ドクトルぶんたけ(宮ちゃん代理)の会員さん訪問
大島農機株式会社
年末の大雪を忘れさせるような陽気の2月下旬に、信越本線高田駅の近くにある大島農機株式会社さんをお訪ねしました。

中央 大島伸彦社長 右 石黒久雄営業本部営業推進課参与
大島伸彦社長さんと、石黒久雄営業本部営業推進課参与のお二人にいろいろなお話を伺いました。会社は現社長のおじい様が大正6年に創業し、来年が90周年になるとのことでした。脱穀機の製造からはじめ、その後、稲の収穫調製機を中心として、順次製造機種を拡大したそうです。私(石川)が大宮の研究所で働いていたときに、型式検査のお手伝いで、コンバインや乾燥機に触れたことを思い出しました。エンジンを内製していないため、最近は、乾燥機、もみすり機、自動選別計量機といった農業機械を主力とし、小型建設機械(ミニバックホー)、立体駐車装置、建築内装用の高所作業車を受託生産しており、農機:受託の比率は8:2から7:3になっているそうです。また、OEM機械としてトラクター、田植え機、コンバインも販売しています。大島農機のブランドで販売している機械と、製造元のブランドで販売しているものがあるそうですが、昔からの「大島ファン」が多数いらっしゃるようです。


ジェットファンが効率よくきれいに脱っぷ
ジェット方式+揺動選別方式を採用した籾すり機
乾燥調製保冷庫
受託生産は、基本の設計は委託会社が行いますが、小さな工夫は自社で行うこともあり、それが農業機械の設計・製造・品質管理にいろいろなヒントを与えてくれるので励みになっていると社長さんのお話でした。また、委託元からの信頼性を損なわないように、安定した品質の確保と計画的な生産に力を注いでおり、このことが社員の士気や会社の活気に好影響を与えているようです。
乾燥機の操作パネルがわかりやすいものになってきた話から、高齢化対応や新規就農者に魅力を感じさせる意味で、農業機械にもユニバーサルデザインの意識を取り入れる動きがある話題になったとき、「コストアップになるからなぁ」、「わかってもらえるかなぁ」とため息を漏らしていました。生研センターや日農工が協力して、農業機械のユニバーサルデザイン目標を設定していけば、ユーザーさんにも有効で納得していただける機械になっていくのではないでしょうか、その一方で、各社の独自性も出さなければ、、、という結論になりました。
お話の最後に、「広報(メルマガ)に記載するので一緒に写真を」とお願いしたら、「パソコンを入れ替えてから、お気に入りに入れ忘れているなぁ」。早速機械化協会のホームページのアドレスを登録していただけたことと信じています。
「昔は、この下に高田あり。といわれるほどの積雪だったのですよね。」との私のつぶやきに、「えっ、そんなことご存知ですか?」と驚かれましたが、最近は本当に雪が少なくなったようです。でも年末のどか雪にはびっくりしたそうです。すっかり雪の消えた雁木の下を歩いて、時々ひさしから落ちる雪解け水を受けつつ高田の駅まで戻りました。消雪パイプもそろそろ仕事納めなのかなと感じました。