平成22年6月10日発行
- サタケがNEW環境展に出展
- エム・エス・ケー農業機械がトラクターMF5400D4シリーズに3モデル追加
- 丸山製作所が4チャンネル自走ラジコン動噴を新発売
- 筑水キャニコムがサービスセンターを開設
- IHIスターが飼料イネ収穫機を8月から発売
- 日農工刈払機部会が固定スロットルを来年生産中止へ
- ホンダがエネポ、ピアンタを国際バラとガーデニングショウに出展
- やまびこが乗用溝切機を発売
- 静岡製機が白米計量保冷庫「愛妻庫」の新シリーズ
- スガノ農機が次世代型心土破砕機を発売
- 大竹製作所が乗用溝切機に新機能
- ヤンマーがブランドステートメントを決定
- 日農工が総会、新会長に蒲生誠一郎氏
- 口蹄疫で帯広国際農業機械展を1年延期
- JAグループなどが農作業事故防止へ、対策連絡協議会を設立
- 鋤柄農機がディスク3畦リッジャー発売
1.サタケがNEW環境展に出展
5月25日〜28日の4日間、都内・有明の東京ビッグサイトで開かれた2010NEW環境展 東京会場にプラスチックペレットのリサイクルシステムなど、同社の環境対応製品を出品・展示した。プラスチックペレットリサイクルシステムは、車のバンパーなどをリサイクルするために原料の表面を剥離し、洗浄乾燥工程を終えた後、光選別機で不良品を除去して次の工程へ進める先進のシステムとして注目されているもの。このほか、テストプラスチック研磨機を参考出品したほか、バイオマスガス化発電システムのパネル展示などを行った。
2.エム・エス・ケー農業機械がトラクターMF5400D4シリーズに3モデル追加
追加したのはシス社製4気筒エンジン搭載のMF5470D4、MF5480D4、およびパーキンス社製6気筒エンジン搭載のMF5475D4。いずれも主変速4段、副変速4段のDyna(ダイナ)―4トランスミッションを搭載している。同機のエンジンは、コモンレールを搭載し、排ガス規制のTierⅢ対応の最新型を導入。また、Dyna―4トランスミッションはスムーズな変速を行い幅広い速度帯をカバーする。そのほか、
- ボンネットはピポット式となりフィルターやラジエターへのアクセスなど日常点検がやりやすくなった。
- トランスポートブーストが搭載され移動時、重い負荷がかかった状態でも、素早く移動することが可能になり移動時間を短縮できる。
3.丸山製作所が4チャンネル自走ラジコン動噴を新発売
初めて動噴電磁クラッチを装備し、薬液切れの際に本機まで戻る必要がない。自走式、フォークリフト対応仕様各3型式を用意。ラジコンで動噴クラッチのオン・オフ、ホースの送り出し、巻き取りを遠隔操作できる。ラジコン送信機は手袋をはめたままでも操作しやすく、高い作業性を誇っている。安定した流量と圧力を確保する丸山アルティフロー動噴を核に、動噴電磁クラッチを装備し、エンジン・動噴逆転レイアウト(自動車の左車線走行を意識、エンジンと動噴のレイアウトを逆に配置)により、吸排水ホースや撹拌機の取り回しが楽になるなど、作業性を大きく向上させている。また、走行クラッチは安全性の高いデッドマンクラッチを採用している。
4.筑水キャニコムがサービスセンターを開設
「アフターサービス・トレーニングセンター」を本社パーツセンター内と関東センター(群馬県伊勢崎市)内に開設し、販売店で受けきれない修理やメンテナンスを同センターで対応し、ユーザーに安心と満足を提供する。販売店への技術指導も要望に応じて行う。乗用草刈機や運搬車などの機械の機能が専門化、高度化しユーザーはもとより販売店からも修理、メンテナンス、技術指導のサポートを要望する声が多数寄せられていたことに応えた。
5.IHIスターが飼料イネ収穫機を8月から発売
新発売するのは「コンビネーションベーラ JCB1500」。梱包サイズなどを全面的に改良し、刈幅を150cm、梱包サイズを直径100cm×幅86cmとした。主な特徴は、
- 高出力61kW(83PS)エンジンを搭載し、幅450mmの幅広クローラを足回りに採用しているため、軟弱地や湿田においても高能率作業ができる。
- ローラ&ベルト方式によりロールベールを作る。耐久性に優れて作業音も静かなスチールローラ方式に、こぼれを防ぐ成形ベルトをプラスしたため、低騒音なので長時間作業でも疲労が少ない。
- 搬送コンベアを内蔵し、左右均等な梱包に仕上げることが可能。飼料ロスを最小限に抑制する。
- フレール刈り取り方式を採用したので、フレール刃での刈り取りからダクト内を吹き上がる間に稲の籾にすり傷がつき、堅い茎が柔らかくなって、籾と茎葉が均一に混合される。
6.日農工刈払機部会が固定スロットルを来年生産中止へ
刈払機部会長の北爪靖彦氏らが記者会見し、部会で合意した内容を発表した。刈払機による事故防止の観点から、安全鑑定基準に適合するものとし、トリガー式等の可変方式へ移行を進めていく。刈払機のスロットルレバー装置に係わる合意内容は
- レバーの機構は、安全鑑定基準に適合するものとする。
- 実施時期は、平成23年(2011年)9月末日をもって、生産中止とする。
- なお、実施時期前に適合する製品(新商品を含む)への切り替えが可能な場合は、早期に実施する
7.ホンダがエネポ、ピアンタを国際バラとガーデニングショウに出展
5月12日から5日間、埼玉県所沢市の西武ドームで開かれた国際バラとガーデニングショウに、5月13日から発売した家庭用カセットガスで使えるガスパワー発電機「エネポ」と、ガスパワー耕うん機「ピアンタ」、発売したばかりの芝刈り機「HRS536」などを出品した。今回ホンダは、単独出品せず、ブリティッシュ・クリエイティブ・デザインと、蓼科高原バラクラ・イングリッシュ・ガーデンの2社に展示協力するかたちで出品し、それぞれのガーデンコンセプトに合わせて展示、バラ&ガーデニングの愛好家へホンダ汎用製品をアピールした。
8.やまびこが乗用溝切機を発売
お客様の声を取り入れて各部を見直した2サイクルエンジン搭載の「MKSE432R」と4サイクルエンジン搭載の「MKS1000R」で、それぞれ従来機から作業性能、使い易さをいっそう向上させた。これにより、同社の溝切機は乗用タイプ2型式、歩行タイプ3型式が揃った。中心機種の「MKSE432R」では、要であるプラウにステンレスフルプラウ(意匠・特許出願中)を採用、耐久性を向上させ、土の付着を大幅に抑えた。また、後方にスライド式の旋回用ハンドルを採用し、新プラウとの相乗効果により、旋回時に作業者が感じる重さを大幅に低減した。「MKS1000R」は、4サイクルエンジンと専用減速機の組み合わせにより、高速作業を実現。また、速度調整の容易な新開発のバイクタイプのスロットルレバーを採用、手を離せば駆動も止まる構造とし、安全にも配慮した。
9.静岡製機が白米計量保冷庫「愛妻庫」の新シリーズ
「KSXシリーズ」として、7月1日より本格的な発売を開始する。「KSX―15」(15kg収納タイプ)と「同―31」(31kg収納タイプ)の2型式。いずれの型式もフロンガス不使用のペルチェ電子冷却方式により、庫内温度を15度C前後の低温に保ち、湿度を70%程度に抑制することにより、脂肪酸度の促進を抑え、食味の良さを持続する。また、虫・カビを寄せ付けない。従来からのこうした特徴に加え、今回、より使いやすくを開発コンセプトに、
- キッチンにスッキリ収まる、コンパクトでスリムな設計。
- 掃除・移動が楽に行える、製品の軽量化、移動式キャスターを内蔵。
- キッチリ計量できる使いやすい正確な2レバーの回転計量方式。
10.スガノ農機が次世代型心土破砕機を発売
心土破砕と同時に砕土・整地などとの複合作業ができる「コンビソイラ」で、大型トラクタの能力を最大限に活かし、より効率的に排水対策作業を行うために開発された。後方についた3点リンクでスタブルカルチ、バーチカルハローなどとの組み合わせ自由なコンビネーション作業が可能。主な特徴は、
- ナイフに取り付けた油圧シリンダによりナイフそれぞれの作業深さを30〜60cmで変えられる。
- ナイフ間隔も調整できるので、トラクターのタイヤ跡ではより深く入れるなどの調整が可能で、ナイフの上げ下げが簡単にできるので後部作業機の着脱が容易。
- サブソイラ、ハーフソイラで培った技術をそのまま活用しているので、確実な心土破砕が可能。
11.大竹製作所が乗用溝切機に新機能
「オータケミニカルチ 乗用型溝切機 のるたん」に今回、「三角シート」や「分草板」、「JS溝切板」を新しくし、グレードアップした。主な特徴は、
- ループハンドルを搭載し、歩行の時も持ちやすく、作業姿勢を選ばず、前後調節が可能。
- 三角シートで足の圧迫感を軽減し、足の動作が楽。背丈に合わせて高さ調節ができ、クッション性が良く、快適な乗り心地。
- 前エンジンのため、乗ったままエンジンスタートし、燃料の残量がすぐ見える。乗り降りが楽で、ターンのしやすい重量バランス。
- 分草板を新しくし、先端のスマート化で、方向転換の時に圃場にもぐりにくい。
12.ヤンマーがブランドステートメントを決定
ブランドステートメントは「Solutioneering Together」(ソリューショニアリング トゥギャザー)。「Solution」(ソリューション)と「Engineering」(エンジニアリング)2つの単語からなる造語で、「Solutineering」の提供こそがヤンマーの存在意義・社会的使命であること、そしてお客様とともに(Together)永続的に発展していくことを表現している。新聞・雑誌広告やカタログ、テレビCMやオフィシャルウェブサイト、展示会看板などを通じて展開していく。
13.日農工が総会、新会長に蒲生誠一郎氏
5月28日に開催した第47回通常総会で、任期満了に伴う役員改選を行い、新会長に井関農機代表取締役社長の蒲生誠一郎氏を選出した。また、新任の副会長にはヤンマー取締役副社長の阿部修司氏、やまびこ代表取締役社長の北爪靖彦氏、静岡製機代表取締役社長の鈴木直二郎氏を選任した。
14.口蹄疫で帯広国際農業機械展を1年延期
5月28日に開催した第32回国際農業機械展イン帯広の開催委員会(会長・有塚利宣十勝地区農業協同組合長会会長)で決定した。十勝は酪農・畜産が盛んな地域で、多数の来場者が見込まれるイベントを開催した場合、口蹄疫のウイルスが侵入するリスクが高くなるのではないかという不安があることなどから、延期を決定。来年7月7日〜11日の5日間、開催することとした。
15.JAグループなどが農作業事故防止へ、対策連絡協議会を設立
日本農村医学会と全中などJAグループ全国連が「全国農作業事故防止対策連絡協議会」を設立した。農家、JAが取り組むべき農作業事故防止のためのPDCAサイクル確立の検討・提案を行うことを主に、農作業事故の情報収集、農作業安全担当者に対する研修会の実施、農作業安全に関する優良事例調査・情報提供などを行う。これを受け県段階で、農作業事故防止年間計画の策定提案、JA段階では農作業事故防止に向けた目標設定などを行い、農家段階でのヒヤリ・ハット体験の意識化、危険箇所・危険作業の把握を行い、農作業事故防止への意識付けを図る。
16.鋤柄農機がディスク3畦リッジャー発売
乗用トラクター用の「ディスク三畦リッジャー TDR―320」で、規模拡大の転換畑作物に最適な高能率中耕培土機。大豆など作物の生育時期に適した作業を進めることができる。主な特徴は、
- 前部の自転するディスク刃で長く伸びた雑草でも取り除くので、雑草が絡みつくことなく、培土作業を行うことができる。
- ディスク刃は取付角の開閉ができるので、土の横移動を調整し、畦幅の広狭に合わせることが可能。
- ディスク刃により土を作物の根元まで入れることができる。
- 標準3点リンクに装着し、高速で作業ができる。