ホーム >> 農業機械化関連 >> 農業機械化ニュース メニュー >> 平成23年7月10日発行メルマガ7月号
農業機械関連ニュース

平成23年7月10日発行

  1. ササキコーポレーションがGPS経路誘導ブロードキャスターを発表
  2. 震災復興や環境問題に注目した食料・農業・農村白書を発表
  3. 静岡製機がスタートダッシュキャンペーン
  4. クボタがエコプロダクツの認定制度
  5. スガノ農機が水田用丘曳きリバーシブルプラウの新型発売
  6. 生研センターが22年度の安全鑑定の結果を公表
  7. 齋藤農機製作所の法面草刈機「武蔵」が人気
  8. ヤンマーが学生懸賞論文・作文の応募を開始
  9. 筑水キャニコムが小型クローラ運搬車まごの手「カエデ」
  10. サタケが小型米選機「アップグレーダー」発売
  11. アグリテクノ矢崎が5条全面鎮圧モーター駆動土壌消毒機を発売
  12. 日本ニューホランドの新社長に芝本政明氏
  13. IHIスターが自走ラッピングマシン発売
  14. クボタがトラクター「ゼロキングウェル」など23年夏の新製品9機種38型式を発表
  15. タカキタが乗用自走マニアスプレッダ発売
  16. 大竹製作所が「飼料用米脱皮・破砕機」を開発

1.ササキコーポレーションがGPS経路誘導ブロードキャスターを発表

位置情報を基に、高精度・高能率に肥料を散布できる。GPS(全地球測位システム)による速度情報、位置情報を活かし、車速連動散布と散布経路のナビゲーションを行うもので、トラクターの機種を問わずどのトラクターでも使用できる。車速連動散布は、車速に合わせてシャッター開度を自動制御し散布量を常に一定に保つ。このため車速を変更しても散布ムラが生じない。シャッター開度は356段階ときめ細かな設定がなされ、走行速度に合わせた最適な開度制御を実現、高精度な散布作業を可能にした。

上に戻る

2.震災復興や環境問題に注目した食料・農業・農村白書を発表

22年度の農業白書は「東日本大震災」の発生を特集。被害状況、復旧・復興に向けた対応を記述した。トピックスは「環境問題と食料・農業・農村」を取り上げ、昨年名古屋で開かれたCOP10など国際会議での成果や、食品廃棄物の再生利用、CO2の排出削減、環境保全型農業の推進、バイオマスの活用、再生可能エネルギー導入等の取り組みを紹介。第1章は、食料の安定供給の確保に向けて、第2章は農業の持続的発展に向けて、第3章は農村の活性化に向けた取組―で構成。また、今回は、昭和36年の農業基本法制定に基づく農業白書の作成50年を迎えたことから、巻末付録として「年次報告50年を振り返って」を掲載している。

上に戻る

3.静岡製機がスタートダッシュキャンペーン

6月1日〜8月10日の間、同社製多目的電気乾燥庫“DSJシリーズ”と白米計量保冷庫“愛妻庫・KSXシリーズ”を購入したユーザーに対して、抽選で合計200名に20インチ液晶TV(4名)、米粉パン対応のホームベーカリー(20名)、乾燥野菜料理本(100名)、防災グッズ(76名)が当たるプレゼント企画「スタートダッシュキャンペーン2011」を開催している。
 “DSJシリーズ”は、電気を熱源としているため、安心・安全に農水産物を乾燥できる。マルチ気流方式を採用し、庫内全体をムラなく、パワフルに効率よい乾燥を実現する。白米計量保冷庫“愛妻庫・KSXシリーズ”は、昨年、フルモデルチェンジを行った新シリーズ。ペルチェ電子冷却方式(フロンガス不使用)により庫内温度を15度C前後の低温に保ち、湿度を70%程度に抑制することにより、脂肪酸度の促進を抑え、食味の良さを持続するとともに、虫・カビを寄せ付けない。

上に戻る

4.クボタがエコプロダクツの認定制度

環境配慮性の高い製品を自社認定する「エコプロダクツ認定制度」で、6月から運用を開始した。すべてのクボタグループ製品を認定対象とし、多様な製品を共通の基準で評価・認定する。省エネルギー、省資源・再資源化、環境負荷物質の削減―の3項目について評価点を算出。評価点の合計が基準点以上の製品を、環境配慮性能のレベルにより「スーパーエコプロダクツ」「エコプロダクツ」の2段階で認定。環境配慮に関する取り組み内容とマークを、認定製品のカタログ等に表示していく。

上に戻る

5.スガノ農機が水田用丘曳きリバーシブルプラウの新型発売

新開発のオフセット方式を採用した「水田用丘曳きリバーシブルプラウ」3タイプ。「丘曳きプラウ」はトラクターが水平に作業し耕起前の圃場を走行するため、直進性に優れたフルクローラトラクタやハーフクローラトラクタでの水田跡や麦跡の耕起作業に最適。
 主な特徴は、

  1. 豊富なオフセット量(105cm)で残耕がなく、さらに溝曳き作業もできる。
  2. フレーム剛性強化により起こし山が揃い、作業の安定性が向上。
  3. 丘曳き作業で余裕の走行位置(車幅170cmで耕起跡から30cm離れて作業が可能)。
  4. アタッチメント(別売)の油圧オフセットには短いシリンダでも長いストロークを実現した、新機構のスライドリンク方式(特許出願中)を採用。
   ―など。

上に戻る

6.生研センターが22年度の安全鑑定の結果を公表

平成22年度の安全鑑定適合型式数は13機種160型式で、内訳は農用トラクター(乗用型)72型式(前年度比24型式減)、乾燥機(穀物用循環型)40型式(同16型式増)、コンバイン(自脱型)10型式(同5型式減)、動力噴霧機(走行式)5型式(同1型式増)、農用トラクター(歩行型)及び単軌条運搬機が4型式、スピードスプレヤー、コンバイン(普通型)、フォーレージハーベスタ、ポテトハーベスタが3型式などとなっている。

上に戻る

7.齋藤農機製作所の法面草刈機「武蔵」が人気

法面草刈機“侍シリーズ”の「小次郎」「十兵衛」に続き発売を開始した“武蔵”「SGC―S501」で、独自のスイング式刈刃機構により、馬力ロスが少なく、高密度の草地でも高能率に草を刈ることができる。スイング式刈刃機構は、一体化したエンジンと刈刃部が進行方向に対してスイングするため、刈刃部の後ろに空間ができ、草の排出がスムーズに行える。これにより、スピーディーな草刈り作業ができ、作業時間が大幅に短縮できる。

上に戻る

8.ヤンマーが学生懸賞論文・作文の応募を開始

テーマは、『進化する農へ挑戦 創ろう 活かそう 価値を未来へ』。副題は『生命を育む「食」、食を生み出す「農」、環境を守る「農山漁村」』。応募期間は2011年6月1日〜10月20日。
 論文の部の テーマ例又は内容は、

  1. 農の本質と日本農業の将来ビジョン
  2. 地球的視野に立ったあるべき農業国際協力
  3. 環境保全に資する農業技術の発掘と創造
  4. 文化の創造と農山漁村の役割
  5. 都市と農山漁村の共生
  6. 生きがい農業・趣味的農業の社会的価値
  7. 農業経営におけるドメインの拡大とマーケティング戦略
  8. 農業・農村の活性化・食の安全性に資する健全なフードシステム
  9. 望ましい食生活と農業のあり方
  10. 食品リサイクルと循環型社会。

論文の部の応募資格は、大学、大学院、短期大学、農業大学校、農業短期大学、各種専門学校に在籍する30歳以下の学生。作文の部は農業大学校、農業短期大学に在籍する25歳以下の学生。作文は上記テーマに沿って、感じていること、夢や思いを、これまでの体験や、 その時の情景を描写しながら作文にまとめる。

上に戻る

9.筑水キャニコムが小型クローラ運搬車まごの手「カエデ」

歩行型クローラ運搬車、まごの手「カエデ」BP40で、超低速「ナ・ガ・ラ」ミッションを搭載し最高時速4.9km、最低時速0.25km(ハーフスロットル時)と超低速走行が可能。このため運搬車を自走させながら積み込み・積み降ろし作業ができる。車両の停止回数が減って作業能率が向上する。荷台床面高さは295mmと同社小型クローラ運搬車のなかで最も低く、重い荷物の積み降ろしが楽に行える。荷物、用途に合わせて荷箱の広さを調整できるサイドフレームタイプ。ループハンドルを採用し、乳母車を押すような姿勢で操作できる。

上に戻る

10.サタケが小型米選機「アップグレーダー」発売

屑米の中の、やや小粒ながら粒が充実している中米(ちゅうまい)を簡単・安価に選別できる小型米選機で、最大処理能力は毎時300kg。円筒形の選別金網を内蔵しており、網目よりも細い屑米は網をすり抜けて屑米出口より排出され、網内に残った中米は内蔵の小型昇降機によって揚穀され、中米出口より排出される。
 従来の中米選別では、同等の処理能力を持つ米選機あるいは選別計量機を2台設置して、良品・中米・屑米の選別を行っていたが、新製品は選別計量機から排出される少量の屑米から中米を選別するため、これまでに比べて小型化・低価格化が可能となった。

上に戻る

11.アグリテクノ矢崎が5条全面鎮圧モーター駆動土壌消毒機を発売

型式は「DQ―515R」。トラクターへの装着方法は3点直接。モーター駆動(DC12V)で、最大作業速度は時速3.6km。前後長は80cmのコンパクトサイズで、ハウスなど狭い圃場での取り回しが容易。注入爪の強度も、従来機より高めている。モーター駆動ポンプで強制吐出させるため確実な注入が可能になり、薬剤の注入抜けが起こらない。注入ピッチを短くすることが可能となり、病原菌の多い圃場での応用が利く。ポンプ部にはダイヤフラム変形防止機構を採用したことにより部品の耐久性が向上、吐出量が安定した。

上に戻る

12.日本ニューホランドの新社長に芝本政明氏

5月24日に定時株主総会と取締役会を中国上海市で開催。役員の改選を行い、代表取締役社長の芝本尚武氏が代表取締役会長(兼CEO)に、代表取締役常務の芝本政明氏が代表取締役社長(兼COO)にそれぞれ就任した。
 芝本政明(しばもとまさあき)新社長は、昭和46年生まれ、アメリカ合衆国ホーバート大学卒。平成6年12月北海フォードトラクター入社、7年3月日本ニューホランドへ社名変更。15年4月同社取締役管理本部長、21年4月同社代表取締役常務管理本部長。

上に戻る

13.IHIスターが自走ラッピングマシン発売

8月から「自走ラッピングマシン JWM1500」を発売する。今回の新製品は、飼料イネ収穫機および細断型ロールベーラによって作られた直径100cm、幅86cmのベールのラッピングに最適。
 同機は、

  1. 簡単操作=マルチレバー、サイドハンドアーム及びオフセットシートを装備。
  2. 安全作業=広幅クローラで圃場の出入りが安心。軟弱地でも余裕の最大14馬力ガソリンエンジンを搭載。
  3. エコ(低価格)=税込み希望小売価格は309万7500円。

―の3つの大きな特徴をもつ。
 その他、主な特徴は、

  1. 幅30cmの自走式クローラタイプで、最大出力14馬力の強力ガソリンエンジンを搭載し、積み込み・ラッピング・運搬を行う。
  2. 運転席は右側に2段階オフセットすることが可能。作業する場合、より前方の視界を確保することができる。ベールを抱え込みやすいサイドハンドアームを採用
  3. 手元で簡単操作が可能なマルチレバーを採用。HST無段変速によってなめらかに変速を行う。
  4. ラッピングは、フィルム2つを同時に巻きつける「ダブルストレッチ方式」。

―など。

上に戻る

14.クボタがトラクター「ゼロキングウェル」など23年夏の新製品9機種38型式を発表

発表された新製品はトラクター「ゼロキングウェル」、SGパワクロの「キングブルエクストラ」「ニューシナジー」「ニュースーパーシナジー」3シリーズ、田植機「ウエルスターキュート」「ウエルスターラクエル」シリーズ、関連商品は「スイング式草刈機カルモデラックス」「グレイタスローダ」「ハイクリブーム」の9機種38型式。
 トラクター「ゼロキングウェル」シリーズは、トランスミッション、エンジン、キャビンをゼロベースで見直し新規開発することで、更にハイレベルな操作性、居住性、快適性を実現した。デュアルドライブトランスミッションなど担い手の期待に応える新技術を凝縮している。
 主な特徴は、

  1. デュアルドライブトランスミッション=メカと電子制御HSTを組み合わせた独自のHMT、デュアルドライブトランスミッションにより、高い伝達効率とスムーズな無段変速を実現。ワンレバーで自由自在。変速操作なしで発進から最高速度までスムーズに走行が可能なデュアルアクセル。PTO回転を維持したままノークラッチで走行停止できるので、独立PTOとしても使え、牧草や除雪作業にも威力を発揮する。
  2. コモンレールシステム搭載直噴エンジン=燃料噴射の圧力、回数、タイミング、量を緻密にコントロールすることで完全燃焼を促進。クリーンな排気と低騒音、力強いトルクを実現。エンジンとトラクターの主要機能をCAN通信で最適にコントロール。
  3. 新エンジンと新トランスミッションの相乗効果eクルーズ=設定した車速を一定に保ちながら、負荷が軽いときはエンジン回転を自動で下げることができるeクルーズ(ワンタッチ省エネ変速機能)を新採用。
   ―など。

上に戻る

15.タカキタが乗用自走マニアスプレッダ発売

型式は「SD―500」で5.7馬力、最大積載量500kg。最大積載容量0.7立方mの乗用自走式の堆肥散布機。縦型ビータにより堆肥のかたまりを粉砕し、有効散布幅は3m。床板に樹脂ボードを採用し、耐久性の向上とスムーズな堆肥の繰り出しを可能とし、堆肥の撒き始めから終わりまで定量供給で均一散布ができる。走行部はクローラ式なので軟弱地での堆肥散布も可能。小回りが効き、ハウス、露地野菜、小区画水田などで土づくりに活躍する。強靭で耐久性に優れたコンベアチェーンを採用し、堆肥の送り量の調整は、ゲート開度を手元レバー操作で簡単に設定できる。オプションの散布規制アタッチを使うと、ハウスでの堆肥散布にも適する。

上に戻る

16.大竹製作所が「飼料用米脱皮・破砕機」を開発

生籾(高水分籾)でも脱皮・破砕ができ、これまでにない新しい飼料用米の給与体系を確立しようとするもの。

  1. 生玄米(高水分玄米)のSGS調製を可能にし、籾殻による残留農薬の食害や、栄養価の低下、糞の増加といった問題を解消。
  2. 籾すり後の乾燥(玄米乾燥)による、籾殻分の乾燥費用の節約に期待。

―などのメリットがある。
 今回の新製品は、同社の中軸製品である、米と人に優しい安全・安心な「インペラ籾すり機」の技術を応用したもの。多種多様な飼料用米の活用法に対応するために、脱皮または破砕のみの機能を持つ「飼料用米脱皮機」、「飼料用米破砕機」も同時に用意。なお、「飼料用米脱皮・破砕機」は特許出願中。

上に戻る