平成24年8月10日発行
<新製品情報>
- IHIスターが自走ロールベーラ「JRB0750D」発売
- ヤンマーが、平成24年度新商品、20品目58型式を発表
- 小橋工業がロータリ、ハロー、畦塗機にプロ農家向け「スーパーシリーズ」
- タカキタが畜酪農家へ自走給餌車を発表
- 丸山製作所が新型ステレオスプレーヤ「SSA―E540DX」を発売
- 松山がウィングハロー「WCS10シリーズ」式と「WBS10シリーズ」を発表
- IHIスターがブロードキャスタ用キャンバスアタッチメント発売
- 筑水キャニコムが乗用型クローラ運搬車を発売
- 松山がウィングハロー「WRD10シリーズ」発表
- 三菱農機が24年度下期新商品を発表
- IHIスターが中型ブロードキャスタ・MBCシリーズをモデルチェンジし新発売
- クボタが平成24年夏の新製品5品目24型式を発表
<業界ニュース>
<新製品情報>
1.IHIスターが自走ロールベーラ「JRB0750D」発売
できあがったベール重量は10kg前後となり、両手で手軽にベールを動かすことが可能となる。主な特徴は、
- 稲・麦の切わら・長わらから牧草まで、直径46cmで幅60cmのベールが作れ、ジュートトワインまたはPPトワインで外周を縛ったベールの重量は、8.5〜13.5kgと、人力でも無理なく動かすことができる手頃な大きさ。
- エンジンは、横型水冷ディーゼルエンジンを採用し、定格出力が5.1kW(6.9PS)の強力エンジンを搭載。
- ピックアップ部は、前カバー位置を調整することによって、長わらから切わらまで拾うことが可能。凹凸の多い場合などは、標準装備のゲージホイールを使うことにより、ベールへの土砂の混入を防止。
- 幅20cm、接地長81cmのクローラによって、水田や軟弱地においても梱包作業が行える。
―など。
2.ヤンマーが、平成24年度新商品、20品目58型式を発表
今回発表の新商品のうち、トラクターは、エコトラデルタEG100シリーズ、エコトラジャスティEG200シリーズなどで、ハーフクローラタイプを更に充実した。田植機はPeS-1/VP1シリーズとRGシリーズ。ディーゼルエンジン搭載の5条、7条植えを追加。コンバインAG6100は100PSの高出力「コモンレールエンジン」搭載、AE447はゆとりの47.4馬力「4気筒“エコ”ディーゼルエンジン」を搭載している。
20〜30馬力ゾーンで新発売したエコトラジャスティEG200シリーズの主な特徴は、
- 最適速度で作業ができるクリープ速度付きノークラッチ変速J―change=軽い操作で変速できる10段の主変速レバーで、クリープ速度から各作業速度まで、ノークラッチで変速操作ができる。トラクターを停止させる場合は、クラッチペダルを踏むことなくブレーキペダルを踏み込むだけで停止可能。両足操作は不要となり、疲労を軽減。
- 快適に作業できる静音キャビン=静音構造と防振ゴム支持による低振動・低騒音設計。内外気切替式エアコンを装備。
- 快適な乗り心地と高能率・高精度作業を提供するエコトラデルタ=湿田走破性が良く、降雨後のぬかるんだ圃場でも作業ができ、適期作業が行える。
―など。
また、自脱型コンバインの6条刈りAG6100の主な特徴は、
- 100PSの高出力“コモンレールエンジン”搭載。
- 湿田や倒伏での作業性の向上=前後左右の傾きを制御し、常に車体を水平に保つよう自動コントロール。安定した刈取作業を行える「ピッチングUFO」を採用(XJPU/CXJPU仕様)。「OKリフト」も装備し、凸凹な圃場での分草板の突っ込みを防止。クラス最高のミッション下部地上高468mmを確保。
- 脱穀・選別性能の向上=1200mmロングこぎ胴と揺動板サイズのアップにより脱穀・選別能力を向上。唐箕ファンを大径化し、プレファン・セカンドファン・吸引ファンを加えた4つのファンで風選部の能力を向上。
―など。
3.小橋工業がロータリ、ハロー、畦塗機にプロ農家向け「スーパーシリーズ」
アース、サイバーハロー、ガイアそれぞれの大型クラスの新シリーズとして、9月から発売する。
土の付着を極限まで防ぐ「バイブロ・ウェーブ・カバー」を装備したローター「アース」では、大型クラスとして、耕幅によりFTE200T、同220T、同240Tがあり、計18型式ある。エプロン(ならし板)の持ち上げを楽にするクイックサポートを採用。跳ね上げ作業をツインのガスダンパーが補助することで、安全かつ楽に跳ね上げる。軽量化(約4kg減)を実現。2段階ロックでトラクタに乗ったままフックのロック操作を可能にしている。
サイバーハローでは、55〜85PSクラスのトラクターとの最適設計とし、土寄せプレートとレベリングアイコンを装備。トラクターのオートと併せ、深さの目安になるようにレベラーの深さ位置を4段階に分け、トラクタに乗った状態からでも見えやすい位置にアイコンを装備している。また、カルコンが充電式に進化した。
畦塗機ではガイアシリーズに、さらに進化した、プロ農家へお勧めの大型ガイアで、主な特徴は、
- ドラムの上下調整がトラクタの外部油圧で操作可能。ドラムレべリングアイコンを装備。
- ステンレスリング付きドラムを採用、ドラムの耐久性がアップ。
- 大径ローラーを標準装備。取り付けはワンタッチ。
―など。
http://www.kobashikogyo.com/product/operation/rotary/2way/index.html
http://www.kobashikogyo.com/product/operation/harrow/cyber/index.html
http://www.kobashikogyo.com/product/operation/aze/gaia/index.html
4.タカキタが畜酪農家へ自走給餌車を発表
四輪操舵とパワーステアリングを採用した「EF2040」、小回り旋回でき、効率的な作業が行える。8月より受注販売を行う予定。主な特徴は、
- 4WS(四輪操舵)とパワーステアリングを採用、車体外側の最小旋回半径も1745mmと小回り旋回が行え、畜舎の狭い通路でも使いやすい。
- ステップ台の足元にあるペダルで車体の前後進の操作が行える。
- 給餌口はベルトコンベア式で給餌時の音が静か。
- 給餌口は車体の左右両側にあり、踏み台の足元にあるペダルで餌の排出方向を左右に切り換えることができる。
- 車体をUターンさせなくても後進しながら、対面の牛に給餌ができるので、狭い通路の牛舎での作業に便利。
―など。
5.丸山製作所が新型ステレオスプレーヤ「SSA―E540DX」を発売
「SSA―E500DⅩ」の上位機種に当たり、低価格ながら性能向上を目指して開発を進めたもの。足回りは4WDで不整地などでも高い走行性を発揮。スムーズで操作感のいい全油圧式パワーステアリングを装備し、スマートなボディーと相まって小回り性のいいSSに仕上がっている。ノズル配管は4分割で、メーンコックを標準装備、霧の素早い開・閉操作を可能にし、旋回時などの不要な方向への散布を防ぐ。また、ノズルは16個を装備、広い角度で散布できる。
エンジンは15.8馬力ディーゼルD902を搭載しており、エンジン回転を調整(制御)しても余裕のある作業を可能にした。加えてエンジン回転計の装備により、送風機の回転を抑えたい時などは正確にエンジン回転をデジタルで表示。吸水量(1分間に55L)の多い動力噴霧機(ポンプ形式=MS625S)を搭載、散布能率がアップし作業時間が短縮できる。
http://www.maruyama.co.jp/products/09/pdf/SSA-E540DXカタログ.pdf
6.松山がウィングハロー「WCS10シリーズ」式と「WBS10シリーズ」を発表
WCS10シリーズのトラクター適応馬力は18〜24PS。主な特徴は、
- 大型スプリングレーキ=稲ワラや雑物などを大幅に鋤き込む大型のスプリングレーキを採用し、埋め込み性能を向上させた。
- 小型トラクターにベストマッチ=新設計で軽量のウィングハロー。1本もののドライブハロー並みの質量。
- ソイルスライダー=車輪などにより外へ押し出される土を機体中央に戻すことにより圃場を均一に均す。
- ニプロL814爪=土塊に切り込む中央部には刃付けをした先端部を肉厚にすることにより砕土性能を落とすことなく耐摩耗性にも優れている。
- ラバーグレーダー=前方への泥飛びをガードするとともに耐久性に優れた厚手のゴムにより圃場の凹凸を素早く均す。
―など。
WBS10シリーズの適応トラクターは25〜34馬力。主な特徴は、大型スプリングレーキ、ソイルスライダー、ラバーグレーダー、新波型延長レーキのほか、N仕様(無線リモコン=エヌコン)は機体操作をコードレスにしたエヌコンを搭載し操作性を向上。操作ボタンはわかりやすいイラスト付きで操作のしやすいフィットグリップにした。また、従来機でオプション設定の延長レーキ開閉、土引き機構のすべてを電動操作標準装備にした。
http://www.niplo.co.jp/products/information.php?cst=3,7,168&n=168
http://www.niplo.co.jp/products/information.php?cst=3,7,167&n=167
7.IHIスターがブロードキャスタ用キャンバスアタッチメント発売
型式「ACV3010」で、風に左右されやすい粉状や砂状資材などの散布がロスなくできるため、除染などの作業に最適。主な特徴は、
- ゼオライトなど放射性セシウムを吸着固定するための資材の、スピンナー/スパウト両タイプの「小型ブロードキャスタ」による散布が、風に左右されずにロスなく、散布幅350cmで効率的に行うことができる。
- 同キャンバスアタッチメントの組み立ては、ブロードキャスタ本体に取り付けるブラケット2個とキャンバスフレームをボルトで固定し、ブロードキャスタフレームからチェーンで吊り下げるだけ。後は、軽く強度を持つキャンバスを、キャンバスフレームへとしばって固定するのみなので、簡単。
- キャンバスフレームは、パイプフレーム製で十分な強度を持ち、左右のフレーム部を折りたたむことができるため、移動時には全幅370cmから155cmとなる。
―など。
8.筑水キャニコムが乗用型クローラ運搬車を発売
昇降ゲートを装備した「地上の星」BK64RCFALZで、5.7馬力、最大作業能力500kg。
120kgの能力の昇降ゲートをリモコン操作でき、地上から運搬車への積載作業が省力化。荷台リフト機能(最大揚程740mm)も備え、運搬車からトラックなどへの積み替え作業も効率化できる。安全弁装備の油圧パッケージを採用し、エンジンがかかっていない時は、誤ってリモコン操作をしても荷台は降下しない。そのほか、
- クローラ特有の段差乗り越え時のショックを極限までなくした。
- 時速0.25kmの超低速走行が可能で、自走させながら積み込み、積み降ろしができる。
―などの特徴を持つ。
9.松山がウィングハロー「WRD10シリーズ」発表
大型トラクター用外部複動油圧開閉で無線リモコン「エヌコン」を搭載した2型式。トラクター適用馬力は45〜75PS。作業幅380cmのWRD3810Nと、410cmのWRD4110N。
新設計でマッチングバランスを追求し、作業幅4.1mで最軽量の545kg(従来比15kg減)を実現、湿田地区での作業性をアップ。また、大型スプリングレーキで稲ワラや雑物などのすき込み性能をアップさせ、圃場をきれいに仕上げる。そのほか、
- トラクターの車輪などにより外側に寄せられた土をウィングハローセンター方向へ戻すソイルスライダーを標準装備し、均平性を向上させた。特にクローラトラクターにも効果を発揮する。
- 圃場の高くなった土をラバーグレーダーで均しながら作業できるので、圃場全体を均平にしやすくなった。フロントへの泥飛びも防止する。
- 水流を調整するエジェクターを従来より長くし、レーキ勘合部にも採用し、水抜けが良く、より水流を整え、稲株や雑物などの浮き上がりを抑える。
―などの特徴がある
10.三菱農機が24年度下期新商品を発表
新商品は、乗用田植機ASUMA「LE50(5条植)/60(6条植)」、トラクターASUMA「GS181(18PS)/201(20PS)/231(23PS)/251(25PS)」、同ASUMA「GE130(13.5PS)/150(15.5PS)/170(17.5PS)」。
このうち、乗用田植機は、
- 手植えに限りなく近い植え付けの三菱独自機構ニューダブルアクションを継承し、さらに新型ロータリ、新偏心ギヤ&等速ジョイントの採用により、さらに高精度な植え付けを実現。
- 株間30cm植を標準装備。新軌跡採用により、疎植30cm株間でも高精度な植え付けを実現。
- 前輪には、耕盤の凹凸による振動を吸収する前輪独立懸架を採用。また水平自動制御ジャストマチック、油圧自動制御ジャストフィットを標準装備し、高速作業でも安定した植付性能を保つ。
- V型2気筒エンジン搭載。余裕の高出力エンジンで1.6m高速植え付けをサポートする。
- 旋回・植え付け作業がステアリング操作だけでできるスーパースマイルターンを採用。通常の「U字ターン」も「ドン突きバック」も確実に植え付けを揃えることができる。また、植え始めのタイミングは、圃場条件によってダイヤルで簡単に微調整することが可能。
―などの特徴がある。
11.IHIスターが中型ブロードキャスタ・MBCシリーズをモデルチェンジし新発売
精密農業への対応を図ったもので、電動仕様では、コントローラへのデータ入力でシャッタ開度を自動計算し散布するよう全面改良した。
今回のモデルチェンジの大きな特徴は、
- 電動仕様について全面改良。コントローラから散布する肥料の粒種、散布間隔、面積当たり希望散布量と走行予定速度を入力すると、シャッタ開度を自動計算し散布する。また、散布量を微調整することが可能。
- 日農工規格に準拠した「トラクターと作業機の通信規格」を使えるので、トラクターからの車速信号で散布量の制御が可能。「AGポートケーブル」(オプション部品)によって、コントロールボックスとトラクターの信号線をつなぐと、トラクター後部ホイールからの車速信号を利用して、散布量の制御を行うことができる。
- 別途「GPSナビライナー」をプラスすると、GPS車速連動+経路誘導機能付きの中型ブロードキャスタに早変わり。なお、GPSナビキャスタが持っている「肥料流動測定値」の入力・設定はない。
―の3点。
12.クボタが平成24年夏の新製品5品目24型式を発表
今回発表したのは、田植機ウエルスターラクエルシリーズ・8条ディーゼル田植機ED8D、ウエルスターワールドシリーズ・6条ディーゼル田植機WP60D、除草剤散布機こまきちゃんシリーズ・CS-30、GPS車速連動装置・KSRU、コンパクト乗用半自動移植機ベジライダーKP―201CR(L)。
このうち、田植機ウエルスターワールドシリーズ・6条ディーゼル田植機WP60Dは、高い基本性能と耐久性を備えながら、機能を絞り込んだシンプルな設計により、現行国内モデルよりも低価格を実現したアジア共通設計の乗用田植機。主な特徴は、
- プロ農家仕様の高い基本性能=高出力ディーゼルエンジン、四輪独立サスペンション、植付部の水平制御機能などの組み合わせにより、高速植え付けと高精度できれいな植え付けを両立。
- 機能を絞り込んだシンプルな仕様で低価格を実現=自動で植え付け作業を行う機能などを省いたシンプルな仕様により、現行国内モデル(ラクエル(6条植))と比較して、約15%の低価格を実現。
- 長時間作業を支える高い耐久性=泥やワラが付着しにくい「ハブ式前輪」や、腐食しにくい樹脂製リアステップの採用により、高い耐久性を実現。
―など。
また、乗用半自動野菜移植機「ベジライダー」はコンパクトで取り扱いが容易。主な特徴は、
- 機体がコンパクトなため、小回りができ、取り扱いやすい。高齢者や女性も楽に作業ができる。
- 様々な野菜に適応=ダイヤルの切り替えで簡単に株間の調節ができるほか、株間、条間、トレッド幅を調節できる範囲が広いため、キャベツ、白菜、ブロッコリーなど様々な作物に適用できる。
- 省力化と高効率な作業を実現=苗供給部に苗をいったん溜めてから順次植付部に供給する機構を採用することで、オペレータが余裕を持って苗を供給できるため、1人で作業ができる。
- 植付け精度の向上=圃場の凹凸や傾斜に応じて、機体を水平に保つ機構を採用したので、安定した深さの植え付けができる。
―など。
http://www.kubota.co.jp/new/2012/welstar120727.html
http://www.kubota-nouki.jp/kanren/man/6-40-3-0013-01/6-40-3-0013-01.pdf?
<業界ニュース>
1.サタケが「お米で元気!絵画コンクール」
地元・東広島市の小・中学生を対象に7月1日より募集を開始した。「お米で元気」をテーマに、自由な発想で子供たちなりの「元気」を広く社会に伝え、お米への関心を高めることで、お米を中心とした健康的な食生活を推進することが目的。同コンクールは地元・東広島市が推進する「東広島市シティプロモーション」認定事業にも指定されており、地元の活性化への貢献も期待されている。 また、10月に東広島市で開催される「酒まつり」サタケ会場のイベントのひとつでもあり、会場で入賞者の表彰式と応募作品の展示が行われる予定。
2.エム・エス・ケー農業機械の新社長に杉野氏
新社長となった杉野俊樹氏は54歳、慶應義塾大学工学部卒、1980年4月三菱商事産業機械部入社。製紙・繊維機械ユニットマネージャー、ブカレスト駐在事務所長などを歴任、今年4月23日エム・エス・ケー農業機械に入社、顧問に就任していた。
また、池袋と埼玉県上尾市の上尾事業所の本社部門を北海道恵庭市の道央支社敷地内に移転し、8月17日付で業務を開始すると発表した。
新本社は、北海道恵庭市戸磯193番地8(現道央支社敷地内)。既存の3000坪に加え、隣接地を新規に2100坪購入、既存約500坪に約2000坪、事務所、部品庫、商品倉庫、組立工場を新築する。
3.井関農機がインドネシアに新会社設立へ
製造・販売を目的とした新会社「PT ISEKI Indonesia」(仮称)を設立するために設立準備室を設置した。
設立の狙いは、同社はインドネシア東ジャワ地区に拠点を置く同国大手の農機販売会社との長年にわたる取引関係を有し、同社グループ傘下には農機製造会社もあり、機械製造・部品調達においても実績を持つ。欧米、東南アジア向け低価格製品の製造拠点として、将来にわたり農機市場(水稲生産量世界第3位)の拡大が見込めるインドネシアを選択し設立し、井関グループの海外展開をさらに加速させるとともに、収益性の向上を目指すため。
新会社では、低価格トラクターを年間1万台生産する計画で、工場稼働は2014年1月の予定。
4.ヤンマーのディーゼルエンジンが米国CARB4次排出ガス規制の認証取得
米国カリフォルニア州大気資源局排出ガス規制(4次)の認証を、19〜56kWのエンジン出力において「世界で初めて」(同社)取得。また同時に米国環境保護局4次規制の認証も取得したと発表した。認証取得機種は立形水冷4サイクルディーゼルエンジン・4TNV88C。フル電子制御コモンレールシステムで排気量2.2L、最大出力35.5kW。ヤンマーが長年培ってきた直噴燃焼技術と電子制御技術をベースに、コモンレールシステム、DPFの新技術を採用。現行機種で適用しているEGRとの統合電子制御により、排出ガス中のPM及びNOxの大幅な低減を図っている。これにより、現行機関の特徴である低燃費・高信頼性を保持したまま、新規制クリアに成功した。これらの規制対応技術は、ヤンマー中央研究所を中心とした先行開発で蓄積されたもので、認証取得はヤンマーの総合力を結集した成果としている。
5.タカキタが「おかげさまで100周年・プレゼントキャンペーン」を9月末まで継続
キャンペーンで対象機種となるのは、有機質肥料の散布はもとより、有機質と化成肥料の混合・散布も行える肥料混合散布機「コンポキャスタCCシリーズ」と、効率的な堆肥散布が行える「自走マニアスプレッダSD―500」。コンポキャスタ購入者には、「記念ロゴ入りキャップ」をプレゼントするほか、自走マニアスプレッダSD―500購入者には、2種類のアタッチ(規制板アタッチSD500K、またはローダアタッチSD500L)の1つを提供する。
6.生研センターが23年度の安全鑑定結果を発表、適合機は11機種160型式
適合160型式は前年と同数だった。
うち乗用トラクター47型式(前年度72型式)、乗用田植機15型式(前年度なし)、自脱型コンバイン12型式(同10型式)、田植機が大きく増えた。トラクターは半装軌式(ハーフクローラ)が16型式と全体の35%を占め、前年度の20%から伸びた。コンバインは2条から7条刈りまで幅広く、作業速度、回転数、選別部調整などを自動で行う機種が多くみられた。また、乾燥機は44型式で、最大呼称張込量0.9〜8.5tと幅広かった。
そのほか、スピードスプレヤー13型式(同10型式増)、動力刈取機8型式(同8型式増)、ケーンハーベスター5型式(同4型式増)、農用トラクター(歩行型)4型式(増減なし)、動力噴霧機(走行型)3型式(同2型式減)などとなっている。
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/brain/040776.html
7.北海道土を考える会が夏期研修会
上富良野町のホワイト農場(土の館内)と近隣の富良野ホップスホテルにおいて、「土に接しているタイヤに金をかけろ!畑はどれだけ締まっているのか? 『目で知る』『数字で知る』土に接しているトラクターの足回りについて考えてみよう!!」をテーマに開催した。
初日は雨のため、予定していた内容を変更し、テント舎内で村井信仁氏が、トラクターの牽引力、トラクターの踏圧、心土破砕、硬盤層、排水といった幅広い内容を解説。トラクターが畑を走るということは心土をかためることになり、心土破砕がなによりも大切で、圃場をかため、排水が良くないと、作物に良くないなどと話し、解決策としては、「心土耕プラウ」をはじめとした、それぞれの機械の具体的な内容に触れた上で、「組み合わせの作業が大切」、「作物別に使いわけることが重要」などと指摘した。
8.JA津軽みらいの平川カントリーエレベータにサタケのピカ選など新鋭機導入
JA津軽みらい(阿保直延代表理事組合長・青森県平川市)が、かねてより建設を進めていた新カントリーエレベータ(JA津軽みらい平川カントリーエレベータ)が今春、竣工した。同CEの完成にはサタケが全面協力し最新鋭の光選別機「ピカ選GRAND」などの機器群が導入されている。8000tの貯蔵能力を持つ同CEは、JA管内作付面積の約半分をカバーし県下で最大、全国でも第4位の規模を誇る大規模施設である。
同CEでは、「つがるロマン」という単品種を生産するため、荷受作業が集中することから、荷受けをスムーズに進めるための様々な新しい工夫が施されている。入庫用は2車同時に処理できるトラックスケール、自動で処理するサンプル籾の自主検定などだ。
また、売れる米づくりのため、毎時3.6tの玄米を選別できるサタケの「ピカ選GRANDエアーユニット」を導入している。
9.飯舘村で除染セミナーが開かれ、関連農機を実演
福島県飯舘村で開かれた農地除染作業セミナーで、農機メーカーと生研センターなどが開発を進めてきた除染作業用トラクター、農地周辺除染作業機、そして遠隔操作対応ロボットトラクターの実演が行われ、村民にその機能が紹介された。
同村では、除染作業資格者の養成と同村振興公社への登録を進めており、セミナーは機械技術に対する理解を図る目的で行われた。講演では、農地除染の考え方、農地除染の手法、飯舘村の除染状況、農機を活用した農地周辺除染作業、除染作業安全の研究動向について、農林水産省技術会議事務局、同村、生研センターなどの関係者が説明に当たった。
午後は、農道表層剥ぎ取り機、用排水路内土砂掬い上げ機(開発企業=ヤンマー)、畦畔表土削り取り機、法面表土削り取り機(同=ササキコーポレーション)および井関農機、クボタ、三菱農機がそれぞれ開発したシールドキャビン付きトラクターと、ロボットトラクターの実演、説明が行われた。
10.施設園芸、植物工場展2012を開催
東京ビッグサイトで、“がんばろう!ニッポンの農業、つなげよう!施設園芸の絆”をテーマに植物工場や施設園芸の最新技術が出品され、多収量を実現する太陽光利用型植物工場のモデル展示などがあった。
クボタではフルーツセレクター搭載型選果機「センカ光房」を出品。ヤンマーグリーンシステムは共同出展のヤンマーやヤンマーエネルギーシステムとともに施設園芸用ガスヒートポンプやソーラー発電などの新エネルギー施設園芸ソリューション技術を紹介。有光工業は快適な噴霧作業を実現する静電噴口などをPRした。
11.クボタがタイに油圧機器の新工場
タイ国チョンブリ県ピントン工業団地に、農業機械用の油圧機器を製造する新工場を建設、2014年1月より量産を開始する。
クボタの子会社で、農機用機械部品を製造するクボタ精機株式会社が、昨年4月タイに設立した油圧機器生産子会社「クボタ プレシジョンマシナリー(タイランド)」(=KPMT)が、グローバル市場での更なる事業拡大、競争力強化のため、現行工場に替わる新たな製造拠点を建設するもので、新工場では、加工から組立てまでの一貫生産体制を整え、新たに油圧バルブ、トランスミッションの組立ても行う。
投資総額は3.9億バーツ(約10億円)。生産品目と年産能力はトラクター用油圧シリンダー12万台、油圧バルブ14万台、トランスミッション2万台。従業員は170人。