農業機械関係ニュース |
1.タカキタが中小規模向けロールカッター発売 |
直径が1m以下の小径ロールベール用の牧草切断機で,従来機のおよそ半額という低価格化も実現した。切断機構はロータリ式を採用,処理能力が高く低馬力で作業できる。切断長は30?,60?を準備,飼料のミキシング用切断作業から直接給餌作業まで種々の体系に合わせた作業が行える。また,切断刃は分割式(8枚)のため,部分取り外しが可能で,研磨または交換も簡単にできる。
2.佐竹製作所・佐竹覚代表に東大から工学博士号 |
博士論文のテーマは「米の高性能分光選別機に関する開発研究」で,同社ではすでにこの研究により実用機を開発,高性能色彩選別機「マジックソーター」として平成11年8月より発売している。同社では,故佐竹利彦名誉会長が「近代精米技術に関する研究」で1988年に,同じく東京大学から農学博士号を取得しており,今回の佐竹覚代表の工学博士号取得は“技術のサタケ”の伝統をさらに高めた。
3.渡邉昇氏(クボタ・営業総括部部長),包行良人氏(筑水キャニコム・社長)に勲4等瑞宝章 |
春の叙勲で栄誉に輝いた。また,細川勝生氏(細川製作所・社長)が勲5等瑞宝章,木村保氏(全農機商連副会長)が勲5等双光旭日章,江川守彌氏(福島県農機商組理事長),出口好夫氏(奈良県農機商組理事長)が勲5等瑞宝章を受章した。
4.タイショーは低価格な穀類搬送機エコノ・ホースタイプ発売 |
エコノ・ホースVSシリーズは2条刈りコンバインに最適で,フレキシブルホースにより,乾燥機への張り込みが楽にできる。簡易タイプながら広角度の排出(首振り170度で側面への排出が可能)が行え,また,電源コード取り外し式でコードレス機構を採用。さらに回転スタンド(オプション)をセットすることで,収納がスムーズに行える。自動ストップセンサー付きで,残量が少なくなるとモーターの回転をストップするなど高機能。
5.ササキコーポレーションは有機セットブロキャスを新発売 |
ササキコーポレーションは有機セットブロキャスを新発売=畑田元気(はただげんき)のMDシリーズに続くもので,型式はBS−123K。エンジン搭載型で小型ながら運搬車や軽トラックに積載して肥料散布ができる。主な特徴は,@果樹園や傾斜地,ハウス等で有機・化成・混合散布に威力を発揮するA独自のミキシングアジテータによりバーク堆肥等の有機肥料や化成肥料,土壌改良剤などを確実に撹拌,混合するB散布する肥料の状態に合わせてインペラーの角度を調整できるので,ムラのない均一散布ができるCホッパーは肥料の残量を確認しやすい半透明の特殊合成樹脂製で,散布部は腐食につよいステンレス製なので散布効率が良く耐久性に優れている――など。
6.東洋農機は「馬鈴薯新栽培システム」発売 |
英国で行われている馬鈴薯栽培システムを導入したもので,2年間にわたり実証試験を重ねてきた。栽培床の土塊,石礫を播種前に取り除き,飛躍的に生産性を向上させることができる。同社は98年8月に帯広で開かれた第29回全国農機展の席上,英国のリチャード・ピアソン社と正式に契約するとともに,JA幕別町,JA中札内村,ホクレン,道立十勝農試,十勝農協連で構成する十勝馬鈴薯生産改善協議会に参加,栽培体系の実証試験を重ねてきた。これにより,収穫方法の高速化などのメリットを実現できる。
7.金子農機が機能水生成装置を開発 |
OEC(オーイーシー)がそれで,今後農業分野で成長が期待される「機能水」市場に本格参入した。同装置は,@還元水A強酸性水B強塩基水C弱酸性強酸化水の4種類の機能水の生成が可能で,水の性能とされるpH,酸化還元電位(ORP),塩素濃度,クラスター(水の分子)の物理性を変えて,任意の数値に設定することができ,農家が希望する数値の水を供給する。
還元水は根や葉から肥料養分を吸収しやすくするほか,鮮度保持の効果もある。強酸性水と強塩基水は,高殺菌力,害虫を寄せつけない忌避効果,弱酸性強酸化水は高殺菌力などの機能があるとされ,いずれの機能水も,農薬と異なり土壌,作物へ残留しないので「植物にもやさしい水」となる。
8.田中産業はスタンドバッグPRO新発売 |
米麦大量輸送袋として人気のスタンドバッグの新製品で,プロ用に一段と使い易くし,大幅なコストダウンを実現した。大量使用に適し,投入口に新開発のグラスファイバーロッドを採用。丈夫で使い易く,ロッドを付けたまま空き袋時にはひとひねりで折りたため,スペースをとらずに保管でき,使用時には同様にワンタッチでスタンド状態となる。また,排出口はスピーディな排出作業が行えるマジックテープ使用のクイック排出口タイプとなっている。
9.新型甘しょハーベスターを小橋工業が発売 |
スーパーポティHS700D型で,マルチレバーを採用,旋回と掘り取りコンベアの昇降が1本レバーで行える。経済的でコンパクトな水冷立型3気筒ディーゼルエンジンを搭載,低振動と低騒音を実現し,メンテナンスを容易化するなど随所に使いやすい工夫が施されている。その他,特徴は,@燃料タンクは20?の容量。長時間作業も余裕A掘り取りコンベアはゴムベルト式を採用。振動,騒音を低減し,耐久性もアップB接地長も長く,ワイドトレッドのゴムクローラを採用。旋回性能がさらにアップしたCコンテナの積載量が最大32個となり作業効率がアップ――など。
10.太陽が野菜袋詰め機を開発 |
作業が確認できる大型マド,野菜にやさしい横型特殊シュートなどを装備。袋詰めの状態を確認しながら作業ができるので,底詰めが確実に行え,投入時に野菜と袋が接しないので野菜に傷がつかないなど,農家が袋詰めしやすく,効率的で,価格もリーズナブル。対象野菜は,チンゲン菜,ホウレンソウ,春菊,小松菜など。多用途に使えることも特徴。能率は人手の4倍。腰かけ姿勢で作業ができ,疲労度も軽減している。
11.ロビン刈払機がドイツ専門紙で総合評価1位に |
富士ロビンの刈払機を総合評価1位のブランドとして選んだのは,ドイツの園芸機械専門紙「Markt Intern」。毎年各種ガーデン商品について商品の品質,販売ポリシーなどをサービスディーラーに調査している。99年度の刈払機部門では,ロビン刈払機及びそのディーラーが調査項目のほとんどで1位となり,総合評価でトップとなった。
12.農機業界団体の会長が交代 |
5月に各団体が開催した総会で,新会長が誕生した。
日本農業機械工業会の会長には,岡本修氏(クボタ・会長)が就任した。また,副会長も,谷澤康彦(共立・社長),山本惣一(山本製作所・社長)が新たに選ばれた。
農業機械公正取引協議会では,会長に堀江行而氏(井関農機・社長)を選任。また,日本陸用内燃機関協会の会長には田崎雅元氏(川崎重工業・専務)が就任した。
13.有光工業がロボット防除機発売 |
スプレーホースを引きながら,バランス式オートランナーノズル(自在噴口)で無人散布を行うオートランナーAUTO−4WD。園芸ハウス内の広い畝間や狭い畝間,傾斜率の異なる畝などの畝間条件でも作物のツルや糸を引っかけずに,転倒のない均等散布ができる。@台車が傾いてもノズルは常に垂直を保ち,畝間中央に位置するAボディは極限まで小型,軽量化し,移動や反転が簡単B防除スピードは微速から最高速まで無段階変速で,電装部には防水対策を施している――などが特徴。
14.小型汎用エンジンの排ガスを自主規制 |
日本陸用内燃機関協会が,日本国内で販売する出力19kW以下のガソリンエンジンの排出ガスについて,炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx),および一酸化炭素(CO)を低減するための自主規制値を決定した。2003年1月1日に1次規制をスタートさせる。1次規制では,HC+NOxの12%,COの18%をそれぞれ低減する見通し。