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農業機械関連ニュース

平成18年9月11日発行





  国際園芸技術展開く
  「高収益、安全安心、未来の施設園芸を提案します!」のテーマの下、日本施設園芸協会(木田滋樹会長)などの主催により7月25〜27日に千葉市の幕張メッセで「国際園芸技術展IHEJAPAN2006」が開催された。入場者は、3日間で3万5844人に達した。
 農機関連メーカーでは、ヤンマー農機が接ぎ木の自動化や鉢上げを、半自動接ぎ木ロボット、鉢上げロボット、ポットサーバーなどにより自動化する機器を出展。有光工業では静電散布用のノズルや常温煙霧機ハウススプレーや無人防除機などに関心が寄せられた。スズテックでは高精度な播種のできる真空播種機を実演。みのる産業は、これから開発しようとしているトマト収穫ロボットを展示。参観者から関心を集めた。

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  19年度農林予算概算要求は総額3兆1514億円
  19年度農林水産予算の概算要求は総額3兆1514億円で、要望基礎額に対し2割増を要求することになっていることから18年度予算の13.4%増となった。内訳は、公共事業費が1兆4258億円、17.9%増、非公共事業費が1兆7257億円、10.0%増。特色をつけた重要施策である「経済成長戦略推進要望」として457億円を要求している。「21世紀新農政2006」に基づく国内農業の体質強化と「攻めの農政」の展開を基本的考え方とし、施策の集中化・重点化を図った。重点項目として、
  1.  農業の競争力強化のための新たな挑戦
  2.  「攻め」の視点に立った新たな可能性の追求
  3.  「食」や「地域」に根ざした国民生活の向上
  4.  地域の力を活かした農山漁村づくり
  5.  森林・林業再生への新たな挑戦
  6.  水産業構造改革に向けた挑戦
―の6つを柱としている。

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  食料自給率は8年連続で40%
  農林水産省が発表した平成17年度食料需給表によると、カロリーベースの食料自給率は8年連続で40%となった。また、生産額ベースの食料自給率も前年度と同じ69%だった。国内生産では、馬鈴薯、魚介類などが減少したものの、前年度の天候不順により生産量が減少した大豆、野菜、果実などが増加した。一方、消費面では米の消費が引き続き減少、牛乳・乳製品の落ち込みなどで自給率向上にはつながらなかった。

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  農研センターが「精密畑作」の研究成果を展示・実演
  「精密畑作」プロジェクトの研究成果を発表したもので、サブソイラにセンサーを取り付け、土壌の状態を測定するトラクター搭載型土壌分析システム、うね立て同時部分施用機、静電散布装置を搭載したブームスプレヤー、局所的に栽培管理を行うための可変施肥システム、自脱コンバインに装着して収穫物の一部を品質分析のための試料として収集するコンバイン装着型分析試料収集装置、普通コンバインで収穫しながら大豆収量をリアルタイムで計測し、圃場内の局所的な収量分布をマッピングする大豆収量コンバインなど11機種が披露された。

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  金子農機の熱風式乾燥機が人気
  今シーズンから投入した低コストタイプの「熱風スーパエイトEST、FST、GST、LST」が順調で、開発の狙いとして掲げた「高品質・高信頼性」かつ「低価格」というテーマを、高い次元で両立させたことが顧客の高い評価につながっている。熱風式は、全社をあげて多方面にわたるコスト改革に取り組み、その結果、8層式ながら「一段と優れた価格競争力を実現」(同社)した。これが「熱風式も8層式のカネコ」への流れをつくり、需要を切り開いている。

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  小橋工業がオート畦塗機「ガイア」新発売
  世界初の自動制御装置「ガイアマチック」により、畦塗り作業でネックとなっていた圃場四隅の畦塗りを、トラクターの前進のみの操作で行える。ガイアマチックは、機体各部の位置と角度を演算処理し、畦塗機自身が位置と方向を感知し、機体各部のセンサー情報をマイコンにフィードバック。アーム部、ドラム部をそれぞれ統合制御することで、前進塗りのまま、畦にそって真っ直ぐに塗り続けることができる。トラクターがコーナーで旋回しても、畦塗り作業はそのまま畦に沿って行われ、コーナー仕上げが可能となる。リバース機でみられた継ぎ目を作らず、コーナーぎりぎりまで塗り残しがほとんどない。作業時間も早く、快適な畦塗りができる。

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  サタケが第10回「お米の学校」を開催
  サタケでは、食育支援の一環で昨年8月から主に小中学生を対象としたお米の学習・見学会「お米の学校」を開催しているが、去る8月3日に第10回目を実施、累計で554名の参加者となった。同社では今後、広島本社での開催だけでなく今年6月1日にオープンした岩手県北上市の「サタケ東北ショールーム」でも実施する予定。東京での開催も検討している。「お米の学校」では座学と施設見学、籾すり・精米体験などを行い、子供たちは興味津々。同社では「数多くの子供たちにお米の良さやご飯になるまでの過程を知ってもらいたい」としている。

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  鋤柄農機が3畦成形機を発売
  「スーパー3畦成形機 STP-R301」は、専用ロータリとオートヒッチの採用で着・脱が簡単で、調節が簡単。野菜の移植に合った畦作りに最適で、キャベツ、白菜、大根、花きなどに適している。主な特徴は
  1.  専用ロータリの採用により全長が短くなった
  2.  オートヒッチの採用でロータリの着脱が簡単にできる
  3.  角度調節がロータリ軸中心に動き、ハンドル操作で楽に可能
  4.  尾輪解除装置により作業始めから完成畦ができる
――など。

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  スター農機ではライムソーワをモデルチェンジ
  新製品はライムソーワMLS1580〜3081。肥料をのせてから楽に投入できる肥料投入台や、より大きく見やすくなった肥料残量確認窓を装備、手動開閉タイプにはトラクターキャビンに当たっても逃げるフレキシブルレバーを採用し、連結プレートにより1本のレバーで25段階に開度を調節できる、電動開閉タイプはトラクターに座ったままでコントロールボックスから18段階に開度調整ができる、などの特徴を有する。作業幅は150、180、220、300B。低水分有機肥料を大量散布するための「ユウキシャッタ」をオプションで用意している。

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  太陽が廃油ボイラー・JBシリーズを開発
  これまで外部に委託回収処理していた廃油・廃液をリサイクルし、新燃料として利用するもので、大幅な燃料コストの削減が可能となる。原油高の折、食品関連企業などから注目を集めている。
 これまでこうした廃油・廃液利用のネックとなっていた不純物の浄化を、独自に開発した遠心分離式の廃油清浄装置により再燃料化できるようにした。このため小型のボイラーでも利用でき、不純物による詰まりの問題から再利用が不可能と考えていた中小の事業所でも利用できる。同システムは、ほとんどすべての性状の廃油・廃液に対応でき、食品製造からの出る動植物径の廃食油や石油系の切削油など、種類を選ばない。

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  筑水キャニコムが歩行型運搬車「ピンクレディ」発売
  BP418(4.3PS、最大作業能力300kg)は、サイドフレーム固定機構、樹脂製荷台、セルスタート標準装備などの新機構を備えた。主な特徴は、
  1.  サイドフレーム固定機構「ピシャッ!とサイド!」=従来のサイドフレーム式荷台で荷枠を拡げた時の荷枠の固定は、ノブボルトで固定するが「ボルトが締めにくい、振動で落ちる、ゆるむ」などの問題点があった。今回、ワンタッチで荷枠を固定、解除する機構を開発した。特許出願中。
  2.  樹脂製荷台「サビをピシャッ!とアウト!」=荷台は樹脂製で鉄より軽くサビに強い。同社の前引き四輪車のステップに使用している樹脂と同じ材質。強度や耐光・耐油性・耐寒性が高い。
――など。

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  ヤンマー農機が下期新商品8機種34型式を発表
  今回発表したのは、大型トラクタ、4条〜8条植え乗用田植機、車速連動型ブロードキャスタ、自走式ロールベーラ、石抜精米機、ミニクローラ運搬車、乗用四輪運搬車、中小型除雪機など。
 このうち、ヤンマートラクターEG700シリーズHMT無段変速仕様(3形式)は、大型トラクターに求められる「作業性能」「作業精度」「操作性」の更なる向上を実現するために国産トラクターでは初となる電子制御HMTトランスミッションを搭載。最適な速度での作業・移動ができ、作業機の能率を最大に発揮する。また、環境に優しく、省燃料の“直噴エコディーゼル”により、燃料噴射量をマイコンがコントロールし、すばやい反応で理想的な作業性能を持続。ボタンを押すだけで、中低速回転作業・高速回転作業に適したエンジン特性が選べる。

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  果径選別と糖度チェックが同時にできるさくらんぼ選果機を、
  ヤンマー農機と山本製作所が共同開発
  山本製作所のCCDカメラを用いた高精度な果径選別技術と、ヤンマー農機の近赤外分光法による光センサー技術の組み合わせによる選果機で、先に開催された山形農機ショーに参考出品された。
 主な特徴は、
  1.  CCDカメラにより、M、L、2Lの3段階を高精度に果径選別できる。
  2.  画像処理により果径そのものを判定するため、面倒な調整は不要。
  3.  光センサーにより、あらかじめ設定した糖度レベル以上のものは、果径判定の結果と合わせて、M、L、2Lの各トレイに選別し、糖度が設定以下のものは格外として選別できる。
――など。

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