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農業機械関連ニュース

平成26年7月10日発行

<業界短信-新製品7月>

  1. クボタがKSAS対応のコンバインと田植機を発表
  2. サタケが連続式の「豆クリーナー」を発売
  3. タカキタが自走マニアスプレッダを新発売
  4. サタケが多用途フルカラー光選別機とピカ選α発売
  5. 金子農機が粗選機「ワラゴミハンター」2機種の受注を開始
  6. 静岡製機が創業100周年記念新製品として食品乾燥機3型式を発表
  7. 太陽が高性能維持爪「桜爪(さくらづめ)」を開発
  8. 井関農機が26年下期新商品16品目33型式を発表
  9. 山本製作所が低温貯蔵庫「アグリストッカ」の新型発表
  10. クボタが26年度の新製品10シリーズ21型式を発表
  11. ばれいしょ植溝内の土壌散布機をやまびことシンジェンタが実用化

<業界短信7月>

  1. 井関農機が中国での事業を統合
  2. クボタとみちのくクボタが岩手県で耕作放棄地再生など支援活動
  3. サタケが「おむすびのGABAそごう広島店」(広島市)をオープン
  4. 生研センターが「攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業」の研究計画発表会
  5. 山本製作所が「地域環境保全功労者表彰」で環境大臣賞
  6. 三菱農機の新社長に鳥取氏、25年度実績は増収に
  7. 田中産業が環境省の「Fun tо Share(ファントゥーシェア)」キャンペーンに参加
  8. 新農機が総会、新社長に小林新一氏
  9. 中九州クボタが玄米ペースト・パンの店「玄氣家」開店
  10. ホンダがスマートハウスの実証実験棟を公開
  11. 井関農機が農業女子プロジェクトを支援し農機セミナー
  12. ヤンマーホールディングスの26年3月期連結業績は増収増益
  13. やまびこ産業機械が2014年新製品発表会
  14. サタケがパックご飯「GABA楽メシ」を新発売
  15. 野菜ビジネス協議会が富山で改良型たまねぎピッカーを現地検討

<業界短信-新製品7月>

1.ボタがKSAS対応のコンバインと田植機を発表

籾の食味(タンパク・水分)・収量測定機能が付いた6条刈コンバイン「ダイナマックス レボシリーズ」と、肥料散布量の電動調整機能が付いた田植機「ラクエル・ラクエルαシリーズ」で、6月2日からサービスを開始したICT(情報通信技術)活用の営農・サービス支援システム「クボタスマートアグリシステム(KSAS)」に対応した新製品。
 「ダイナマックス レボシリーズは、ER6120(6条刈、120馬力)/ER6100 食味収量センサ仕様(6条刈、100馬力)/ER590 食味収量センサ仕様(5条刈、90馬力)。主な特徴は、

  1. 収穫と同時に籾の食味(タンパク・水分)を計測する「食味センサ」を新採用=グレンタンク内の貯留部で、籾に近赤外線光を照射、測定することで、籾の状態で水分率・タンパク含有率を測定する。そのため、水分率ごとに籾を仕分けて乾燥し、調製作業(乾燥工程)のコストダウンを図ることができるほか、タンパク含有率ごとにコメを仕分けて出荷することでブランド向上に貢献できる。
  2. 収穫と同時にモミの収穫量を測定する「収量センサ」を新採用=刈取りながら収穫量を測定でき、タンパク値と合わせて考えることで、圃場ごとに翌年の土づくりや肥料散布計画が設計でき、品質アップや収量アップにつながる。

2.サタケが連続式の「豆クリーナー」を発売

豆類乾燥調製施設向け設備で、豆表面に付着した汚れを除去する。大能力・連続式で、最大毎時処理能力が2tと大量処理が可能。乾燥調製ラインに組み込むことができ、連続して処理できるため専任作業員が不要となり、これまでに比べ大幅な省力化を実現している。
 また、汚れを除去する研磨材にはリサイクル可能なタピオカデンプンを採用しており、リサイクルを前提としていないトウモロコシ由来の研磨材を使用する従来方式に比べ、研磨材のランニングコストを約6分の1と大幅に抑えることができる。汚れの除去は乾式と湿式の2段階で行い、少量の水で効率よく汚れを除去できる。

3.タカキタが自走マニアスプレッダを新発売

機体全高が1300mmと低く、コンパクトなため、棚のある果樹園などでも堆肥散布作業ができる。型式は「SD1020D」。最大積載容量は1.6立方mで、定格出力7.5馬力のガソリンエンジンを搭載している。接地圧を抑えるために、前モデルより50mm幅広のゴム製ワイドクローラを標準装備。軟弱圃場での作業に威力を発揮する。
 散布部は完熟堆肥の広幅散布に適したディスクビータで、堆肥を積載する荷箱の床板は耐蝕性に優れた樹脂ボードを採用し、すべりが良くスムーズな堆肥の繰り出しができる。旋回しやすい丸ハンドルを採用。操作レバーやスイッチ類を運転席周辺に集中し操作性をアップさせている。フロントカバーが大きく開き、エンジン周りのメンテナンスも容易。

4.サタケが多用途フルカラー光選別機とピカ選α発売

多用途フルカラー光選別機「BELTUZA(ベルトゥーザ)」は農産物や食品、工業製品など幅広い原料に対応、主に食品工場向けとして開発した高機能モデル。割れた原料や、原料どうしが固着したものなどを形状で識別して選別できる、新開発の「形状選別機能」を搭載している。回転金網などを用いた選別機に比べ原料へのダメージが少なく、歩留まりの高い製品を製造することができる。
 「ピカ選α(アルファ)」は多用途シュート式で、主に農業生産地向けとして開発され、シンプルで安価なのが特徴。「自動検量線作成システム」搭載により、多品種生産を行う生産者などでは検量線作成にかかる時間削減も実現している。

5.金子農機が粗選機「ワラゴミハンター」2機種の受注を開始

ワラゴミハンター」は、乾燥調製作業前に、籾以外のワラごみ、夾雑物を除去するもので、これにより、

  1. 乾燥仕上がり時間を短縮できる=省エネ、低燃費。
  2. 乾燥ムラをなくす=品質向上。
  3. 乾燥作業の後工程(籾すり)がスムーズになる=作業全体の最適化ができるようになる。

などの効果が期待できる。処理能力は毎時10t。
 主な特徴は、

  1. 張込前のワラゴミが良く取れる。フルイ部でワラを、風選部でゴミやシイナを取り除くので乾燥調製の効率が向上。
  2. 制御盤を標準装備し、運転開始や停止などほかの機器との連動にも対応できる。
  3. ロータリーバルブの搭載により必要に応じて原料の流量調節ができる。ダイヤルを回すだけなので簡単・安心。
  4. 標準装備のスクレーパがフルイの目詰まりを防止。

―など。

6.静岡製機が創業100周年記念新製品として食品乾燥機3型式を発表

100周年を記念した新製品の第一弾として、中・大型の食品乾燥機“ドラッピー”「DSKシリーズ」3型式(DSK―10、同ー20、同―30)5タイプ(単相・三相)を発表した。従来比150%のハイパワーシーズヒーターを搭載。「手軽」で「簡単」「便利」な機能を有し、食品乾燥機のフラッグシップとなる製品。
 乾燥温度・乾燥時間・吸気調節がそれぞれ5段階で自動切替えできるプログラム運転機能を標準装備。面倒な乾燥温度の途中切替えを機械が自動で行う。プログラムは5種類まで登録でき、産物ごとや天候などで設定を変えた登録ができる。
 全室独立制御(DSK―20、同―30)が可能なため、部屋ごとに乾燥物に応じた最適な温度や時間、吸気調節の設定ができ、効率よく高品質な乾燥ができる。加えて、新開発のトレイは2段重ねで使用できるため、低水分の乾燥物や、仕上げ乾燥、発酵、保温などでは2倍の量が処理できる。

7.太陽が高性能維持爪「桜爪(さくらづめ)」を開発

担い手やプロ農家へ向けた新コンセプトの耕うん爪として、摩耗して爪幅が少なくなっても高い反転・すき込み性能を保つ。
 「桜爪」の主な特徴は、

  1. 耕うん爪の先端高さを高くして反転性能を向上させ、同社従来爪に比べ、30%以上の高い反転性能をもつ。
  2. 独自形状により、摩耗による性能低下を最小限に抑える「高性能維持」機能をもつ。反転性能の性能維持率は先端幅が40%摩耗した時点で、同社従来爪の新品比較60%に対して「90%以上」。従来爪は40%摩耗時点で初期性能に比べかなりの性能低下が見られるのに対し、桜爪では同時点でも初期の性能を良好に保持し、高い耕うん性能を維持する。

『高性能維持爪―まだまだ働く爪です』がキャッチフレーズ。

8.井関農機が26年下期新商品16品目33型式を発表

来年の同社創立90周年の佳節を前面に打ち出し、8年ぶりにフルモデルチェンジした田植機「NPシリーズ」4型式、さらにトラクターのフラッグシップモデルT・Japanに「カッコいい」をコンセプトにした国内初とする「ブルーメタリックカラー」の限定版を投入したほか、トラクター、コンバイン、田植機、耕うん機、乗用管理機に「90周年スペシャル機」9型式を設定するなど海外向け含め16品目33型式。植物の生育状況を「見える化」した世界初の植物生育計測装置も発表した。
 トラクターTH255(90周年スペシャル機)の主な特徴は、

  1. 黒基調の操作席、エンジンサイドカバーとフェンダの特別カラーリングオーナメント、白いホイールを採用し、高級あるイメージに一新。
  2. フロアゴムマウントを設置、振動を低減。
  3. 耕うん時の旋回はハンドルを回してフィンガップレバーを下げるだけの超低速付き多段変速ミッション搭載。

田植機PQZ3シリーズ(90周年スペシャル機)は、

  1. 充実装備でお値打ち価格。
  2. さなえ苗レール、さなえZロータ採用。
  3. セルスタートエンジン。
  4. 疎植株間標準装備。

トラクターTJV3シリーズは、

  1. 圧倒的な存在感の中に力強さ、高性能を感じさせるニューフードデザイン。
  2. 日農工規格のAGポート(ISO11783準拠のデータ送信)コネクタ標準装備。
  3. 3点リンクの最大揚力が3.4t。
  4. パーキンス社製4気筒3.4Lエンジン、トルクは現行機比約20%アップ。

9.山本製作所が低温貯蔵庫「アグリストッカ」の新型発表

発表したのは“アグリストッカ”「AGR―SE2シリーズ」4型式(30kg紙袋収納数、8、15、21、28袋)。新型低温貯蔵庫は、壁面を従来機より5mm厚くし断熱性を向上。また、庫内に省エネ性の高いLED照明を搭載。さらに、銀を配合した抗菌効果が高い樹脂製スノコを採用するなど、これまで以上に省エネ性・安全性・清潔性の向上を図った。加えて、業界初のホワイトボード(マグネット式)とペンのセット品を標準装備。このセット品を、先着100名にプレゼントするキャンペーンを実施する。
 外気温に左右されず庫内温度をキープでき、従来機に比べ、消費電力が約10%削減できる省エネ設計。また、庫内に省エネ性の高いLED照明を搭載。夜間も明るく安全に作業が行える。さらに、銀を配合した、抗菌効果が高い樹脂製スノコを採用。菌の発生を抑制し、保管物を清潔に保つ。

10.クボタが26年度の新製品10シリーズ21型式を発表

新製品は、「規模拡大への対応」、「低コストへの対応」、「高齢化が進む農業への対応」という3つの課題に応えたもので、規模拡大対応ではトラクター「スラッガー」、コンバイン「ダイナマックスレボ」、インプルメント「グレイタスローダ」を、低コスト対応ではコンバイン「エアロスターワールド」、トラクター「未来へつなごう!元氣農業キャンペーンスペシャル機」を、高齢化対応では田植機「ラクエルアルファライト」、ミニ耕うん機「菜レント」を発表、「農業経営の選択の幅を広げてもらう新たなパートナー」として提供していく。
 このうち、トラクタースラッガーは54馬力と60馬力のホイール、パワクロ仕様があり、クボタスマートアグリシステム(KSAS)対応の「無線LAN」を標準搭載している。その他、主な特徴は、

  1. ディーゼル特殊自動車の3次排ガス規制に適合する最新ディーゼルエンジン搭載。
  2. デュアルドライブトランスミッション=高い伝達効率とスムーズな無段変速を実現。変速ショックレスの無段変速作業で、疲れを軽減、高精度な作業が行える。クラッチ操作なし、ブレーキを踏むだけで走行停止が可能なデュアルブレーキ。
  3. ニューデザイン=メンテナンス性の向上を図るとともに、9年ぶりにデザインを一新。力強い印象を与えるフロントマスク、またダンパを装備したワンピースボンネットを採用、軽い力でもボンネットの開閉が可能に。
  4. インテキャビン=走行レバー、ポジションレバー、ポンパスイッチを搭載した多機能アームレストを採用。大型トラクター並みの本格サスペンションシートを採用、長時間作業も快適。
  5. 油圧揚力アップ。
  6. エンジン始動セキュリティー機能など=電子メーターを採用。パスワード認証しないとエンジンが始動しないので盗難被害への防止を強化できる。緊プロ事業において共同研究した「片ブレーキあんしん機構」を採用。

11.ばれいしょ植溝内の土壌散布機をやまびことシンジェンタが実用化

ばれいしょの黒あざ病に対して防除効果の高い、シンジェンタジャパンの「アミスター20フロアブル」を一層効果的に活用するために、ばれいしょの植溝内土壌散布専用機「愛称:アミーゴ」を共同で実用化した。植溝内土壌散布は、全く新しいコンセプトの処理方法。ばれいしょ植え付けと同時に専用の散布装置から薬剤を土壌に散布する、ヨーロッパでは一般化されている散布技術。

<業界短信7月>

1.井関農機が中国での事業を統合

海外子会社の井関農機(常州)有限公司と関連会社の東風井関農業機械(湖北)有限公司の事業統合をするために、新会社の設立手続きを進めてきたが、その手続きが5月27日に完了、新たに「東風井関農業機械有限公司」を設立した、と発表した。
 事業統合に伴い、現連結子会社の井関農機(常州)有限公司は、事業統合会社の100%出資による子会社となる。

2.クボタとみちのくクボタが岩手県で耕作放棄地再生など支援活動

岩手県陸前高田市「まるごとりくぜんたかた協議会」の要請を受けて、陸前高田ふれあい市場・佐々木隆志組合長の果樹園再生に当たり、草刈りや灌木の除去作業を行った後、クボタトラクタM110Aとサイドカッターによる機械作業でおよそ20aの斜面を一気に整理した。作業に当たったのは、クボタに今春入社したての研修生57人。堺研修所の松村楠己統括指導員(校長)らに引率され、夏日となる炎天下だったが、きびきびと除草、灌木処理、石礫除去、土ふるいなどの労働奉仕に打ち込んだ。
 釜石市では菜園作業の省力化を図る「菜ビTRS30」を寄贈した。

3.サタケが「おむすびのGABAそごう広島店」(広島市)をオープン

国内3店舗で、広島市中心部にある「そごう広島店」の地下1階食品フロアに開設した。市内中心部のデパ地下という利便・集客性の高いロケーションであることから多くの利用客が見込まれ、「GABAライスのさらなるPRに最適な場所」と同社では考えている。
 新店舗での主な販売商品は、GABAライスを使った手作りおむすび12品目のほか、無洗米GABAライス、GABA麺、GABA米粉などのGABA関連商品10品目、マジックライス、楽メシなどの簡便食品20品目でテイクアウトのみの販売。

4.生研センターが「攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業」の研究計画発表会

同事業は平成25年度補正予算で措置されたもので、産学の英知を結集し、様々な先端技術を基に革新的な技術体系を組み立て、現場での省力化・効率化などを実現する実証研究を行うもの。期間は2年間で、東日本大震災の被災3県を除く全国で実証を行う。生研センターではその公募を行い、その中から64を選定した。ICTの活用など農機関連の実証が多く採用された。
 参画しているのは、クボタ、ヤンマー、井関農機、三菱農機、松山、やまびこ、エム・エス・ケー農業機械、スガノ農機、ヤンマーヘリ&アグリ、IHIスターなど。

5.山本製作所が「地域環境保全功労者表彰」で環境大臣賞

地域環境保全功労者表彰は、昭和51年に「環境週間」行事の一環として創立。昭和47年6月、ストックホルムにおいて開催された国連人間環境会議で6月5日を「世界環境デー」に、その後、国が6月5日から1週間を「環境週間」に設定したことがはじまり。
 同社は環境関連製品の開発・販売、ゼロエミッションを推進。その功績が評価され平成22年・山形県環境保全推進賞、山形県知事賞(山形県環境保全協議会主催)を受賞したことや木質ペレットストーブの集大成として、高気密住宅対応型・FF式“ほのか”を開発・販売。デザイン面でも評価され、山形県内で優れたデザインの製品を顕彰する「山形エクセレントデザイン2011」の「エクセレント賞」を受賞したことなどが評価された。

6.三菱農機の新社長に鳥取氏、25年度実績は増収に

新社長に三菱重工業OBの鳥取勝美氏、また副社長に久野貴敬常務、常務に梅木義孝氏(現リョーノーファクトリー社長)がそれぞれ就任、島﨑社長は顧問に就任する。
 25年度の売上高は411億9000万円で、前年度に比べ58億4700万円(16.5%)の増収となった。損益面は公表していないが、経常損益、営業損益とも黒字を確保した。国内農機事業の売上高は319億7900万円(前年度比121.1%)。内訳は国内農機本体が212億4300万円(同123.5%)、提携・作業機が107億3600万円(同116.5%)。

7.田中産業が環境省の「Fun tо Share(ファントゥーシェア)」キャンペーンに参加

キャンペーンは環境省が地球温暖化対策を強化するためのもので、同社は賛同企業としてロゴマークを使用していく。
 「Fun tо Share」とは、最新の知恵をみんなで楽しくシェアしながら、低炭素社会を作っていこう!という合言葉。企業や団体、地域社会、個人が連携して、豊かな低炭素社会づくりにつながる情報や技術、知恵を共有し、連鎖的に広げていくことで、ライフスタイルの変化を促すことを目指している。

8.新農機が総会、新社長に小林新一氏

新農業機械実用化促進㈱は第22期定時株主総会を開催し、第21期の事業報告を行うとともに、取締役11名と監査役2名の選任を行った。総会後の取締役会で、新取締役会長に山岡靖幸氏(ヤンマー取締役副会長)、代表取締役に小林新一氏を選任した。
 第21期の事業では、緊プロ機3機種を新たに実用化するとともに、現地セミナーの開催、パンフレットの作成配布などで、既存機も含めた普及を図ったとしている。
 同年度における緊プロ機の普及は、高速代かき機が約1万7000台、穀物遠赤外線乾燥機が約1万3000台、畦畔草刈機が約3000台など、合計で約3万5000台。緊プロ機の累計普及台数は30万台を超えた。
 緊プロ機に係る共通設備の賃貸料などの収入は、最近実用化された機種も導入が進んだことなどから昨年度を上回り、当期は、売上高1億2600万円、前期比42%増、営業利益6900万円、同120%増となり、純資産は8億7800万円、前期比2%増となった。

9.中九州クボタが玄米ペースト・パンの店「玄氣家」開店

熊本玄米研究所コメノパンヤ玄氣家(げんきや)は、中九州クボタが中心となって、農林漁業成長産業化支援機構(A―FIVE)と肥後6次産業化ファンドなどの出資、支援を受けて設立、玄米ペースト及びそれから作ったパンの販売を行う。
 同社は、中九州クボタが営農支援として、実際に農業に取り組む中で、適当な作物が見つからず、やはり米だということで、米の消費拡大を模索してたどり着いた。従来、一般的に米粉は白米から加工していたが、これを玄米からペーストを作り、それをパンにすることでコストを削減。玄米の高い栄養価と低コスト化を結び付けた。
 店内で焼いて提供するパンは、食パンや玄米ロール、玄米塩バターパンなど約60種類を用意。カライモとあずきのパンなど、地域の食材を活かしたパンもある。

10.ホンダがスマートハウスの実証実験棟を公開

積水ハウス、東芝と合同で取り組んでいるもので、2020年の未来の暮らしを具現化している。このほど3棟目となる二世帯住宅型実験ハウスが完成。ガス、太陽光発電、電気自動車(EV車)など電動化モビリティを活用した電力、熱等の家庭内エネルギーマネジメント技術の検証を行う実験ハウスで、電動一輪車UNI―CUB、EV車の自動駐車と非接触充電の実演などが行われた。
 完全独立型の二世代住宅で、1階はスーパーバリアフリーを実現し、UNI―CUBに乗ったまま移動できる。2階ベランダではコジェネ、蓄電池、電熱融通などの実証を行う。

11.井関農機が農業女子プロジェクトを支援し農機セミナー

茨城県つくばみらい市の井関農機技術ソリューションセンターで、農林水産省「農業女子プロジェクト」に関し、初の「農業機械の使い方・農作業セミナー」を開催した。これには農水省の呼びかけに応じて全国から14名の女性従業者が参加、管理機・耕うん機を中心に作業実習で使い方、安全作業について学んだ。
 耕うん機と管理機の違い、管理作業の意味、畝立てなどについて説明を受け、そのあと実習圃場で実際に耕うん機、管理機を使って実習に入った。
 実習にはミニ耕うん機の「パンジー27」「マイペットKFR300」「マイペット400」「マイペット653」などが用意され、ダッシング防止、正逆転ロータリ、フロント耕うんなどについて説明を受け、それぞれ機械に挑戦した。

12.ヤンマーホールディングスの26年3月期連結業績は増収増益

売上高は前期(5771億円)に比べ12.8%増の6507億円、経常利益は前期(358億円)に比べ25.1%増の448億円となり、売上高経常利益率は6.9%となった。当期純利益は前期比43.4%増の298億円。農業機械、建設機械、ガスヒートポンプ・発電機により構成される産業用機械事業の売上高は前期比15.7%増の3907億円となり、セグメント利益は前期比50.0%増の220億円となった。また海外売上高は、前期比12.9%増の2490億円で構成比は38.3%となった。
 同社では、中期戦略実現のため、次の5つのテーマに取り組んでいく。

  1. 市場の伸びより高い成長の達成
  2. 全体最適型グループ経営の実践
  3. お客様の期待を超える商品・サービスの持続的な市場投入
  4. グループ全社員が働きがいと誇りを持てる企業づくり
  5. 地域や社会の維持・発展への貢献

13.やまびこ産業機械が2014年新製品発表会

関西会場では、11種類の「軽さ・賢さ・省エネ」を追求した新製品を発表・実演し、発電機、溶接機、投光機の3本柱の売上げ拡大を図る方針とスマート体感キャンペーンについて説明が行われた。
 新製品のうちマルチ発電機は、従来、三相発電機と単相3線発電機の2台必要だったものが1台で対応でき、初期設置費用の抑制と省スペース化に貢献する。NETIS登録製品のなかでも最高レベルの推奨技術に評価されている。
 36Vバッテリーツールのパワーパックは刈払機、ヘッジトリマー、噴霧機に共通で使える。
 発電機兼用溶接機の二人同時溶接タイプDGW400DMC―RCWはアイドルストップ機能を備え、別売リモコン利用で、溶接機本体から離れた現場で溶接電流の調整、エンジンのオン/オフが手元で行える。

14.サタケがパックご飯「GABA楽メシ」を新発売

GABAライスを使用し電子レンジで1分30秒加熱するだけで食べられるパックご飯。同社のオンラインショップやおむすびのGABAそごう広島店(広島市)をはじめ、取扱店舗で販売する。「楽メシ」をリニューアルし「GABA楽メシ」として新発売に踏み切ったもの。新商品は、原料米にGABAライスを使用しており、栄養成分GABAを豊富に含むご飯を手軽に食べることができる。味付けは、「カレーピラフ」、「炊き込みご飯」、「ちらし寿司」の3種類で、いずれも簡単に調理できる。

15.野菜ビジネス協議会が富山で改良型たまねぎピッカーを現地検討

富山県のJAとなみ野のたまねぎ圃場で、現地仕様に改良した井関農機製の乗用型収穫機(ハーベスタ)、現地で最も使われている、歩行型収穫機とピッカーによる作業体系、収穫作業を省力化する実証試験の成果として改良型ピッカーを実演した。
 歩行型収穫機は掘り取り・茎葉の切断・整列を1台でこなすクボタ製の「OH―3」。ピッカーは「KOP―1000」。プラスチック製コンテナでの運搬が重労働となっていたことから、後方に昇降機を取り付け、追随する運搬車に載せた鉄製大型コンテナにたまねぎを直接入れていく。