●会長挨拶
ごあいさつ 会長 菱沼 義久
日本農業機械化協会は、農業の機械化・施設化に関する業務を行う団体として、農業機械・施設に関係する企業及び団体を会員として昭和32年に設立されました。以来、農業を巡る状況の変化や農政の動向に対応しつつ、優良な農業機械・施設の普及および導入の推進、農作業事故防止のための安全対策の推進、国際協力やこれらに関する調査研究の実施等、農業機械化の促進に資する広範な業務を実施しています。
現下の農業と農村を巡る情勢については、資材価格の高騰、国際的な食料供給への懸念に加え、高齢化の進行や労働力不足など非常に厳しい状況にあります。一方で、ロボット農機の利用やデータ連携を通じたスマート農業は、すでに必須かつ根幹をなす技術となっており、その安全かつ効果的な運用方法の検討・適用が急がれています。
農林水産省では「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」を今後具体化していくに当たり、「農業の持続的発展」のための「生産性の向上に資するスマート農業の実用化」や、「みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取組強化」などの必要性を明示しています。持続可能な食料システムを農業機械などの技術のイノベーションを通じて実現することが求められています。
当協会ではこうした状況に鑑み、ロボット農機の安全性確保対策に積極的に貢献するとともに、農業機械・農作業の安全対策について会員の皆様はもちろん、農業機械士の皆さま、普及関係の皆さま、労働安全衛生の専門家の皆さまともタイアップして活動を強化していきます。さらには、農業機械中古査定士制度の充実などによる機械コストの低減にも取り組んでいきます。
当協会は、今後とも農業機械化を通じて農業生産現場の課題解決に貢献し、日本農業の発展のために力を尽くして参りますので、関係者の皆様からのご指導と事業展開へのご理解・ご協力をお願い申し上げます。