(30、33、38、45、52、57馬力)。
 YT3シリーズは、特に高付加価値畑作物農家から要望の多い仕上がり精度について大幅に改善した「新型ロータリー」を採用。ロータリーの爪配列や爪形状およびカバー形状を見直すことで反転性能と鋤き込み性能を向上させた。
 その他、主な特徴は、

  1. 高いデザイン性とプロのための快適な乗り心地を両立=従来機と比べてキャビン容積を10%アップ。更にエアコンユニットを後部へ移動することで、天井の高さを100mm拡大。ボンネット前方へ傾斜をつけたスラントノーズデザインを採用し、流麗なデザインとともに作業時の前方視界性が向上した。
  2. ICTの活用による作業性の向上=エンジン負荷や車速を自動で制御する「e-CONTROL」機能や、車速とエンジン回転速度をワンタッチで切り換える「A/Bモード」などの機能を詳しく設定することができるカラーモニターを搭載。高馬力タイプの「YT352/YT357」では、スマートアシストリモートに対応。

-など。


 YT2シリーズは、中山間地の小規模経営農家や都市近郊の兼業農家でも快適に作業できる使いやすさを追求した。
 主な特徴は、

  1. 誰でも使いやすい操作性=10段変速や前後進切り替えもノークラッチで行える「J-change Plus」を搭載し、従来モデルに慣れた人や初心者など、誰でも簡単に操作することが可能。
  2. 快適な乗り心地=クラッチハウジングに新形状を採用し、HSTをクラッチ側に移動させることで段差のない乗り降りしやすいフラットフロアを実現。
  3. 新型ロータリーによる耕うん作業の仕上がり精度向上=ロータリーの爪配列や爪形状およびカバー形状を見直すことで、反転性能と鋤き込み性能をアップ。従来モデルより大径化した490mmの爪回転径により深起こしができ、中間山地・棚田での水持ちが向上。さらに約20mm深耕することができる。

-など。

8.川辺農研産業がネギ掘取機の新製品

トラクター用(20~40馬力級)ネギ掘取機の新型「N-250」(浮かし掘り方式のAF型と倒し掘り方式のAL型の2型式)と、ハンドル操作により、掘取部のスライドが可能な「N-300」(同2型式)。
 同機は、ネギ収穫の専用機として独自の掘上部構造により、ネギをやさしく浮き上がらせて収穫する。ネギ刃とリフティングロッドのみが振動するため、トラクターには振動がほとんど伝わらず、オペレータは快適な作業が行える。また、ハンドル操作により掘取部のスライドが可能(N-300)で、ネギの畝にピッタリ合わせることができる。
 ネギを立姿勢のまま浮き上がらせるAFタイプ(浮かせ掘り型)と、倒して並べるALタイプ(倒し掘り型)が用意されている。AL型は、ネギをより優しく倒すため、今回、ガイドアームの形状を変更した。

<業界短信4月>

1.ホンダが新型耕うん機の体験取材会を開催

埼玉県宮代町の観光農園・新しい村で、2月上旬に発売した小型車軸ローター式耕うん機「こまめF220」「プチなFG201」、フロントロータリ式「サ・ラ・ダFF500」の3機種を中心に、体験取材会を開いた。
 挨拶した五十嵐事業本部長は、今回モデルチェンジした新製品は「これまで長年支持していただいたお客様の要望、指摘の声を聴き、さらなる使い心地、使いやすさを追求した」とし、とくに女性層の開発による市場の拡大を喚起するために、デザイン、マーケッティング担当には女性社員を起用したことを明らかにし、「女性の視点」を強調した。
 試乗した参加者は新製品の実機を手に始動性、耕うん能力、枕地での旋回性、使いやすさ、取り回しの良さなどを確認。「慣れると使いやすい」「思ったより手への振動が少ない」「エンジン音がなめらか」などの声が上がった。

2.岡山県のJA勝英が最新鋭の黒大豆枝豆選別出荷設備にサタケ製品を導入

JA勝英の管轄する岡山・勝英地方では、以前より地域の気候に適した黒大豆の生産が盛んで平成19年からは「作州黒枝豆」として首都圏や京阪神の市場に枝豆の出荷が行われている。JAでは、枝豆の選別・包装作業を自動化することで生産者の負担を軽減し、作付面積を増やす取り組みに専念できれば出荷量も増えると想定しサタケの最新鋭機器の導入に踏み切った。
 導入したサタケのベルト式光選別機「BELTUZA」(ベルトゥーザ)は、原料の粗選別~高精度選別まで迅速・高能率にこなせる。形状選別によって“一粒だけ”や“ちぎれた”原料の選別、色選別によって“黒点”や“変色粒”の選別を同時に処理することで高精度な選別が可能だ。

3.クボタが玄米ペースト事業を全国展開

中九州クボタが展開する「玄米ペーストパン」の更なるスケールアップを目指して、玄米ペーストの量産と玄米ペースト麺の開発製造を行う「玄氣堂・菊陽工場」が竣工、落成式並びに見学会が行われた。
 玄米ペーストは、栄養成分が豊富であり、独自の製法により加工工程が少なく、低コストで仕上げられる。パンにすると食感・食味が良く、食べやすい。また、玄米ペーストを高圧処理することで玄米麺も作れ、アレルギーの人に適したグルテンフリー麺の製造も行える。
 落成式に先立ち、北尾裕一取締役専務執行役員、石橋善光執行役員が記者会見を行い、玄米ペースト事業について、「クボタでは昨年、クボタファーム構想を立ち上げた。ICTやロボットなど先端技術、新たな栽培法、輸出米などの栽培を農家の方々と一緒に実証することで、製品だけでなく農業全体を対象としたトータルソリューションを目指していく。中九州クボタの食品加工もその一環としてグループで取り組んでいきたい」と構想を語った。

4.キャニコムが東京に新オフィス開設

東京本社機能を持つ「グローカル・ヘッドワーク・オフィス」で住所は港区芝大門1の1の32御成門エクセレントビル6階。
 同社では、このオフィスを創立100周年に向け「演歌の森 うきは」「デザインの森 博多」と併せ、「キャニコムの3重要拠点」(包行社長)と位置付け、「世界から人材を募り、全世界のお客様に更なる驚きと未体験の価値を発信する」としている。

5.IHIスターがベーラーをウラジオストクで展示

今年1月から3月末日までの期間、ロシア極東のウラジオストク市にあるウラジオストク国際空港旧ターミナルビル(スモウトリ社ショールーム)において、北海道の事業を受けて北海道産の農作業機械の展示が行われており、3社のうちの1社として、「小型ロールベーラ」を展示した。
 2月29日には北海道庁訪問団がショールームを訪れて、同社海外営業部営業副本部長の小原信孝氏と小久保達之氏が製品PRを行ったところ、出展している「小型ロールベーラ」や同社の概要に関して、地元ウラジオストクのマスコミを含めて、参加者は熱心に耳を傾けていた。

6.共栄社が初の海外代理店会議を米国で開催

米国カリフォルニア州テメキュラにあるペチャンガリゾートにおいて、海外(16カ国)のディストリビューターと有力ディーラー60名余りを招き「第1回・バロネス・インターナショナル・ディストリビューター・カンファレンス2016」を開催した。
 席上、林社長は「当社の考え方、将来ビジョンを世界中のディストリビューター、ディーラーと共有し“ワンワールド・ワンチーム”を合言葉に、今回初のカンファレンスを開催した」と会議趣旨を説明した後、同社中長期経営計画を具体的に発表した。併せて、サラウンドトリムモア「LM3800」、乗用5連リールモア「LM3210」など新製品のデモンストレーションを行った。
 会議の後、親睦会では長年にわたり同社に貢献したパートナーシップ賞として櫛毛商会、韓国産業洋行が表彰された。また、プレミアムダイヤモンド賞として日本クリントン・櫛毛商会・Kyoeisha.UKが表彰された。

7.エム・エス・ケー農業機械の西日本支社が展示会

熊本県菊池郡大津町の西日本支社で開かれた「2016MF最先端農業機械フェア」には、人気の高いトラクター「MF7600シリーズ」、「MF6600シリーズ」、「MF5600シリーズ」を中心に展示。「GPSオートガイドシステム」の実演なども行われた。
 「MF7600シリーズ」は、数々の賞を受賞した新しいフラッグシップモデル。革新的なデザインによりボンネットの上下部分もコンパクトになっている。
 コンパクトサイズながら130~160の最大馬力を発揮する「MF6600シリーズ」は、第2世代SCRシステムを搭載し、4.9Lエンジンによるパーフェクトなパワー、低重量、コンパクトサイズのトラクターが性能に一切の妥協を与えず燃料消費量を削減する。
 そのほか、「クーン フロントディスクモアコンディショナー」、「フェラボリ 中型ロールベーラー」などの作業機も展示され、注目を集めていた。

8.オーレックがブランドをリニューアル

中長期経営計画とあわせ、新たなブランド戦略を発表した。  今村社長は、「今回のブランドロゴは私たちの原点である草をモチーフにしたロゴで、大地から力強く生えていく草には、農業・緑化・環境作りを通じ、人々の安全・安心を願う思いが込められている。また、ブランドコンセプト『草と共に生きる』は草を刈り、土を耕し、自然の力を引き出し、安全・安心な食づくりと緑豊かな社会づくりへ、私たちは人々の幸せを願い、農業・緑化・環境に貢献していくという意味が込めた」と刷新されたブランドロゴ・ブランドコンセプトに込められた想いを述べた。

9.井関農機が食のフェスティバルで先端ICT農業をアピール

東京・渋谷の代々木公園で行われた「ふるさとの食にっぽんの食全国フェスティバル2016」に、同社の大型トラクター「TJW120」、小型トラクター「しろプチ」、収量コンバイン「HJ6123」、乗用田植機などを出品、「食べる側」の人たちに日本の農業、そしてその農業を支える農業機械の役割をアピールした。
 今回は、家族連れに好評の大型トラクターとの記念写真付きカレンダープレゼントに加えて、体験ワークショップとして子ども向けに「お米を精米しよう!」のコーナーも新設した。また、収量コンバインでは、ウエアラブル端末で収穫作業の「秒速2m」の疑似体験を行った。
 同社では「食べる側」へのアピールと同時に、最新鋭の「ヰセキの農業用ICT技術」の映像による紹介、また昨年10月に茨城県つくばみらい市にオープンした「夢ある農業総合研究所」(夢総研)を紹介するコーナーを設け、専業メーカーの存在感を示した。

10.ロボット農機の安全確保へガイドライン案

「スマート農業の実現に向けた研究会」において、無人で自動走行する農業機械(ロボット農機)の実用化を見据え、ロボット農機の安全性を確保することを目的として、リスクアセスメントの実施など安全性確保の基本的な考え方、関係者の役割等を示すガイドラインを検討してきたもので、平成28年度に本ガイドライン(案)の有効性・妥当性を検証した上で、平成29年3月末までにガイドラインとして策定する予定。
 このガイドラインでは、ロボット農機について適用範囲、安全性確保の原則、使用上の条件、リスクアセスメントと保護方策等、安全性確保のための関係者の取り組み、事故発生時の対応-などを定めている。

11.サタケ八重山ヤシ記念館の来館者が2万名に

公益財団法人サタケ技術振興財団(佐竹利子理事長)が、沖縄県石垣市に開設した「サタケ八重山ヤシ記念館」の来館者がこのほど累計2万人を突破した。2万人目の来館者となった地元・沖縄から訪れた2名に無洗米GABAライスなどの記念品が贈られた。
 「サタケ八重山ヤシ記念館」は、石垣島に自生する「リュウキュウヤエヤマヤシ」が新種であることを初めて発見し、学名である「サタケンチャ・リュウキュウエンシス」にその名を残す、椰子植物研究の世界的権威でもあった、サタケの第2代社長の故佐竹利彦氏の志を偲ぶとともに石垣市民はじめ多くの人々にヤシを紹介し地域振興や植物学の発展に貢献することを目的として2005年1月に開館した。

12.ササキコーポレーションの超耕速代かき機で体験会

クボタや地方自治体などが連携して高精度運転支援システムの実証を進めている柏コンソーシアムの協力農業経営体、山崎フロンティア農場(山崎直之代表・千葉県柏市)の圃場で「超耕速代かき機マックスハローエース」の体感・研修会を実施。同場関係者のほか、関東甲信クボタの従業員二十数名が参加、“超耕速”の性能を確認した。
 体感は、ICTを利用した営農支援システム・KSAS(クボタスマートアグリシステム)に対応したクボタトラクター「MR65」に、適応馬力50~75馬力タイプのマックスハローエース「MAX391HA-0L」(作業幅3900mm)を装着して行われ、その作業速度をトラクターキャビンの後方に紙看板で表示し、作業速度が毎時5kmと表示されると、参観者からは驚きの声が上がった。

13.井関農機がモデル植物工場で開業式

井関松山製造所の構内に建設した「モデル植物工場」でトマト栽培が本格稼働したことを受け、関係者を招き開業式を行った。  同施設は、植物工場の研究・実証を行う太陽光利用型のモデル工場で、植物工場におけるICT利用の栽培管理や環境管理を行い、先端技術の開発・取得に加え、研修の実施により人材育成を図るとともに、愛媛大学植物工場研究センターとの共同研究・開発により誕生した「植物生育診断装置」や複合環境制御装置等の先端技術を活用した栽培管理、環境管理型モデル植物工場として研究・実証を行っていく。
 ハウスは、オランダのダッチライト型ハウスを採用。建築面積は500平方m、ハウスの面積は350平方m(幅12.8m×奥行27m)、作業室(養液タンク、殺菌装置、液肥混入機、ボイラー、パソコン室など)は150平方m、軒高さは5m、パイプレール(植物生育診断装置や防除ロボット、バッテリ台車が走行するレールと同時に、冬季は温水パイプ兼用となる)が8組敷設されている。全面ガラス被覆で細霧冷房システムを備えている。
 トマト(品種は桃太郎ファイト)は昨年12月14日苗入れ、株数は500~550本、2月から収穫が始まり、通常の露地栽培の2~3倍となる1平方m当たり30kgを目指す。