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農業機械関連ニュース

2023年10月11日発行

<業界短信-新製品10月>

  1. オーレックがカット方式を切り替えられる正逆ブルモアー発売
  2. スガノ農機が6本爪スタブルカルチのスパイクローラ仕様を新発売
  3. ササキコーポレーションが進化した超耕速ハロー5型式を発表
  4. サタケがマジックライス新シリーズ「おかゆ」を発売
  5. やまびこジャパンがプロ向け新型刈払機SRE2731Pを発売

<業界短信10月>

  1. クボタが新TV-CM続々、スペイン農業のスマート化やラグビーW杯に合わせて
  2. サタケが穀物分析センターの分析項目を拡充
  3. JA全中が特設ウェブサイトで「国消国産」PR
  4. みどりの基盤確立事業計画にタイショーなど4社認定
  5. クボタのグローバル技術研究所A棟がニューオフィス推進賞受賞
  6. ヤンマーホールディングスが経済産業省制度「DX認定事業者」に認定
  7. 三菱マヒンドラ農機がスマート農機で支援した更別農高のひまわり迷路完成
  8. 静岡製機が農産物低温貯蔵庫「さいこ」30周年キャンペーン
  9. 丸山製作所がインドに現地法人を設立
  10. 農業食料工学会が学会表彰式で井関農機らに表彰状授与
  11. JA全中が国産国消レシピコンテスト結果発表
  12. オーレックホールディングスが農高川柳グランプリを発表
  13. クボタが大阪府池田市の地域活性化をスマート農業で支援
  14. JA全中が「第9回JA営農・経済フォーラム」を開催
  15. 日本農業機械工業会がSS安全作業の動画・チラシをHPに掲載
  16. ヤンマーホールディングスが最高峰ヨットレース・アメリカズカップに協賛
  17. JA全農が「全農リポート2023」を発行
  18. オーレックが草の日フォトコンテストで受賞15作品を発表

<業界短信-新製品10月>

1.オーレックがカット方式を切り替えられる正逆ブルモアー発売

小型雑草刈機では初となるロータリー正逆切替機構搭載の「正逆ブルモアー(HRS815)」を発売した。シリーズ最新作の同製品は「ロータリー正逆切替機構」を搭載し、刃の回転方向を切り替えることが可能となった。人や建物の近くで使用する際に、小石など前方への飛散防止や安全性を重視したい場合は「ダウンカット」に、刈取りや粉砕能力を重視したい場合は「アップカット」に使い分けることができる。
 主な特徴は、

  1. アップ、ダウンを使い分けることでナイフの摩耗が偏らないため、交換頻度の軽減も期待できる
  2. 安全のため、ナイフクラッチレバーが「入」位置の時には切替え操作ができない仕様で、「切」位置の時にはワンタッチで切替え可能
  3. 手元の刈高調節レバーを握るだけで、素早く刈高さを変更することが可能。ロータリー部分に目盛りが付いているので簡単に調節できる
  4. 立乗りステップの幅が広くなり、キーを回すだけで簡単に始動でき、アワーメーターを装備することで使用時間が可視化できる

-など。

2.スガノ農機が6本爪スタブルカルチのスパイクローラ仕様を新発売

6本爪の軽量スタブルカルチのスパイクローラー仕様を新発売した。Pチゼルスリック・6本爪軽量タイプのCM196EDBAGおよびPチゼルスチール・6本爪軽量タイプのCM196DDBAGの2型式。適応トラクター質量は両型式とも1900から4200kg(参考馬力は45~60PS)で、手持ちの6本爪軽量タイプは、スパイクローラーへの換装が可能だ。
 スタブルカルチは、粗耕起で土壌の表層が乾き、微生物の活性により有機物の腐食を促進するほか、土壌の団粒構造の形成、畑作では初期生育が早まる、乾田が促進、水稲の根腐れ・秋落ちの防止などの効果が得られる作業機。
 主な特徴は、

  1. ツノの向きが異なるローラをダブルに配置したスパイクローラー仕様が登場したことで、優れた残渣物の埋没性、砕土性、整地性を確保するとともに、スパイク付け根のローラーによる鎮圧効果も期待できる
  2. 土や残渣の詰まりがないため、作業能率は格段に向上する
  3. ネリネリ層を削ることで透・排水性を向上させ、粗起こしで土中に空気を入れ、土を乾かす。翌年は乾土効果(地力窒素)により初期成育の促進が期待できる

-など。

3.ササキコーポレーションが進化した超耕速ハロー5型式を発表

従来機をフルモデルチェンジした代かき機「超耕速マックスハローエース」5型式を発表した。販売開始は来年1月から。作業時間を2分の1に短縮する-をコンセプトに同機が市場に送り出されて以来、今年で9年目。その思想をそのままに、新型機には田面をよりきれいに仕上げるための機構が盛り込まれている。。
 主な特徴は、

  1. 従来機から最も進化した部分の1つは可変式のワイパーブレード(特許出願中)。粘土質や水分が水分が少ないなどタイヤ跡が残りやすい圃場の場合はブレードが開いてタイヤ跡へ最適な土量を戻し、十分に砕土した流動性の高い土の場合は、ブレードは元の位置に戻る
  2. 油圧モデルに搭載した無段階レベラー調圧機構(特許出願中)。トラクターに乗ったままリモコンの「加圧」ボタンで操作でき、最適な仕上がりをもたらす
  3. 電動モデルは、加圧なし、加圧弱、加圧強の3ポジションのピン位置があり、加圧は2段階調整。土質に合わせ最適な整地圧にできる

-など。

4.サタケがマジックライス新シリーズ「おかゆ」を発売

非常食やアウトドアなどで美味しく食べられる乾燥米飯「マジックライス」から3種類の「おかゆ」シリーズである「白がゆ・梅がゆ・青菜がゆ」を新発売した。メーカー希望小売価格は、白がゆが1袋302円(税込み・以下同)、梅がゆ・青菜がゆは335円。同製品は注水量を変えることで、おかゆとやわらかご飯の2通りの食べ方が選べる。噛む力が弱くても安心して食べられる「おかゆ」シリーズは、日本介護食品協議会が定めた、「食べやすさ」の区分表示ができるユニバーサルデザインフード自主規格の「歯ぐきでつぶせる」に適合している。また日本介護食品協議会が定めた、「食べやすさ」の区分表示ができるユニバーサルデザインフード自主規格の「歯ぐきでつぶせる」に適合している。
 マジックライスはお湯または水を入れるだけで簡単に調理できる乾燥米飯で、長期保存可能な非常食として多くの支持を受けている。従来のマジックライスでは注水量を変えることで、おかゆや雑炊などの食べ方を選択できたが、近年大規模災害が立て続けに発生したことを受け、高齢者や小さな子供でも食べやすく、よりやわらかい商品が要望されている。また、2024年4月までにすべての介護施設において事業継続計画(BCP)を策定することが義務づけられことを受け、非常食の備蓄とその食べやすさについて改めて注目されている。

5.やまびこジャパンがプロ向け新型刈払機SRE2731Pを発売

共立刈払機の新製品としてプロフェッショナル向け、排気量25.4CCのSRE2731P(スタンダードモデル)シリーズを投入し、販売を開始した。新製品のSRE2731Pシリーズは、新機構のAVS(Anti-Vibration-System)を搭載し、従来機(SRE2730P)に比べて再加速性が向上した。意図的にアクセルを緩め、再度アクセルを握った際にスムーズな草刈り作業ができるほか、防振機能もアップし、より作業しやすい刈払機に仕上がっている。
 主な特徴は、

  1. 新規のワンウェイクラッチ採用で再加速性の向上と振動低減が実現。さらに防振性にも優れており、エンジンや刃先から伝わる振動・衝撃を吸収し、作業者への負担を軽減する装置
  2. 新製品に搭載の専用エンジンは、中速でも粘り強いトルクを発揮。作業者の意図に追随する高レスポンスを実現
  3. 軽量、新デザインを採用。また、ワイヤーを本体内側に配置して、作業中の引っかかりを抑制、トラブルを軽減
  4. 操作桿には、高強度のジュラルミン素材を採用。強度がアルミ操作桿の約1.5倍(同社比)でハードな作業にも対応

-など。

<業界短信10月>

1.クボタが新TV-CM続々、
 スペイン農業のスマート化やラグビーW杯に合わせて

長澤まさみさん出演の企業TV-CM新作『クボタが支える スペイン農業』篇(30秒)及び、企業TV-CM新作『C'est la Vie~これぞ人生~』篇(60秒)をオンエア開始した。
 前者はクボタが長期ビジョン「GMB2030」で掲げる『豊かな社会と自然の循環にコミットする〝命を支えるプラットフォーマー〟』を表現するCMシリーズの第2弾で、今回のCMで長澤さんが目覚めたのはスペイン。地元で愛される食堂を切り盛りするなど現地の生活に溶け込みつつも、ゆったりとシエスタを楽しむ地元の農家さんたちの豊かな暮らしぶりに驚く。そして、農家さんのゆとりを支えているのは、ICTで農業のスマート化を支えるクボタのソリューションだと気づくストーリーとなっている。
 後者は10月末までのラグビーワールドカップ2023フランス開催にあわせて放映しているもので、今回のCMでは、フランスの農家を舞台に、街に出た息子が、1つのパンをきっかけに、父親の農業への想いやその意義に気づくというストーリーを通して、顧客に寄り添い課題解決を支えるクボタの姿勢を表現している。

2.サタケが穀物分析センターの分析項目を拡充

穀物分析センターで行っている栄養成分分析に新たにアミロース、損傷デンプン、粒度分布分析を追加して、受託を開始した。サタケの穀物分析センターは、「食の安全・安心・美味・健康に貢献にすること」をコンセプトに、米の品種、食味、残留農薬や栄養成分などの分析サービスを提供している。
 栄養成分分析サービスでは玄米や白米などを対象に、主要成分である水分、灰分、たんぱく質、脂質、ナトリウム、炭水化物、エネルギーを分析しているが、冷えたご飯の硬さに影響する米のアミロース含有量や米粉パンの柔らかさなどに影響する米粉特性分析も行ってほしいという要望を受け、新たにアミロース・損傷デンプン・粒度分布の3分析サービスを追加した。分析に要する日数は、いずれも検体受領日の翌日から7営業日以内。分析料金はアミロースが1検体当たり1万8700円(税込み)など。

3.JA全中が特設ウェブサイトで「国消国産」PR

「国消国産」の特設ウェブサイトに、アイドルグループの乃木坂46が国産農畜産物の魅力を伝える新規コンテンツを公開し、PRを展開している。
 全中では、特に若年層に向けて、JAグループが提起する「国消国産」に関する理解醸成を進めることや、日本の食や農業の現場などを知り国産農畜産物の魅力を再発見してもらうとを目的に、乃木坂46の協力を得て、令和2年12月から、特設ウェブサイトを基軸にメッセージ発信を行ってきた。今回は、「推し食材」を担当するメンバーを入れ替えた新ビジュアルでの特設ウェブサイトや新聞広告等を展開することとし、新規コンテンツとして、乃木坂46が国産農畜産物の魅力を伝えるショート動画を、TikTokやYouTubeアカウントで公開する。11月中旬まで、毎週水曜日に更新し、さまざまなメンバーが登場し「推し食材」をPRする。

4.みどりの基盤確立事業計画にタイショーなど4社認定

農林水産省はみどりの食料システム法に基づく基盤確立事業実施計画及び同計画変更の認定を行い、タイショーの「肥料混合散布機」など4件が認定された。
 タイショーは「肥料混合散布機」をみどり投資促進税制の対象機械に追加し、普及拡大に取り組む。高速での畝立て作業と高精度の二段局所施肥を同時に行う畝立同時局所施肥機や有機肥料をムラなく混合・散布できる肥料混合散布機は、化学肥料の使用低減に寄与。畝立同時局所施肥機等の普及拡大により、環境負荷低減に寄与するため、同機の認知度向上に向け、実演デモを充実する。特に今後、需要が見込まれる関東地方などにおいて重点的に開催する予定。また、展示会への出展や新聞広告の掲載、ホームページやYouTube等でのPR等情報発信を強化するとしている。計画の実施期間は令和4年12月~令和10年3月。

5.クボタのグローバル技術研究所A棟がニューオフィス推進賞受賞

大阪府堺市に開設した研究開発拠点「グローバル技術研究所A棟」がこのたび、日本経済新聞社と一般社団法人ニューオフィス推進協会が主催する第36回日経ニューオフィス賞にて、「ニューオフィス推進賞」を受賞した。同研究所は研究開発拠点間の連携の推進及び製品開発や先端技術開発の強化を目的に2022年設立。約34.6万平方mの敷地内には設計研究棟(A棟)の他に、テストコース、実験圃場、24時間連続自動運転可能な試験装置などを備え、研究開発の効率化を目指している。A棟は、「CROSS INNOVATION FIELD-あらゆる分野が交差するイノベーションが生れる場」をコンセプトに掲げ、新しいアイデアやイノベーションを生む源泉となる、部門を越えたコミュニケーションが意識せずとも活性化するよう執務スペースのレイアウトに工夫をこらしている。
受賞に当たり同社は、「今後も、従業員の効率的な働き方やコミュニケーションの促進、エンゲージメント向上に向けて、多様で柔軟な働き方を可能とするオフィスづくりに取り組んでまいります」とコメントした。

6.ヤンマーホールディングスが
 経済産業省制度「DX認定事業者」に認定

経済産業省が定めるDX認定制度に基づき、「DX認定事業者」の認定を取得した。この制度は国が策定した指針(情報処理システムの運用及び管理に関する指針)を踏まえ、優良な取り組みを行う事業者を申請に基づき認定する制度。ヤンマーグループでは、2022年度から2025年度にかけてデジタル中期戦略を策定し、デジタルを活用した顧客への価値創造の実現を目指しており、グループ各社でも認定取得に取り組んでいる。
 同社のデジタル中期戦略における4つの重点取り組みは、

  1. 基盤となるインフラの整備とセキュリティの強化
  2. データ基盤の再構築とモダナイゼーション
  3. 草の根DX施策組織化・グループ展開
  4. データ活用・分析

-となっている。

今回の認定取得を受け、同社は「これまで以上に現場でお客さまのニーズを踏まえ、システムの自主開発やSaaSの導入など、積極的なDX推進を行ってまいります」としている。

7.三菱マヒンドラ農機がスマート農機で支援した
 更別農高のひまわり迷路完成

昨年度の北海道更別農業高等学校70周年を記念した「ひまわりアート」に続き、本年度も同校授業の一環として行われている「ひまわり迷路」の制作を最先端スマート農業技術で支援。この度、完成を祝う「ひまわり迷路オープニングセレモニー」が現地で開催され、関係者や地元住民を招き披露目が行われた。完成した迷路は面積65a、ひまわり約10万本、長さ約500mの巨大迷路で、2種類のひまわりを交互に播き、迷路を長期間楽しめるようにした。迷路は9月中旬まで楽しめ、見晴らし台やスタンプラリー、写真スポットなども設置された。  6月のひまわりの播種作業では、最先端のGPSマッピング技術や播種が正確に行われているかを検知する新開発のシードセンサーを活用。自動操舵トラクターと播種機を協調作業させることで予めプログラミングした通りの正確な播種を行った。また、北海道の農業系YouTuberの杉山智省さんともコラボレーションし、生徒にもトラクターに乗車してもらいながら、最新のスマート農業技術を見学・体験してもらった。同社では、ディスクハローによるひまわり緑肥の鋤き込みなど、「今後も本活動への協力を続けてまいります」としている。

8.静岡製機が農産物低温貯蔵庫「さいこ」30周年キャンペーン

10月31日までの間、農産物低温貯蔵庫「さいこ」の発売30周年を記念するキャンペーンを展開している。内容は、対象機種のGBXシリーズ8型式、GB-G/Yシリーズ4型式のいずれかを期間中に購入した人の中から抽選で300人にグルメカタログギフトをプレゼントする。応募期間は11月30日まで。応募は製品同封のハガキもしくはWebから行う。
 「さいこGBXシリーズ」は、周囲温度35度Cの厳しい環境下でも2~20度Cの温度設定が可能で、米の低温貯蔵はもちろん、野菜、果物の一時保冷に使える高湿モードを搭載。米については米の品質保持を最優先する食味モード設定で食味の劣化を抑え、また、玄米節電ecoモードではコンプレッサ、各種ファンの運転時間を減らして節電する。玄米保冷時の場合、従来比で最大40%の省エネを実現したほか、パネル厚60mmで断熱性、気密性をアップ、第4世代ノンフロン発泡剤、ファン回転数制御搭載、新型マグネットパッキン-などの特徴を持ち、農産物を美味しく、鮮度を保ちつつ貯蔵する。

9.丸山製作所がインドに現地法人を設立

6月26日付でインドの現地法人「MARUYAMA MFG INDIA PRIVATE LIMITED」を設立したことを明らかにした。米国、中国、タイ(2拠点)、ベトナムに続く6つ目の現地法人になる。同社はこれまでインドの企業と連携し、乗用管理機「ハイクリブーム」を輸出してきたが、現地で発生した問題については、都度国内の設計部門にフィードバックし対応してきた。今回の設立により、そうした問題点を解消、現地の情報や顧客のニーズをダイレクトに製品に反映させ、よりスピーディーに開発を進められる体制となった。また、現地の生産工場に生産委託し、インド国内で部品調達から製造まで一貫して行うことで、現地のコストに見合う製品提供を実現した。さらに現地で設計・開発・耐久試験を実施、作業状況に準じたアフターサービスプランの提供を目指すとしている。
 同社は、創業以来128年間に培った防除機に関する技術力やサービス体制をインドで発揮し、インド市場に適した製品開発と顧客へのきめ細かなサービスが可能となることから、インド国内の食料の安定供給、農業の生産性向上に貢献していくと今後の事業拡大に意欲をみせている。

10.農業食料工学会が学会表彰式で井関農機らに表彰状授与

茨城県つくば市の筑波大学筑波キャンパス(春日エリア)情報メディアユニオン講義室において、第4回(2023年度)会員集会及び2023年度学会賞表彰式を開催した。会員集会では、2022年度活動報告・決算報告及び2023年度活動計画・予算等を報告。学会賞表彰式では、2023年度「学会賞」受賞業績・受賞者の表彰及び受賞記念講演が行われた。開発賞(第10回)では、開発特別賞に井関農機の「にんじん収穫機 クレーン仕様の開発」、開発賞にクボタの「たまねぎ調製機 KOC-10」、シブヤ精機の「AI選果システム」、ヤンマーアグリの「小型フルクローラトラクターの開発」が選ばれ、飯田会長から各社の代表者に賞状と楯が授与された。
 開発特別賞を受賞した井関農機アグリクリエイト部野菜作機械・研究グループ技術補・後田達哉氏は、「にんじん収穫機は農業現場に足を運んで、農家からいただいた『こんな機械がほしい』というアイデアを実現したもので、市場からも高く評価いただいている。昨年11月に発売しており、これを弾みにさらに現場への普及を広げていけたら」と喜びのコメントを語った。

11.JA全中が国産国消レシピコンテスト結果発表

「国消国産」レシピコンテストの結果を発表した。これは、国産農畜産物の魅力をPRし、JAグループが提唱する「国消国産」を促進するために企画されたもので、国産農畜産物を使った簡単でおいしいレシピを「野菜たっぷり!スピードおかず」、「白米がモリモリ進む!かんたん丼」、「ミルク系スイーツ」の3部門で応募総数287点の中から、各部門ごとに最優秀賞1点、優秀賞2点、優良賞3点を選定。3部門で計18点のレシピが入賞し、入賞者にはトロフィーとギフトカードが贈呈された。「白米がモリモリ進む!かんたん丼部門」の最優秀賞は、川村歩加さんの「後味さっぱり栄養満点!トマトと大豆の生姜焼き丼」が選ばれた。入賞したレシピは、JA全中のウェブメディア「あたらしい日日」で公開されている。

12.オーレックホールディングスが農高川柳グランプリを発表

九州の農業高校生を対象とした「九州農高川柳コンテスト」の受賞作品を発表した。同コンテストは、次世代の農業を担う生徒たちの活動を応援し、より多くの人に「農」の魅力を知ってもらうことを目的に、2018年から開催している。6回目となる今回は「わたしと農業」をテーマに、九州各県の農業高校44校、6794人の生徒から応募があった。今回のグランプリに輝いたのは、中本莉胡さん(沖縄県・南部農林高校2年生)の「学校に 命の声が 響いてる」だった。講評では「先生や生徒たち、牛、豚、鳥、虫たち、農業高校は、にぎやかでしょうね。でも農高生にはこれ以外の声も聞こえていたのです。米や野菜、木々や花や草たち。『命の声』は心に響く声だったのです」と、作者の表現力と詩心を高く評価した。
 また「学校賞」にも、中村さんが所属する南部農林高校が選出された。同校には、オーレック製品が贈呈された。この他、準グランプリ3、優秀賞13、佳作8作品が決定し、同社サイトで公開された。

13.クボタが大阪府池田市の地域活性化をスマート農業で支援

ハウスでのミニトマト栽培において、AIやIoTを活用したスマート農業に農福連携を組み合わせた新たなビジネススキームの構築に取り組むとともに、その他の地域への展開による地域活性化を目指している大阪府池田市の先進農福連携農園へのスマート化技術の導入を通じ、同市が推進する農福連携の取り組み及び地域の活性化を支援していくことを明らかにした。池田市は、植木の四大産地の一つとして知られる同市内の細河地域が抱える「植木需要の減少や農家の高齢化などによる離農に伴う耕作放棄地の増加」への対策として、ハウスでのミニトマト栽培において、AIやIoTを活用したスマート農業に農福連携を組み合わせた新たなビジネススキームの構築に取り組むとともに、その他の地域への展開による地域活性化を目指している。
 同社は「クボタインキュベーションファーム」で実証してきた栽培の最適化や作業の自動化・スキルレス化ソリューション等を先進農福連携農園に導入することで支援していく。支援の内容は、ミニトマト栽培作業の自動化・効率化・スキルレス化に向けたロボティクスやIoT・AI技術等を用いた営農ソリューションの導入支援。

14.JA全中が「第9回JA営農・経済フォーラム」を開催

神奈川県横浜市の新横浜プリンスホテルで、「第9回JA営農・経済フォーラム」を開催し、事業間連携による総合事業力の発揮と担い手支援の強化について検討した。JA全農の日比健常務理事は「TAC活動支援とJA営農指導のDX化支援の取り組みについて報告し、「出向く活動強化運動」やザルビオフィールドマネージャーを活用した総合事業力発揮の取り組みなどを紹介した。あいさつに立った山野会長は「食料・農業・農村基本法の見直しで、多様な担い手が位置づけられるのと併せ、担い手経営体への対応も一層重要となる。農家の現場に最も近い営農、経済事業を軸に、JAグループの総合事業力を発揮していきたい」と述べた。続いて、全中の藤間則和常務理事が「営農・経済事業をめぐる情勢および、事業間連携による総合事業力の発揮と担い手支援の強化にかかる取り組み」について情勢報告。全国連からの取り組み報告として、全農の日比健常務理事が「TAC活動支援とJA営農指導のDX化支援の取り組み」、共済連の深井裕常務理事が「農業リスクにかかる事業間連携の取り組み」、農林中金の川田淳次常務執行役員が「事業間連携による担い手支援強化」についてそれぞれ発表。課題提起として、全青協の稲村政崇会長が「農業の発展とJAの総合事業力」について意見を述べた。

15.日本農業機械工業会がSS安全作業の動画・チラシをHPに掲載

日本農業機械工業会ホームページの農作業安全コーナーにおいて、スピードスプレーヤ(以下、SS)の安全作業のポイントを開設した動画・チラシを掲載した。同工業会防除機部会スピードスプレーヤWGが企画・製作した。
 動画では、SSは主に果樹の農薬散布に活用する便利な機械だが、使用方法を間違えると大きな事故につながるとし、実際に起きた事故の再現映像やSS事故の件数及びその要因、3大事故要因の事例及びその対策、安全産業のための基本的な心構えについてなどを紹介した。チラシは「SS安全作業のために」と題して、前記の安全作業説明動画にリンクしたQRコードや安全作業の基本的な心構えなどを掲載している。また、事故のうち約7割が死亡事故につながっているため、作業前に機体の点検・圃場整備などを行うことを呼びかけ、SS事故の3大事例やSS安全作業のための基本的な心構えをわかりやすくイラストを用いて説明している。

16.ヤンマーホールディングスが最高峰ヨットレース・アメリカズカップに協賛

国際ヨットレースの最高峰「第37回AMERICA'S CUP(アメリカズカップ)」にオフィシャルスポンサーとして協賛。第37回大会の本選は2024年8月から10月にかけてスペイン・バルセロナで開催される。同社は第34回大会から継続して大会をサポートしている。アメリカズカップは、大会全体を通して水素などの持続可能なエネルギーも活用した技術革新に挑む場所で、参加するレース艇には最先端の技術が搭載され、各チームがデザインや構造面で新たなテクノロジーを披露する。ヤンマーグループは、大会の協賛を通じてブランドステートメントに掲げる”A SUSTAINABLE FUTURE”を実現に向けて進んでいく。
 ヤンマーホールディングス取締役ブランド部長(CBO)の長屋明浩氏は、「私たちの掲げる「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」は持続可能性を追求する「レース」であり、その鍵は「人」にあると信じています。これからも積極的に従業員やお客様、ビジネスパートナーと共に、「大地」「海」「都市」それぞれのフィールドで取り組みを進めていきます」とコメントしている。

17.JA全農が「全農リポート2023」を発行

「全農リポート2023」を発行した。協同組合である全農の役割や食と農を取り巻く環境、最新の事業内容などについて、幅広く解説しているもの。
 農機事業については、トラクターや田植機、コンバインなどの農業機械をメーカーから仕入れ、経済連・JAを通じて生産者に供給している。また、技能講習による担当者の育成、広域部品センターの設置など、アフターメンテナンス体制の構築支援を担い、生産者の営農を支援しているとしている。農業資材のコスト低減の取り組みについては、大型トラクター(60馬力)の共同購入に続き、2020年から中型トラクター(33馬力)に取り組み、2023年3月末で受注は5800台を超え、そのうち、3929台を出荷した。革新的な技術による生産性向上については、圃場管理システムの「Z-GIS」と栽培管理システムの「ザルビオフィールドマネージャー」をスマート農業の核として位置付けている。

18.オーレックが草の日フォトコンテストで受賞15作品を発表

「農っていいね」をテーマに「第六回草の日フォトコンテスト」を実施し、9月3日に同社ウェブサイトにて受賞作品を発表、作品を公開した。9月3日=「草の日」を記念し、草の役割の重要性を伝える啓蒙活動として2018年より「草の日フォトコンテスト」を毎年開催しているもの。今回は2826作品が集まり、その中から最優秀賞などの受賞作品15点を選出した。最優秀賞は福岡市に住む「@i_nana_to」さんの「至福のじかん」に決定した。選者は作品について「この瞬間の気分や温度、風の肌触り、スイカの味、そういった目には見えないものが全て写っています。この写真に解説なんていりませんね。とても気持ちいい写真だと思います」などと講評した。
 また、受賞者は撮影の背景を「家族全員で農道でスイカを食べ、撮影をすることが毎年の恒例行事となっており、今回の受賞作品はその時の写真」だと説明し、「昨年から家族でシェア農園を始めたことで、自分で作物を育てる喜びや、食べる際に作ってくれた農家さんへの感謝をますます感じ、より農を身近に感じる」と農の魅力についてコメントした。受賞作品は、オンライン会議の背景、壁紙として同社のフェイスブックで配布中。