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農業機械関連ニュース

平成23年11月10日発行

  1. 農地復興と除塩などテーマに「東北土を考える会」
  2. サタケが日産自動車に「バンパーリサイクル用塗膜剥離設備」を納入
  3. やまびこが大型燃料タンク仕様のディーゼルエンジン発電機を発売
  4. 農機学会第70回年次大会のシンポジウムで農機業界の震災復興活動支援を紹介
  5. 2011年度のグッドデザインにホンダのガスエンジンコージェネレーションユニット
  6. ヤンマーの中央研究所が2011年度グッドデザイン賞
  7. 井関農機「さなえ全国子ども図画コンクール」の最優秀賞に神奈川県の服部慶三君(幼稚園、6歳)
  8. 筑水キャニコムが2011年度下期経営方針を決定
  9. タカキタが細断型ホールクロップ収穫機に「キャビン仕様・WB1030HC」投入
  10. 生研センターと新農機が中山間地域対応型汎用コンバインに関する現地検討会開く
  11. スガノ農機がスタブルカルチ「MSC5FRK」を発売
  12. IHIスターがGPSナビライナー EGL3000を発売
  13. スズテックが水稲用播種機“8シリーズ”4型式、土入れ機などを発表

1.農地復興と除塩などテーマに「東北土を考える会」

スガノ農機が事務局を務める「東北土を考える会」は、宮城県内のホテル新富亭(宮城郡松島町)と有限会社アグリードなるせ圃場(東松島市野蒜)において「秋季研修会」を開催した。今回は「農地復耕への土づくりについて考えよう(基本作業をもう一度確認し、今までの経験と英知をもって農地復耕へ)」をテーマに、スガノ農機・営農土木チームの佐藤正一氏が「農地復興除塩作業の流れとポイント」を話し、翌日、予定していた実演はできなかったが、除塩作業に関して説明が行われた。

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2.サタケが日産自動車に「バンパーリサイクル用塗膜剥離設備」を納入

バンパーリサイクルとは、不要となった自動車の樹脂製バンパーを新車用バンパーの原料として再生するもの。2007年に日産から「バンパーリサイクル用塗膜剥離設備」の開発協力の要請を受け、装置の開発・試運転などを経て最終的に一昨年9月に日産追浜工場に納入した。
 納入した装置は、粉砕されたバンパー片の塗膜を剥離する新開発の「プラスチック研磨機(PBA25A)」、バンパー片表面に付着した粉状異物を除去する「湿式表面洗浄機(SJR025A)」、塗膜付着品を識別・除去する「光選別機マジックソーター(RMGS281CIS)」の3機種。サタケが納入したバンパーリサイクル設備で生産されたリサイクル材料は、電気自動車「日産リーフ」のフロント・リアバンパーに採用されている。

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3.やまびこが大型燃料タンク仕様のディーゼルエンジン発電機を発売

Shndaⅰwa「DGM600MK―P」と「同―PD」で、世界初(日本・米国特許取得)の三相・単相3線の同時出力マルチ発電体を搭載。わずらわしい三相と単相の切り替えも不要で、1台での同時使用が可能となっている。三相出力で最大50kVA(50Hz)・同60kVA(60Hz)、単相3線出力で最大30kVA(50Hz)・同36kVA(60Hz)の出力が得られる。ディーゼルエンジンは、3次排ガス規制適合エンジンで、低燃費・超低騒音を実現。さらに、エコモード機能付きで、エコモード運転では通常運転に比べると約2〜9%の燃費の向上が図れ、燃料タンクが420Lと極めて大型のため、連続運転時間が約83時間(50Hz)・約66時間(60Hz)と長時間の使用が可能となっている。

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4.農機学会第70回年次大会のシンポジウムで農機業界の震災復興活動支援を紹介

シンポジウム「東日本大震災の農業被災と復興の課題」で、企業の取り組みとして、クボタのソリューション営業推進グループ・新野謙司担当部長、ヤンマー農機販売アグリサービス部の住友庸二部長、井関農機開発ソリューション推進部の町田正人副部長がそれぞれ自社グループの活動内容を明らかにした。新野氏は、除塩の技術情報の提供と田植遅延対策として「鉄コーティング直播」の提案と支援を進めてきたことを話した。住友氏は、震災被害機の整備対応に焦点を当て、被害のレベルごとに対応フローチャートにより修理したことや、機械を失った農家に対しては代車の貸し出しを行ったことなどを話した。町田氏は、農機の海水害修復、水田の除塩の状況を説明した。

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5.2011年度のグッドデザインにホンダのガスエンジンコージェネレーションユニット

日本デザイン振興会が発表した2011年のグッドデザイン賞で、本田技研工業の家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニット「MCHP1・OK2」が受賞した。「MCHP1・OK2」は、高効率な家庭向け熱電併給システム「エコウィル(ECOWILL)」のコアユニットで、特徴として、吸気行程と膨張行程のストローク長が異なる高膨張比化によって熱効率を高めることで燃費性能を飛躍的に向上した、複リンク式高膨張比エンジン「EXlink(エクスリンク)」を搭載。また、ガスエンジンコージェネレーションユニットとして世界最小サイズを実現した。

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6.ヤンマーの中央研究所が2011年度グッドデザイン賞

同研究所の主要部分は2000年に竣工、開所したが、その後、米原市(滋賀県)の土地区画整理事業に協力、正門をはじめとする周辺施設および環境整備を行い、2011年に完工した。施設デザインは、ヤンマーと日建設計。建物デザインには、エンジンシリンダーをイメージしたデザインスタジオやピストンを模した保安所、フライホイールを彷彿させる車寄せなど、外観・内観ともにディーゼルエンジンに由来するデザインが施されている。審査委員からは「周辺環境へ配慮し、負荷の軽減を実践している。全体的に各施設がバランスよくまとめられ、機能的で無駄のない設計は誠実さを感じるとともに、未来に向けた真摯な企業姿勢を感じる」と評価した。

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7.井関農機「さなえ全国子ども図画コンクール」の最優秀賞に神奈川県の服部慶三君(幼稚園、6歳)

井関農機が実施した小学生以下の児童・園児を対象とした恒例の「さなえ全国子ども図画コンクール」の審査結果が発表された。今回は、3月の東日本大震災を受け、それに向かって力強い復興を願い「がんばろう日本農業!」をテーマとし、全国から約1450点の応募があった。全国最優秀賞は神奈川県の服部慶三君(幼稚園、6歳)が受賞(作品名は「おいしくおこめをつくりましょう」)、賞状と賞品(商品券5万円)が贈られた。また、全国優秀賞は青森県の森涼菜さん(保育園、5歳)はじめ5名、全国特別賞は杉野友哉君(小学2年生、7歳)はじめ10名が、それぞれ受賞した。

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8.筑水キャニコムが2011年度下期経営方針を決定

下期経営方針は、

  1. スピード経営
  2. 次世代経営人材育成強化
  3. キャニコムフィロソフィーの制定準備

包行社長は、下期方針発表に当たり「世の中はスピードを求めている。スピード経営、スピード商品と日本速度から世界速度へチェンジしなければならない。新興国をはじめ世界の100カ国に対応できる商品、S・P・C商品(時速40km以上の高速運搬車、ディーゼル・電動モーターを搭載した製品の拡充、コスト50%削減)が急務だ」と述べた。

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9.タカキタが細断型ホールクロップ収穫機に「キャビン仕様・WB1030HC」投入

全天候型で快適な空間での作業が行えるキャビン搭載仕様を開発、受注生産する。WB1030HCは切断刃の回転速度、混合速度を20%アップし、多収米への対応力をさらに向上させたのが特徴。また、サポートチェーンの改良で草丈の短い60cmから、150cmの長い作物まで幅広く対応できる。主な特徴は、  

  1. 収穫物を理論切断長3cmに細断し、穂先、株元を混合し、より機密性を高めて梱包することで、乳酸発酵が促進され、良質な稲発酵粗飼料に仕上げる。
  2. 長時間作業に対応して、燃料タンクを100Lにボリュームアップ。約8時間連続して作業が行える。
  3. 自動刈高さ制御モードではデバイダの先端の地面への突っ込みを防止でき、株抜けなどによる泥の混入を少なくできる
  ―など。

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10.生研センターと新農機が中山間地域対応型汎用コンバインに関する現地検討会開く

岩手県遠野市で開催した現地検討会では、生研センターの梅田直円主任研究員が中山間地域対応型汎用コンバインについて説明。また、岩手県中央農業改良普及センター・遠野普及サブセンターの長谷川聡主査が、実作業に当たった飯豊沢田営農組合について紹介した。中山間地域対応型汎用コンバインは、稲、麦、大豆、ナタネ、その他の雑穀に1台で対応するもので、全長は4条刈り自脱コンバイン並みの4.8m、刈り幅(刃幅)は5条刈り自脱型コンバイン並みの1.7m。重量は4tトラックに積載できる3.5tと小型化を図った。また、スライド引き抜き式揺動選別部、跳ね上げ式脱穀部サイドカバーでメンテナンスの容易な構造とし、新技術として、

  1. 送塵弁開度制御機構
  2. フッ化樹脂コートを施した揺動選別部
  3. オーガの土抜き用スリット
  4. 狭ピッチ切断部
  ―などを採り入れている。

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11.スガノ農機がスタブルカルチ「MSC5FRK」を発売

新製品は、根の伸長を妨げ、透・排水性不良の原因となる硬盤上のネリネリ層を削り取り、根の伸長を促進する。主な特徴は、

  1. 爪間隔が狭いので、起こし山が小さく、曳いて軽い。
  2. 新設計のフレームで、稲ワラなどの詰まりを軽減。
  3. チゼルには粘質土壌の土塊を2つに割る、カットナイフを標準装備。
  4. 水平ゲージがあるから、正しい作業姿勢も簡単に分かる。
  ―など。

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12.IHIスターがGPSナビライナー EGL3000を発売

4月に発売したGPSナビキャスタが好評であったことから、そこで培った技術を応用し、発売したもの。視覚と聴覚に訴えてトラクターなどの走行経路の誘導を行う。「大型マニュアスプレッダ/大型ハイドロマニュアスプレッダ」の縦軸ワイドビータタイプは広大な牧草地で堆肥の薄まき追肥作業を行う場合が多く、一度散布したところと異なるところを見つけるのに苦労することも少なくないが、このような場合に『星が導く』「GPSナビライナー」は最適。そのほか、バキュームカー、スラリースプレッダ、ブロードキャスタ、大型ジャイロテッダ、ブームスプレーヤなどの作業で活躍する。誘導幅の設定は、5〜50mの範囲で可能。使用する前に誘導幅を設定すればOK。走行開始時に、「基準点」スイッチを一回押すだけの簡単な操作で使用できる。

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13.スズテックが水稲用播種機“8シリーズ”4型式、土入れ機などを発表

本社で開催した「2011新製品発表会」で、全自動散播の播種機「THK3008」、全自動条播の「THS3208」、オート散播の「HK308」、オート条播の「HS328」の4型式や、土入れ機「ST308」、トレイ洗浄機「SNW280」、高速ポット箱洗浄機「STW600」などを発表した。播種機の毎時能力は1時間300箱。いずれの型式も極限まで共用化を実現。土入れ部を分離したことにより、散播から条播、さらに、土入れ機まで共用化が図られている。播種部にはインバーターを採用し、回転数によるトルクの低下を少なくし、スプロケットの切り換えなしで播種量の無段階調節が可能。土入れ機「ST308」は、THK、THSの土入れ部にモーターをセットしインバーターにより能力を制御。1時間に200〜500箱まで無段階の調節を可能としている。

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