農業機械関係ニュース |
1.12年の農機確定値は出荷5297億円で横ばい |
日農工がまとめた平成12年の農業機械生産出荷在庫実績の確定値によると、生産は5484億7300万円、対前年比101.6%、出荷は5297億8100万円、同99.6%となった。確定値による出荷−輸出+輸入で試算した昨年の国内出荷分(内需試算値)は、4165億5700万円となり、同様に出した前年実績(4054億6200万円)を2.7%上回った。
2.全農機商連の動向アンケートでは下期は慎重見通し |
「平成13年上期の販売実績と下期の販売予測等」によると、今年上期は前年に比べ「増加」した企業が36%とほぼ昨年並みであったが、「減少」が58%で11ポイント上昇した。前年を100とする総売上高率は97.0%。下期の販売予測については「増加」見通しが19%、「減少する」が49%と慎重な見方を強めており、前年を100とした予測は96.6%となった。
3.サタケの新精米加工システムNTWPが特許登録 |
同社の新精米加工システムであるNTWP(ネオ・テイスティ・ホワイト・プロセス)が特許登録された。同社ではNTWPについて「現在爆発的な普及をみせているが、今後さらに拍車がかかるものと考え、をお客様にご迷惑をおかけすることのないよう生産体制に万全を期している」とコメントしている。 また同社は、国際協力に貢献したとして国際協力事業団から感謝状と記念品の贈呈を受けた。精米加工技術について、過去30年にわたって海外研修生を受け入れたり、海外に講師の派遣を行ったことなどによる。
4.ヤンマー農機が下期新商品11機種18型式発表 |
発表したのは、小型トラクター、中型トラクター、高速乗用田植機、乗用管理機、歩行型全自動野菜移植機、枝豆収穫機、飼料コンバインベーラーなど。今回の発表で注目すべきは、(1)エコディーゼル(2)丸ハンドル・FDS(3)エコノミカル・ベーシック・デザインといったヤンマーが誇るコア技術に、新たに「HMT(ハイドロ・メカニカル・トランスミッション)」が追加されたことで、高速乗用田植機VP5、6に搭載された。 このうち小型トラクターKe−1、Ke−1D、Ke−2Dは、一層の扱い易さ、安定した安心感を実現する機能を付加しており、無段変速HSTを標準装備。レバー1本で変速が簡単に行えるほか、作業に合った速度調整ができ、再発進も微速から安心して運転できる。また乗用管理機GV17は水田及び畑作での防除作業の省力化、高精度散布を実現した高性能乗用農薬散布機。
5.本田技研工業が世界初のハイブリッド除雪機を発売 |
スノーラiHS1390iは、除雪部分をエンジン駆動し同時に発電、走行をモーター駆動で行うハイブリッド機構を搭載した。コンピューター制御によるスムーズな走行と作業負荷に応じた速度自動制御が可能となり、経験を必要とする作業を初心者にも容易にした。また、除雪部の高さの変化にかかわらずハンドル高さが一定に保たれる新ハイト機構、後進時に除雪部であるオーガハウジングが自動的に上昇するオーガ自動上昇機構などを採用している。
6.共立ではチェンソー40周年でキャンペーン |
同社では昭和38年、国産機として初めてのチェンソー「CS−80」を発売して以来、40年が経過したことから8月1日から来年3月31日まで記念キャンペーンを実施する。内容は、11月に発売するのはスーパープロCSV395SP(H)で、中径木の間伐から伐倒までこなすオールラウンドチェンソー。
- 期間中、共立チェンソー購入者を対象に抽選でiスタート刈払機(特等・20名)、iスタート動噴(1等・30名)などをプレゼント
- 11月1日発売予定の新型チェンソー購入者にもれなく目立工具3点セットをプレゼント
- ニューらくソー購入者にもれなく記念特製帽子をプレゼント。
7.静岡製機が単粒水分計2機種発売 |
CTR−200E(米・麦用)、同100P(大豆・コーン用)の2機種で、いずれの機種も、測定ボタンを押すだけで水分を1粒ずつていねいに測定する。また、水分平均値だけでなく、その分布の形、標準偏差なども知ることができる。200Eは、玄米、精米、籾、大麦、小麦、外国玄米、外国精米、乾燥中の籾の8種類の測定が可能。面倒な前処理操作は一切必要ない。機能のシンプル化,部品の共通化により大幅な低価格を実現している。
8.JA全農の12年度農機実績は部品・作業機が増加 |
JA全農が都内で開催した第25回通常総会で了承された事業報告書によると、12年度の取扱高総額は4兆6512億円で、計画比92%にとどまった。
このうち農機については、一般農機552億円、同86%、大型高性能農機408億円、同92%、部品・作業機226億円、同105%であった。
9.松山でウィングハロー発表 |
ニプロ三分割ウィングハローWASとWGSシリーズを発表、明年6月に創業100周年を迎えることから、今回の新製品の発売と合わせて明年12月末まで「W3−100キャンペーン」を行う。
新ウィングハローは、業界初の三分割、新伝動方式を採用。センターミッションで両サイドに軸受けがなく、左右の延長部が中央部にロックされ始めて伝動される。これにより大幅な軽量化、低コスト化を実現した。また、WGSシリーズは開いての作業はもちろん、業界初の、三分割の中央部のみでの作業、片側のみの折り畳んだ作業も可能で、中山間地、変形圃場でも最適作業ができる。
10.金子農機が送風機用集塵機「チリとるもん」のミニタイプ |
同機はこの3月に発表した18〜40石対応の「チリとるもん」と同じく、搬送機の送風機から出る排風に、水中ポンプで循環させている水をシャワー状に噴霧しゴミを除去する湿式集塵機。「ゴミとるもん」とセットで使えば乾燥機から出るほとんどのゴミやホコリを捕捉できる。主な特徴は、
- セットが簡単,しかも小型・軽量仕様のため移動も楽
- ゴミやホコリが水槽内に沈澱するので清潔な乾燥作業環境となる
- ポンプ排水で掃除や水の入れ替えが短時間でできる――など。
11.タカキタではロールベーラ3機種4型式を発売 |
「パワーカットロールベーラCR1353W」は80〜130馬力のトラクターに適応、ベール寸法155×120cmの大型で、草詰まりがトラクターに乗ったまま解除できるナイフホルダー油圧開閉機構など、数々の新機能を搭載している。「パワーロールベーラRB1352W、WX」は65〜120馬力に適応、ベール寸法135×120cmで、1800mmのワイドピックにより高速作業が行える。「自走小型ロールベーラSR600DXD」は牧草、稲ワラ、麦ワラ、雑草の梱包など多目的に使用できる軽量・低価格な本格乗用タイプ。
12.15年から乗用トラクターなどディーゼル特殊自動車の排ガス規制 |
環境省が公示したもので、新車の排出ガスのうち、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物、粒子状物質について、1台ごとの上限を示すとともに、同一型式のすべての生産車の平均値を規制する許容限度(平均規制値)を示した。新型車では15年10月1日から適用される。
13.共栄社が芝刈り用リールモア発売 |
乗用5連リールモアLM526は、右モアまたは左モアを上げて3連作業も可能な汎用高性能機。フィールドモアLM65GDF−28は、サッカー場の芝刈りに対応するため、ゴルフ場仕様からリールカッターを7枚刃にするなどサッカー場仕様に改良したもの。
14.三菱農機は環境ISO14001取得 |
7月26日付で取得したもので、適用範囲は農業用機械、建設用機械の製造および関連のオフィス業務。認証範囲は営業部を除く、本社及び開発、生産部門。
15.太陽が次世代クリーンエネルギーシステム「アクアフュエル」新発売 |
水と油を半分ずつ混合して乳化(エマルジョン化)し、これを特殊装置で結合させて燃焼効率の高いクリーンな新燃料とするとともに、高圧噴射によりガス化、専用バーナーで完全燃焼させるもの。化石燃料の大幅節約につながるうえ、あらゆる廃油がリサイクルでき、黒煙やスス、窒素酸化物、イオウ酸化物もほとんど出ず、高い燃焼温度によりダイオキシンの発生もない。専用燃焼バーナーは農業用と工業用があり、幅広く普及を目指す。