畜産の現場では、今年11月から本格施行される「家畜排せつ物管理法」により、畜糞尿の適切な処理が求められている。同装置はそうした背景の下、「低コストで高品質な堆肥を生産できるたい肥化装置」をコンセプトに開発を進めてきた。@低コストということでは、通気型の堆肥舎をベースに、1週間に1回撹拌を行うA高品質な堆肥のためには、有機物分解率を25〜30%以上、60度C以上を数日間維持するB短期間で堆肥化するために、4週間程度で一次処理を終えるC確実な堆肥づくりのために、温度、通気を計測、制御しながら堆肥化を促進する――ことなどが、そのための方法として考えられた。
その結果、開発機は次のような特徴を持つ。
○自動混合撹拌装置=撹拌部の上下機構と位置決めセンサで指定ブロックを自動混合撹拌する。混合撹拌は1週間に1回で、自動で行われ、構造もシンプル。このため、ランニングコストが安価。
○品質管理型制御システムを搭載=温度、通気、臭気を計測しながら堆肥化を促進する。4週間で一次処理を終了する。これにより、高品質な堆肥を短期間で自動的に、確実に生産できる。
○通気型堆肥舎をベースにし、仕切壁がなく、片側開放=施設費を安価にできる。
○脱臭装置の設置が可能(オプション)=住宅の近くなど条件の厳しいところではロックウール脱臭装置やヤシガラチップ混合物による脱臭装置を設置できる。 |