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農業機械関連ニュース

平成24年1月10日発行

  1. 産業連携ネットワークに井関農機、クボタが参画
  2. クボタが北米に中型トラクター工場設立
  3. やまびこが畦草刈機など新製品
  4. 三菱農機の新社長に島崎氏
  5. ホンダのコージェネレーションシステムがドイツで高い評価
  6. 生研センターが石礫除去機など発表
  7. タイショーが新型グランドソワー発売
  8. 丸山製作所が造園・緑化機器の展示会開催
  9. 農業機械化分科会で次期開発機7機種示す
  10. 生研センターが全自動接ぎ木装置でセミナー
  11. 田中産業のタヒロンで東大の落ち葉を堆肥化
  12. 有光工業がキルパー剤用土壌消毒機の大型と小型発売
  13. 井関農機が24年度上期新商品としてヒートリサイクル乾燥機など発表
  14. サタケが新規開店した「おむすびのGABA」が好評
  15. 日農工がインド国際農機展へ出展
  16. クボタが欧州の作業機メーカー「クバンランド社」を買収
  17. 齋藤農機製作所が穀類搬送機「トラックコンベア」の新型発売
  18. タカキタが細断型ホールクロップ収穫機のキャビン仕様を完成
  19. ヤンマーミュージアムと研修センターを創業の地に設立へ
  20. 筑水キャニコムが新型歩行クローラ草刈機の予約開始

1.産業連携ネットワークに井関農機、クボタが参画

農林漁業の6次産業化の強力な推進に向け、農林水産省は「産業連携ネットワーク」を設立した。多様な産業の連携による6次産業化の流れを加速化し、農林漁業の成長産業化を実現するため、農林水産業界に加え、産業界、金融、消費者、シンクタンク、研究等の多様かつ広範な関係者の知恵を結集し、相互に連携する場として設立されたもので、農機業界からも井関農機、クボタなどが参画している。今後、会員への意向調査を行い、1月に部会、研究会の設置などを含めた活動方針、プロジェクトを決定し、5月に部会等の活動報告を行う。ネットワークには、430を超える企業、個人が参加している。

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2.クボタが北米に中型トラクター工場設立

グローバル戦略の一環として、米国ジョージア州ジェファーソンのクボタインダストリアルイクイップメント(KIE)敷地内に新設する。新工場の建屋は4万3000平方m、従業員数約200名、投資総額は約55億円で、30〜50馬力クラスの北米向けトラクターを生産する。これにより、円高リスクを軽減するとともに、基幹部品を日本のみならずタイの生産拠点などから調達する世界最適調達を行うことでコスト競争力を強化する。

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3.やまびこが畦草刈機など新製品

2012年の新製品として共立溝切機、共立畦草刈機などを発表した。共立溝切機「MKS2620・3000」は、2011年国内排出ガス自主規制を大幅にクリアした環境にやさしい2サイクルエンジンを搭載。燃費も非適合機と比べ約40%低減。プラウには錆びにくく耐久性のあるステンレスを採用。また、特殊底板により土の硬さにかかわらずスムーズな作業が行える。また、プラウによる牽引荷重を2カ所に分散する特殊フレーム(アーチビーム方式)や、高耐久ミッション、大型クラッチを採用。耐久性を追求した設計―などが特徴。
 共立畦草刈機「AZC726」は、メーンカッターとサイドカッターにより、畦の平面と法面を同時に刈ることができ、高能率な作業が行える。サイドカッターの角度は傾斜に合わせ0度(水平)〜60度の範囲で自在に調整でき、走行クラッチには、安全性の高いデッドマンクラッチを採用している。

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4.三菱農機の新社長に島崎氏

1月1日付で代表取締役社長に島崎誠常務が昇任した。また、常務取締役(内部統制室、経営企画部、総務部担当)に末松正之氏、同(開発本部長兼リョーノーファクトリー㈱非常勤取締役)久野貴敬氏、取締役(営業本部長兼系統推進統括部長)に山本耕三氏、同(開発本部副本部長、開発設計部、実験・研究部担当)に川村芳弘氏、同(開発本部開発企画部長)に三上智治氏らが就任した。

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5.ホンダのコージェネレーションシステムがドイツで高い評価

ドイツ現地法人であるホンダドイチェランド・ゲー・エム・ベー・ハーと、ドイツの暖房・給湯機器専門メーカーであるバイラント社が共同開発したヨーロッパ初の一戸建て住宅用小型コージェネレーションシステム「エコパワー1・0」が、ドイツ・サステナビリティー・アワード2011の「最も持続可能な商品・サービス部門賞」を受賞した。この受賞は、熱と電気を同時に供給する「エコパワー1・0」の経済性や環境性能が、持続可能な商品・サービスとして高く評価されたもの。このシステムは、ホンダが開発した家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットを核に構成、新築だけでなく既存の住宅へも設置が可能となっている。

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6.生研センターが石礫除去機など発表

生研センターは新規開発機種の、

  1. 棚栽培果樹用スピードスプレヤー
  2. 高能率な石礫除去機
  3. イチゴの自動選別パック詰め技術
  4. たまねぎ調製装置

―を発表した。
 石礫除去機は、東洋農機と共同で開発したもので、圃場の土塊をディスク、掘り取り刃で掘り取り、星形ロールコンベア、バーコンベアで破砕して石礫を分離し、タンクに回収するもの。100馬力以上のトラクターに適応し、高能率に石礫を除去する。24年度中に市販を予定しており、馬鈴薯のソイルコンディショニング栽培法に適用できる。
 たまねぎ調製装置は、クボタ、松山と共同開発を進めている機械で、都府県のタマネギ栽培をターゲットに、その根切りと葉切り作業を自動で精度良く行うことができる。開発機は、コンテナ単位で投入されたたまねぎを、1玉ずつ分離し、向きを一定に揃え、根の除去と葉を2cm程度の長さに切り揃えることができる。作業速度は人力の2倍程度。24年度中の市販を目指している。

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7.タイショーが新型グランドソワー発売

耕うんと施肥が同時に行えるトラクター作業機「グランドソワー」の新型“UHシリーズ”フロントタイプ4型式、リアタイプ4型式、リアマウントタイプ2型式の全10型式が完成、発売を開始した。新シリーズは、ホッパー容量を現行機種に比べ10%アップするとともに、ロールとロートを交換することで、散布ホースの本数を変えることができ、畦内施肥など様々な作業体系に対応できる。肥料の散布・停止・散布量の調節は、手元のスイッチにより、トラクターに乗ったまま行える。リアタイプ、リアマウントタイプはロータリーの上げ下げに連動して散布・停止を自動で行う。また、ホッパー及びロート部が工具なしで脱着可能のため、清掃作業がより簡単に行える。全型式に収納用スタンドが標準装備(フロント及びリアマウントタイプにはネジジャッキ式のスタンドを装備)。肥料のホッパーへの投入を補助する「肥料載せ台」がオプションで用意されている。

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8.丸山製作所が造園・緑化機器の展示会開催

同社千葉工場において「丸山造園緑化管理機器・展示実演会」を開催し、関東地区の造園業者、農機販売店、JAなどの緑化関係者500名余りが参観した。会場には、新型の刈払機、チェンソー、ヘッジトリマー、ブロワー、高圧洗浄機、動噴、自走式草刈機、樹木破砕機、グリーンスパウターなど多数の同社オリジナルグリーン機器を展示実演。リアハンドルタイプの新型チェンソーMCV3100を使っての丸太重量当てコンテストなどのイベントも催され、同会を盛り上げた。また、屋内会場では、刈払機安全講習、2サイクルエンジン簡易メンテナンス講習、チェンソー目立て講習も行われ、活発な質疑応答が交わされていた。

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9.農業機械化分科会で次期開発機7機種示す

農業資材審議会農業機械化分科会 (芋生憲司分科会長・東京大学大学院農学生命科学研究所教授)が開かれ、緊プロ事業で平成24年度から開発する7機種(案)を提示された。
 候補機種は、

  1. 高精度直線作業アシスト装置
  2. 中山間地用水田栽培管理ビークルとその作業機
  3. ナガイモ種苗調製装置
  4. エアアシスト式静電防除機
  5. チャの直掛け栽培用被覆資材の被覆・除去装置
  6. 乳牛の採食反応検知システム
  7. 乗用管理機等に搭載する水田用除草装置

また、分科会委員は先に委員の改選を行い、農機業界からは▽伊藤一栄(全国農業機械士協議会会長)▽蒲生誠一郎(日農工会長)▽西山忠彦(全国農業機械商業協同組合連合会理事)の3氏が選ばれた。

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10.生研センターが全自動接ぎ木装置でセミナー

生研センターと新農機株式会社は岩手県農業研究センターで、緊プロ機として開発された「全自動接ぎ木装置」(井関農機との共同研究)に関するセミナーを開催した。今回のセミナーでは、同センター初の試みとして、米国アリゾナ大学と回線を結んだWeb会議方式による講演及び質疑を行った。セミナーでは、ベルグアース株式会社・山口一彦社長が「農業における育苗事業の役割」を講演。農業発展のために育苗業界の役割が大きいことを強調した。また、アリゾナ大・久保田智恵利教授は「欧米における野菜接ぎ木利用の現状と課題」について語った。

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11.田中産業のタヒロンで東大の落ち葉を堆肥化

東京大学のゴミの減量化のため、落ち葉を堆肥化する研究を進めている東京大学環境安全研究センター助教の横山道子さんたちのグループ(東京大学けやきの会)では、タヒロンを用いて堆肥化の試験を行っている。昨年12月には、東京・文京区の東大本郷キャンパス龍岡門の裏手に設営した落ち葉の堆肥場で、学生・教職員・地域のボランティアメンバーとともに、前年詰め込んだ落ち葉の堆肥化状況の検分や腐葉土の計量などを行った。タヒロンがこの試験に選ばれたのは、「悪臭の抑制、省力化、省スペース化が必須」という条件があったことと、「タヒロンが切り返し作業を必要とせず、コンパクトにパックした状態で堆肥化を進めることができる」ため。

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12.有光工業がキルパー剤用土壌消毒機の大型と小型発売

従来から発売している1.8m幅ロータリーに対応したスタンダードDSK―10TRMに加え、今春からキルパー剤用混和式土壌消毒機の大型DSK―12TRM(適用ロータリ耕うん幅1.8〜2.2m)、小型トラクター用のDSK―9TRM(同1.5〜1.6m)の2型式を本格発売する。大型DSK―12TRMは、20L薬液流通缶を2個直接搭載し、オプションで3缶までセットできる。運転席の好みの位置にセットできるマグネット付きコントロールボックスを採用。保管が便利なスタンド付き。デックスビーム取付金具を採用し、取り付け、取り外しが簡単。マルチャー取付金具を標準装備している。
 小型トラクター用DSK―9TRMは、20L薬液流通缶を1個を直接搭載。ロータリーにポンプ本体、薬剤タンク台をセットできるので、施設ハウスの狭い場所の作業、旋回などの作業時も邪魔にならない。

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13.井関農機が24年度上期新商品としてヒートリサイクル乾燥機など発表

「低コスト農業への挑戦」をコンセプトに10品目20型式を発表した。「業界初」(同社)の「遠赤ヒートリサイクル」技術を織り込みスピード乾燥、省エネ・低コストを実現した新型乾燥機「ドライボーイ」GMLシリーズ5型式をはじめ、高能率・コンパクト・低価格化を実現したコンバイン「HFC330」などで、好評のトラクター「ジアスATK」シリーズにセミクローラ仕様「ATK430C」を設定している。
 ヰセキ穀物乾燥機GMLシリーズは、従来は灯油を燃焼させた熱風を生籾に当て排出された熱風は排風として機外へ捨てられていたが、この排風を再利用して乾燥に活かす省エネ技術「ヒートリサイクル」を他社に先駆けて開発したもの。従来よりも素早く穀物の温度を均一に温めることを可能とした。また、従来に比べて大幅な作業時間の短縮を実現。夕方から始めてもその日のうちに終了し夜間の乾燥を行わなくて済む。
 ヰセキトラクターATK430Cは、「低コスト農業応援機」として投入。低価格化を実現するとともに、セミクローラによりグリップ力が高く強力な牽引力と、軟弱な超湿田での沈み込み・スリップや傾斜地での横滑りを抑えるため、圃場を選ばず安定した走行・作業ができる。

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14.サタケが新規開店した「おむすびのGABA」が好評

サタケが東広島市西条町に新規開店した手作りおむすびの販売店「おむすびのGABA」では、連日多くの来店客で賑わっている。同店では、無洗GABA(ギャバ)を使用した手作りのおにぎりを提供。また、おにぎりショップには珍しいドライブスルー方式を採用したこと、明るく開放的でお洒落な雰囲気の店内でも手軽におむすびが食べられることなどから、連日多くの来店客がある。昼食時には、10〜30人の列ができるほどの盛況ぶり。同社では、味はもとより健康や美容効果にも大きな注目が寄せられているGABA米の普及を新店舗を舞台に展開していく考えで、GABA米の推進を通じて米の消費拡大にも貢献していく方針。

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15.日農工がインド国際農機展へ出展

12月8〜10の3日間、インド・ニューデリーのIARIで開かれたeima Agrimach INDIA 2011(国際農機展)に、日本パビリオンを出展し、好評を博した。平成23年度経産省ものづくりの事業者等海外販路開拓支援事業の助成を受け、会員メーカー12社が出展したもので、田植機を中心に、育苗から田植えまでの稲作機械化一貫体系を展示した。主な展示内容は、井関農機、クボタ、丸山製作所、三菱農機、ヤンマーは田植機、乗用管理機、IHIスター=ヘーベーラ、スズテック=手動播種機、筑水キャニコム=乗用草刈機など。

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16.クボタが欧州の作業機メーカー「クバンランド社」を買収

TOB(株式公開買い付け)を実施しノルウェーのトラクター用作業機器メーカー「クバンランド社」(本社クバナランド)を買収する。公開買付に要する資金は約211億円。クバンランド社は、プラウや播種機など多様なインプルメントのラインナップと高い技術力に加え、欧州で高いブランド力を有する畑作用農業機器大手で、この買収を世界の畑作市場への本格参入の第一歩と位置づけている。

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17.齋藤農機製作所が穀類搬送機「トラックコンベア」の新型発売

業界最大の毎時19tの高排出を実現した穀類搬送機“トラックコンベア”の新型「KD―Zシリーズ」5型式(積載量0.8〜3.1t)の本格的な発売を開始する。新シリーズは、排出機構を見直し、モーターの馬力アップを図ることで、排出量を業界トップの毎時19tと高性能化に成功。乾燥機への張込時間が大幅に短縮できる。また、ホッパー内の籾の量がトラクターの後方から確認できるほか、籾漏れ防止プレートを採用するなど、操作性・使い勝手の向上を図っている。価格はKDシリーズの現行のまま。直結バネコンの145度旋回・排出が可能であり、本機とバネコン動力が2モーター独立駆動のため、超ワイド搬送を行う時も伝達動力に無理、ロスがない。

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18.タカキタが細断型ホールクロップ収穫機のキャビン仕様を完成

細断型ホールクロップ収穫機に全天候型キャビン仕様として「WB1030DX」を開発、受注生産を開始する。飼料稲特有の長稈品種(草丈150cmまで)の収穫もスムーズに行えるうえ、快適キャビンによる長時間作業に対応、100Lの燃料タンクを装備し約8時間連続して作業が行える。
 主な特徴は、

  1. 前後・左右独立制御で機体の姿勢を水平に保つことができ、クローラにより湿田作業に威力を発揮する。
  2. 収穫物を理論切断長3cmに細断し、穂先、株元を混合し、より機密性を高めて梱包することで、乳酸発酵が促進され、良質な稲発酵粗飼料に仕上げる。
  3. 乳酸菌などの噴霧に対応した添加装置を標準装備。収穫物の流れに連動して添加量が調整される。

―など。

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19.ヤンマーミュージアムと研修センターを創業の地に設立へ

創業100周年記念事業として、創業者生誕地の滋賀県長浜市に、企業ミュージアムおよびグループ全社員向けの研修センターを設立する。ミュージアムは、1912年の創業以来、エネルギーの有効活用と地球環境との調和を追求し、産業発展に貢献してきた「ヤンマーの歴史と未来への取り組み」を来館者に体感してもらうことをコンセプトにした。モノづくり企業として100年間蓄積してきた各種のソリューションを紹介するとともに、エンジンの仕組みなどを体験できるワークショップなども実施する。
 隣接地に設立するグローバル研修センターは、全世界のヤンマーグループ社員が、グループの理念体系などを一貫的な教育プログラムで学ぶ場として設立する。

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20.筑水キャニコムが新型歩行クローラ草刈機の予約開始

歩行クローラ草刈機「男前刈清」MK60(6馬力、刈幅700mm)の先行予約を1月から開始、2月から発売する。メンテナンス性、起伏のある地形での刈り残し、きわ刈り性能、斜面や軟弱地における駆動力と旋回性について、ユーザーの要望を満足させる製品として開発した自信作としており、独自のスクリュードライブ(シャフト駆動)により、「ワンタッチ刈刃スライド」と「刈取部センターローリング機構」を実現した。刈刃はレバー1つで左に200mmスライドし、きわ刈りはもちろん、車体が入らない低い枝下の草刈り作業も行える。ハンドルも左右45度の範囲で旋回可能、また、ハンドル高さは1100〜720mmで任意の高さに調整できるため、楽な姿勢で枝下や幹周りの草刈り作業が行える。無段変速のHSTを採用。エンジンとトランスミッションを直結しベルトは1本も使っていなので、煩わしいベルト交換や調整作業が不要。

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