側条施肥田植機の普及状況 −14年度 全農調べ− |
JA全農生産資材部では、14年度の側条施肥田植機の普及動向をまとめ、「農業機械レポート」2003年1・2月号に掲載している。そのポイントをみた。 |
側条施肥田植機の普及動向
このとりまとめは、平成14田植機年度(13年7月〜14年6月)について実施したもの。それによると、側条施肥田植機(側条施肥機単体での出荷も含む)の出荷台数は1万2570台で、前年より220台減少し98.3%となった。 これをペースト肥料、粒状肥料用別にみると、ペースト肥料用が1965台で、231台減少し、89.5%。粒状肥料用は1万605台、11台増で100.1%となった。この比率はペースト16に対し、粒状が84で、前年の17:83よりペーストの割合がわずかに減少した。 また、施肥作業の省力化を狙ったペースト2段施肥機は192台で、前年の282台から90台減少した。これについて「昨年までは、台数は少ないものの東北地区での導入が着実に増加していたが、特定の県で大きく減少し全体の台数も減少した。ペースト肥料で新たに全量基肥施肥用肥料が登場したこともあり、2段施肥のメリットが減少してきたのも一因と考えられる」としている。 出荷台数1万2570台のうち、歩行型は441台、286台の増加。乗用型は1万2129台で506台の減。田植機総出荷台数に占める装着率をみると歩行型は7.9%、乗用型は29.1%で、田植機合計では26.6%となる。これは前年の23.1%を3.5ポイント上回り、史上最高を記録した。これについては「14年用新製品の側条施肥機は小型軽量化されたこと、肥料排出が格段に容易になったことや乗用5条以上の装着率が50%を超えて、側条施肥機の効果が認識されてきたこと等により装着率が増加してきている」としている。 |
小型乗用4条でも装着
乗用田植機の装着率は平成11年に30%を超えていたが、12、13年度は23.3%、26.3%と落ち込んでいた。この理由は、4条の小型田植機の導入が増えたが、それに装着できる側条施肥機がなかったため。14年度は乗用4条で装着できる型式が増えたことで、装着率が上昇した。<BR> また、単体としての側条施肥機の出荷は1031台となり、前年の1542台から511台減、66.9%となった。田植機セットと施肥機単体との比率は92:8となり、前年の88:12から、単体の比率が減少している。<BR> 田植機総出荷台数に対する側条施肥田植機の比率が高い県をみると、@福井=97.1%、A富山=91.8%、B滋賀=63.1%、C三重=59.2%、D宮城=46.1%、E秋田=45.9%、F石川=39.2%、Gホクレン=34.8%、H徳島=34.4%、I埼玉=33.1%となっている。 |