ホーム >> 農業機械化関連 >> 農業機械化ニュース メニュー >>  令和元年10月10日発行 メルマガ10月号
農業機械関連ニュース

令和元年10月10日発行

<業界短信-新製品10月>

1.キャニコムがハイパワーエンジン搭載の不整地運搬車を発売

排ガス4次規制対応のハイパワーエンジン搭載の不整地運搬車、カルーセル・ダンプ「S300」を新発売した。キャニコムはキャリア本体の旋回が困難な狭い現場での安全と作業効率を上げることに着目し、1995年に世界で初めて荷箱に回転機能をプラスした「カルーセル・ダンプ」を開発。さらに、ほぼ直角にダンプする機能を装備して市場投入。近年はより高い機動性、安全機能の充実が求められており、コンパクトサイズながらパワーアップしたクリーンエンジンを搭載した、最大積載量3tの同製品の発売となった。
 主な特徴は、

  1. 定評のある強靭な足回りをブラッシュアップ、転倒時にオペレータを保護するROPSにFOPSを追加、車両の状態が一目でわかる表示モニター、エンジン緊急停止スイッチ、危険傾斜角度域エンジンオートストップ等を搭載してさらなる安全性が追求
  2. カルーセルダンプにより、荷台が中心から左右に90度旋回(180度旋回)する。狭い場所でも方向転換することなく任意の場所に排出でき、効率よく作業が進められるとともに圃場を傷めない
  3. 最大ダンプ角度はほぼ直角の85度。25度の登り傾斜でも排土でき、傾斜地での排土作業もスムーズに行える。
  4. 最大作業能力は3トンで、荷箱底板には高強度のスウェーデン鋼を採用。耐久性があり、固形重量物や鋭角な積載物を投入しても、底板の破損・変形が低減される
  5. コモンレールにより最適な燃料供給、余分な燃料消費を抑える。排ガス後処理装置を備え、環境にやさしく、しかも低振動で運転者にやさしいエンジン。最大出力51馬力のハイパワーで、走破性が更にパワーアップ

-など。

2.サタケが海外ブランドで小型籾摺精米プラントを発売

海外事業ブランド「REACH」の新製品として小型籾摺精米プラント「SYSTEM 3.0」を新発売した。アジアおよびアフリカ地域を中心に新規参入や小規模事業者向けに訴求していく。「REACH」は、主に海外のミドル層を対象としたサタケの事業ブランド。3月に第1弾として、時間当たり7tを処理できる籾摺精米プラント「SYSTEM 7.0」を発売している。新製品「SYSTEM 3.0」は、「SYSTEM 7.0」の設計思想を踏襲し、時間当たりの処理量を3t(籾)に小型化したモデル。設置現場で組み立てるプレハブ工法を採用することで製品価格を抑えつつ施工期間(据付工事期間)を大幅に短縮した。
 主な特徴は、

  1. 3t(籾)/時間の処理能力(荷受装置、粗選別機、籾摺機、精米機、研米機、光選別機、計量包装機など一式)
  2. 約5000万円と従来の約1/2の価格設定(価格は仕様により異なる)
  3. ユニット化(プレハブ工法)により、施工期間(据付工事期間)が従来の3~4か月から約2週間に大幅短縮。設計段階を含むと従来の約1年が約4か月に
  4. 大規模事業者向けの籾摺精米プラントと同等の精米品質を誇る

-など。

3.ササキコーポレーションがニンニク収穫機を発売

モデルチェンジしたニンニクハーベスタ並びにパワーハーベスタを新発売した。大型化するトラクターに合わせて適応馬力を拡大するとともに作業機の強度をアップ。さらに収穫後のニンニクをコンテナに搬送するコンベアを装備し、作業の軽労化と同時に省人化に大きく貢献、人件費削減はもちろん、従来モデルと比較し、一層の生産コスト低減と収益増を図る製品に仕上げている。「ニンニクハーベスタ」は、4条を同時に引き抜き同時に茎葉処理も行う。「パワーハーベスタ」は茎葉処理後にニンニクを土ごと掘り上げる。
 主な特徴は、

  1. 適応トラクター馬力を拡大。従来機のニンニクハーベスタが45~60PSだったのに対し新型のHN404Dは45~70PS。パワーハーベスタは従来機25~50PSなのに対し新型HN1254(D)は25~60PS。また、大型トラクター対応のため強度アップして耐久性を高めた
  2. ガーリックコンベア装備の収穫機で、コンベアはニンニクを傷つけにくい構造で優しく搬送
  3. 速度調整機能、ストップ機能が付いているため安心作業

-など。

4.ササキコーポレーションが新ニンニク調製機を発売

モデルチェンジしたニンニク調製機「ルートシェーバー」を発表した。同機は収穫後のニンニクの茎とひげ根を調製する作業機で、処理後の長い根や茎のからみつきを低減。さらにカットした根や茎の排出性能の向上も図った。加えて新モーターの装備により駆動力がアップ、より安定した供給が行えるようになった。また、点検窓を備えたことによってメンテナンスの容易化も実現した。今回のルートシェーバーは、ニンニク関連モデルチェンジ機の第2弾に当たるもので、収穫後の調製作業で生産性向上、品質向上、省力化を図る製品。
 主な特徴は、

  1. 25aの面積作業に相当する10時間当たり4万個を処理する能力を持つ
  2. 特殊形状の薄型根切りカッターでひげ根を根元からきれいに切断
  3. 大径の根切りカッターは茎の切断長さも調節できる
  4. 100V電源を利用できるため、プラグをコンセントに差し込むだけで稼働
  5. 体幅を狭くしたことで作業スペースを有効に利用できるようになった

-など。

5.スガノ農機が岩手展で新製品リバーシブルプラウなどPR

岩手県全国農機展示会の大型機械小間に出展し、プラウをはじめ各種作業機を並べて農家ユーザーにアピールした。その中で、新製品の「アキューム安全装置付きリバーシブルプラウ」について特徴をPRしつつ今後の拡販に期待をかけた。加えて、公道走行に備えるための尾灯を付けたスタブルカルチを出品し、作業機メーカーとしてのいち早い対応を示した。
 アキューム安全装置付きリバーシブルプラウの主な特徴は、

  1. 作業中に障害物に当たった場合、フレームへの負担を回避するために安全ボルトが切断される一般的なボトムプラウは、その都度安全ボルトの交換が必要になるが、同機の場合はアキュームレータでボトムをスイングバックして害害物を回避
  2. その後は通常の作業状態に自動的に戻るため、安全ボルトの交換は不要で、石礫などが多い圃場での作業効率が大幅に向上。ノンストップ作業が可能

-など。

6.サタケが家庭用精米機で広島カープモデル発売

ギャバを生成できる家庭用精米機「ギャバミル」にカープデザインの「カープモデル」を追加し、限定500台で発売した。サタケオンラインショップや豊栄くらすなどサタケ直営3店舗で販売する。価格はオープン価格。新商品は同社と広島東洋カープの初のコラボ商品として誕生。家庭用精米機「ギャバミル」に広島カープのマスコットキャラクターである「カープ坊や」などのデザインをあしらった限定モデル。
 「ギャバミル」は、世界初のギャバ生成可能な家庭用精米機として2015年より販売され、グルメやヘルシー志向のユーザーから多くの支持を獲得しているヒット商品。同社では「カープモデルは野球ファンをはじめ多くの方にギャバの機能性や、つきたてのお米の美味しさを知っていただけるアイテムになれば」としている。新商品の外観寸法や機能、性能などは従来と同じ。
 主な特徴は、

  1. カープデザインの精米機
  2. 健康成分「ギャバ」を家庭で手軽に生成できる
  3. 通常精米コースとギャバ精米コースを選択できる

-など。

7.本田技研工業が新型汎用エンジンでシリーズ追加

独自の回転数電子制御技術を採用した汎用エンジン「iGX」に新型のV型2気筒(Vツイン)シリーズ4モデル、iGX800(ホリゾンタル型、総排気量779立方cm、最大出力25.3PS)/iGXV800(バーチカル型)/iGX700(ホリゾンタル型、総排気量688立方cm、最大出力22.4PS)/iGXV700(バーチカル型)を追加した。供給は2020年2月より順次行う。ECU(電子制御ユニット)がスロットル開度を常に制御することで回転数を正確に保持する回転数電子制御技術「電子ガバナー(STRガバナー)」やFI(電子制御燃料噴射)システムに加え、リモート制御も可能なDBWなどを採用することでより複雑で高度な用途に対応するとともに、優れた燃費性能と高い作業効率を実現している。
 主な特徴は、

  1. 知能化を追求した独創のV型2気筒汎用エンジン
  2. 最適なエンジン回転数を維持することで、低燃費とワンランク上の作業効率を実現
  3. 回転数の電子制御による5種類のエンジンモードを設定。搭載作業機械に合わせたモードの選択を可能とすることで、搭載作業機械の利便性と操作性を高めている
  4. 好評のホンダV型2気筒汎用エンジンシリーズのデザインを踏襲し、新機構のFIシステム搭載を強調した高質観のあるクロームシルバーのエンブレムを採用
  5. カラーリングは作業機械メーカーの要望に応えパワーレッドとブラックの2タイプを設定し、搭載機械とのマッチングを追求

-など。

<業界短信10月>

1.農林水産省が令和2年度予算概算要求

令和2年度予算概算要求は2兆7307億円、前年度比118.2%の要求となった。攻めの農林水産業を展開し成長産業にするとともに、美しく伝統ある農山漁村を次世代に継承するため、「農林水産業・地域の活力創造プラン」等に基づく改革を着実に実行するための予算編成とした。2年度は、「スマート農業」の実現と強い農業のための基盤づくりを柱立てし、重点項目として要求。前年度から継続でスマート農業総合推進対策事業を盛り込んだほか、新規に100億円の挑戦的農林水産研究開発事業も要求した。農業の担い手不足や技術の継承問題の解決に向けて、スマート農業の推進に重点を置いた予算要求となった。
 スマート農業総合推進対策事業では前年度と同等規模での実証事業を展開するとし、51億円を要求した。加速化実証プロジェクトのイメージとして、ドローン播種、自動走行スプレヤー、アスパラガス収穫ロボット、収穫野菜自動運搬車、乗用型全自動移植機などをあげている。また挑戦的農林水産研究開発事業に新規に100億円(農研機構に基金を創設)を要求。研究目標の例として、農林水産業の完全自動化などを示している。技術普及課の関係では、現場密着型の農業機械開発促進を新規に5000万円要求。地域、品目に適した低コストなプロトタイプ機械・装置製作、普及を支援する。また、農業機械の安全取り扱い技術向上研修会の支援に2億円を新規要求した。

2.ヤンマーがヤン坊マー坊のデザイン刷新

企業マスコットキャラクターであるヤン坊マー坊のデザインをリニューアルしたと発表した。8代目となる新デザインのヤン坊マー坊について同社は、「ヤンマーが掲げるブランドステートメント“A SUSTAINABLE FUTURE”の実現に向けて挑戦を重ねていく企業姿勢を表現するために、CGを活用した現代的で躍動感のあるキャラクターデザインとした」としている。企業ホームページ、公式SNS、ヤンマーオリジナルグッズなどに登場する予定。
 新デザインのヤン坊マー坊は、これからの未来を担う子どもたちにヤンマーを知ってもらうきっかけ作りとして、今秋10月にオープンしたヤンマーミュージアム内のシアター映像などに登場し、来館者を元気に迎える。ヤン坊マー坊は、1959年に「ヤン坊マー天気予報」のキャラクターとして誕生。当時は4頭身のスリムな印象だったが、より親しみをもってもらえるよう、その時代にふさわしいテイストを盛り込見ながらデザインを少しずつ変更してきた。本年は2009年のデザイン変更から10年、そしてヤン坊マー坊誕生60周年の節目となることから今回のデザイン刷新に至った。

3.小橋工業がポケットマルシェと資本提携

小橋工業はポケットマルシェに出資、資本提携したことを明らかにした。生産者と消費者の情報の非対称性を解消し、都市と地方がともに生きる活動を支援、農業と食の課題解決に取り組むとしている。提携先のポケットマルシェは、全国の農家や漁師などが出品し、消費者はオンラインで直接生産者から生産物を購入できる「ポケットマルシェ」を運営する企業。スマホで手軽に全国の旬の食料を購入できるほか、同サイトは、レシピや感想を互いにダイレクトに交換できるコミュニケーション機能を併せ持っている。
 地球を耕す-を理念として持続可能な開発目標に取り組む小橋工業は、今回の資本提携を通じ、「農場から食卓へ安全で新鮮な食材を提供する活動を推進、持続可能な社会の実現を目指すとともに、世界に誇る日本の食を生産者と消費者がともに耕すことで、次世代につなげていけるよう取り組んでいく」と意欲をみせている。

4.JA全中が農協の経営基盤強化で方針

中家徹会長は定例会見で、農協の経営基盤強化対策の検討を理事会で決定し、今年度内に方針をまとめる考えを示した。また、次期食料・農業・農村基本計画の審議が始まるに当たり、「食料安全保障のリスクが高まっていることを国民に理解してもらえるような議論に期待したい」と述べた。中家会長は各農協の経営収支問題に触れ、「信用事業に依拠している所が大きく、厳しい状況」だとし、経済事業の収支改善など、経営基盤強化対策の検討に着手することを明らかにした。育苗センターのハウスとしての有効活用や加工用野菜の鉄ラック出荷などの取り組み例をあげながら、経済事業の立て直しを訴えた。

5.JA全中がやさいの日記念イベント展開

8月31日の「やさいの日」を記念して、国産野菜について知って・食べて・好きになってもらう国産野菜の体験イベント「知って食べればもっと好きになる!JA野菜体験!」を都内などで展開した。これはJAグループによる国産農畜産物の消費拡大を目指す「みんなのよい食プロジェクト」の一環として実施したもので、野菜に親しみ、国産野菜の新たな魅力や価値を発見できる企画を都内の新宿高島屋やエキュート品川、ウェブサイトなど5会場で実施した。新宿高島屋では、予備校講師・タレントの林修氏及び、子役の新津ちせちゃんによるステージイベント“やさい特別授業”が行われた。冒頭挨拶したJA全中常務理事・石堂真弘氏はJAやさい体験の主旨と概要を説明し、「野菜をおいしく食べるには、知ることが大事。イベントを通して野菜のことをさらに知り、もっと好きになってほしい。国産野菜をたくさん食べて残暑を乗り切っていただきたい」と呼びかけた。
 さらに、高島屋では他にも様々な体験イベントや野菜の販売を展開。「ベジチェック」体験や、野菜で作る「ベジフルブーケ」、切れ端野菜をスタンプしたトートバッグ作り、野菜収穫体験、食育をテーマとした「よい食ぬり絵本」のワークショップなどが行われ、親子連れが野菜に親しみながらイベントを楽しんでいた。地下1階の野菜売り場では全国のJAから届けられた農福連携野菜を販売した。

6.オーレックが九州農高川柳コンテストの結果発表

次世代の農業を担う若い世代の活動を応援し、「農」の持つ魅力をより多くの方に知ってもらうことを目的として、今年で2回目となる九州の農業高校生を対象とした川柳コンテストを開催した。「大好き農業」をテーマに、九州各県の農業系高校の生徒から、昨年開催した第1回の総数を大幅に上回る6611句の応募(応募は1人1句)があり、生徒達の日常や農業に対する夢や想いが存分に表現された川柳から、グランプリ1句、優秀賞8句、佳作14句が選出された。グランプリに輝いたのは、長崎県立北松農業高校3年生・濱元悦乃さんの「ゆれながら育つ野菜は自分みたい」という一句。また、審査委員の合議により選出される「学校賞」には、鹿児島県立種子島高校が選ばれた。
 コンテストの表彰式は10月に福岡市にて開催される「九州農業・水産高校収穫祭2019」内で執り行われる。また、受賞作品はオーレック本社で開催された「第9回オーレックフェスティバル」で展示された。オーレックは「これからも農業の未来を担う若い世代とともに、明るい未来創りへの貢献を続けていく」とコメントを寄せている。

7.農林水産省が農協改革で共同購入トラクター評価

農協改革の進捗状況についてをまとめた中で、成果のひとつとして「農業機械の競争入札」をあげ、共同購入トラクターについて「これまでよりも100万円程度引き下げ約400万円とすることを実現」と評価した。全農の共同購入トラクターについては、ヤンマーアグリが製造するものだが、クボタ、井関農機、三菱マヒンドラ農機といった「競合他3メーカーがこれに対抗し、同様の低価格トラクターの販売を開始」したとし、波及効果にも注目。「低価格モデルが年間販売台数の3分の2を占める見込み」であり、「担い手農業者の農業機械コストの低減に貢献」したと評価した。
 農林水産省では、農協改革集中推進期間においてJAグループの自己改革は進展していると評価している。今後も農業者の所得向上に向けた取り組みを継続・強化しつつ、信用事業をはじめとして農協を取り巻く環境が厳しさを増す中で、地域農業を支える農協経営の持続性をいかに確保していくかが課題となるとし、農林水産省として、引き続き、JAグループの自己改革の取り組みを促進することとしている。

8.クボタがオランダのワーヘニンゲン大学にサテライトオフィス

欧州におけるオープンイノベーション推進部門「クボタイノベーションセンターヨーロッパ」のサテライトオフィスを、オランダのワーヘニンゲン大学構内に設立すると発表した。オフィスは2020年に完成予定の同大学構内の産学連携施設に入居する予定。同社は、これにより農学研究の世界的権威である「ワーヘニンゲン大学リサーチセンター」との協力関係を一層進め、同大学やオランダ国内のみならず、EU域内のスマート農業関連の最先端の技術情報の収集を行うとともに、農作業の自動化や農業データの有効活用等の各種研究プロジェクトに参画することで、スマート農業関連の研究開発を推進していく。

9.ヤンマーのライスジュレが優秀食品素材賞受賞

米由来の食品素材「ライスジュレ」が、日本食糧新聞社が制定する「第22回日食優秀食品素材賞」を受賞した。この賞は、技術革新で食品産業の発展を支えた製品を対象に表彰するもの。今回の「ライスジュレ」の受賞においては、国内での米離れが加速する中、米の新たな価値提案に向けて取り組んでいる点などが評価された。同社は、表彰を受けて「今後も、米の需要開拓で生産者を支援していくとともに、安心して食の恵みを享受できる社会の実現と、安心・安全な食の提供を目指してまいります」としている。
 「ライスジュレ」は、米の新たな需要開拓で農家の安定的な収益の確保を目指して量産化した、お米と水だけで出来たゲル状の食品素材。保水性、乳化性、増粘ゲル化安定などの独自の機能を有し、パンやお菓子の食感改善や、ハンバーグや麺類のつなぎ、ソースやスープのとろみなど、あらゆるシーンにおける食の課題を解決することができる。

10.クボタが新作CM「Try For Dreams」篇をオンエア

企業ブランドTV-CM「壁がある。だから、行く。」シリーズの最新作「Try For Dreams」篇(60秒)を、全国でオンエア開始した。今回のTV-CM篇の主人公は、仲間たちとのラグビーを楽しむ一人の少年。そんな彼が、ある出来事をきっかけに、自分たちが抱える水問題を解決したいという志を抱く。その後、クボタの社員となって夢であった水道の敷設を実現、村の人たちと喜びを分かち合う姿をドラマチックに描いた物語。
 ラグビーは、さまざまな個性を持つメンバー一人ひとりが、自分の役割に責任を持ち、プロフェッショナルな仕事をつないでいくことで、ひとつのゴールを目指す、代表的な競技。クボタは、ラグビーを「社員が力を合わせて社会課題の解決に取り組む」という企業姿勢を象徴する〝カンパニースポーツ〟と位置付け、現在ジャパンラグビートップリーグに所属する「クボタスピアーズ」を運営している。今回のCMでは、水事業に取り組む同社の姿勢とその想いを、ラグビーの持つ大切なメッセージになぞらえて伝えている。

11.井関農機が宮城の農業女子プロジェクトで農機セミナー

全国で展開している「夢ある“農業女子”応援プロジェクト」の一環として、宮城県農政部が宮城県農業・園芸総合研究所及び農業大学校で開催した「女性にと~ってもやさしい農業機械セミナー」に参画し、座学と実習で農機の取り扱いセミナーを実施した。これには米作、野菜作、果樹、花木、酪農等幅広い経営形態から28名の県内農業者が参加した(男性3名含む)。ヰセキグループからは井関農機のほか、ヰセキ東北、ISEKIアグリが参加した。実施した内容は、トラクター、管理機・耕うん機、草刈り機等の安全な操作方法など基本事項を主体として農機の種類や安全な使用方法、使用時のコツなどについて、座学と実習で行った。また、セミナーでは農業女子プロジェクトとISEKIがコラボした〝みんなに使いやすい〟農機(ミニ耕うん機「ちょこプチ」、歩行型草刈機「プチもあ」も紹介した。
 開会式では県農政部農業振興課の及川克徳農業普及指導専門監が挨拶した。セミナーでは井関農機の野口貴弘販売企画推進部係長、ISEKIアグリの藤本正人企画推進部部長が講師として、使用頻度の高い機械の基本的構造や取扱い方のコツ、女性でもできるメンテナンス方法などについてレクチャーした。参加者からは、「丁寧に教えてもらってわかりやすかった」「メンテナンスの方法について詳しく聞けて良かった」「今回のようなセミナーを今後もしてほしい!」などの感想が寄せられ、活発なセミナーとなった。

12.本田技研工業がパワープロダクツ生産累計1億5000万台達成

パワープロダクツの累計生産台数が9月に1億5000万台を達成したことを発表した。パワープロダクツを扱う同社のライフクリエーション事業は「技術は人のために」という創業の精神のもと、「HONDAのエンジン技術を使って、農業や漁業を営む方々の労働を機械化することで負担を軽減できないか」という想いを原点に、1953年に農業用汎用エンジン(モデル名:H型)の生産から始まった。現在、日本国内では、熊本製作所と細江船外機工場で生産を行い、海外でも、1984年の米国での芝刈機生産開始を皮切りに、欧州、中国、アジア大洋州、中南米など、世界11か国13拠点で生産している。
 パワープロダクツは、コア技術である汎用エンジンを活用し、耕うん機や芝刈機などの日常生活で役立つ力となる商品から、発電機などエネルギーを生み出す商品まで、世界中のさまざまなシーンで使用されている。今後は、ライフクリエーション事業として、汎用エンジン中心のビジネスに加え、長年のエネルギー分野での取り組みを深化させ、バッテリーEVをはじめとした電動モビリティーとつながっていく。『すべての人に“生活の可能性が拡がる喜び”を提供する』という2030年ビジョンに向けて、世界中の二輪・四輪・パワープロダクツ顧客へ、「暮らし」領域における新たな価値の提供を目指す。

13.JA全農が全農酪農経営体験発表会

東京・大手町の日経ホールで、第37回全農酪農経営体験発表会を開催した。最優秀賞には「西富士とともに、未来に継ぐ資源循環型酪農を実践~自給飼料生産と牛群改良で日本一を目ざす」を発表した静岡県富士宮市の佐々木剛氏が受賞した。
 佐々木氏は、2018年に飼料コントラクター「メイプルトラクター」を設立し、専務取締役として地域の自給飼料生産に貢献している。デントコーンと牧草の輪作体系を採りいれて、定期的に圃場を更新、土壌改良を行うことで、安定的な収穫量を確保している。ストーンクラッシャーを用いて溶岩塊を破砕するなど、装置の造成と単収の改善に努めている。今後の課題は、飼料作付面積の拡大とコントラクター稼働率の改善、働きやすい労働環境の整備と福利厚生の充実などをあげた。
 また、第二部では、第13回全農学生「酪農の夢」コンクールの表彰式が行われ、最優秀賞の鈴木なごみさん(帯広畜産大学畜産学部3年)、優秀賞の山神わかなさん(北海道中標津農業高等学校3年)、メンサラ真喜志けんじさん(京都府立農芸高等学校3年)、南畝千夏さん(兵庫県立播磨農業高等学校3年)が表彰された。