農林水産省・農産振興課技術対策室（川本憲一室長）がこのほどまとめた平成17年３月末現在の農業機械整備施設の認定数は5671となり、前年より42増加した。大型、中型、小型の区分別では、大型施設が1523で29カ所の増。中型施設が2825で14カ所増。小型施設が1323で１カ所の減となっている。施設数の多い都道府県は新潟の477、北海道の291、千葉の217、福島と長野の213、福岡の203など。

　 日農工（中野弘之会長）の作業機部会（福光康治部会長）がまとめた、平成16年１〜12月の作業機実績によると、乗用トラクタ用、歩行トラクタ用、自走式を合わせた総合計は、生産が394億3766万円、対前年比116 .4％、出荷は国内が473億7535万円、116.6％、輸出が6300万円、67.0％となった。
　このうち乗用トラクタ用の国内出荷は443億262万円、113.7％で、ロータリ、畦塗機、マニュアスプレッダ、ベーラなどが２ケタ増となった。

　 今年度のヰセキさなえ図画コンクールの全国最優秀賞は、応募総数1300点の中から、川村風太くん（愛知県豊田市・小学校３年生）の「がんばるじいちゃんとヰセキ耕うん機」が受賞した。この作品について専門審査員は、「力強く元気あふれる画面構成がされており、今にも動き出しそうなイメージの素晴らしい作品」と講評した。全国優秀賞には、有元紘樹くん、大岸真子さん、海老原央樹くん、加藤充佳さん、縄田龍樹くんの作品が選ばれた。

　 ＮＸシリーズ６型式で、開発コンセプトは、より早く、より静かに、より綺麗にの３点。業界トップクラスの乾燥スピードを実現した。
　主な特徴は、

1. より早く＝遠赤外線放射体は独自の形状を採用。放射体からの余熱と、低い温度の外気とをミックスした低温大風量の温風で美味しい品質に仕上げる。
2. より静かに＝従来機と比較し、ファン単独で同社比６〜８ｄＢ低下。バーナーの燃焼音も燃焼量に応じてバーナーファンの回転数を自動制御。
3. より椅麗に＝排塵ファンからのゴミ、ホコリは極力排出をしないよう工夫。機体内の排塵風路に溜まってくるゴミは、新採用のスクリューで強制的に排出。

　 バイブロスーパーソイラー「SV2-KS」は新ゴボウ専用の掘取機。新ゴボウのために専用設計された牽引抵抗が少ない新型シャンクの採用により、低馬力トタクターで掘り取りが行える。鹿児島県では、水田転作・裏作用に短根の新ゴボウの栽培普及を進めているが、収穫作業に大きな労力を必要することと、収穫機を使うためには60馬力級のトラクターが必要であるなどから、鹿児島県農試からの打診を受け、バイブロスーパーソイラーのオプションとして、大隈支場・農機研究室と共同で開発を進めていた。

　 発明協会主催の平成17年度中国地方発明表彰で特別賞の最高位である文部科学大臣発明奨励賞に輝いた。対象となった発明は「もみすり機の１本レバー操作装置」（正式には「揺動選別籾摺機の操作装置」）で、発明に携わった同社・知的財産室の丸山秀春法務部次長が晴れの表彰を受けた。また、併せて同発明の実施化に尽力した功績に対して同社の佐竹利子代表に実施功績賞が贈られた。

　 同シリーズは「SAC-Gシリーズ」3型式と同遠赤乾燥機「SAC-Eシリーズ」5型式。ドライ（乾燥）とドラゴン（竜）を組み合わせて、新型乾燥機が市場に風を巻き起こせるよう「ドライゴン」と命名したもので、いずれの型式も、送風機インバータの採用により、標準より乾燥時間を約１割短縮する乾燥から、静音、効率、標準まで生産者の要望にあった乾燥制御が簡単に選択できる。また、軽トラック（バネコン）搬送に最適な前張込みホッパー（Ｇシリーズはオプション）を設置。静音バーナー、斜流式ファン、放射体（Ｅシリーズ）の採用で大幅に静音化、夜間も近所に気兼ねなく運転できる。

　 発表したのは苗箱施薬ホッパー「SDP-7」、苗箱施肥ホッパー「SHK-30A」「同-37」、セルトレイ全自動播種機「STH-2001」。
　苗箱施薬ホッパーは、スペースがあまりない場所でも設置でき、操作性および調節の簡易化を図っている。様々な種類の薬剤（粒剤）に対応する。苗箱施肥ホッパー「SHK-30A」は、播種作業中に種籾の上、または下にシグモイドタイプ（遅効性）肥料（なえばこまかせ・N-400、NK-301）を、「SKH-37」はエコロング424を施肥できる。

　 トラクタ装着タイプの除雪機「スノーブロワ」は、全型式にダブルデフレクタを標準装備するなど、さらにグレードアップを図り、小型機種には装脱着性の大幅改善となるオートヒッチを採用した。また、簡単な操作で女性でも安心して使用できる自走除雪機「スノーエース・ＳＳＢシリーズ」５型式と、融雪剤散布車「ワイドエース・ＨＣシリーズ」２型式も新発売した。自走除雪機「スノーエース」は、マルチレバー、１本レバー、デッドマンクラッチなど誰でも扱いやすい新機構を装備し、大幅にユニバーサル・デザインを採り入れた。

　 中小企業振興のために今年度から始まった中小企業新事業活動促進法に基づく新連携事業の認定を受けたもので、テーマは「ビートの新移植機械の開発による市場開拓〜新技術により糖分量アップ、北海道農業の基幹作物の高付加価値化！」。これに連携する企業は、助言・技術評価で帯広畜産大学地域共同研究センター、システム特許と設計・開発で札幌プランター技研が入り、技術連携として北見工業大学が技術評価やアドバイスを行う。東洋農機は、畑作農業機械の製造・販売技術、北海道全域にわたる販売ネットワークを提供する。

　 果樹や樹木の剪定に便利な「ニッカリペレンク・リキシオン」で、好評の従来機「ニッカリペレンク2000」の後継機。仏ペレンク社製で、ハイパワーで長時間の作業が行えるリチウムイオン電池をバッテリーに採用。バッテリー切れを心配せず安心して作業が行えるうえ、ハイトルクモーターにより最大径30mmまで軽い力で剪定できる。指（引金）に連動して刃がなめらかに動き、手バサミ感覚で使用でき、ハサミ本体は780g、バッテリー部は2250g（ベルト含む）と極めて軽量なため、持ち運びや作業が楽。

　 日本産業デザイン振興会が選定する2005年度のグッドデザイン賞に、本田技研工業の「単気筒ホリゾンタル汎用エンジン　ホンダ空冷４ストローク傾斜形エンジン　iGX440」が選ばれた。この単気筒ホリゾンタル汎用エンジンは、様々な作業機に搭載される単体エンジン（原動力）として、世界初の回転数電子制御技術「STRガバナー」を搭載し、次世代汎用エンジンとしての環境性能と操作性進化の両立を実現したもの。

　 ３分割180度開閉のウィングハロー「ＷＲＳシリーズ」（30〜55ＰＳ用）の24型式。新開発の大型スプリングレーキを採用、従来のスプリングレーキの２段効果により、表層のワラ、稲株をきれいに埋め込む。また、切りかけ形状のエジェクターレーキは後方への水圧を緩和し表層の土の流れを抑え、埋め込んだワラの再浮き上がりを防ぐ。さらにニプロ独自のスイングラバーを採用し、トラクタが左右に傾いてもスイングラバーのしなやかさで傾きを吸収し、レーキを常に水平に保つ。また、新形状の波形延長レーキは、左右への水の流れを抑え、土の移動が少なく均平な作業が行える。

　 MBS266、同306、同326の３機種。背負いの心地よさと作業性の向上を開発コンセプトに、ダブル防振機構（防振ゴムと板バネを併用）、背アテと背負いバンドなどの新機構を採用し、使い易さを徹底的に追及。接続部のアダプター部を同社従来機に比べ、125mm長く使え、刈刃の有効範囲が広がり、また、フレキシブルシャフトも長く、かつ柔らかくし、棹の取り回しが極めて楽になっている。MBS266は畦草から土手の草刈りまで作業できる普及タイプ、MBS326は山林下草刈りにも使用できるプロ機、MBS306は、幅広く使える汎用タイプ。

　 このところの灯油の値上がりに対応して燃料代を少なくする効率の良い乾燥方法を作成、同社のホームページなどで紹介している。
　賢い乾燥法は、

1. 籾水分が低くなる時間帯に刈り取る（朝一番は籾水分が高い）
2. 張込量はなるべく満量にする（少量では乾燥効率が低い）
3. 張込後、２時間程度循環送風する（特に、晴れた日中は効果的。表面水分が下がり水分バラツキも小さくなる）
4. 夜間は休止乾燥をする（夜間は気温が低く、湿度が高いため乾燥効率が低い）
5. ゴミやワラ屑をできるだけ取り除く（莢雑物が少ないほど乾燥効率が良くなる） の５項目で、これを行うことにより、灯油代を節約できる。