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農業機械関連ニュース

平成22年11月10日発行

  1. JAゴー号が全国キャラバン
  2. 農機学会年次大会を開催
  3. グッドデザインにホンダのエネポ
  4. 地方発明表彰に業界から多数入賞
  5. 丸山製作所が初の内製チェンソー発表
  6. 筑水キャニコムが韓国に販売会社設立
  7. 松山がウィングハローWSR10シリーズ発表
  8. 静岡製機では多目的電気乾燥庫の小型タイプを発売
  9. 井関農機が第15回子ども図画コンクールの入賞者発表
  10. ニッカリがバッテリー式作業機を発売
  11. マメトラ農機ではハンマーナイフモアの新型を発売
  12. ササキコーポレーションのにんにく植付機を実演
  13. ホンダからiGXエンジン4型式追加発売
  14. 大竹製作所が石抜機をモデルチェンジ
  15. ヤンマーが「ヤンマーアグリイノベーション」設立し、農業参入
  16. スズテックが新型播種機「8シリーズ」発表
  17. 新たに北海道クボタが発足
  18. 松山記念館で講演会

1.JAゴー号が全国キャラバン

JA全中(茂木守会長)やJA全農(永田正利会長)などJAグループは全国縦断「JAゴー号」キャラバンを展開する。各地のJAを訪問し、地域の現状やJAの取り組みを広く紹介しようというもので、「大地がくれる絆を、もっと。」のキャッチフレーズの下、「JAゴー号」が全国を訪れる。キャラバンを行うのは若手お笑い芸人の「だいなお」の2人。JAの直売所や事業の現場を訪問し、手伝いや体験をして、若者の視点でツイッターやブログを通じてレポートする。また、広報サイトでも情報提供を行う。

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2.農機学会年次大会を開催

大会では、理事会、RUX2000自由集会、講演会、委員会、総会、シンポジウム、ポスターセッションや見学会が行われた。また、農業機械展示、企業展示ブースも実施した。
 シンポジウムは、「日本農業を成長産業へ―これからの『食と農』―」のテーマで行われ、井関農機開発製造本部長の木下榮一郎氏が「食料供給力向上に向けたメーカーの取り組み」と題して講演したほか、愛媛県における地産地消の取り組み、食育実践プログラムなどの講演があった。
 講演会では、一般セッションに加え、8に及ぶオーガナイズドセッションが持たれた。

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3.グッドデザインにホンダのエネポ

2010年度のグッドデザイン賞に、業界からは、本田技研工業の発電機「ガスパワー発電機エネポEU9iGB」が趣味・ホビー用品の領域で入賞した。エネポEU9iGBは、3つの簡単

  1. 燃料の取り扱いが簡単
  2. 移動・収納が簡単
  3. 操作が簡単
をコンセプトに、購入・使用・保管が容易な家庭用カセットガス燃料を使用し、簡単な操作で電気を出力できるポータブル発電機。

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4.地方発明表彰に業界から多数入賞

東北地方の発明表彰で、東北経済産業局長賞に「ニンニク等の球根植え付け機」でササキコーポレーションが選ばれ、実施功績賞を、同社代表取締役社長の佐々木一仁氏が受賞。山本製作所取締役会長の山本惣一氏らが「精米装置」で発明奨励賞に選ばれた。
 また中国地方では、鳥取県知事賞に「農業用高所作業車」で河島農具製作所代表取締役社長の河島隆則氏、島根県知事賞に「コンバインにおける前処理変速装置」で三菱農機開発・生産本部開発設計二部部長の大本啓一氏が受賞するなど多くの入賞があった。

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5.丸山製作所が初の内製チェンソー発表

「MCV3100Tシリーズ」3型式で、エンジン排気量30ccのトップハンドルソー。独自のチェーン張りシステムを装備している。これは、ソーチェンが緩んだ際、チェンケースナットを緩め、ハンドガードを手前に引くだけでガイドバーが動きソーチェンを張る「e―JUSTシステム」。ハイブリッド防振を装備し、チェンブレーキには慣性式を採用。キックバック時に慣性力でブレーキが作動するため、手動式ブレーキに比べ、不意な事故の発生を減らすなど、安全面にも大きく配慮している。

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6.筑水キャニコムが韓国に販売会社設立

韓国の機械メーカー、ハナ・エッセス(金南宰社長)との共同出資により、韓国全羅南道の光州広域市に販売会社㈱CANYCOM KOREA(資本金5000万円・従業員15名)を設立したもの。韓国国内で農用運搬車、草刈機、林内車、建機、電動車両など全てのキャニコム製品を販売する。

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7.松山がウィングハローWSR10シリーズ発表

好評のウィングハローWRSシリーズを「WRS10シリーズ」としてモデルチェンジした。無線リモコン(Ncon)を搭載したほか、新型代かき爪、ラバーグレーダー、ソイルスライダーなどを採用、砕土・埋込み・均平作業を充実した。主な特徴は、

  1. 機体操作をコードレスにしたNcon(エヌコン)を搭載し操作性を向上。操作ボタンはわかりやすいイラスト付きで操作のしやすいフィットグリップ採用。
  2. 土塊を砕土するR部には刃付けをし、先端部は立上がりを大きく刃付けをしていない3D曲線にした砕土性・埋め込み性・耐摩耗性に優れた新代かき爪を採用。
  3. 焼入れ処理を施した新クラッチは耐久性に優れ勘合部が6溝に対して6山が入る構造で確実に駆動を伝達する。またクラッチ付け根部分を薄くし、ウィング部(サイド部)クラッチをクランク構造にすることにより勘合部残耕を減少。
―など。

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8.静岡製機では多目的電気乾燥庫の小型タイプを発売

多目的電気乾燥庫の小型タイプ「DSJ-3」(乾燥トレイ3枚)と「同-7」(同7枚)の2型式。多目的電気乾燥庫は、乾燥野菜やドライフルーツづくり、粉末食品の前処理、野菜・果物の保存食用―などとして、全国の農産物直売所・加工工場から引き合いが多く寄せれ、導入が活発化している。同社の電気乾燥庫は、いずれのタイプも、電気を熱源としているため安心・安全に農水産物を乾燥できる。20〜70℃の温風を壁面から放出させるマルチ気流方式(特許出願中)を採用し、庫内全体をムラなく、パワフルに効率よく乾燥。温度調整はマイコン制御と電気乾燥方式のため、灯油式間接熱風乾燥庫との対比で、熱量が約50%削減(同社比)でき、大きな省エネ効果が得られる。また、電気乾燥方式のため、CO2排出が少なく、清潔で地球環境に優しい。

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9.井関農機が第15回子ども図画コンクールの入賞者発表

毎年実施し今回で15回目となった「さなえ全国子ども図画コンクール」の1次審査結果を発表した。入賞者は、青森県の小学5年生・赤石樹(あかいし・いつき)さんはじめ10名。11月に東京・日比谷公園で開催予定の「ファーマーズ&キッズフェスタ2010」で2次審査を行い、入賞者の中から全国最優秀賞(商品券5万円)1名、全国優秀賞(同3万円)3名、全国特別賞(同1万円)6名を決定、表彰する。
 今回は、同社が創立85周年を迎えたことから、メーンテーマである「農業で働く家族」に加えて、同社がパートナーとなって推進するフード・アクション・ニッポンの「みんなでごはんキャンペーン」の一環として、また、「食」と「農」の理解を子どもに深めてもらえるように、新たに「家族でごはん」をテーマとして追加し、実施した。その結果、これまで最高となる約2000点の応募があった。

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10.ニッカリがバッテリー式作業機を発売

「ニッカリ・ペレンク・バッテリー式作業機ULBシリーズ」で、ウルトラリチウムバッテリーを使用した充電式の造園機器。小型ハンド式チェンソー、小型チェンソー、ポールチェンソー、伸縮自在トリマー、剪定ハサミなどがある。
 小型ハンド式チェンソーはコンパクトで軽量、太い枝でも楽に力強く剪定できる。ポールチェンソーは街路樹、果樹、庭木等の剪定作業に合わせ4型式。ハンドタイプの伸縮自在トリマーは、庭や公園など騒音にデリケートな場所での使用に最適。両刃、片刃、ポール、ポール伸縮仕様がある。剪定ハサミは、切る力をモーターでサポートして作業疲れを軽減できる。

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11.マメトラ農機ではハンマーナイフモアの新型を発売

型式は「ハンマーナイフモアーMH―803C」。草刈りに最適な製品となっており、耐久性、経済性が抜群。低重心で使いやすい設計で、果樹園などの草生栽培、雑草刈りに適する。主な特徴は、

  1. 安定・バランスの良いクローラを採用し、接地面を多くとることで傾斜地・軟弱地で威力を発揮。
  2. サイドクラッチロック方式を採用することで下り斜面でも機体の停止が可能。
  3. 従来ハンドル調整であった刈高さ調整が上下スイッチで楽々できる。エンジン始動もセルスタータで楽々。
―など。

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12.ササキコーポレーションのにんにく植付機を実演

青森県五戸町の農事組合法人くらいしと青森クボタの五戸営業所が「ロボット型にんにく植付機ロボニン 進化型N301」の実演会を実施。大きな期待を寄せた。
 「ロボニン 進化型N301」は、種子と圃場条件に合わせて植えつけ深さを5、6、7、8、9cmにボタン1つで調整でき、また、操作パネルで15、16、17cmに植え付け株間を設定。新型ホルダー、フィン付きフィンガーで種子をしっかりホールドし、安定した植え付けを行う。

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13.ホンダからiGXエンジン4型式追加発売

「iGX」は、知能化を追求した独創の次世代汎用エンジン。今回の新型「iGX」シリーズは、ECU(電子制御ユニット)がスロットル開度を常に制御することで搭載作業機械が要求する作業回転数やアイドル回転数などを正確に保持する回転数電子制御技術「新電子ガバナー(SТRガバナー)」を採用。エンジンの負荷状況に合わせて回転数を最適に自動制御するオートスロットルをはじめ、エンジン始動から暖機までのチョーク開度位置をECUが最適に自動制御するオートチョーク機構、リモート制御も可能なDBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)などを採用することで、より複雑で高度な用途に対応するとともに、優れた燃費性能と低騒音を実現している。

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14.大竹製作所が石抜機をモデルチェンジ

新しい「石抜機」はデザインを一新し、処理能力が毎時800kg(3インチ籾すり機)から2200kg(5インチ籾すり機)まで、マルチに対応し、クリーンな選別ができる。また、自動石排出装置を装備し、石混入の悩みを解消した。主な特徴は、

  1. 自動石排出装置付きで、手動による排出もできる。
  2. 選別網が、ワンタッチで脱着できる。
  3. 同社独自の石抜き機構なので、石取り面積がワイドで余裕。
  4. 長時間の作業でも、自動石排出装置が付いているので、安心して作業を続けられる。
―など。

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15.ヤンマーが「ヤンマーアグリイノベーション」設立し、農業参入

農業ソリューション事業を手掛ける新会社で、本社は大阪市。新会社では農産物の生産、加工、販売までを一貫して行い「儲かる農業のビジネスモデル」を構築する。また多様な担い手の教育、新規就農者の研修や農業参入企業の支援を進める。広島県の緊急雇用対策基金事業「大規模野菜経営実証事業」に正式に採用された。さらに、ヤンマーグループ社員の農業体験・研修の場としても活用、「ソリューショニアリング力」を向上させる。事業内容は、

  1. 農産物の生産・加工・販売
  2. 農業経営及び技術に関する教育・研修
  3. 農業経営及び生産法人経営に関するコンサルタント業務
  4. インターネット等の情報通信ネットワークを利用した農業マネジメントシステムの開発及び販売・情報提供サービス
  5. 農業機械及び施設・設備の賃貸・販売・仲介
  6. 農作業の代行・請負・委託
となっている。

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16.スズテックが新型播種機「8シリーズ」発表

水稲用播種機「8シリーズ」は全自動散播「THK2008」、全自動条播「THS2208」、オート散播「HK208」、オート条播「HS228」の4型式と、ミニコン「SCS28」、自動ハコツミ機「AH8」。いずれも1時間に200箱の能力を有し、播種ホッパー、床土・覆土ホッパーを始め、部品の多くを共用化している。播種機はオプションにより、散播から条播、オートから全自動への組み換えが可能。また、播種量の無段階調節機能を搭載。インバーター方式の採用により、ダイヤル1つで簡単に播種量をグラム単位で調節できる。また、工具不要で播種部が着脱でき、土繰り出し部にはダイヤル方式を採用、残留種子の取り出し清掃を簡素化するなど、随所に新機構を採用している。

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17.新たに北海道クボタが発足

北海道クボタと北海中央クボタが合併し、株式会社北海道クボタとして新たに発足した。今回の合併は、事業環境が厳しい中で、農家の信頼を得て、販売力・サービス力・収益力の強化を図ることによる、企業体質の強化と経営の安定化、シェアアップが目的。新会社は拠点数52ヵ所、社員数510人となる。北海道内全域をフォローして幅広く販売、サービスなどを行う。

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18.松山記念館で講演会

松山の創業者松山原造翁と2代目松山篤翁の業績を記念・顕彰する財団法人松山記念館(松山信久理事長)では毎年、松山本社で文化講演会を開催しており、今回は「温故知新―農具鍛冶から農業機械つくりへと一筋に」と題し、鋤柄農機の代表取締役専務・鋤柄勘治氏が講演した。
 鋤柄家は刀鍛冶で、その仕事がなくなった江戸後期、新規農業者のためにその農具を打ち始め「鍛冶勘」と称した。それから100年以上営々と農具の生産、また鍬の修理などに携わってきたと、同社の歴史を語った。

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