農業機械関係ニュース |
1上.田農機はニラの花切機を発売 |
4条同時切断を可能とした管理機用のアタッチメント。ハウス内作業時など使用場所に制約のある場合には両サイドの回転刃を折りたたむことにより2条刈り,3条刈りにも対応できる。条間も45〜55cmに適応,手持ちの5PS以上の管理機にセット,楽な姿勢でより安全に作業でき,フロント作業のため切断に伴う葉茎等の作業者への飛散がない。
2.ヤンマーが11年下期新製品 |
トラクター4機種23型式,乗用田植機2機種3型式,普通型コンバイン,ミニクローラ運搬車,動力散布機など。
トラクターでは大型のAF800シリーズ,中型のAF300シリーズ,RSシリーズで,全型式に優秀省エネ機器表彰・日機連会長賞のエコトラのコア技術であるエコディーゼルを標準装備し,割安感のあるエコトラとして発表した。AF800シリーズは,高性能でしかも長時間作業に対応できる操作性・居住性への要望に応えた大型トラクター。あらゆる作業がノークラッチでできる電子制御6段パワーシフトとパワーリバーサを採用,広範囲の作業に対応する。また,センサーが牽引負荷の変化を直接感知し作業機を上下するロアリンクセンシング方式の電子ドラフト制御,ナイスティエコトラUFOなどを装備している。
3.フレールモアと掘取機を松山が発売 |
フレールモアは果樹園や公園・グラウンド等の緑地の草刈りに威力を発揮する作業機で,ワイドなフレール爪とダブルスイング機構の組み合わせで一段と高能率かつきれいな仕上がりを実現した。このフレール爪は自由にスイングしさらにシャックルで軸に取り付けられているため,石などの強い衝撃に対して刈り刃が逃げるようになっており安心して作業が進められる。また,掘取機は球根類やコンニャク玉の掘り取り作業に対応,二段コンベアとコンベアの内側下に装備したスクレパーゴムにより高い土ふるい能力を発揮する。
4.佐竹製作所は製粉分野向けに新製品2機種 |
今回発表したのは,製粉分野の新製品・新型精麦機とスペックカウンター。精麦機はあらゆる種類の麦をワンパスで原形精麦する。主な特徴として,@高精度の研削作用とクリーニング作用(噴風作用)により原形をとどめたまま外皮(フスマ)を均一に除去A精麦機に内蔵したサイクロンで除去したフスマに混入している小粒麦(未熟粒,砕粒)を分離捕集することができるB従来機に比較して電力が3割,設置面積が3割削減できる――など。
また,スペックカウンターはセモリナ及び粉中のスペックを迅速にカウントするもので,従来の目視を装置化した画期的な検査機器。
5.小橋工業が新型自走ハーベスター発売 |
甘藷,馬鈴薯,ニンジンの掘り取りから選別,コンテナ詰めまでを乗ったままで行える。平成4年に発売し好評を得てきた「ポティ」を,蓄積した技術を集約してフルモデルチェンジした。主な特徴としては,「掘り取りコンベアの上下操作と左右の旋回操作が1本のレバーでできるマルチレバーを採用,左右の旋回操作にはパワーアシスト機構を採用し,軽いタッチで操作できる」ことのほか,コンテナ台を前後・両サイドに配置,最大20個積載できる,選別コンベアを50mm延長し選別とコンテナ詰めが楽に行える,などがある。
6.高床式の野菜運搬車を筑水キャニコム発売 |
同機はクローラ式で,油圧リフトを採用したことなどで床面高さの調節が可能。高さの違う複数の作物の収穫,運搬が1台で行え,リフト機能がついており,トラックへの積み込みも楽にできる。また,@荷台幅&トレッドの調節が補助輪と油圧リフトの装備により軽い操作力で行える。これにより,作業状況に応じて任意の幅で設定できるので畝幅を選ばないA副変速付きの豊富な変速段数により,作業に合わせた好みのスピード調節が可能――などの特徴を持つ。
7.川辺農研産業ではごぼうハーベスタを本格発売 |
同機は60〜90馬力と90〜120馬力のトラクター用2タイプ。いずれも1行程で高速にごぼうを自動収穫できるプロ農家用の強力タイプとなっている。また,畝幅に合わせて収穫部のスライド幅が1m(左右それぞれ500mm)オフセットできる油圧のフルスライド方式を採用し,あらゆる作付畝幅のごぼうが収穫できるほか,あぜ際の掘り取り作業や往復掘りが可能。逆ハの字状のオポジットモールドボードを採用した掘取部,引抜き部,横送りコンベア部で構成されており,特殊ベルトでごぼうを傷めず,確実に挟み上げる。
8.松山の関東営業所・新築移転で記念展示研修会 |
ユーザーや取引先など約1500名を招き,新営業所の披露をかねて実施したもので,ロータリーやドライブハロー,掘取収穫機,畦塗機,転作関連機械などが紹介され,実演も行われた。また,ニューロータリー08シリーズも参考出品された。
9.スター農機がフォーレージハーベスタの新型 |
同社の75周年モデルとしてダクト部亜鉛メッキはもとよりシュート・ヘッド部にもステンレス鋼を採用,耐久性,処理能力,メンテナンス性を従来機よりも大幅に向上させた。適応トラクターは55〜80PS。サイドリバースの切り替えはジョイントの差し替えを不要とし,供給部の正逆転及びシュート・ヘッドの操作はコントロールボックスでトラクターに乗ったまま行える。
10.有光工業はISO9001の認証を取得 |
本社と奈良工場及び大阪センター(技術・付帯サービス)を含み,認定の範囲は「プランジャーポンプ・防除機・高圧洗浄機及び洗浄装置の設計・開発・製造及び付帯サービス」。
◆10年の作業機出荷は709億円=日農工・作業機部会がまとめたもの。乗用トラクター用の作業機は生産540億2113万円(前年比84.2%,ただし,回答企業数が前年と一致しないため参考),出荷572億8230万円(82.1%)となり,歩行トラクター用,自走式を合わせた作業機全体では生産659億5885万円(78.1%),出荷709億1602万円(77.4%),輸入35億4857万円(66.6%)となった。
11.前半は農機販売上向く |
全農機商連が実施した11年上期の販売実績と11年下期の販売予測などの会員アンケートによると,ことしの上期は前年に比べ「増加」が44H上昇,同「減少」が47H低下し,実績を確保した。また,下期は「減少」が49H低下する一方で,総売上高率の見通しは97.5%と,依然慎重さも残っている。一時の低迷からは脱したが,経営上の課題で「売り上げ不振」がトップとなっており,引き続き市場深耕,需要開拓が求められている。このため,売り上げ増加には@新製品A畑作関連機器B展示会の開催などに注力するとしている。