ホーム >> 農業機械化関連 >> 農業機械化ニュース メニュー >>  平成26年4月10日発行 メルマガ4月号
農業機械関連ニュース

平成26年4月10日発行

<業界短信-新製品4月>

1.川辺農研産業が簡易暗渠用に新型トレンチャー2型式発売

「TTS―430FR―5―P」と「TT―4102FR―2―P」(複動油圧式ブームリフト方式)の2型式で、いずれの型式もトラクター装着タイプ(適応馬力26〜50馬力・微速装置付き)で、掘削幅150mm、深さ最大800mmの溝掘り(暗渠)ができる。  土離れの良いサンドチェーンを装備、中、弱粘質土でもきれいな溝に仕上げる。1時間当たり180〜360mの溝掘りが可能。また、下から土をさらっていくグランバーの採用により、掘り取った土が溝に落ちることなく、均平な底面となる。これにより、その後のコルゲート管などの埋設作業も効率的に行える。

2.タカキタがロータリレーキの新型発売

TR2660で、集草性能を向上するとともに、振動と騒音を低減。集草ロスも大きく削減した。主な特徴は、

  1. フリースイング機構により、トラクターへの追従性を良くし、コーナー旋回時での作業精度を向上。また、機体を持ち上げると自動でセンターポジションに戻り、次の作業位置までスムーズに移動できる。
  2. タインとアームとの接続部は、タインによる草の持ち回りを抑制する独自の構造を採用。
  3. 圃場や作物に応じて、タインの高さを5mmピッチで6段階に調整できる。
  4. タイヤのトレッド幅を630mmとワイドにし、機体バランスを安定化。
  5. 作業中におけるアームへの接触を防止するため、安全ガードを標準装備。
  6. 機体の移動や保管時にはタインパイプを取り外してホルダ部に立てかけることができ、機体全幅を1050mmにまでコンパクトにできる。

―など。

3.タカキタが農業用ラジコンボートを開発・発売

フロアブルタイプの水稲除草剤の散布作業が効率的に行える「タカキタ eボートEB1000T」で、湛水した水田に“eボート”を浮かべ、畦からのラジコン操作で作業を行う。特に水田の中央部でも人が入ることなく、フロアブル剤の散布ができ、散布労力を軽減できる。
 大型ラダー(舵)を採用、畦際などで送信機のスロットルを戻すと、大型のラダーが両側から閉じ減速する。大型ラダーは旋回性に優れ、畦際での旋回操作が楽に行える。
 除草剤の散布口を船体最後尾の水面より上側に配置することで、泥によるノズルのつまりの影響がなく、安定した薬剤の吐出により均一散布が行える。除草剤の散布口のバルブの開閉も送信機から操作が可能。また薬剤散布口に付いているダイヤルをセレクトすることで、散布量を8段階に調整できる。

4.丸山製作所が新型チェンソーを発売

ハイパワー&エコノミーの新型チェンソー「MCV3501」。国内排気ガス2次規制に対応するリサーキュレータ方式の「ecoエンジン」を搭載。燃焼効率がよく高出力・低燃費を達成。アイドリングの安定性、冷却性に優れる高出力縦型レイアウトとし、ソーチェンがかけやすいレインボークラッチを採用。また、簡単にチェーン張りが可能なeジャスト(独自機構で、ハンドガードを手前に引くだけで簡単に強くチェーン張りができる)を搭載している。
 そのほか主な特徴は、

  1. 作動が確実なチェーンブレーキ=インボードクラッチのためチェーンがかけやすい。慣性ブレーキ採用。ハンドガードが両側支持のため作動が確実。
  2. ツインテールパイプで、1つの穴が塞がれてもエンジンが停止しない。
  3. 簡単なオイル調整=オイルポンプの調整はチェンソーを反転することなくサイドから簡単にできる。

―など。

5.松山がサイドディスク培土板発売

転作田での麦・大豆などの収量及び品質を上げるための排水対策用。播種と同時に表面排水溝付けができるアタッチメントで、農研機構中央農業研究センター及び三重県農業研究所の研究成果である「小明渠作溝同時浅耕播種技術」を活用した。発売するのは、NSDB―TBA/NSDB―TBM/NSDB―LXR10のNSDBシリーズ。幅約20cm、深さ約18cmの溝を、1工程でロータリーの両サイドに成形する。ベッドの広さはロータリーの作業幅と同じベッドの広さになる。サイドディスクと樹脂付きの成形板を組み合わせることで崩れにくい溝の成形が可能、としている。  装着可能のロータリーは、NSDB―TBAはニプロシーダー用ロータリーTBAシリーズに、NSDB―TBMはニプロサーフロータリーTBMシリーズに、そしてNSDB―LXR10はニプロロータリーLXR10シリーズにそれぞれ装着が可能。また、同時播種をしてゆく播種機は、ニプロ搭載型シーダーUFシリーズ、ニプロけん引型シーダーMRXCシリーズ、MFRCEシリーズ、MDRCEシリーズに適応する。

<業界短信4月>

1.クボタ東京本社を移転

東京本社のある周辺の再開発が予定されていることに伴い、移転を決定したもの。新事務所は京橋トラストタワー(東京都中央区京橋2-1-3)の16〜21階。5月7日より営業を開始する。新事務所には16階受付フロアーにクボタグループの企業理念、事業概要をマルチディスプレーなどで見ることができる転移スペース・クボタギャラリー東京を設置。フリーアドレス制を導入し、柔軟なワークスタイルを推進するほか、21階にはカフェテリア方式の社員レストランや終業後に利用できる飲食スペースを設置、顧客や社員相互のコミュニケーションを促進する。また、全会議室にTVモニターを設置、ノートパソコンの接続利用によるペーパーレス会議を推進し、環境に配慮したオフィス運営を行う。

2.サタケがトライアスリートの小林歩選手とスポンサー契約

今後、GABAライスの提供などを通してトライアスリートの活動を支援していく。また、同氏がレース中に着用するユニフォームにサタケのロゴを掲出する予定。
 小林歩選手は、広島大学に入学した2008年にトライアスロンに取り組み、これまで「はつかいち縦断みやじま国際パワートライアスロン2011」や「サンポート高松トライアスロン2013」など、一般参加の大会に5度優勝しているほか、2008年から2013年まで中四国学生選手権6連覇中の強豪選手。
 サタケは「お米の力で元気な人を創る」というコンセプトを掲げ、健康で長生きができる社会の実現と米の消費拡大に取り組んでいるが、同氏のいきいきと元気な姿やトライアスロンにかける情熱、姿勢に共感し3月1日にスポンサー契約を締結したもの。

3.クボタがモンベルとフィールドウエアの開発・販売で連携

アウトドア用品の株式会社モンベルとの連携を通して農作業をさらに快適に、楽しくする商品開発と提案を行っていく。高機能と快適性、スタイリッシュなデザインを備えたモンベルのフィールドウエアを今年4月から販売する。
 連携の概要は、クボタは2014年4月から農機販売会社を通じてモンベルのフィールドウエアを販売。また連携を通じて「農業の楽しさ」をアウトドア愛好家層へ提案していく。モンベルは連携を通じて農作業をさらに快適に、楽しくする商品開発と提案を行っていく。
 販売する製品は、

  1. フィールドレインシリーズ(全4種)=ジャケット、アノラック、チャブス、ピブ。高い防水機能と耐摩耗性を備え、雨天時はもちろん日々の野外作業も快適にサポート。クボタロゴ入りウエアも販売。
  2. フィールドエプロンシリーズ(全4種)=ファスナーで外せる前ポケット。外すと巻スカート。伸縮素材を採用。
  3. フィールドキャップ&ハット(全3種)。
  4. パンタナルスーツ(全3種)。 <

4.井関農機がふるさとの食・にっぽんの食全国フェスティバルに出品

トラクター「T8140(BIG‐T)」「NTA31」、田植機「PZ53」(5条植え)、コンバイン「HJ6123」「HVF223」、電動ミニ耕うん機「エレ菜」などを出品した。
 同社が参加するのは今回で5回目。今回は福島県における農地の除染活動、耕作放棄地の再生取り組み、農業への新規参入支援の取り組みなどもパネルでアピールした。イベントのたびに行っている大型農機と記念撮影して、その場でオリジナルカレンダーとしてプレゼントする企画は好評で、順番を待つ行列ができる定番となっている。今回は国産の自脱型コンバイン「HJ6123」との記念撮影。一方、特設圃場を設営し、「エレ菜」での耕うん体験は、大人はもちろん幼児にも好評だった。

5.筑水キャニコムの「三輪駆動静香(さんりんくどうしずか)」がネーミング大賞・ビジネス部門1位に

日刊工業新聞社主催の第24回読者が選ぶネーミング大賞・ビジネス部門第1位に選ばれた。
 表彰式は3月6日、東京のホテルグランドパレスで行われた。包行会長は「社員が8年連続で素晴らしい新商品を生んでくれたからこそ、8年連続で良いネーミングをつけられました。ものづくりあってのネーミングです。来年は男らしさを感じさせるネーミングで、またこの場に来たい」と挨拶した。
 同社広報部は「力強い実用的商品でありながら静寂な軽快感、可愛らしさ、美しさを備えた商品そのものを表した愛称が、読者の方々により一層の信頼感を与えた」としている。

6.有光工業が7月末まで90周年キャンペーン

7月31日までのキャンペーンでは、2つの特典がある。1つ目は、キャンペーン対象商品の購入者に、株式会社エンジニアのプロ用工具“GTパック”をプレゼントする。対象商品は「ラクボスプレー3Ch」のATC―1067KAR3、同857MAR3、自走式動噴「ボニースプレー」ATC―433M、2Chセル付きラジコン動噴同644MPR2。静電ノズル「スタティカルフォグ」AES―03、すずらん式静電ノズル同05SE、ちどり式静電ノズル同04S―1S、カート式静電ノズル同10NT―1。新型動力散布機「スーパーグラサン」SGE―7020、同7035、同7035Sなど。
 2つめの特典は、リチウムバッテリータイプの背負動力噴霧機「トマピーA」SDB―10A90と背負動力噴霧機「花子」SDE―162DL90を特別価格で提供する。

7.ヤンマーミュージアムに研究開発ゾーン加えリニューアルオープン

開館1周年となることから、新たに「研究開発ゾーン」を加えた。新展示ゾーンは、ヤンマーホールディングス取締役の奥山清行氏が手がける、数々の革新的なコンセプト商品の開発ストーリーを通じ“次の200年目を目指した新たなヤンマーの研究開発の姿”を来館者に体感してもらうもの。特徴は、

  1. 奥山氏が手がけてきた、数々のコンセプト製品が誕生するに至った経緯を紹介。併せて、“斬新かつ使い勝手の良い商品デザインが生み出されるプロセスと仕組み”を、奥山氏自身へのインタビュー映像(約10分間のモニター映像)によりリアルに伝える。
  2. 奥山氏自身の貴重な手書きアイデアスケッチや、ヤンマーの開発者達との技術交流の姿を豊富なグラフィックで紹介。ものづくりのプロセスにふれることで“ものづくりの楽しさと感動”を来館者に実感してもらう。
  3. 国内初の最新鋭の建設機械シミュレーターシステムを導入し、実物同様のリアルな操作が体験できる。

このシミュレーターはスウェーデン製、ヤンマー建設機械(VⅰOビオ80型)シミュレータで、2モニター対応、3画面切り替え機能付き。2種類(穴埋め作業・溝掘作業)のリアルなシミュレーション体験ができる。このシステムでは、商品の縮尺模型や実物大粘土模型などを制作することなく、商品の操作性や快適性などが事前に確認可能な“最新の開発手法”が体験できる。

8.キッザニア甲子園にヤンマーの新パビリオン

キッザニアは、普段は大人の世界である仕事や職業を、子供たちがリアルに体験できるテーマパークで、ここに「ファーマーズセンター」がオープンした。
 内部には奥山清行氏がデザインしたキッザニア甲子園限定のコンセプトトラクター及び主要機種のシミュレーターを設置している。
 ここを訪れたこども達は、まず滝沢直己氏デザインのお洒落なアグリウエアを着用、コンセプトトラクターに乗り込んで操作方法を習得。そのあとコクピットに入り、最新農機の作業を再現した操作シミュレーターで“お米作り”を体験する。
 こども達は楽しみながらハンドル操作も学び、アクティビティを終了した子供にはファーマーとして認定するオリジナルのライセンスが発行される。

9.三菱農機が東西の広域販社を「三菱農機販売」に統合

統合は、「農業就業人口の高齢化、またTPP対応や減反政策の転換を受け、農業を取り巻く環境の変化に迅速に効率良く対応するため」とし、これによって「経営資源の効率化及びさらなる事業価値の向上を図り、お客様に対するより一層のサービス向上に努める」としている。代表取締役社長には山本耕三氏が就任する。
 新会社は資本金3億円(三菱農機が全額出資)、今年度売上げ計画は450億円、従業員910人、拠点124カ所、決算期3月31日。本社は旧東日本三菱農機販売(埼玉県久喜市桜田2―133―4)に置く。

10.山本製作所が子育てサポート企業の認定受ける

山形労働局から子育て支援に積極的に取り組んでいる企業として「子育てサポート企業」の認定を受けた。
 同社では、男性社員も育児休暇を取れるよう意識改革を図り、働きやすい職場づくりを目指した働き方の見直し計画を策定。全社員会議や社内報などで「ワーク・ライフ・バランス」について取り上げ、社員の育児休業制度に対する意識を高めた。これにより、男性社員の育児休業取得につながった。
 こうした計画の策定・実績が評価されたもので、同社では「家庭生活が充実している人こそ、仕事にやりがいや誇りを持つと考えています。今後も労働環境の向上に向けた取り組みを実施し、働きがいがあり、安心して勤務できる企業づくりを目指します。また、当社が県の企業を先導できるよう女性社員だけでなく、男性社員、家庭へのサポートを随時行っていきます」としている。