2.レンチ類
レンチ類は原則的には手前に引くように回します。
しかしながら、場所によっては手前に引けない場合もあり、絶対ではありません。
工作物に対して回転角が鈍角の場合は手前に引き、鋭角になったら手のひらで押すようにして使うのが安全な使い方です。
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手前に引くと安全 |
レンチには多くの種類がありますが、農業機械の整備に使用する種類は以下のものがよく使用されます。
スパナ |
メガネレンチ |
ソケットレンチ |
モンキーレンチ |
パイプレンチ |
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特にネジを緩める場合はレンチを握って押すと急にレンチが動きだし、握っている指や手の甲を機械にぶつけて負傷してしまいます。
手前に引く場合は急激にレンチが回転しても比較的容易に力をセーブすることが可能です。 |
スパナの2丁がけでの使用もつなぎ目が外れてひき手を負傷することが多くありますので、絶対に避けなければなりません。 |
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その他、レンチの柄にパイプを差し込んで回転力を大きくしたり、ハンマーで叩いて衝撃を与えたり、ボルト・ナットに対して、スパナを斜めにかけて使用することは、工具の破損だけでなく事故につながりやすい使用法です。 |
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モンキーレンチ、パイプレンチは回す方向が一方向にしか効きません。回転方向を間違えると滑ってしまい、ネジやパイプから外れますので注意が必要です |
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*トッピクス*
スパナでは柄をハンマーで叩かないと説明しましたが、特殊なスパナである打撃スパナはハンマーで叩いてネジを緩めたりします。
ボルト・ナットが大きくなると、人力では締め付け力が不足します。打撃スパナは、柄尻の穴にロープを通し、引っ張りながら柄尻の叩き部をハンマーで叩くようになっていて、叩いて増締めしたり、錆び付いたナットを緩めたりする時に使います。
メガネレンチにも打撃メガネレンチがあります。 |
打撃スパナ
打撃メガネレンチ |