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農業機械関連ニュース

平成27年5月11日発行

<業界短信-新製品5月>

1.本田技研工業が小型耕うん機ラッキーボーイを一部改良し発売

家庭菜園などで好評を得ているリアロータリー式「ラッキーボーイFU400」の操作性向上を図った。ハンドルの中央部に補助グリップを装備することで手の挟み込みを防止し、より安心してクラッチレバー操作が行えるように使い勝手を向上した。また、手押しで移動する際の押し引き荷重を、トランスミッション内のギア配置を変更したことにより低減。エンジン始動なしでも容易に機体の押し引きができ、軽快な移動を可能としている。

2.大竹製作所が玉ねぎ調製機を発売

「玉ねぎキリちゃん TK―1」で、葉を持って投入するだけで、機械が根をそろえ、根と葉をカットする。ベルト高さ、投入台高さ、葉の切断長さが調節できるので、様々な形や大きさの玉ねぎに対応できる。
 主な特徴は、

  1. 様々な大きさ、形状、葉の太さの玉ねぎに対応が可能。
  2. 根・葉の切断刃には、ディスクカッターを採用しているので、高耐久性で長持ちし、研磨などのメンテナンスは必要がない。
  3. 大量の玉ねぎをどんどん投入すると、投入時の玉ねぎの高さはバラバラになりがちであるが、「TK―1」は、切る直前に位置補正をするので、いつもきれいな切断面が可能。
  4. カバーはツマミをゆるめるだけで、取り外しができ、掃除の時も煩わしくなく、消耗品の交換も簡単にできる。

―など。

3.サタケが家庭用精米機「マジックミル“ギャバミル”」を発売

ギャバ生成機能を備えた家庭用精米機「マジックミル“ギャバミル”」は、ギャバ精米コース〈白米〉を選択すると自動的にギャバ生成と精米が行われ、ギャバが豊富な白米を簡単に作ることができる。ギャバは「γ(ガンマ)-アミノ酪酸」といい、人の体内にも存在する天然のアミノ酸の一種で、体内で主に抑制系の神経伝達物質として脳内の血流を活発にし、脳細胞の代謝機能を高める働きがあることがわかっていて、健康を促進する上で様々な期待できる効果が注目されている。
 主な特徴は、

  1. ギャバ生成機能を装備=玄米と水を入れて「ギャバ精米コース〈白米〉」を選択すれば、ギャバ生成から精米までが自動的に行われ、誰でも簡単にギャバ白米が作れる。(ギャバ生成のみのギャバ精米コース〈玄米〉もある)
  2. 胚芽米や分づき米もできる=「通常精米コース」では、玄米からの精米を「白米」「胚芽米」「7分づき米」「5分づき米」「3分づき米」から選択できる。「ギャバ精米コース〈玄米〉」で作ったギャバ玄米を、「通常精米コース」で好みの精米に仕上げることもできる。
  3. 1合から3合まで対応=「ギャバ精米コース」「通常精米コース」いずれも1合から3合までの量に対応。

4.本田技研工業がナイロンコード仕様の4ストローク刈払機発売

同社独自の360度自在傾斜対応型4ストロークエンジンを搭載した刈払機に、ナイロンコードカッター仕様3モデルを追加、新発売した。型式はUMK425H、UMK435、UMR425。
 主な特徴は、

  1. ナイロンコードには、切れ味と回転時の騒音に配慮したひねり形状の「ツイストコード」を採用。
  2. 作業中にナイロンコード回転部の底を地面に軽く押し当てることでコードが伸びる「タップ式構造」を採用し、作業効率を向上。
  3. 標準装備のディフレクター(飛散防護カバー)の裏側に備えたカッターにより、ナイロンコードを伸ばし過ぎても常に最適な長さを保持。
  4. 作業者がスロットルを握り込むことで最適なエンジン回転数を保持できる、ナイロンコードカッター仕様専用のスロットルトリガーを採用。

―など。

5.丸山製作所がレディースプロジェクト考案のカワイイチップソー発売

同社の女性社員で構成する「丸山Lプロジェクト(レディースプロジェクト)」の成果第1弾となる新製品で、「ハートDeカローネ」。カラーは従来のチップソーにはなかった深みのあるピンク系で、軽量化を図る穴の形状がハート型をした“カワイイチップソー”。刃数36P、本体厚さ1.25mm。
 同社のLプロジェクトはこれまで1階のショールームの改善、イベント展示機のデコレーションなどの活動を進めてきており、農林水産省が推し進める農業女子プロジェクト推進会議参画企業として、「女性が求める草刈り作業応援プロジェクト」を展開している。

<業界短信5月>

1.農協の25事業年度農機供給高は2930億円

農林水産省がまとめた「平成25事業年度総合農協統計表」によると、農協の購買事業で、農業機械の当期供給・取扱高は2929億5547万円となり、前事業年度に比べて599億7868万円(25.7%)増加した。1組合当たりでは4億1145万円となった。購買手数料を含む購買利益は308億470万円となり、同40億1165万円(15.0%)増えた。1組合当たりでは4327万円となった。
 当期受入高は2603億8352万円となり、前事業年度に比べて543億5524万円(26.4%)増加した。1組合当たりの受入高は3億6571万円となっている。また、受入高のうち系統利用は1830億4547万円で同408億8582万円(28.8%)増加し、1組合当たりでは2億5709万円となった。

2.ヤンマーがリモートサポートセンター開設

ICT技術を活用し、農機・建機・エネルギーシステム・船舶など同社の主要事業を横断する次世代型サービスの提供を目的に、このほど梅田ゲートタワー20階に「リモートサポートセンター」を開設、業務を開始した。
 ヤンマーエネルギーシステムで運営してきた「遠隔監視センター」の機能を移設・拡張したもので、「24時間365日」の見守り監視体制を実現、異常を検知すれば緊急連絡が行われ、迅速な対応により機械のダウンタイムを最小限に短縮できる。
 監視システムで機械の異常を検知すると、即時に顧客の担当サービス員や専任技術者へメール通知。パーツセンターなどとの連携で、素早く的確な対応を行い、ダウンタイムの軽減に貢献する。
 盗難抑止にも効果的で、顧客が設定したエリア・時間外で機械の使用・稼働を発見すると、電話とメールですぐに契約者に通知。常時、盗難の抑止と早期発見をサポートする。

3.ヤンマーアグリジャパンの社長に増田氏

ヤンマーは4月1日付で役員及び執行役員の委嘱事項の変更、新任執行役員就任、人事異動を行い、執行役員・アグリ事業本部企画部長兼同プロジェクトマネジメント室長にヤンマー農機製造社長の新村誠氏、執行役員・ヤンマーアグリジャパン社長兼アグリ事業本部国内推進部長にアグリ事業本部企画部長の増田長盛氏が就任した。
 また、ヤンマーアグリジャパン取締役農機推進部長兼アグリ事業本部国内推進部農機推進部長にヤンマーアグリジャパン常務執行役員九州カンパニー社長の鈴木哲也氏が就いた。

4.筑水キャニコムの「男働盛清」がネーミング大賞

日刊工業新聞社主催の「第25回読者が選ぶネーミング大賞」ビジネス部門第1位に選ばれた。同社の受賞は第17回に「伝導よしみ」が初受賞して以来、今回で9年連続の受賞になるとともに、第23回「男前刈清」・第24回「三輪駆動静香」に続いて、3年連続1位となった。
 大賞受賞の祝賀パーティーで包行会長は「ネーミングは喜びとともに感動である。いろいろな願いを込め、名前をつけた瞬間は、何事にも変えられない喜びになる。社員が9年連続で素晴らしい新商品を生んでくれたからこそ、9年連続で良いネーミングをつけられた。ものづくりあってのネーミングであり、社員には感謝している。来年はV10を獲得し、ネーミング殿堂入りで、またこの場に来たい」と抱負を述べた。

5.サタケが米のカドミウム分析を迅速・低価格に

米のカドミウム簡易分析「蛍光X線分析法」について「ISO/IEC17025試験所認定」を取得。米のカドミウム簡易分析の受託を開始した。
 従来から行ってきたカドミウムの有無を大まかに判断する一斉分析(スクリーニング分析)する、簡易分析の「蛍光X線分析法」に着目し、スクリーニング分析だけでなくカドミウムの含有量を測定する「定量分析」まで行える手法の確立に取り組み、認定を受けた。
 今回認定を取得したことで同社では「より迅速・低価格で米のカドミウム分析が可能となり、より多くの米生産者・団体から分析サービスをご利用いただけると考えている」としている。

6.サタケが地元CATVで「お米の学校」を放映

地元ケーブルテレビ局の東広島ケーブルメディア(通称=KAMONケーブルテレビ)と共同でお米の食育番組「お米の学校テレビ」を制作、4月6日より1年間の予定で放送する。内容は2005年からサタケが食育の一環として行っているお米の学習・見学会「お米の学校」から抜粋し、「お米は、はじめから白いの?」、「稲に花が咲くって本当?」など、毎回テーマを決めて2分間で解説する。

7.北陸近畿クボタが発足

富山クボタと福井近畿クボタを経営統合、北陸と一部近畿地域の1府4県をカバーする広域販売会社として「株式会社北陸近畿クボタ」を新たに発足させた。地域農家や法人・営農組織へのさらに密着した販売・サービスの一層の充実に向けて体制整備を進めていく。
 2社の統合の狙いは、広域化・規模拡大により販売力の強化と経営効率の向上を図ること。本社は石川県白山市におき、営業地域は富山県、石川県、福井県、滋賀県、京都府の1府4県。

8.ヤンマーミュージアムの来館者が20万人を突破、記念式典も

滋賀県長浜市に建設した企業ミュージアム「ヤンマーミュージアム」が、開館約2年にして累計の来館者数が20万人を突破。同館ではこれを記念して4月18、19の両日、「20万人達成ありがとうイベント」を催した。
 記念セレモニーには、4月8日時点で、年間パスポートでの来館数が45回と最多の長浜市在住の岩谷佳寿葉ちゃん(10歳)とそのご家族が出席、くす玉を割り、大きな節目を祝った。
 エントランスに展示されたドイツ・MAN社の巨大なディーゼルエンジンを背にして今回、くす玉割りを行った岩谷ファミリー。佳寿葉ちゃんは「シミュレーターがだ~い好き」な少女で、イベントがある時はほとんど来館し、結果として45回という記録を打ち立てた。岩谷さんファミリーには小竹一男館長より米粉のバームクーヘンやヤン坊マー坊貯金箱など詰合わせが記念品としてプレゼントされた。

9.生研センターが27年度の新規21課題を発表

記者懇談会で、平成27年度から実施する新規研究課題21課題を発表した。
 新たに研究を開始する課題は、緊プロ事業として、

  1. 高速高精度汎用播種機
  2. 野菜用の高速局所施肥機
  3. 軟弱野菜の高能率調製機
  4. 籾殻燃焼バーナー  ―の開発。
     基礎基盤研究として
  5. 直線作業アシスト装置の適用性拡大
  6. トマト用接ぎ木装置の開発
  7. 大ロット肥料体系の確立に向けた実態調査
  8. 高能率水田用除草装置の実証試験
  9. 高能率水稲等種子消毒装置の高度利用に関する研究
  10. 新規需要米の省エネルギー・低コスト乾燥技術の研究
  11. 果樹花粉採取作業における採花装置の開発
  12. 非結球性葉菜類の刈取り搬送機構の開発
  13. イチゴ収穫ロボットと組み合わせた循環式移動栽培装置の実証
  14. 圧密された飼料の省力的解体技術に関する調査研究
  15. 微生物環境制御型脱臭システムの実証試験
  16. 悪臭の原因となる家畜ふん尿由来の液肥施用の調査研究
  17. 自動化・ロボット化農業機械の評価試験方法に関する調査研究
  18. 農作業用身体装着型アシスト装置・技術に対する評価手法の調査研究
  19. 施設園芸における地中熱・水熱源暖房システムに関する調査研究
  20. 歩行用トラクターの危険挙動に対する安全技術の開発
  21. 乗用農機の安全支援機能の開発

―の17課題。
 また当日は、研究成果発表として、所要動力が小さい新脱穀選別機構と、果樹園での腕上げ作業補助器具の展示・実演が行われた。

10.エム・エス・ケー農業機械の東日本支社新社屋が完成

栃木県那須塩原市佐野に完成、関係者が出席して「落成式」が行われた。
 支社は、正面玄関横にあるトラクタなどの展示スペース、3mの高さの天井が特徴の事務所、部品庫、設計図などを収納する書庫、講習会などもできる会議室、部品庫2階にあるクレーンを装備しタイヤなどを置いておく第2部品庫、倉庫、整備工場スペースなどが設けられている。
 落成式で挨拶した杉野社長は、「当社は、恵庭の本社、5支社、40営業拠点、社員数460人で日々仕事をしている。この東日本支社は、担当エリア、拠点数、人員数、顧客数、売上げ、管理機械台数、すべてにおいて当社最大の支社である。担当する市場は、北は青森県から西は岐阜県まで、非常に広く、まさに重要市場である。この新社屋を拠点に、支社の社員が一丸となってお客様に高性能の機械としっかりしたサービスをお届けして、日本の農業の発展に貢献できると確信している」と話した。

11.IHIスターが創業100周年に向けて「STAR100」マーク制定

昨年90周年を迎え、「STAR創業100周年」に向かって、人と人、お客様、そして社会や大地が、日本全国・全世界で『つながる』ことを目指していく考えの下、「STAR」と「T」、「100」を組み合わせて、「START=スタート」、「TO=100年に至る」と「TOO=それに加えてさらに」をかけた、100周年への明快なデザインのマークとなっている。
 また、世界を覆うようにSTAR100を配置して、「人と人、お客様とSTAR、そして社会や大地が全世界で『ものづくり』の力を結集し、より強固に『つながる』」ことを表現した。
 英文で書かれた「Step to the future」は、100周年への、そして未来への第一段階をのぼっていく、IHIスター全社員の意志を表している。

12.やまびこが8月までスマート商品体感のモニターキャンペーン

「共立」「新ダイワ」両ブランドのスマート製品を対象としたキャンペーンで、同社サイトからモニター希望製品を入力し、クリックするだけでエントリーできる。利用日・作業現場などを相談したうえ、自宅や作業現場にスマート製品が届き、“もっと気軽に”使い勝手が実感できる。その場でスタッフが詳しくレクチャーするため、初めて使うユーザーも安心して体感できる。終了後は、使用した製品についての感想や意見などの簡単なアンケートが実施される。
 話題の30Vバッテリーツールや世界初の電動スピードスプレヤー(地域限定)などを試す絶好の機会として、積極的なモニター応募を呼びかけている。

13.鋤柄農機でJICAの研修員が工場見学

同社本社工場及び近くにある小針工場内において、独立行政法人国際協力機構(JICA)筑波国際センターの委託を受けたNPO法人国際農民参加型技術ネットワークの平成26年度課題別研修「ニッポンのモノづくりのノウハウを活用した官民連携による小農家向け農機具の試作品の開発・普及」コースの研修の一環として、工場見学が行われた。今回は、ブータン、ブルキナファソ、カンボジア、マラウイ、ナイジェリア、パキスタン、スリランカ、東ティモールの行政関係者や大学関係者など研修員10人が参加した。
 工場内の見学に続き、商品説明などがあり、中耕・除草、培土、畝立て、片寄せ作業などに関しての製品紹介と作業の説明を受けた。