農業機械関係ニュース |
1.ヤンマー株式会社が誕生 |
ヤンマーグループは、創業90周年を機に、グループ経営強化の一環として7月1日付けで事業体制の再編を行うとともに、中核企業であるヤンマーディーゼル株式会社の社名を「ヤンマー株式会社」に変更した。グループの総合力を発揮できる体制の構築を目的に、今後、エンジン事業以外の各事業を生産・開発・販売機能が自己完結する体制に再編するとともに順次分社化し、顧客機軸で市場の変化に迅速に対応していく。これに伴い、ヤンマー農機では、傘下にトラクター製造を行うヤンマー農機製造株式会社を設立、トラクター事業のさらなるグローバルな展開を図っていく。
2.井関農機が14年度下期新商品13品目を発表 |
新商品は、トラクターが2機種、田植機3機種、管理機3機種、コンバイン3機種、野菜移植機2機種、乗用管理機1機種、北米向けトラクター2機種とトマト養液栽培施設。このうち、トラクターはハンタージュニアTm150、170で、高齢者や婦人でも簡単に操作できるよう操作性、作業性を大幅に向上させた。簡単操作の直線シフト、耕うん深さをレバーで調節できるオートロータリなどを装備している。
田植機はさなえPQ4、PQ5で、オートマ感覚のノークラッチ変速やブレーキ不要の「くるっとターン」などを採用した軽快乗用田植機。
3.三菱農機では中山間地向けコンバインの出荷式と新商品発表 |
島根県の本社工場で農林水産省の21緊プロ事業で開発した中山間地向けコンバインVm7の出荷式を行うとともに、14年度下期の新商品を発表した。新商品は、トラクターがGS16〜25とmT508の7型式、乗用田植機がmPR43Z、LV5、6の3型式、管理機、乾燥機、クローラ型畑用灌注ペースト施肥機など。GSトラクターは従来機をフルモデルチェンジ。小さい車体の20馬力でハウス内、果樹下にも入りやすい。
乗用田植機のLV5、6は同じく5、6条をフルモデルチェンジ。畔際の処理を「まくらっこ」(m仕様)で早くきれいにできる。
4.クボタはジョイカムキュートなど新製品3機種発表 |
乗用4条植「ジョイカムjrキュート」は歩行層の乗用化ニーズに応え業界最安価59万8000円を設定。初めての人にも安心、簡単、扱い易いあぜごえアームやゆう優ターン、ゆう優シフトを装備している。乗用6条・8条の「ウエルスターVIPシリーズ」はディーゼルエンジンを搭載、湿田・深田にも強く、低燃費、高速・高精度植付けでプロの期待に応えた。中型トラクター「キングアイKTシリーズ」は斬新なデザインと業界初の本格インテキャビンを採用。キャビンは49万円と低価格を実現、快適性を備えた実用型トラクター。前・後進12段シャトルトランスミッション。超低速ができるクリープ速度付き。ニューモンローマチック&ニューメカオート。マイコン制御で作業機を常に水平保持―などの特徴をもつ。
5.スガノ農機では「プラソイラDX PY165R3K」の発表会行う |
今回の新製品は愛称が「竜馬。世」。数の多い30馬力以下のトラクターを活用している水田農家にも適しており、「18〜30馬力用水田・転作田・畑・ハウス兼用機」として期待を集めている。主な特徴は、----など。
- 作業が早い(時間短縮、燃料費減、コストダウン)
- 作業が簡単
- 部分反転ができる(土の若返り)
- 土寄りがない
- 2度掛け作業ができる
- 土の乾きが早い(乾土効果)
6.タカキタが新型の自走小型ロールベーラ発売 |
稲わら・麦わら・牧草・雑草等の収集・梱包が行える「SR―601DX・601DXD」で、プレスバーの装備により、稲わらなどの拾い上げを一段と効率化。10a当たり30〜40分の作業能率を実現している他、梱包密度を条件に応じて3段階に選べるようにするなど、随所に使い易い工夫が凝らされている。―などが特徴。
- コーナー作業が楽な、作業幅102cmのワイドピック仕様
- 走行はHST油圧駆動方式により、前後進・旋回がスムーズ。ウインドロウの形状に合わせた作業速度が自由自在
7.小橋工業では折り畳み式代かきハロー新発売 |
クラス初の完全180度折り畳みを実現した「サイバーハローTXC・TXR」シリーズ6機種54形式。3分割されたハローの両サイド部をセンター部の上に完全に折り畳むことができるため、操縦性・安全性・収納性が飛躍的に向上。また、全開状態での作業、両サイドを折り畳んでのセンター部のみの作業、センター部+サイド部での作業など圃場に合わせた3通りの使い方ができる。いずれも従来機に比べ大幅に低コスト化し、1本物の価格に近い設定を実現している。
8.山本製作所は小型乾燥機「ゆうゆう7」発売 |
中山間地・都市近郊農家向けのVCD―702(籾処理量300〜700kg)。同機は乾燥しながら本体中央部の縦スクリュー1本で、循環・休止を自動的に繰り返し行う間欠循環方式を採用、籾を傷めずに乾燥する。シンプル・コンパクトな設計で、文字が大きく、見やすい操作盤で操作が楽。高さが2mと低く設置場所を選ばない。気温10〜12度Cの低温でゆっくり、やさしく乾燥する。また、高所排出・オーバーフロー機構付きで籾すり機や精米機へ直接排出ができる。バーナーの燃料は、プロパンガス(LPG)でクリーン乾燥ができる―など小型ながら高性能。
9.静岡製機で玄米低温貯蔵庫“菜庫ジュニア”など新発売 |
菜庫ジュニアは7袋用のGR7と14袋用の同14の2型式。-----などの特徴を持つ。
- 標準12度C±約3度Cの微調整が可能で米のおいしさ・品質を保つ
- 新型冷蔵ユニットで消費電力が大幅に低下
- ドレンレスを採用し配管・排水の心配がない
- パネル厚・底板厚をアップし断熱効果を向上
- 自然環境、生活快適環境保護のため代替フロンを採用
また、手洗いに最も近い加水式の無洗化処理装置“SYシリーズ”、大型の遠赤外線乾燥機PCE―73、83、大豆・ソバ・麦などを1台で乾燥する汎用遠赤外線乾燥機PCE―D、気化式冷風機、生ゴミ処理機も新発売した。
10.オーレックがミニ耕うん機に新型を追加 |
好評の「スーパーフレッシュピコ」シリーズにSF40(2.4馬力)を追加発売した。新製品のSF40は、耕うん機タイプの小型機で重量が軽く、コンパクトな設計のため、2人で乗用車のトランクやライトバンなどにラクに載せられる。本格的な耕うん機ながら希望小売価格は11万9000円と求め易い価格になっている。
11.共立では自走動力散布機など14年度下期新製品発売 |
自走動力散布機2型式はモーター駆動の台車にエンジン、ファン、薬剤タンクをセットした自走タイプ。高性能ファンと専用の畦畔噴頭との組み合わせで余裕の作業ができる。また、けん引スプレーヤおよび乗用管理機(RVシリーズ)も発売。自走動散、けん引スプレーヤは高齢化、婦女子化が進む作業現場に対応し「背負うことなく、楽に散布できる」をコンセプトに生み出した走行式防除機シリーズ。乗用管理機は大型500L薬液タンクを搭載、9〜15.6mの間で任意に調節できる2段スライドブームを採用した高能率モデルで水田、畑作の大規模圃場の管理に威力を発揮する。
12.JA全農山梨県本部と長野県本部で部品の広域配送 |
JA全農生産資材部が進めている農機事業の重点項目、JAの修理・整備事業のバックアップに関連する取り組みで、今回の2県本部共同による農機部品の取り扱いは、統合連合組成後初めて。両県の場合は、山梨県本部から長野県本部に、農機部品の受発注、在庫管理、配送を委託する運営形態になる。具体的には、配送車は朝10時に長野県本部農機部品センターを出発、2ルートで山梨県下の19の拠点に部品を配送する。