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農業機械関連ニュース

平成23年10月10日発行

  1. 農林水産省が組織再編し、生産資材対策室を新設
  2. サタケがピカ選GRANDを拡充、白米専用計量機も発売
  3. 小橋工業が耕うん爪「快適プラスワン」シリーズ発表
  4. 中国・大同市の緑化をオーレックのミニ耕うん機で支援
  5. 農林水産省が放射性物質除染の技術を提案
  6. みのる産業が野菜農家向けに「わくわく菜園種まきセット」
  7. クボタがオフィスファーム設け、野菜づくり体験
  8. 生研センターとスガノ農機がプラウによる除染試験
  9. IHIスターが「ベールカッタ」をフルモデルチェンジ
  10. 静岡製機が、台湾の会社からの寄付金を福島県に手渡す
  11. 諸岡が技術研修センターを開設

1.農林水産省が組織再編し、生産資材対策室を新設

 9月1日付の組織再編で、農業機械化対策は、新設の生産局農産部技術普及課生産資材対策室(小川祥直室長)が所管することとなった。再編ではそのほか、総合食料局を食料産業局とし、農山漁村・農林漁業の6次産業化等に向けて、生産・加工・販売一体化の支援、知的財産、地域ブランド化、地産地消、輸出促進、バイオマス、食品産業政策等を担当する。これに伴い、米麦政策(水田活用交付金、米麦の需給対策等)を含めた農畜産物に係る生産・流通政策を生産局が一元的に担当。戸別所得補償の本格実施に伴う交付金と制度全体の総括を経営局が担当する。

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2.サタケがピカ選GRANDを拡充、白米専用計量機も発売

 光選別機「ピカ選GRAND」(ES-1)のシリーズとして大型精米工場などに対応する2〜5台を連結した「連結モデル(ES-02〜05)」と共同乾燥調製施設での設置・移設を容易にしたユニットタイプの「エアユニット(ES-02U)」を追加した。処理能力や利用価値を向上させ、ラインアップの拡充を図ったもの。
 また、白米専用計量機「美白米コンビ」は稲作農家向けでステンレス仕様。精米後の白米を連続で自動計量・袋詰めを行う。型式はBWC15A。稲作農家が求めやすい価格で簡便に使えるように農家用の玄米用計量機をベースとして白米計量用にフィットさせた仕様で、毎時処理能力は1200kg。5kg、10kgなど小口の袋詰めに便利な袋保持台と袋保持金具を標準装備している。

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3.小橋工業が耕うん爪「快適プラスワン」シリーズ発表

 「快適プラスワン」シリーズは、従来の「快適爪」と比べ大幅に耐久性、反転・すき込み性、砕土性を増した、丈夫で長持ちする究極の耕うん爪として開発した。耕うん爪の先端部を球面にすることにより、摩擦抵抗が少ない理想の爪形状で、土の流れをスムーズにした。また、爪軸に対して爪を5度傾斜させることで、土を切削する幅を小さくし、耕うんトルクを一段と低減している。

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4.中国・大同市の緑化をオーレックのミニ耕うん機で支援

 福岡県の大牟田市(古賀道雄市長)の友好都市である中国山西省の大同市(耿彦波市長)を、同市の第9次訪中団が訪れ、オーレックのミニ耕うん機(一軸正逆回転機構付き)を活用した緑化技術のデモンストレーションも行われた。日本国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」を活用してオーレックのミニ耕うん機SF600D(耕うん幅500㍉)を採用し、6月末から現地で緑化のための土壌の全面改良などの技術指導を行い、事業終了後はこれを大同市政府園林管理局に寄贈した。

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5.農林水産省が放射性物質除染の技術を提案

 これまで試験してきた農地土壌の放射性物質除去技術の研究成果を発表した。除染効果の高い技術として提案したのは、

  1. 水による土壌撹拌・除去(代かき)
  2. 表土削り取り
  3. 反転耕
  4. 固化剤等による土埃飛散防止措置を講じた上での表土の削り取り
  5. 芝・牧草の剥ぎ取り

―などで、放射性セシウム濃度に応じて適用する。ヒマワリなど植物による吸収除染は効果が薄いと判断した。
 基本的な表土削り取り技術は、農業用トラクターにバーチカルハローを取り付け、圃場表面を浅く(4〜5cm)砕土し、膨軟にした後、トラクターにリアブレード(排土板)を付け替え、砕いた表土を圃場の短辺方向に5〜10mごとに削り取り、フロントローダで集積する。
 水による土壌攪拌・除去は、バーチカルハローで表層約2cmを攪拌する。
 反転耕は、吸着材(バーミキュライト等)の表面散布→プラウ耕(30cm)→踏圧・砕土・均平化の作業。
 芝・牧草の剥ぎ取りは、専用のターフスライサーを用いる。

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6.みのる産業が野菜農家向けに「わくわく菜園種まきセット」

 「わくわく菜園種まきセット」は、野菜の小さな裸種子を、スライドさせるだけで少量・均一に一定間隔で播けるので、無駄な種を播かず、間引きの手間を大幅に軽減できる。セット内容は、ロール交換で様々な野菜の裸種子を2〜5粒1カ所に播ける、かんたん播種機「エコ播(ま)っく」。7種類の株間設定溝(2.5、5.7、7.5、10、12、15、20cm)を畑の播き溝に合わせて「エコ播っく」をスライドさせると一定間隔にまける「直播用株間ゲージ」。200穴、128穴、72穴が各2枚入った苗作り用「エクセルトレイ」。間引き作業などにも使える「拡大鏡」「ピンセット」、畑の播き溝やトレイのマス切り用「溝切り棒」も同梱している。

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7.クボタがオフィスファーム設け、野菜づくり体験

 本社第2ビル3階にコミュニケーションスペースを開設、愛称は「Krossing(クロッシング)」で、屋内には、クボタグループのニュースを社内外に発信する「情報発信スペース」や、「カフェスペース」、会議室やプレゼン会場・個室として使用できる「多目的スペース」がある。屋外は、南側がコミュニケーションスペーステラス。開放的なテラス席で、プランターでハーブやベリーを栽培。東側はオフィスファームとなっており、プランターにより野菜を有機栽培する。
 このオフィスファームには、近くの保育園児らが招待され、楽しみながらの食農教育が行われた。

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8.生研センターとスガノ農機がプラウによる除染試験

 農林水産省の依頼を受け、表層土除去以外の方法として、プラウによる表土の埋没による除染の可能性を検討するため、スガノ農機と共同で試験を行ったもの。試験の結果から、プラウ耕の耕深と表層土の埋没深さの関係を明らかにした。
 試験結果は、耕起前に地表から深さ約3cmまでにあった表層土は、れき溝壁から耕幅の2倍程度側方付近に、3〜10cm程度の厚さですき込まれていた。表層土の埋没深さは、耕深にほぼ比例して深くなった。耕起された土が耕起前の状態まで沈下した後の表層土の平均埋没深さ(推定値)は、耕深約22cmで13cm程度、耕深約28cmで19cm程度、耕深約42cmで27cm程度、耕深約45cmで34cm程度だった。

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9.IHIスターが「ベールカッタ」をフルモデルチェンジ

 今回の新製品は「FRBC―100MS/120MS/120TS2/120TS4」の4型式。主な特徴は、

  1. 切断の長さは、2cm、6cm、8cm、14cm、20cmの5段階にピン差し換えによって調整可能。牧草や稲わら梱包の細断に最適。
  2. ナイフ動作部に引き出し防止プレートを取り付けることができる。わらを2cm、6cmに細断したい場合、プレートを取り付けることによりわらを引っ張って長さが固定できない現象を解消。
  3. 傾斜付き床面及びベール間欠搬送によって、ベールを確実に切断部へと送り、床面の傾斜角度を10度に、爪送りプロケット位置を切断部へと近付けたため、ベールをより送りやすくなった。
   ―など。

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10.静岡製機が、台湾の会社からの寄付金を福島県に手渡す

 静岡製機の海外取引先である台湾・三久股份有限公司から寄贈された寄付金から、1000万円の義援金目録を、鈴木社長が福島県生活環境部・小野和彦政策監に手渡した。
 三久股份有限公司は、1975年にシズオカ乾燥機の技術供与などを受け、台湾の乾燥機メーカーとして大きく飛躍した。また、近年は穀物乾燥施設の灯油に代わる熱源としてモミガラを利用したバイオマス燃料活用の「籾ガラ燃焼システム」の日本国内・提供先として、同社とは深いつながりを持つ企業。

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11.諸岡が技術研修センターを開設

 国道6号線に面した竜ヶ崎市庄兵衛新田に「モロオカ技術研修センター」を開設。来年度の新入社員の会社説明会などに利用を開始した。同社ではかねてより、建機・農機など機械技術の研修が行える施設を物色していたところ、本社近郊の竜ヶ崎市と牛久市の境に位置する交通が利便な場所に、最適な物件が出たことから研修センター用に購入。鉄筋2階建てで、2階の講習会場にはゆうに30名が入れる。同社では、研修のほか、地元行事の開催場所などとして地元の活性化にも役立てていくとしている。

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