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農業機械関連ニュース

平成27年7月10日発行

<業界短信-新製品7月>

  1. 筑水キャニコムが小型特殊自動車・前引き四輪駆動「下町小町シオン」発売
  2. サタケがマジックライス「わかめご飯」を新発売
  3. タカキタが飼料用米粉砕機「ミリングマシーン」を発売
  4. 静岡製機が農産物低温貯蔵庫「菜庫」の新シリーズ
  5. IHIスターがハイダンプワゴンを発売
  6. 有光工業が静電ノズル7型式を発売
  7. 井関農機が90周年第3弾となる27年下期新商品を発表
  8. 丸山製作所が新型ミストファンを発売
  9. 松山がニプログランドロータリー新発売
  10. クボタが平成27年夏の新製品8機種40型式を発表

<業界短信7月>

  1. ヤンマーのアグリ事業本部長に鈴木氏
  2. 三菱農機と三菱重工業、インド・マヒンドラ&マヒンドラ社が提携
  3. クボタが米国に多目的四輪車の専用工場新設
  4. 田中産業が農薬危害・熱中症対策でゴア、クールベストを提案
  5. 新農機株式会社が総会
  6. 全国農協カントリーエレベーター協議会が総代会と表彰式
  7. 三菱農機販売が北海道でロボット技術活用推進事業
  8. サタケが第3期の次世代育成支援対策行動計画を策定
  9. 山本製作所がさくらんぼマラソンの運営ボランティア
  10. ヤンマーが倉敷に新研究拠点設立へ
  11. ヤンマーが第26回学生懸賞論文・作文を募集
  12. 大竹製作所が飼料用米脱皮破砕機を養鶏養豚展に出展
  13. サタケが乾燥機誕生50周年キャンペーン
  14. サタケが豪州の穀物サイロメーカーを買収
  15. 井関農機が土壌センサー搭載型可変施肥田植機の実証進める
  16. 諸岡が自走式木材破砕機「MCシリーズ」をNEW環境展に出展
  17. JA全農と農林中央金庫が農機リース助成で募集

<業界短信-新製品7月>

1.筑水キャニコムが小型特殊自動車・前引き四輪駆動「下町小町シオン」発売

日農工車両部会での、前引き四輪タイプは全て小型特殊の認可をとり、前引き三輪タイプは平成28年1月までに四輪タイプに移行するとの合意事項に対応し、小型特殊自動車「ライガー」のノウハウをもとに新設計された。車両の取り廻しが良く、操作が簡単で、安全に配慮している。
 主な特徴は、

  1. 横転時運転者保護機構・TOPS(安全バー)を標準装備し、転倒した場合に車両の転がりをくい止め、運転者を保護する。果樹園棚下など高さ制限がある場所では、簡単にフロントに倒すことでき、バンパーとしても使用可能。
  2. 低速車マーク、緊急停止スイッチ、前後方向指示器、巻取り式シートベルト、左右バックミラー、変速牽制機構などを標準装備し、安全性を追求。
  3. レバー1本で燃料タンクが地上まで降下し、補給タンクを燃料タンクまで持ち上げて給油する必要がなく、高齢者や女性も楽々給油が可能。

―など。

2.サタケがマジックライス「わかめご飯」を新発売

「マジックライス」は、お湯または水を入れるだけで簡単に調理できるため、非常食や海外旅行の携行食として利用されている。商品形態として、1人分をパッケージした個食タイプと、50人分を一度に調理できる炊き出しタイプがあり、今回どちらのタイプにも新アイテム「わかめご飯」を加えた。
 「わかめご飯」は、アレルギー特定原材料等27品目を使用せず、味付けにも工夫を凝らし、わかめの風味を楽しめるよう開発された。いずれも保存期間は5年。

3.タカキタが飼料用米粉砕機「ミリングマシーン」を発売

複数のハンマーブレードを高速回転させることで生まれる強力な粉砕力で、籾殻まで破砕できる。畜産農家向けの小型タイプ「EX200M」と、営農集団・コントラクター向けの大型タイプ「U500T」の2機種で、トラクターに装着し、PTOの動力により稼働させる。イタリアのペルーゾ社製を日本向けにアレンジした製品。
 特徴は、

  1. 厚さ8mmのハンマーブレードを高速回転させて、遠心力で飼料用米を粉砕。ハンマーブレードは、消耗に応じて、上下、両面が組替え利用でき、ランニングコストの低減が図れる。ハンマーブレードは3方向に配置し高速回転させるので、強力な粉砕力が生まれ、籾米でも籾殻まで粉砕できる。
  2. スクリーンの選択、交換によって破砕粒度の調製ができる。粒度を決めるスクリーンは、直径8、10、12、15mmの4種類を標準装備。粒度を細かく粉砕する必要がある牛への給餌には直径8mm、粗めの調整であれば直径15mmと給餌方法、用途に合わせて破砕粒度を調整できる。

―など。

4.静岡製機が農産物低温貯蔵庫「菜庫」の新シリーズ

玄米専用が「GB6000G」(収納袋108袋)2型式(三相と単相)、「GB3000G」(同54袋)2型式(同)の計4型式、玄米・野菜兼用が「GB6000Y」(同108袋)2型式(三相と単相)と「GB3000Y」(同54袋)2型式(同)の計4型式の合計8型式。
 いずれの型式も玄米専用が9~20度C、玄米・野菜兼用が2~20度Cと庫内の設定温度範囲を拡大(従来機2~16度C)。マイコン制御で、おまかせスイッチの簡単操作となっている。また、庫内の温度は見やすいデジタル表示を採用した。
 左右のドアのどちらからでも開けることができる利便性の高いおまかせドアと、大きく開く全面開放ドアにより、農産物の積み込み、取り出し作業が楽に行える。1つの鍵(回転キー)で、2つのドア施錠が行える安心機能付き。
 主な特徴は、

  1. 米の重さもガッチリ受け止める頑丈な底板厚さ60mmの床パネルを採用。
  2. 断熱性に優れ、庫内温度をしっかり守るドアパネルに50mmのパネルを採用。
  3. 冷風の流れがスムーズな荷摺り柱を装備。
  4. 安全性に優れ、設置に便利な大きなアジャスタを採用。

―など。

5.IHIスターがハイダンプワゴンを発売

型式は「THW7020」。自走ハーベスタの高馬力化・大型化・高機能化とともに、顧客から自走ハーベスタでハイダンプワゴンを牽引する時に、飼料運搬用のダンプカーに積載後、移動しやすくして欲しいという要望があることから、それに対応するために開発した。
 主な特徴は、

  1. 「アクスルロックシステム」を採用することによりダンプ時間を約18%削減(同社比)。従来機のようにアウトリガーを出すのではなく、ダンプカーへの積込時には左側のアクスル部を固定して転倒することを防ぐ。油圧回路には分集流弁を設けたので、ダンプする動作も安定。
  2. 「けん引かん」をセンターから右へとオフセットし、長さも改良。自走ハーベスタでハイダンプワゴンの牽引作業を行う場合、飼料を運ぶダンプカーの移動がしやすくなって作業効率がアップ、ドローバ自体の剛性もアップした。
  3. ヒッチ高さの調整が容易になった。
  4. グリースアップも地上からできる。またグリースのホースは耐圧ホースを採用。

―など。

6.有光工業が静電ノズル7型式を発売

愛称は「フロリア」。スイッチによる簡単切り替えで最適な静電効果を期待できる。電源電圧7500V(ターボモード設定)、同4500V(エコモード設定)と切り替えでき、ターボモード設定はキュウリ・メロン・トマト・ナスなど比較的葉が大きい作物の場合や病虫害の発生が多い場合に、エコモード設定はオオバ・アスパラ・菊・カーネーションなどの比較的作物密度の高い場合やネギ・ニラなど農薬を根元まで行き渡らせる必要のある作物の場合に有効である。生育初期の過密していない時には7500Vで散布すれば、より効果的に使用することができる。
 防水機能のある電池ボックスは、湿度の高いハウス内での作業でも安心な防水機能付きで、散布の霧がかかっても中に浸透しないので、腐食などの心配がない。
 3頭口のAES-03B、4頭口のAES-04B、5頭口のAES-05B、10頭口(右側5頭口+左側5頭口)のAES-10B・AES-10SB・AES-10SBT・AES-10BTがあり、作物・作業に合わせて選択できる。

7.井関農機が90周年第3弾となる27年下期新商品を発表

「100万円」トラクターなど8品目29型式で、併せて昨年11月から農林水産省「農業女子プロジェクト」とコラボレーションで取り組んできた「農業女子トラクタープロジェクト」の成果である「農業女子トラクター」(型式は「Z15―JW」、愛称「しろプチ」)も発表した。
 ヰセキトラクターZ15の主な特徴は、

  1. 「みんながうれしい!」シンプルな仕様にすることで、ロータリ(1.1m)付きで108万円(税込み)。コンパクトでありながら排気量は761cc、出力15.8馬力と力強いエンジンを搭載。
  2. 「みんなが使える!」大きな文字で見やすいメーターパネルに走行系レバーはオレンジ色、PTO系はイエロー、油圧系レバーはグレイと色分け、見分けやすい。作業機の高さを調整しやすいポジションコントロールを装備し、一定の耕うん深さで作業ができる自動耕深調整機能付き。直進性が向上するデフロックペダル、2WD/4WD切替レバーを標準装備。U型にはパワステ、X型にはパワステと自動水平制御機能を装備。
  3. 「みんなが安心!」片ブレーキ防止装置、可倒式安全フレーム、補助ステップと大型ハンドグリップで安心して乗り降り。
  4. 低速車マークを標準装備。

―など。

ヰセキトラクター「しろプチ」Z15は、女性ならではの視点で選んだ装備を搭載しデザインにもこだわった。
 主な特徴は、

  1. 従来のカラーにはない、明るいホワイトカラーを機体に採用し、イメージを一新した。花束をモチーフにしたオーナメントが華やかな印象を与える。
  2. 前後調整機能付きサスペンションシートで小柄な体格でも使いやすい位置に合わせられる。
  3. 乗り降りしやすい補助ステップと補助グリップ。
  4. 日よけのサンバイザ標準装備。
  5. 給油が楽な折りたたみ式燃料供給台標準装備。
  6. カップホルダ装備。

新商品はその他、トラクターが、ジアスNT3(8型式)、ジアスNTA3(9型式)。田植機が、さなえPQZ5(3型式)、さなえNP-D(2型式)、乗用管理機がJK18-2M(1型式)、炊飯機がAR3(4型式)。

8.丸山製作所が新型ミストファンを発売

ミストファンは暑気対策、熱中症対策、静電気除去、ホコリ除去、加湿などに有効。新製品は「MMF―500」。回転ディスクを500mmにサイズアップし、霧をより細かくして効果を上げた。一般工場や作業場、学校や体育館、イベント会場など広く活用できる。小型軽量(25kg)で現場での移動が楽にでき、噴霧量はバルブで可変。ボールタップを内蔵しており、自動給水が可能。そのほかの特徴は、

  1. 遠心分離方式のため安価。
  2. 消費電力はわずか135/155W。
  3. シンプルな構造でメンテナンスが簡単。

―など。

9.松山がニプログランドロータリー新発売

「SKSシリーズ」6型式で、野菜残渣のすき込み、転作田での収穫残渣のすき込み、稲わらや麦桿のすき込み、緑肥のすき込みなど、すき込み力のアップを図ったロータリー。爪の刃長を長く、大きな曲げRの新開発「J500G爪」と均平板の支点位置を上方に上げることで生まれた反転スペース(空間)により、大幅な反転率の向上を実現したことにより、すき込み性能が大幅に向上した。
 主な特徴は、

  1. 新開発のJ500G爪はたたき破砕部を設け砕土性能も上げて、また均平板を長くすることで整地性能も向上。
  2. グランドロータリーへの土の付着を抑えることで省馬力で快適な作業が行える。耕うん部カバーは耕うんの土塊で絶えず土をふるい落とすフロートラバーを採用。均平板上部はアッパーラバーを採用、下部はアンダーステンレスカバーを採用、付着を抑えている。
  3. 機体の軽量化を図り、また可能な限りトラクターに近づけた近接設計。
  4. サイドディスクを標準装備した型式を設定。サイドディスクを装着することで作業深さ18cmの深耕しが可能。
  5. ダブルフレーム構造を採用し機体全体の剛性を上げている。耕うん軸のフランジは10mmの厚板にした。J500Gの爪は幅広の爪とし磨耗を抑え、また爪と爪のオーバーラップは大きくして残耕を防止した。

―など。

10.クボタが平成27年夏の新製品8機種40型式を発表

新製品は、3次排ガス規制に適合する新型ディーゼルエンジンを搭載したトラクター「スラッガー下位馬力帯(38、41、45、48馬力)」と「レクシア下位馬力帯(60、65、70馬力)」。6条・8条植え田植機「ワールド スペシャル機」と「直播同時殺虫・殺菌剤施薬機」。関連商品では、コイン精米機、色彩選別機、玄米低温貯蔵庫、人参収穫機など。また、6月1日よりサービス面での活用を開始した「KSAS機械サービスシステム」と、新事業として今後取り組みを強化する「施設園芸事業」についても発表した。
 クボタトラクター「レクシア(下位馬力帯)」の主な特徴は、

  1. ディーゼル特殊自動車の37~56kW(50.32~76.16馬力)の3次排ガス規制に適合する新型ディーゼルエンジンV3307型を搭載。
  2. KSAS対応の無線LANユニットを標準搭載。
  3. オペレータの安心・安全のための機能を新採用。トラクターの盗難被害に対応するため、エンジン始動の際にパスワード認証が必要な電子メーターを採用。誤操作を防止する「片ブレーキあんしん機構」を採用。
  4. 高効率・省力化を実現し、変速ショックを低減させたトランスミッション。

―など。


 クボタトラクター「スラッガー(下位馬力帯)」の主な特徴は、

  1. ディーゼル特殊自動車の19~37kW(25.84~50.32馬力)クラスの3次排ガス規制に適合する新型ディーゼルエンジンⅤ2403型を搭載。
  2. エンジン始動セキュリティー機能。
  3. 変速ショックのないスムーズな乗り心地を実現したデュアルドライブトランスミッション。
  4. 第二世代SGパワクロ。
  5. KSAS対応の無線LANユニットを標準搭載。

―など。

<業界短信7月>

1.ヤンマーのアグリ事業本部長に鈴木氏

ヤンマーホールディングスとヤンマーは役員異動及び役員委嘱事項の変更を行い、ヤンマーホールディングスの役員異動では、苅田広氏が代表取締役に、小林直樹、佐藤正巳両氏が取締役に就任。鈴木岳人氏は代表取締役を退任した。
 ヤンマーの役員委嘱事項の変更では、鈴木岳人代表取締役副社長・社長補佐・監査担当が、代表取締役副社長・社長補佐・「アグリ事業本部長」に就任。小林直樹常務取締役常務執行役員・アグリ事業本部長・社長室担当は、常務取締役・社長補佐・人事総務法務ユニット長・社長室担当となった。

2.三菱農機と三菱重工業、インド・マヒンドラ&マヒンドラ社が提携

農業機械分野における戦略的協業で合意し、3社で株主間契約書および新株引受契約書に調印した。マヒンドラ&マヒンドラ社による三菱農機への資本参加のほか、三菱農機によるマヒンドラ&マヒンドラ社米国子会社向けOEM供給の拡大や、両社の共同購買などにより、日本の技術も活かしながら、グローバル市場における両社それぞれの事業の拡大・強化を実現する。
 三菱農機の鳥取社長は会見で、「マヒンドラUSA向けの出荷を、26年度から28年度にかけて倍増させる。海外比率を現状の15%から少なくとも30%に早く上げたい」と述べた。

3.クボタが米国に多目的四輪車の専用工場新設

米国の製造会社「クボタマニュファクチュアリングオブアメリカ」(以下、KMA)でユーティリティビークル(多目的四輪車、以下「UV」)生産工場を新たに設立するとともに、既存工場でも現行生産ラインの再構築を行う。これらの生産能力増強により、「小型トラクター・乗用芝刈機・UV」事業の更なる拡大を支えていく。
 同社では今回の投資による生産能力増強と合わせて、現地の製造部門と研究開発部門が一体となった原価低減活動などの取り組みを推進し、より競争力の高い工場づくりを目指す、としている。
 UV専用工場の投資総額は約8000万USドル、既存工場の生産ライン再構築および増設の投資総額は約600万USドル。

4.田中産業が農薬危害・熱中症対策でゴア、クールベストを提案

高機能性防除ウエア「サンステラⅡゴアテックスワークスーツ」は「専用防除衣として最適」と認められた製品で、高温多湿下でも衣服内気候を一定に保ち、快適な作業が行える。同社では、「農家の健康と安全を守ること」を第一に防除作業をはじめとした様々な農作業時にゴアの着用を呼びかけてきたが、本年は、熱中症予防対策としての「サンステラクールベスト」の着用を提案している。
 「サンステラクールベスト」は、同社オリジナル品で、ベストの背中、側面に設けたポケット3カ所に特殊製法の保冷剤を入れゴアの下に着用すれば、理想的な衣服内気候を実現。熱中症を予防して、安全・快適に農作業が行える。

5.新農機株式会社が総会

第23期定時株主総会で役員の選任などを行った。新たな取締役に井関農機の新真司氏、常勤監査役に小西幸藏氏が就任した。
 平成26年度の緊プロ機の普及台数は、高速代かき機約1万1000台、穀物遠赤外線乾燥機約8000台、畦畔草刈機約2000台など合計で約2万1000台となり、累計では32万台を超えた。遠赤乾燥機、大型汎用コンバイン、汎用飼料収穫機、高精度中耕除草機などの導入は進んだものの、売上高は6100万円(前期比51%減)、営業利益700万円(89%減)、純資産8億6100万円(1%減)となった。

6.全国農協カントリーエレベーター協議会が総代会と表彰式

総代会では、26年度事業報告・収支決算、27年度事業計画・収支予算ともに事務局原案通り可決・承認。このうち27年度の事業計画は、カントリーエレベーター(CE)の運営改善、品質事故防止対策、発足後4年目となる上級オペレータ認定制度の定着、会員の運営実態調査などを掲げた。
 総代会に引き続き優良農協カントリーエレベーター表彰式を行い、宮城県のJAいしのまき桃生CEが農林水産大臣賞を受賞、賞状が手渡された。また、生産局長賞をJA秋田おばこ田沢湖CE、全農会長賞を宮城県・JA加美よつば西部CE、JA秋田しんせい由利CE、JA広島北部千代田CEが受賞した。

7.三菱農機販売が北海道でロボット技術活用推進事業

三菱農機販売・北海道支社が事業代表となって進めている農林水産省の「平成26年度農林水産業ロボット技術活用推進事業」で、同社帯広営業所が取り組んできたGPSを利用した新型自動操舵装置(オートパイロット)や有人・無人協調作業が可能なロボットトラクターによる実証検証を行い、今後の農作業の効率化を図るもの。
 実証する内容は整地・播種、夜間作業、遅い速度で行う長いもトレンチャー作業など。特に時速70mのトレンチャー作業では、通常のGPSガイダンスでは時速1.6km以下は難しいとされており、成果が期待されている。

8.サタケが第3期の次世代育成支援対策行動計画を策定

社員が働きやすい環境を作ることにより、すべての社員がその能力を十分に発揮できるようにするためのもので、第3期行動計画は平成32年3月末までの5カ年間が対象。
 各目標の内容は、

  1. 子に対する家族手当の増額=子育て家族の家計を支援するため、第1、2期に引き続き、手当額の増額を実施する。
  2. イクじい・イクばあ休暇の新設=子の出産を支援するため、男性社員の配偶者の出産時の取り扱いに準じて、孫の出生当日含め、暦日連続3日の特別休暇を付与する。
  3. 子育てサロンの開設=子育ての悩みを共有し、解決を図るため、社内LAN上に専用のデータベースを作成する。また、仕事と子育ての両立についての意見交換会を定期的に開催する。
  4. イクメンクラブの開設=イクメンに対して各種情報を提供するとともにイクメン同士の情報交換の場として、社内LAN上に専用のデータベースを作成する。
  5. 男性の育児休暇の取得促進=男性の育児休暇の取得を促進し、かつ長期の休暇を実現するために、新しい制度の検討を行う。
  6. 女性の活躍を推進するための研修の実施=女性従業員を対象とした昇格意欲を向上させるための研修、管理職を対象とした女性の育成に関する研修をそれぞれ行う。

9.山本製作所がさくらんぼマラソンの運営ボランティア

東根市で開催された「果樹大国ひがしねさくらんぼマラソン大会」において、給水所2カ所を設置、地域企業として運営ボランティアを行い、市民ランナーをサポートした。
 ボランティアには、同社社員60名が参加、ゴールに向かってひたむきに走るランナーに大きな声援を送りながら、水やスポンジを提供。また、ランナーとしても12名の社員が参加。中には製作に1カ月をかけて自作した、同社SPACEのキャラクター「コメオ仙人」に扮した社員が力走、沿道の観衆を沸かせた。

10.ヤンマーが倉敷に新研究拠点設立へ

食料生産とエネルギー変換の分野を融合したソリューションビジネスの創出を加速するため、生物系の知識・情報を集積し、研究・開発・実証を推進する拠点として「バイオイノベーションセンター倉敷ラボ」を2016年8月に岡山県倉敷市船穂町に設立する。
 新研究拠点では、ヤンマーグループのみならず、国内外における研究開発機関や、他の企業と積極的に連携を図り研究を行う「オープンイノベーション」による研究開発体制をとり、バイオ関連新技術の研究開発および普及支援拠点としての機能を拡充。作物栽培に最適な環境制御技術、組織培養等のバイオテクノロジーを用いた安定生産技術の開発を行う。

11.ヤンマーが第26回学生懸賞論文・作文を募集

「新しい農をクリエイトする」が主テーマで、

  1. 世界で戦える農業
  2. やりがい・生きがいとしての農業
  3. 資源循環型農業

―の実現へ向けての「新しい農への3つの提案」が副題となっている。これらを広く自由な観点で論じつつ、夢と若さあふれる提言を、と呼び掛けている。
 応募資格は論文の部=大学、大学院、短期大学、農業大学校、農業短期大学、各種専門学校に在籍する30歳以下(平成27年10月20日現在)の学生。作文の部=農業大学校、農業短期大学に在籍する25歳以下(同)の学生。
 応募期間は2015年6月1日~10月20日。論文大賞には賞金100万円、作文金賞には30万円が贈られる。
 応募先は、〒526-0033 滋賀県長浜市平方町856(ヤンマーグローバル研修センター)ヤンマー株式会社「学生懸賞論文・作文募集事務局」。

12.大竹製作所が飼料用米脱皮破砕機を養鶏養豚展に出展

名古屋の「ポートメッセなごや」で開催された国際養鶏養豚総合展2015に、「飼料用米脱皮破砕機 SDH35」、「飼料用米破砕機 SH-2」などを出展、注目を集めた。  「飼料用米脱皮破砕機 SDH35」は、生籾の脱皮ができ、生籾でも、乾燥籾でも、もみ殻の除去と玄米の破砕が同時に行える。変速機能により、破砕程度の調節ができることに加え、車輪、アジャスター付きで据付け、移動も楽にできる。
「飼料用米破砕機 SH-2」は、飼料用籾や飼料用玄米の破砕に最適。破砕処理を施すことで、消化の向上が期待でき、飼料の均一性を確保でき、生籾、乾燥籾、乾燥玄米など、様々な材料に対応している。

13.サタケが乾燥機誕生50周年キャンペーン

今春取り組んだ「乾燥機誕生50周年記念~春のキャンペーン~」のWチャンスプレゼントの抽選を行い当選者100名を決定した。さらに6月1日から「~夏のキャンペーン~」を8月31日まで実施しており、応募締め切り後の9月に抽選を行う予定。
 「~夏のキャンペーン~」は、期間中に乾燥機・ピカ選を購入、納品完了したユーザー全員を対象に、全員プレゼントは

  1. 食味分析コース
  2. マジックライス詰合せ
  3. 50周年オリジナルデザイン帽子

のいずれか1つ。
 Wチャンスプレゼントとして、A~D賞の商品を選択し応募。抽選で各賞20名に進呈される。A賞「松阪牛焼肉用400g」、B賞「浜ゆで毛がに2はい」、C賞「千本松牧場アイスクリーム&レアチーズケーキ」、D賞「純米大吟醸&特別純米酒セット」、E賞「穀物用ビジュアルチェッカー『ピカ検』」。

14.サタケが豪州の穀物サイロメーカーを買収

Denny's Engineering & Welding Pty.Ltd.(R.Denny社長、本社・豪クイーンズランド州アローラ=以下デニーズ社)をサタケの子会社であるサタケオーストラリアが600万豪ドル(1豪ドル=約95円)で買収することについて同意し、タイ国バンコク市内で調印式を行った。
 買収の概要はサタケオーストラリアがデニーズ社の全株式を取得しデニーズ社がサタケオーストラリアの完全子会社となるもの。デニーズ社はこれまで通り事業を継続し、従業員もそのまま雇用される。7月初旬より新体制に移行する。今回の買収により、サタケオーストラリアは世界クラスでのバルク貯蔵施設、米や穀物のハンドリングソリューションを提供するアジアのリーディングサプライヤーを目指す。

15.井関農機が土壌センサー搭載型可変施肥田植機の実証進める

石川県農林総合研究センターと共同研究開発を行っている土壌センサー搭載型可変施肥田植機を使ったロボット技術実証事業が、全国16道府県25カ所で行われており、そのうちの佐賀県嬉野市・農事組合法人アグリ三新での作業の状況が公開された。
 土壌センサー搭載型可変施肥田植機は田植え時に、2種類のセンサが測定することが大きな特徴で、超音波センサは作土深を計測し、深い場所での施肥量を抑制し、電極センサは車輪の内側に設置されており、左右の車輪から電流を流すことでSFV(土壌中に含まれているイオンの総量)の高い場所を検知し、施肥量を抑制する。施肥量はGPSと連動して、作業直後に図表として表示される。タブレット端末で、基本施肥量・比重・減肥率を設定し、リアルタイムで確認することができる。均質で良質な玄米の生産を実現するものとして期待されている。

16.諸岡が自走式木材破砕機「MCシリーズ」をNEW環境展に出展

MCシリーズには、搭載エンジン146馬力「MC―1500」、同197馬力「同―2000」、同482馬力の「同―4000」、同639馬力の「同―6000」の4型式がある。林地残材や製材廃材、また、建設廃材・ダム流木などあらゆるものを資源化し、木質バイオマスの有効利用につながると注目を集めた。
 同機の主な特徴は、

  1. 新開発の切削カッター刃は切れ味が極めて良く、摩耗しても、研磨することで数十回の再利用が可能。
  2. 切削仕様ドラムは、機種に応じて最大9~15枚のカッター刃を装備できる。
  3. 投入口が大きいため破砕対象物をスピーディーに投入でき、また、90度ダンプするため、異物除去、スクリーン交換などのメンテナンスが容易。

―など。

17.JA全農と農林中央金庫が農機リース助成で募集

7月31日まで、農機具等リース応援事業「アグリシードリース」の募集を行う。同事業は、地域の農業を応援するために農機等のリースによる導入に対しその一部を助成するもので、稲作と野菜を用意。ともに組合員は機械の本体価格(税抜き)の40%相当額で上限400万円、その他は同20%で上限200万円を助成する。
 対象は、農業者、集落営農、農業生産法人、JA出資法人などで、行政のリース補助事業対象者や大企業及び大企業が出資する法人は対象外。
 稲作では、

  1. 生産コスト低減に向けた取り組みを行っていること。
  2. 米(転作作物を含む)の作付面積が15ha以上、または5年以内に作付面積を15ha以上に拡大する計画があること。
  3. 米の需給バランス改善に向けた取り組みを行っていること。

―の全てに当てはまることが要件。
 野菜では、

  1. 野菜の作付面積が3ha以上、または5年以内に3ha以上に拡大する計画があること。
  2. 加工・業務用野菜を新規または追加で作付けする計画があること―が要件。

対象機としては、稲作ではトラクター、田植機、コンバイン等、野菜では植替機、収穫機等とし、アタッチメントを含むとしている。