平成24年10月10日発行
<新製品ニュース>
- 小橋工業が耕うん爪「快適ゼットプラスワン」シリーズを発売
- 齋藤農機製作所が穀物搬送機“トラックコンベア”の新シリーズ「KD―Zシリーズ」発売
- ニッカリが屋外用1人乗りバッテリー式モノレール「ムーチェEM―OP1」を開発
- タカキタが創業100周年記念モデル第6弾としてライムソーワの新型投入
<業界ニュース>
<新製品ニュース>
1.小橋工業が耕うん爪「快適ゼットプラスワン」シリーズを発売
快適ゼット爪は、快適爪の反転・すき込み性能とゼット爪の耐久性を合わせもつプロ農家向けの耕うん爪で、これをさらにグレードアップ。低燃費と長寿命を実現してプロ農家のニーズに応えた。
特徴の第1は、すぐれた反転・すき込み性能。独自の爪形状で土を効率よく反転させ、稲ワラなどをしっかり土中にすき込み、深く細かい耕うん作業を実現する。
第2は、耕うんトルクを抑え、低燃費を実現した点。これは、爪の先端部を球面にした爪形状を採用することにより、土の流れをスムーズにしたこと、さらに、爪軸に対して5度傾斜させることで土を切削する幅を小さくしたこと―などにより、耕うんトルクを更に削減することに成功している。
第3として耐摩耗性を一段とアップ。摩耗しにくく長持ちする耕うん爪としている。
http://www.kobashikogyo.com/product/crow/kaiteki_z/index.html
2.齋藤農機製作所が穀物搬送機“トラックコンベア”の新シリーズ「KD―Zシリーズ」発売
新シリーズ「KD―Zシリーズ」は5型式で、籾収納容量は約25〜103袋。営農集団など大規模農家向けで、毎時能力が業界最大となる排出量19t(最大)を実現。極めてスピーディに張込み作業が行える。また、全型式に折りたたみ収納ができるリバースキャスターを採用。さらに、多方面からホッパー内の籾残量が確認できるよう、パネルのメッシュ部分をこれまでの左右パネルに加え、後方パネルにも採用―など、数多くの新機構を取り入れ、よりグレードアップした。
さらに、オプションとして、乾燥機・ピットへ直接排出できるスクリューと、フォークリフトで積み下ろしができるフォークリフトキット(22Z・31Z)を用意、機能性の向上を図った。
http://www.saitonouki.jp/product/pdf/model/kd-z%20img169.pdf(PDF)
3.ニッカリが屋外用1人乗りバッテリー式モノレール「ムーチェEM―OP1」を開発
ニッカリが屋外用1人乗りバッテリー式モノレール「ムーチェEM―OP1」を開発
高台や急坂に建つ家屋、玄関までのスロープが急な家屋、中山間地の別荘やペンションなどを対象にした電動式1人乗りのコンパクトモノレールで、新開発の「新型駆動ローラー」により低騒音・低振動を実現。周囲を気にせず、いつでも手軽に使用できる。操作を極めて簡単にしているのが特徴で、スイッチは上・下・止の3つだけ。いたずら防止のキーロック式の採用により、無断使用を防止できる。停止中に自動的に充電されるため、充電作業が要らない。見やすい充電ランプが充電状態を表示するほか、万一、充電が切れそうになると音声で知らせてくれる。また、使用したあと、充電位置に自動で戻る。反対位置にもボタン一つで簡単に「呼び戻し」「送り出し」ができる。
4.タカキタが創業100周年記念モデル第6弾としてライムソーワの新型投入
シャッタの開口面積を大きくすることで散布量を従来機比約1.9倍とした「LS―08シリーズ」。電動開閉シャッタ仕様(LS―1808D)と手動開閉シャッタ仕様(LS―1808)がある。主な特徴は、
- シャッタの最大開口面積が、従来機比較で約1.4倍に広がり、散布量が約1.9倍と大きくなった。
- 化成肥料の少量散布から低水分の有機質や粒径の大きな肥料まで、シャッタ交換せずに散布可能な肥料のバリエーションが拡大。
- シャッタをシンプルな1枚構造にすることで、シャッタ開度の精度を向上。各種肥料に応じて散布調整が細かく行える。
- アジテータはサビに強いオールステンレス製で、ノブボルトを外すだけで工具なしで抜き取ることができ、ホッパー内の掃除が簡単に行える。
トラクターへの装着には、日農工標準オートヒッチ0S形、0L形、日農工特殊オートヒッチA1形、A2形、B形に対応できる。
<業界ニュース>
1.ホンダが企業にかかわる全ての温室効果ガス排出量を開示
グローバルでの事業活動やお客の製品使用時を含むホンダにかかわる全ての温室効果ガス排出量を「業界では世界で初めて」(同社)開示した。それによると、ホンダの2011年度温室効果ガス総排出量は2億2506万t‐CO2e。なお、CO2eは京都議定書で決められた6つの物質(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六フッ化硫黄)を二酸化炭素に換算した数値。今回開示した温室効果ガス排出量は、世界で最も広く利用されているGHGプロトコル(温室効果ガスプロトコル)に準拠し算定している。
2.エム・エス・ケー農業機械の本社が落成
北海道恵庭市に建設を進めていた本社新社屋が完成、来賓、取引先約150名が出席し、落成式を行った。杉野社長は、「本社を集約し、5支社、42営業所、460名の社員が一丸となって日本全国のお客様により良い製品、より良いサービスを届け、日本農業の活性化に貢献したい」と決意を披露した。
新本社は、恵庭市戸磯193番地8の現道央支社敷地内に建設。鉄骨造2階建て。新築部は主に事務所、部品庫、製品庫、組立工場、研修工場として活用する。
3.クボタが福島県郡山市で仮設住宅居住者向けの市民農園づくりをサポート
グループ販売会社と、東日本大震災復興支援活動の一環として、被災地の仮設住宅入居者が利用する農園、いわゆるコミュニティー農園作りに様々な支援活動を実施しており、その一つである福島県郡山市内の仮設住宅入居者向け農園「おだがいさまファーム」を開園した。農業機械などを用いて休耕田を畑地に転換する土木・農作業や、資機材を保管する倉庫の設置などを支援。ミニ耕うん機6台を贈った。同社とグループ各社は、これまでも宮城県や岩手県で農作業を通じた「ふれあい」「憩い」「楽しみ」の場としての農園作りのお手伝いをしてきている。
4.農業機械学会の名称を「農業食料工学会」へ変更
宇都宮大学・峰キャンパスで開催した2012年次大会(農業環境工学関連学会合同大会)の総会で決定した。
名称変更は、拡大しつつある新たな対象を含めた学術の進歩発展を図ることを会の目的に加え、会員の増強、学会の活性化を図るためとしている。また、対象領域の拡大に伴い、部会制を導入する。部会の素案は、
- 農業機械部会(農業動力、栽培機械、収穫機械、土壌物性)
- 農業情報・メカトロニクス部会
- 施設・流通工学部会(調製加工機械・施設、貯蔵機械・施設、輸送・流通技術)
- 農産物・食品工学部会(食品生産技術、食品物性、品質評価技術、食品衛生)
- 草地・畜産工学部会(草地、飼料生産機械・施設、飼養管理機械・施設)
- エネルギー・バイオマス部会(再生可能エネルギー、廃棄物利用、バイオマス)。
会員からは、さらに環境・グリーン分野の部会の設置を検討するよう、要望があった。
5.サタケがフィリピンの大手食品メーカーから小麦製粉プラントの増設工事を受注
モンデニッシン社から受注したのは、強力粉・薄力粉が兼用して製粉できる日産360tの1ラインで契約金額は邦貨で7億2500万円、来年9月頃の完工予定としている。
モンデニッシン社は、フィリピンの大手食品メーカーでインスタントヌードルやビスケットなどを製造販売している。同社は自社の製粉工場を保有しており、1992年に初めてサタケの製粉システムを導入。その後、製品の売上げ増加に伴い工場の規模拡大のため2度の増設工事を行ってきたが、3度目の増設工事となる今回もサタケと契約を交わしたもの。
6.ヤンマーの横形水冷ディーゼルエンジン「HB形」が未来技術遺産に登録
ヤンマーが1933年(昭和8年)に世界で初めて小形実用化に成功した、横形水冷ディーゼルエンジン「HB形」が、東京にある国立科学博物館の「重要科学技術史資料」、いわゆる「未来技術遺産」に登録された。
ヤンマー横形水冷ディーゼルエンジン「HB形」は、機関出力5〜6馬力の小形ディーゼルエンジン。1930年代当時、ヤンマー創業者である山岡孫吉氏は、当時資源の乏しい日本において、燃料消費量が少なく耐久性に優れたディーゼルエンジンの小形実用化に取り組み、世界で初めて開発に成功した。大形で扱いの難しかったディーゼルエンジンを人力で運べるまで小形化・軽量化し、始動も容易な構造としたことで、農業の籾摺り機駆動用や、灌漑用ポンプ駆動源などに幅広く普及が進んだ。
現在、本機モデルは大阪企業家ミュージアム(大阪市中央区)で展示している。また、同社内で保管しているモデルについては、明年3月完成予定の「ヤンマーミュージアム」(滋賀県長浜市内)館内で一般向けに展示を行う計画。
7.「2012酒まつり」でサタケのイベント開催
地元・東広島市西条町で開催される「2012酒まつり」に企業参加し、広島本社ショールームの公開や各種イベントを開催する。
今年で23回目を迎える酒まつりは日本酒をシンボルとした祭りとして定着し、例年約25万人の来場者で賑わう。JR西条駅周辺や酒蔵通りなどを中心に行われており、サタケも1998年から企業参加しメーン会場(中央広場)でマジックライスなどの食品販売を行ってきた。
今年の主な内容は
- 「GABAライスブース」(おむすびのGABA特設店舗・GABAライスの販売)
- 楽メシ・マジックライス等の販売
- 特設ステージでの各種アトラクション
- リクルートイベント「酒ぅ活」(お酒を飲みながらの就活トークライブ)
- 小中学生絵画コンクール
- 東広島市最大級のフリーマーケット
- サタケ紹介コーナー
- 輸入車展示
- オルゴール演奏
- 手作りお米ストラップ
- カラーセラピーなど。