農業機械関係ニュース

平成13年12月


  1. 富士ロビンが特約店会議で2002年新商品を発表
  2. オーレックがミニ耕うん機、オートカルチ発売
  3. サタケは「全国クボタグループ平成14年度サタケ販売会議」を開き新製品発表
  4. スズテックの土供給装置ミニコンが文部科学大臣奨励賞を受賞
  5. エム・エス・ケー東急機械では来年度からスラリーインジェクター発売
  6. 井関農機は11品目17型式の14年上期新商品を発表
  7. 川辺農研産業がヤマトイモ類掘取機発売
  8. 金子農機が遠赤外線乾燥機の14年度ラインアップを発表
  9. 大島農機では揺動型ジェット式籾すり機「ぶんぶん丸」に機種追加
  10. JA全農生産資材部の部長に三宅次雄氏
  11. 上田農機は2段振動型根菜類掘上機を発売
  12. 小橋工業が高精度・高速代かき機発売
  13. アグリテクノ矢崎では畝立て同時マルチ用土壌消毒機発売
  14. 田中産業がプール育苗箱を新発売
  15. 丸山製作所はSS体感フェアで新型キャビン仕様など発表

1.富士ロビンが特約店会議で2002年新商品を発表
 始動が容易な「ハッピースタート」シリーズの草刈機、背負動噴、ポンプ、世界の排ガス規制を先取りしたワンダー4エンジン搭載のプロ用刈払機BH3500、同台車セット型動噴、同水田溝切機など20数機種を発表した。
 ハッピースタートは、今までのような腕力による力任せの方法ではなく、ゼンマイ仕掛けによりバネに力を蓄え、その力によってエンジンを回す画期的な始動方法。リコイルを軽く引くだけで誰でも簡単にエンジンをかけられる。この機構を搭載した草刈機NB2100は超軽量でコンパクト、しかもワンランク上のパワー性能を発揮する。
2.オーレックがミニ耕うん機、オートカルチ発売
 ミニ耕うん機「スーパーフレッシュピコ」は
  1. 握れば動き、離せば停止、簡単操作(デッドマンクラッチ)
  2. 旋回はデフ機構、直進はデフロック可(デフ&デフロックレバー)
  3. 前進3段、後進1段、作業2段をワンレバーで楽に変速
──などが特徴。
オートカルチST200は、
  1. クラス最軽量。コンパクト設計で旋回など取り扱いが容易A麦覆土専用のロータリーカバー、特殊専用爪、専用尾輪採用で作業性能が向上し畝立て、覆土作業など幅広い作業に適している
──などが特徴の、麦・大豆の管理に最適なカルチ。
3.サタケは「全国クボタグループ平成14年度サタケ販売会議」を開き新製品発表
 会議の席上発表されたのは、高速低温乾燥機マジックドライヤーMX、SXシリーズ、グルメドライヤーMZ、VZ、SZシリーズ、中山間地向けグルメドライヤーなど。マジックドライヤーは、
  1. 3つの伝熱効果(放射、伝導、対流)を採用した新乾燥方式A高機能ながら低価格B静音型バーナ搭載(MX)
──などが特徴。
グルメドライヤーMZ、VZシリーズは、
  1. “おいしさ”にこだわったグルメドライヤーが求めやすい価格で新登場
  2. オールマイティーモデルのMZシリーズ。基本性能にこだわったVZシリーズB使いやすい新型操作パネル
──などが特徴。
また、中山間地向けグルメドライヤーは本体小売り価格58万円を実現したコンパクトモデル。
4.スズテックの土供給装置ミニコンが文部科学大臣奨励賞を受賞
 ミニコンは、一連の装置により余分に落下した床土を自動的に回収し、人力でホッパーまで戻すことなく、快適で楽な土入れ播種作業ができるもの。栃木県発明展に同機を出品、受賞した。
5.エム・エス・ケー東急機械では来年度からスラリーインジェクター発売
 ヨスキン社製のもので、家畜の糞尿を貯留・曝気方式でスラリー化して処理する場合や、嫌気性処理(メタン発酵)によって生まれる肥料成分の高い消化液(液肥)を圃場に還元する場合、飛散させずに確実に土中に注入する。悪臭を大幅に軽減できるのはもちろん、採草地では栄養価の高い草づくりができ、畑では収量アップと同時に、防虫効果も期待できる。糞尿処理問題の最終行程を担う機械として酪農家をはじめ各方面から注目を集めている。
6.井関農機は11品目17型式の14年上期新商品を発表
 トラクタではセミクローラ・フルクローラタイプの追加、コンバインは2条刈り「フロンティアビバ」シリーズ、3条刈り「フロンティアファイター」シリーズのモデルチェンジ、4条刈り「フロンティアファイター」の追加、4・5条刈りの「BIGフロンティア」、歩行型半自動野菜移植機、乗用管理機「愛さいか」など。
 このうち、コンバイン・フロンティアビバは西南暖地や中山間地、都市近郊の小区画圃場で好評のフロンティアビバシリーズをフルモデルチェンジし、HST、刈取スライド、車速変動の刈取速度を標準装備した基本性能重視のコンバイン。BIGフロンティアは70馬力(5条刈り)と80馬力(6条刈り)があり、大規模経営に対応、ツインエイトスレッシャーにツインラック・ツインファンを設け、能率・選別精度の向上を図っている。
7.川辺農研産業がヤマトイモ類掘取機発売
 バイブロ・スーパーソイラー「SV1−Y」は独自の新しい掘り上げ方式により、12〜18馬力の超小型トラクタ用でのヤマトイモ類の掘り上げを実現した。硬盤破砕や地中深耕に評判の高いバイブロスーパーソイラーSV1をベースに、ヤマトイモ掘りシャンクを装備し、セルフバイブレーションによって掘り取りブレーンを上下振動させ、土を振るい落としながらイモを掘り上げる。この新方式により牽引抵抗が極端に小さくなり、12〜18馬力級のトラクタでも掘り取りが可能となった。
8.金子農機が遠赤外線乾燥機の14年度ラインアップを発表
 新たに中山間地などの小規模乾燥や少量乾燥向けに11石から20石までの「RVA」型4機種を追加するとともに、これまでの「REC」型の15、18、20石の3機種を廃し、25石から50石までの6機種に集約、新制御盤の搭載や一部構造を変更して新たに「RVD」型としてリニューアルした。RVD型はオプションの大豆キットによって大豆乾燥ができる。遠赤外線を有効に活用する独自の「全粒照射方式」を採用。一粒ずつに遠赤外線を照射、ムラなくムリなく乾燥、均一乾燥でムダのない仕上がりとなる、などが特徴。
9.大島農機では揺動型ジェット式籾すり機「ぶんぶん丸」に機種追加
 上級機種の「MR4型」と小型機種として「MR2型」を発表した。MR4型はロール式籾すり機の4インチ相当以上の能力を持たせ、MR2型は2.5インチ相当以上を基準としている。主な特徴は、
  1. 籾すり時の作業音がとても静か
  2. 仕上げ米がきれいBゴムロールを使用していないので煩わしかったロールの間隔調整が不要である
  3. ロール使用時の倍以上の時間を無交換(ジェットファン・ライナー)で作業が行える
──など。
10.JA全農生産資材部の部長に三宅次雄氏
 1月1日付けで就任する。前任の藤野瀛氏は人事部付に移った。三宅氏は東京支所次長。また、同部の次長も異動。西出宗晶(同部総合課課長)、橘隆志(同部農機第1課課長)の両氏が就いた。前任の高田彰二氏は東京支所次長へ転任した。
11.上田農機は2段振動型根菜類掘上機を発売
 「ウエダ振動式根菜類掘上機UPN−805U」は、牽引力を軽減するための掘り刃振動と合わせ、土ふるいをより良好にするためにフォーク部も振動させるようにしたのが特徴で、作業能率が向上、高品質収穫ができる。対象作物はうど、アスパラガス、山ごぼう、ニンジン、ミツバ、球根類など。
12.小橋工業が高精度・高速代かき機発売
 パディハローPSHシリーズで、独自開発のSC爪を新配列することにより砕土精度を格段に向上、代かき回数を減らせるため、作業時間の短縮とスピードアップを実現できる。また、専用大型スプリングレーキを採用、すき込み性能を一段とアップ、麦ワラや稲株のすき込みに威力を発揮する。適応トラクタは22〜46馬力。
13.アグリテクノ矢崎では畝立て同時マルチ用土壌消毒機発売
 畝立て同時マルチと併用し効率的な土壌消毒作業を可能にする。用途はD−D、クロールピクリンなど。特徴は、
  1. テフロンダイヤフラム採用により、耐久性が大幅に向上
  2. ポンプを小型化しトラクタフロント部にコンパクトに取り付けることができる
  3. シンプル構造で17?と軽量
  4. 注入ノズルに、液漏れ防止に効果的なチェックバルブを装着
──など。
14.田中産業がプール育苗箱を新発売
 東北・北陸などでブームを呼んでいるプール育苗用の苗箱で、宮城県産業経済部農業振興課・藤井薫総括専門技術員の指導を得て研究、これにに最も適した苗箱として開発した。枠隅の4カ所をカットすることで、箱内に水が流入しやすくなっており、そのため床土量を少なくしても箱が浮かない。加温育苗時にはサイドカット部分から空気が流入、苗箱周辺の出芽を促す。
15.丸山製作所はSS体感フェアで新型キャビン仕様など発表
 SSA−V600C、同−V1000Cは上方視界を十分確保でき、低い樹間も作物を見ながらスムーズに作業できるよう、ルーフまで回り込んだ一体ガラスを採用している。また、車体はキャビン前方を絞り込みマイルドな曲線デザインを取り入れており、ガラス表面とキャビンを一体化。ヘッドライト回りもカバーを施し表面の凹凸をなくすなど、作物を傷めないよう設計されたスピードスプレヤー。