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農業機械関連ニュース

平成22年7月10日発行

  1. クボタがエコ・ファースト企業として環境省から認定
  2. 丸山製作所の消石灰を散布する機器の問い合わせ、注文が増加
  3. サタケが精米工場向け玄米粗選機、精選石抜機などを発売
  4. ヤンマーが学生懸賞論文・作文を募集
  5. 齋藤農機製作所が小型コンバイン用穀類搬送機「アト夢Light」発売
  6. 菅内閣の農林水産大臣に山田正彦氏
  7. 山本製作所が環境保全の推進で山形県知事賞を受賞
  8. 金子農機が安価タイプの色彩選別機と色選精米ユニットを発表
  9. 宮崎の口蹄疫に各社が義援金
  10. 筑水キャニコムが中国江蘇省に新工場
  11. 新農機株式会社が総会、取締役会長に蒲生氏が就任
  12. タカキタが細断型ホールクロップ収穫機の新型
  13. 井関農機が22年度下期新商品6機種15型式を発表
  14. IHIスターが新・細断型ロールベーラを発売
  15. ヤンマーが下期新商品7品目32型式を発表
  16. IHIスターの新社長に細倉雄二氏
  17. 小橋工業が新Z爪「Zプラス1」シリーズ発売へ

1.クボタがエコ・ファースト企業として環境省から認定

エコ・ファースト制度は、環境大臣に「エコ・ファーストの約束」をし、環境保全に関する業界トップランナーの行動をさらに促進することを目的としており、認定された企業は、店舗、広報などで「エコ・ファースト・マーク」の使用が認められる。クボタの「エコ・ファーストの約束」としては、地球温暖化の防止に向けた取り組みとして、

  1. CO2排出量を2008年度比で2012年度に10%以上削減。
  2. 売上高当たりのCO2排出量を2008年度比で2012年度に10%以上削減。
  3. 2020年度に、国内クボタグループのCO2排出量を1990年度のクボタ本体生産事業所の排出量比で25%削減。
―など。

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2.丸山製作所の消石灰を散布する機器の問い合わせ、注文が増加

宮崎県で発生した口蹄疫の感染防止策として問い合わせ、注文が増加した。同社では、消石灰散布機として、タンク容量100LのMS413ESTR-100-1と、同時に散水作業ができるMDS-85がある。MS413ESTR-100-1は消石灰散布、一般消毒、洗浄と一台三役の機能を備え、強力な撹拌装置の採用で撹拌作業者がいなくともタンク内の撹拌を確実に行う。ポンプの吸水配管部に掃除機能を採用したため、消石灰溶解液の濃度20%にも対応する。MDS-85は、同時散水で路面への定着性を高めるとともに、飛散を防ぐ上でも有効。均一に定量散布をこなすため、経費節減効果もある。消石灰を送り出すロールブラシは後輪と連動しているため歩行速度にかかわらず均一・定量散布ができる。

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3.サタケが精米工場向け玄米粗選機、精選石抜機などを発売

新発売したのは玄米粗選機、精選石抜機および穀類等の金属検出機(3型式)。東京ビッグサイトで開かれたFOOMA JAPAN 2010で展示された。玄米粗選機は、回転型スクリーンによって玄米に含まれる紙ひも、ビニールや木くずなどを除去する製品で、同社従来機種に比べ機械寸法を約2分の1とコンパクト化し省スペースで設置できるようにしている。また、オプションの風力選別機を装着すれば風力によって軽い塵埃なども除去することができる。玄米に含まれる石などを除去する精選石抜機は、選別終了後に機内の残粒をエアによって次工程に搬送する自動残粒排出機能を搭載。これにより残粒排出時間が約3分間と従来機種の約2分の1に短縮した。金属検出機は、新型制御部の採用により検出能力を高めた。

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4.ヤンマーが学生懸賞論文・作文を募集

テーマは、『農が変わる 農が応える 今 未来への布石を』。副題は『生命を育む「食」、食を生み出す「農」、環境を守る「農山漁村」』。応募期間は平成22年6月1日〜10月20日。入選者の発表は平成23年1月下旬に行われ、論文大賞には賞金100万円、作文金賞には30万円等が贈られる。
 論文の部のテーマ例又は内容は、

  1. 農の本質と日本農業の将来ビジョン
  2. 地球的視野に立ったあるべき農業国際協力
  3. 環境保全に資する農業技術の発掘と創造
  4. 文化の創造と農山漁村の役割
  5. 都市と農山漁村の共生
  6. 生きがい農業・趣味的農業の社会的価値
  7. 農業経営におけるドメインの拡大とマーケティング戦略
  8. 農業・農村の活性化・食の安全性に資する健全なフードシステム
  9. 望ましい食生活と農業のあり方
  10. 食品リサイクルと循環型社会
 応募資格は、論文の部が、大学、大学院、短期大学、農業大学校、農業短期大学、各種専門学校に在籍する30歳以下(平成22年10月20日現在)の学生。作文の部が農業大学校、農業短期大学に在籍する25歳以下(同)の学生。
 問い合わせ・応募先は、〒530-8321 大阪市北区茶屋町1の32・ヤンマー学院内「学生懸賞論文・作文募集係」

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5.齋藤農機製作所が小型コンバイン用穀類搬送機「アト夢Light」発売

小型コンバイン用として、これまでにない低価格を実現するとともに、軽量化を図り、取扱性においても、折りたたみ機能を採用するなど、使いやすさを追求している。バネコンホースの長さが2m、3m、4mの3型式を揃え、同社独自の特殊構造により、本体重量を62.5kgと軽量化を実現。組立・収納・保管に便利な収納台(オプション)を用意するなど使用者の立場に立っての設計が随所に施されている。

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6.菅内閣の農林水産大臣に山田正彦氏

鳩山内閣の副大臣から昇格した。山田新農相は、就任に当たっての記者会見で「地域で第一次産業が付加価値を高めて食べていけるよう、地域が活性化できることを目指す」と、農林水産業による地域の活性化対策に意欲を示した。また、喫緊の課題として口蹄疫対策を挙げ、「家伝法(家畜伝染病予防法)そのものの抜本的な見直しもこの際必要ではないか」と、防疫対策の強化にも言及した。

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7.山本製作所が環境保全の推進で山形県知事賞を受賞

山形県地球温暖化防止県民運動推進大会において「平成22年度環境保全推進賞・山形県知事賞」の表彰を受けた。同社の受賞理由は、2000年にISO・14001の認証取得。2009年末に廃棄物リサイクル率99%のゼロミションの達成。また、主力の農業機械の省エネ化、さらに、発泡スチロール減容機や造粒減容機の開発、加えて、カーボンニュートラルになる木質ペレットストーブ、ペレット温風暖房機などの環境保全製品の製造といったCO2排出抑制に貢献したことなど。

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8.金子農機が安価タイプの色彩選別機と色選精米ユニットを発表

色彩選別機は、毎時処理能力700kgの小型オプティミニ「AK-M700」と、昇降機ユニット付きで耐久時間2万4000時間(10年間)を実現したエレガンティJr.(ジュニア)「AK―G2100U」。昇降機ユニットを同社が担当し、色彩選別機の開発は提携関係にある安西製作所が担当した。AK―M700の特徴は、設置場所をとらないコンパクトサイズ、白米の時間当たり最大処理量が多いにもかかわらず価格はお手ごろ低価格、消費電力を抑える省エネ設計―など。AK―G2100Uの特徴は、商品格上げ精度の流量選択幅が広く、消費者クレームを防止する異物除去が可能、1次選別はロング角字シュート、2次はロングUシュートを採用し、お米を均一に流せるため選別精度がアップ、新型観察素子「イーグルアイ」を採用、自動掃除機能付でホコリに強くオペレータの作業環境が向上―など。
 色選精米ユニットは「AK―T3U」(3馬力精米機+AK―350U)・「AK―T5U」(5馬力精米機+AK―700U)と「AK―T5DU」(コンタミ対応機)。
 主な特徴は、

  1. 精米機と色彩選別機が一連となり、安定した精米と高速選別を実現。
  2. 精米の中から砕米を選り分けて、より高品質な選別ができる。
  3. 精米機を通さずに玄米・白米を直接、色選に投入できる。
 ―など。

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9.宮崎の口蹄疫に各社が義援金

宮崎で発生した口蹄疫で苦しむ農家のために、会員各社では義援金を贈る動きが活発化した。クボタグループ、ヤンマーグループ、タカキタ、IHIスターを始め、従業員が義援金を贈った山本製作所、オーレック、動噴を寄贈した丸山製作所などがある。本会も口蹄疫により被害を受けている畜産農家を支援するために、義援金を寄付した。

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10.筑水キャニコムが中国江蘇省に新工場

江蘇省常州市に敷地面積3万3000平方m、第一期工事で延べ床面積9900平方mの工場を建設し、年内をめどに農業用電動カートや電動スクーターを生産開始する。5月26日には同地で新工場の起工式が行われた。筑水キャニコムは、中国で農業用車両および同社の電動車両の普及が急速に進むと見込み、今年3月に現地法人「筑水農機(常州)有限公司」を設立している。新工場では、設計部門も設けて現地仕様の機種を開発し、2013年に100億円の売上げを目指すとしている。

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11.新農機株式会社が総会、取締役会長に蒲生氏が就任

新農機株式会社は6月11日、都内のコープビルで第18期定時株主総会を開催し、17期の事業報告を行ったのをはじめ、取締役11名、監査役1名を選任した。新役員では、取締役会長に蒲生誠一郎氏(井関農機代表取締役社長)が就任した。17期の事業の概要では、5機種を実用化。これに加えすでに実用化している緊プロ機の普及に努め、約2万5000台を販売。これまでの緊プロ機の普及は遠赤外線穀物乾燥機9万6089台を筆頭に、19万7000台に達した。販売換算の推定額は約2300億円、うち21年度は約312億円と試算している。その結果、リース支援事業の効果もあり、売上高は前期比51%増の1億1100万円となり、営業利益4900万円(前期1400万円)、経常利益6200万円(同3300万円)で、純利益は6100万円となった。

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12.タカキタが細断型ホールクロップ収穫機の新型

「細断型ホールクロップ収穫機WB1030」と「自走ラップマシーンSW1110W」を開発・新発売した。細断型ホールクロップ収穫機は国内特殊自動車排出ガス規制に適合したエンジンを搭載してのモデルチェンジ。
 主な特徴は、

  1. 長時間作業に対応して、燃料タンクを100Lにアップ。
  2. 自動刈高さ制御モードではデバイダの先端の地面への突っ込みを防止でき、株抜けなどによる泥の混入を少なくできる。
  3. 4PCモンローで前後左右に機体の水平を保ち、ワイドクローラ装着で安定した作業が行える。
 ―など。

 自走ラップマシーンは、夏場の高温下での長時間作業でも高効率を維持できるオイルクーラーを新たに装備した。
主な特徴は、
  1. 補給フィルムが2本載せられるフィルムフォルダを設置。長時間使用でのニーズに応える。
  2. ロールベールの持ち上げは約500kgまで行え、細断された飼料稲、麦、コーン等の高密度ロールベールのラッピングに対応。
  3. マルチレバー1本でロールベールの拾い上げから荷卸し操作、前進後進、走行速度調整が行える。
 ―など。

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13.井関農機が22年度下期新商品6機種15型式を発表

創立85周年のテーマ「夢ある農業応援団―ヰセキ」を前面に打ち出し、応援価格商品を取りそろえた。今回発表した新商品は、トラクターがTジャパンのTJVシリーズ6型式(そのほかセミクローラが5型式)、TH5シリーズ3型式、コンバインがフロンティア「HFC433」1型式。本機のほか、食の安全・食味志向・健康志向に応えるコイン精米機「CP410」、畑作・野菜作向けの3うねタイプインプルメント「エコうねまぜ君UBS213」と乗用管理機用中耕除草機「エコ草とり君H3―200」など。
 トラクターTJVシリーズの特徴は、

  1. 国内特殊排ガス2次規制に対応したコモンレール式電子制御燃料噴射システムを採用。ECUによる適正に制御された燃料噴射により高出力・低燃費・低騒音を実現しつつ排出ガスのクリーン化を可能にした。
  2. 燃料噴射をコンピュータで制御することで標準モード(出力優先モード)とグリーンモード(燃費優先モード)の2つの出力パターンの表現を可能にした。エネルギーの無駄が省け燃費が良く環境にも優しい。
  3. 電子制御油圧クラッチでスムーズな変速。作業シーンに合わせ最適な車速が得られる。副変速操作レバーにはクラッチボタンを装備。ペダルを踏むことなく右手1本で変速できる。
 ―など。

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14.IHIスターが新・細断型ロールベーラを発売

型式はTSB1000。耐久性のあるスチールローラにより作業音も静かで、成形ベルトを加えてロスが少なく、デントコーンやソルガムの密度の高い梱包ができる。
 主な特徴は

  1. 細断されたデントコーン、ソルガムやデントコーンサイレージは、容量2.5立方mのホッパ部に投入され、コンベアチェーン及びコンベアバーにより運ばれる。運ばれた飼料は、アッパビータ付きの爪付きオーガによって、成形室へと送り込まれる。
  2. 定評あるスチールローラには、成形ベルトが加わった「ローラ&ベルト方式」。格段に騒音が静かで、作業する人の疲労感が少なくメンテナンス性も良い。
  3. ネットの残量にかかわらず最適な張力をかけることができるネットバインディングを採用。
 ―など。

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15.ヤンマーが下期新商品7品目32型式を発表

新製品は、高効率無段変速を26〜34馬力に拡充したトラクター「エコトラEG300シリーズ」、疎植37株から密植85株の植え付けが1台でできる4、5.6条植えの田植機「RJシリーズ」、「飼料コンバインベーラ」、「うねまたぎ運搬車」、「汎用中型管理機」など。このうち、エコトラEG300シリーズの主な特徴は、

  1. 高効率無段変速I-HMT搭載のフィンガーシフトで変速は自由自在=従来のHMTを進化させたI-HMT無段変速機構を搭載。コンパクト化とともに更なる高効率と低燃費を実現した。速度調整ダイヤルを使えば毎時0.1km単位で車速の設定ができ、作業や圃場条件に合わせた最適速度で効率よく作業が行える。
  2. 完全フローティング静音キャビン(Q仕様)とフルフラットフロアで長時間作業も快適。
  3. 環境に優しく、省燃料、直噴エコディーゼルエンジン搭載=排出ガス特殊自動車2次規制をクリアする性能を持った環境にやさしいエンジン。エコディーゼルは、作業中の圃場条件の変化や負荷変動があっても、燃料噴射量をコントローラーが制御し、すばやい反応でエンジン回転を保ち、理想的な作業性能を持続。
  4. 省エネモードで燃料消費量を10〜20%削減。
 ―など。

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16.IHIスターの新社長に細倉雄二氏

6月25日開催予定の定時株主総会および取締役会において就任した。細倉氏は昭和33年10月生まれ。昭和57年3月室蘭工業大学産業機械工学科を卒業し、4月に石川島播磨重工業(現IHI)に入社。同社で、平成17年7月航空宇宙事業本部生産センター田無工場生産管理部部長、平成20年4月航空宇宙事業本部生産センター相馬第一工場工場長などを歴任し、今年4月から同社へ出向し、社長補佐に就任していた。

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17.小橋工業が新Z爪「Zプラス1」シリーズ発売へ

新Z爪は、従来のZ爪より1.5倍長持ちし、途中で耕うん性能が低下しない。使うほどに刃先が鋭くなり、耕うん抵抗を大幅に軽減できる。耕うん性能の低下を防ぐために摩耗する形を研究し、理想的な摩耗形状を実現しており、いわゆる“くびれ摩耗”しにくい特徴を備えている。爪の形状を見直し最適化することで、ほぼ等幅に摩耗していく理想的な爪形状を実現、そのため新品時と比べても耕うん性能が低下しないようになっている。

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