平成22年2月10日発行
- 静岡製機が中・小型乾燥機「ドライゴン」を発表
- 筑水キャニコムが乗用草刈機「F1まさお」シリーズ発売
- ササキコーポレーションが新型畦塗機KXシリーズを発売
- タカキタが汎用肥料散布機を発売
- IHIスターがフレールモーアを発売
- IHIシバウラがグラウンド用更新作業機を発表
- サタケと山本製作所が提携記念の「にこニコキャンペーン」実施
- 諸岡が「平成22年度諸岡協力会・賀詞交歓会」を開催
- 井関農機が全国表彰大会を開催
- クボタが創業120年記念・第63回機械ディーラーミーティング開く
- ヤンマーが平成22年ヤンマー・農機全国特販店大会開く
- 三菱農機が全国有力販売店会議を開催
- オーレックが自動二面あぜ草刈機ウイングモアーシリーズに新型
1.静岡製機が中・小型乾燥機「ドライゴン」を発表
“エコ&イージー”をコンセプトに開発した籾・麦用循環型乾燥機の新型「ドライゴン」で、遠赤外線型「SAC―Eシリーズ」16型式(9石〜27石)と熱風型「SAC―Gシリーズ」16型式(9石〜27石)。いずれの型式も従来機の基本性能(乾燥・作業性・環境)の向上と使い易さを追求したものとなっている。
エコに関しては「エコ・静か」モードを新設。灯油使用量を最大25%削減(SAC―E180F〜同270F・同社比)するとともに、運転音を低減。
イージーに関しては、全面開きの側面張込ホッパの採用、穀物量と水分設定は独立した大型ダイヤルを装備―など。9石の「SAC―E90」は遠赤外線乾燥機として業界唯一としている。
2.筑水キャニコムが乗用草刈機「F1まさお」シリーズ発売
世界戦略商品の位置付けとし、型式は、CMX224(四輪駆動・22馬力)、CM225(二輪駆動・22馬力)、CM184(二輪駆動・18馬力)の3型式。主な特徴は、
- 小回り性能=新開発の独自機構で前輪切れ角75度、CMX224は四輪駆動ながら最小回転半径1.8mの小回り性能を実現し、刈り残しは極小化。
- 作業効率=業界最速(同社比)の時速14km(移動時)、8km(作業時)を実現。
- 草を倒さず取り込み=フロントデフを小型化し草の取入れ口を拡大することによって刈草の押し倒しを抑え、高速草刈り作業を可能とした。
3.ササキコーポレーションが新型畦塗機KXシリーズを発売
好評のリバース畦塗機「カドヌール」に新モデルKXシリーズを追加した。適応トラクターは25〜50PS。前処理ロータ後方カバーを新形状とすることでディスクへの土の流れをよりスムーズにし、上面ロータリカットはワンタッチ折りたたみとして作業性能を一層高めた。また、ディスクの外径を従来機よりも大きくしたギガディスクを採用し、押し込み、タタキの効果を高めており、法面、肩部の締め込み力を向上させた。オフセット幅は無段階調整とし、使用するトラクタのタイヤ幅に合わせ作業しやすいオフセット位置にセットした後、記憶ボタンを押しておけばその最適位置を記憶する機能を備えている。パネルの差し替えでマックスハロー、ブロードキャスタなどと共有できる「マルチコントローラ」により、前進・バックの切り替え、オフセット位置調整ができる。前進・バックの切り替え、オフセット、畦高さ調整を電動でこなすKX―DTXタイプと、前進・バック切り替え、オフセットは電動、畦高さ調整は手動のKX―DXタイプの2種類がある。
4.タカキタが汎用肥料散布機を発売
汎用肥料散布機・コンポキャスタの新型「CC3520D」と、大型の姉妹機・コンポスプレッダの新型「DH3071KD」。
コンポキャスタ「CC3520D」の主な特徴は、
- 撹拌アジテータは低速回転(約50回転/分)で肥料の粉砕を抑制する。
- 散布量調整は、デジタル表示のコントローラで散布口シャッターの開閉を手元で簡単操作。
- 散布物の水分、粒径などの違いで起こる散布の偏りをレバー操作で簡単に調整でき、有機質、化成肥料の全面散布が可能。 —など。
- 「ディスクビータ」の採用で散布幅は4.5〜8mと幅広に散布が可能。
- 「油圧連続送りの床コンベア」で鶏糞の繰り出しがスムーズ。
- 「定量送りゲート」で一定量の鶏糞を繰り出し、10a200kgからの散布量調整が可能。
- ディスクビータによる散布に最適な部位へ鶏糞を誘導、落下させる「案内板」を設置し、散布精度をアップ。
5.IHIスターがフレールモーアを発売
フレールモーア「MSMシリーズ」を4月から発売する。主な特徴は、
- 低コスト農業、エコ農業に合致するように、求め易い低価格を実現。軽量仕様となっているため、今までよりも低馬力トラクタで使用できる。
- 休耕地などに繁った雑草を、爪回転径42cmで高速アップカットして、能率よく高速細断できる。
- 高速回転するフレール刃は、回転軸にシャックルを介して取り付けられているので、衝撃をかわすことが可能。
- 駆動部にはワンウェイクラッチを内蔵し、駆動系統を保護。また、下からの衝撃に強いサイドドライブ方式。駆動ベルトは全型式3本掛けとなっていて、ミッションを移動することなくテンションローラーによって調整可能。
- 刈高さを調整するハンドルは、軽々と簡単に回すことができ、ゲージホイール幅は2段階に調整が可能。
6.IHIシバウラがグラウンド用更新作業機を発表
校庭・園庭及び小規模グラウンド用歩行式更新作業機「デサッチャーSDT22」と「イージーコアSEC108・208」の2機種。デサッチャーは、エアレーション、根切り、サッチ除去など芝生の更新作業ができる歩行式芝生更新作業機。作業機との組み合わせとして四つのセットがあり、芝生の良好な状態を維持する重要な作業を容易に行うことができる。
イージーコアは、エアレーション作業に最適。コア抜きで効果的なエアレーションができる。
7.サタケと山本製作所が提携記念の「にこニコキャンペーン」実施
両社の提携を記念して1月1日から6月30日まで実施する。キャンペーンは第1回(1月1日〜3月31日)と第2回(4月1日〜6月30日)に分け、各期間中にサタケ・山本の対象機種を購入したユーザー全員に両社の記念品詰め合わせをもれなく進呈する他、Wチャンスとして、抽選で総勢70名に豪華賞品を進呈する。記念品は「にこニコセット」でサタケ・マジックライス詰め合わせ(楽メシ2個+マジックパスタ1個)、山本・お米のかりんとう(3種類詰め合わせセット)。Wチャンスは、抽選で、大型液晶テレビ、プレイステーション3などが当たる。対象機種はサタケ=乾燥機・籾すり機・計量選別機・光選別機(第1回)、乾燥機・籾すり機・計量選別機・光選別機・精米機・玄米保冷庫(第2回)。山本製作所=乾燥機・低温貯蔵庫・精米機・色彩選別機・光選別機・コイン精米機(通期)。
8.諸岡が「平成22年度諸岡協力会・賀詞交歓会」を開催
品川プリンスホテルで開催した賀詞交歓会では諸岡会長が今後の指針を講演。政治の流れが大きく変わったということを認識しなければいけないとしたうえで、「以前、篤農家のいわれる人たちは、近在の農家の作付け状況を見ながら、自分の作柄を決定した。多くの農家が同じ作柄を作っていては、販価が下がるからだ。我々、機械メーカーも同様である。当社では環境・エネルギーをキーワードとしたこれまでにない、新製品を発表する。大型の藪掃除機(草刈機)と大型トラクターである」と語った。
9.井関農機が全国表彰大会を開催
東京・港区台場のホテルで開催した大会では、蒲生社長が挨拶。今年は創立85周年記念大会であり、統一テーマ「夢ある農業応援団!ISEKI」を掲げたと紹介し、農業は需要拡大が見込める数少ない産業であると強調。「儲かる農業」を応援し、顧客満足度を向上、行動力・提案力の向上、ステークホルダーとの共存・共栄の3つの方針を示した上で、「農機は底堅い需要が見込まれ、戸別所得補償制度などフォローの風が吹いている。この機を逃さず、グループの強みを発揮し、シェア拡大に努めたい」として、グループの力をより強固に、と訴えた。
10.クボタが創業120年記念・第63回機械ディーラーミーティング開く
国立京都国際会館に関係者4700名を集めて開催された大会では、スローガンに「実践!元氣農業―きらめきキャンペーンの強化とソリューション営業で、顧客感動に繋げよう」「進行!経営刷新―変化をチャンスに新グループ中期の展開で、活力溢れるグループ体制を築こう」を掲げた。益本社長は、先頭に立って変革を進めると表明。新グループスローガン「For Earth、For Life」の制定を明らかにした。富田哲司専務執行役員・機械事業本部長は本年の会議のテーマが「クボタ創業120周年・NEW KUBOTA発進」「日本農業活性化に貢献するクボタグループの新たな発進とグループ業績の大幅拡大に向かって」であることを示し、日本市場における圧倒的な地位の確立を目指しての取り組みを示した。また、木股昌俊常務執行役員は機械営業本部長方針として、きらめき元氣農業キャンペーン第2ステージの展開、ソリューション営業の更なる展開強化、攻めのサービス戦略、ブランド力を高める総合品質づくり、変化に対応するグループ体制の構築―をあげた。
11.ヤンマーが平成22年ヤンマー・農機全国特販店大会開く
神戸ポートピアホテルで開催した大会では、「農が変わる 農が応える 今 未来への布石を」をスローガンに、ヤンマーの新しいブランドコンセプト「Solutioneering Your Everlasting Smile」が発表された。ヤンマーとヤンマー農機が合併後、初の開催となった大会では、山岡社長が新ブランドコンセプト策定の狙いを説明。最も信頼できる農業のパートナーを目指したいと訴えた。また、弓削敏夫取締役・営業総括本部長は国内農業関連事業の営業方針を発表し、重点の取り組みとして、Let's 農サポートキャンペーンの実施、担い手農家へのアフターセールスの強化、全国一斉エコトラ試乗会の実施―の3点をあげた。
開会に先立ち大輪田の間ホワイエと駐車場で行われた商品展示では、乗用田植機、コンバイン、ミニ耕うん機、電動管理機、にんにく植付機、クローラ運搬車など多彩な新商品が展示された。
12.三菱農機が全国有力販売店会議を開催
千葉県浦安市のホテルで開催した会議では、今年度が三菱農機発足30年目の節目に当たることから、「おかげさまで30周年、感謝…そして飛躍〜これまでも、これからも」をスローガンに掲げ、グループの結束を確認した。挨拶した清水社長は、経営方針の柱として、もの作り改革の強力推進、国内での売上げ確保とメンテナンス事業、レンタル事業の拡大、海外事業の拡大―の3点をあげ、30周年を発展の絶好のチャンスにしたい、と決意を表明した。渡邉進営業本部長は、営業方針として30周年キャンペーンを柱とし、顧客総訪問活動の展開、キャンペーン商品の投入による提案強化などの取り組みを訴え、とくにメンテナンス事業では前年実績の「10%アップ」を統一目標として掲げた。久野貴敬開発・生産本部長は、30周年記念商品としてトラクタGS/GOシリーズ記念号、乗田のLV4F記念号を紹介し、今後さらに営業本部と連携し「より実のある記念商品」を開発していくと述べた。
13.オーレックが自動二面あぜ草刈機ウイングモアーシリーズに新型
ハンドル荷重が現行機種の半分となり取り扱いが一層楽にできるWM624Aで、刈幅は600mm。ウイングモア購入が2台目、3台目となるユーザーもいることから、「さらに楽に草刈機を使いたい」と年配の方や女性の顧客から寄せられた多数のアイデア、要望を取り入れた。ハンドル荷重を半減させたほか、後進機能を備え、車への乗せ降ろしや、狭い場所での作業を効率化した。このほか特徴は、
- 法面ローターは、あぜ形状に合わせて0〜60度の範囲で角度を変更可能。
- 法面ローター角度調整はワンレバー、左ローターのワンタッチ引上げ装置付き。
- 刈高さ調整はワンタッチで4段階に調整できる。
- ハンドル上下は菊座固定式。