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農業機械関係ニュース

平成14年2月


  1. 本田技研が天然ガスエンジンを新開発,併せて小型耕うん機発売
  2. 緑産は沖縄県・伊平屋島にトップターン導入
  3. 北農工が新年交礼会
  4. 生研機構では新暗渠疎水材とドレンレイヤーによる施工を実演
  5. 鋤柄農機が溝仕上げキットを新発売
  6. ヤンマー学生懸賞論文・作文の入選発表会開催
  7. 13年の陸用エンジン実績は3424億円
  8. 丸山製作所では6輪駆動・パワーステアリングのスピードスプレヤーなど発売
  9. 大竹製作所が新型籾すり機発売
  10. 松山が大豆,長ネギの一貫体系発表
  11. 田上龍雄氏が逝去
  12. 農機整備施設認定数は5510カ所
  13. 三菱農機が地区別14年度販売店会議

1.本田技研が天然ガスエンジンを新開発,併せて小型耕うん機発売
 エンジンは圧縮天然ガスを燃料とする9馬力の4ストローク汎用エンジン「GX390」。天然ガスエンジンは,排出ガス中のCOやHCの量が大幅に低減できるクリーンな性能から市場で生鮮食料品等の運搬や搬送に使用される構内運搬車の動力として注目されている。同エンジンは札幌市中央卸市場の運搬車に採用されている。
 小型耕うん機「FG201」は,クラストップの作業性を実現しながら,クラス最軽量,クラストップの低燃費を実現,取り扱いやすく手軽に使える家庭菜園入門機。
2.緑産は沖縄県・伊平屋島にトップターン導入
 伊平村では,精糖残渣をベースに島内から発生する下水汚泥,籾殻,生ゴミ,木質系廃棄物などあらゆる生物系の廃棄物をコンポストに生まれ変えさせることを計画。これをキビ畑に還元利用し,地力の増進,環境の保全をはかるため,平成13年に国と県の補助によって大型コンポスト機械「トップターン」によるコンポストプラントを完成させた。開放型上屋は,約2800平方?,コンポストの水分調整用自動給水装置,生ゴミや樹木の細断用「バイオチョッパーミキサー」も装備されている。
3.北農工が新年交礼会
 北海道農業機械協会と共催し札幌市内で開催した。挨拶に立った西谷会長は21世紀の道農業を構築していくために農機業界の果たす役割は大きいと強調,さらに機械の平準化・効率化・改良に努め,農業の生産性向上の一翼を担う決意を披瀝した。
 また,同日,臨時総会を開き,今年8月に帯広市で行われる国際農業機械展に主催者団体として参画することを決めた。
4.生研機構では新暗渠疎水材とドレンレイヤーによる施工を実演
 新暗渠疎水材は,生研機構のガット・ウルグアイラウンド対策(UR対策)の一環として,新日鐵化学と共同で開発したもの。ロックウールに無機バインダーを添加・混合して粒状形成した,籾殻に代わる新素材で,「ロックエース」(特許出願中)の商品名で実用化された。これを,暗渠溝を掘削しながら充填していくドレンレイヤーを,スガノ農機が独自に開発。茨城県つくば市の農業工学研究所で「関東地域における暗渠排水技術現地検討会を開き,この実演検討を行った。
5.鋤柄農機が溝仕上げキットを新発売
 溝仕上げキットは,マルチ畦立て作業時に,一緒にセットして,畦と畦の間の残土を均すことにより,収穫等の後作業がスムーズになるようにする装置。
主な特徴は
  1. 折りたたみができるので,運搬時に全長が短くなる
  2. 機械への取り付けが簡単にできる

──など。
6.ヤンマー学生懸賞論文・作文の入選発表会開催
 ヤンマー農機が実施している「いま 日本の農業がおもしろい〜その変化と対応〜」をテーマとした懸賞論文・作文は今回が12回目。昨年6月から開始し,論文99編,作文310編の合計409編の応募があった。「論文の部」の大賞は愛媛大学大学院の片岡美貴さん,「作文の部」の金賞は長野県農業大学校の薄井初恵さんがそれぞれ選ばれた。
7.13年の陸用エンジン実績は3424億円
 日本陸用内燃機関協会のまとめによると,2001年1〜12月のエンジン生産は,ディーゼル,ガソリンを合わせて804万9029台,金額は3424億2100万円となった。2000年4月から報告ベースが変わったことから,単純に比較できないが,対2000年比は台数90.2%,金額86.0とマイナスに推移した。また,輸出台数は536万6828台となり,600万台の水準を下回った。生産全体に占める輸出割合は66.7%で,前年に比べて1.9ポイント減少した。
8.丸山製作所では6輪駆動・パワーステアリングのスピードスプレヤーなど発売
 仙台市宮城野区の夢メッセMIYGIで,東北地区のJA,農機店,農家を対象に新機種発表・実演試乗会「2002丸山VMフェア」を開催。新製品としてスピードスプレヤー「SSA―F616」,薬剤タンク10 タイプで“マジかるスタート”を搭載した背負動噴「MS030SP」などを発表するとともに,キャビン仕様のSS,ブームスプレヤーなどを各種実演,展示した。
 6輪駆動のSS「SSA―F616」は
  1. 全油圧パワーステアリング標準装備で急傾斜地での旋回操作が楽に行え,安全性・信頼性がより向上している
  2. 新型ミッションの採用によりギヤ比を変更,より広い散布速度の選択ができる
  3. 足回りが一段と強化
  4. エンジンマウント方式は防振機構を含め一新しさらに低振動化を進めているD最大風量をアップ

――などが特徴。
9.大竹製作所が新型籾すり機発売
 オータケインペラ脱ぷ式籾すり機FSE28,FSE28Gの2タイプで,FSシリーズをもとに,飯米農家用としてさらに簡単操作(スイッチオン・シャッターを引くだけ)をできるように新技術を盛り込んで発売した。作業能率は,1時間当たり3〜5俵,価格もいまの低価格志向に合わせ低く抑えている。Gシリーズはグレイダー仕様。
主な特徴は
  1. 飯米農家に最適Aホッパーの高さが64cmと低いため,籾の供給が楽にできる
  2. インペラ脱ぷで肌ずれのない艶のある仕上がり

──など。
10.松山が大豆,長ネギの一貫体系発表
 大豆用不耕起播種機を軸とする,ストローチョッパー,中耕ロータリなど大豆栽培機械化一貫体系,ならびにトラクタ用長ネギ収穫機を中心とした白ネギ栽培機械化一貫体系で,大豆一貫体系が不耕起播種機「NSV400」のほか,麦桿処理用ストローチョッパー「MEC―2000/2300」,弾丸暗渠排水サブソイラー「S―30」,「S―171」「S―27B」「S226」,明渠排水溝掘機「OM―310G/310D」,リターンディチャー「RD―251」,中耕除草・培土ロータリーカルチ。
 一方,白ネギ一貫体系は,トラクタ用の長ネギ収穫機(型式未定)のほか,施肥のブロードキャスター,耕起ロータリ「CBX―1408〜1608」など,溝付け・溝戻し・追肥・土寄せのロータリカルチ「RMH―300K」,トラクタ用長ネギ収穫機(振動掘取機)「MSO―300LG」「MMO―300LG」。
 また,同社では去年の8月1日から創業100周年を記念する「W3―100キャンペーン」実施している。
11.田上龍雄氏が逝去
 1月31日,死去した。101歳。同氏は東洋社の創業者で,元・日立建機ティエラ会長。
12.農機整備施設認定数は5510カ所
 農林水産省生産資材課のまとめによるもので,平成13年3月31日現在。大型・中型・小型と3つの施設規模でみると,中型が2772カ所と最も多く,大型が1453カ所,小型が1285カ所となっている。
13.三菱農機が地区別14年度販売店会議
 全国7地区で開催,共通のスローガンとして「現場で聞こう顧客のニーズ! 現場で示そう我らのCS」「みんなでやろう! やればできるぞ目標値必達!」を掲げ,CS(顧客満足マネジメント)活動の一環として開催した。寛司社長は,同社が現在取り組んでいるCS活動と「SMILE(スマイル)」活動をベースに,商品の開発・生産・販売に,お客様のニーズの織り込みを図り,販売店と一致団結して,「お客様のために,お客様とともにを肝に銘じ,ことしを?品質元年?として,社業を通じて社会の進歩に貢献したい」と強調した。


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