農林水産省が開催した平成17年度第２回全国飼料増産行動会議では、18年度の運動方針（案）を決定。

1. 国産稲わらの完全自給
2. 稲発酵粗飼料の作付け拡大
3. 細断型ロールベーラ作業体系の導入によるトウモロコシの作付け拡大
4. 水田放牧等の導入による放牧の推進
5. 飼料生産の外部化・組織化の推進
6. 奨励品種の導入や草地更新等による生産性の向上
7. 消費者の理解造成

の７項目を採択した。特に稲発酵粗飼料については、専用収穫機の導入・普及に努める。

　 全農機商連は２月23日、都内のホテルパシフィック東京で第50回通常総会を開き、平成18年度事業計画、同予算案など一連の議案を可決した。総会終了後は創立50周年式典を開催。式典では田中直行会長がこれまでの支援に感謝の言葉を述べ、今後の発展にけ意欲を示した。来賓の祝辞に続き、農林水産大臣感謝状の贈呈など表彰が行われた。

　 日農工が発表した平成17年１〜12月の農業機械生産出荷実績（生産動態統計）によると、生産は5353億9500万円、対前年比104.8％、出荷は5222億800万円、同104.4％となった。出荷から輸出額2251億3081万円を引き、輸入額447億4155万円を足して推計した内需額は3418億1900万円、前年比0.2％増となり、減少傾向にあった内需がわずかながらも増加に転じた。
　出荷を台数ベースで機種別にみると、コンバインが119.9％、30ＰＳ以上トラクタが116.0％と２ケタの好調な伸びを示している。トラクタは全体では１万5805台、104.0％。５ＰＳ未満の小型耕うん機も、家庭菜園でのカジュアルユーザー層向けの市場拡大などにより110.5％と２ケタ増となった。

　 自走式２面あぜ草刈機「ウイングモアーシリーズ」に｢ウイングモアーＷＭ716ＴＬ｣を追加。前輪・後輪駆動仕様の高性能機でミッションにトルクリミッターを標準装備し、石噛みによるミッション損傷を防止する。
　管理機「ピコ・ミニ40｣は、安価でシンプル、高性能な管理作業専用機。前進２段、後進１段とわかりやすい構造、フロント作業なので支柱際までの作業が可能。
　｢甘藷つる刈機ＨＲＴ661｣は、軽量化して作業性を向上。タイヤも大径化した。
　このほか、小型運搬車、ミニ除雪機についても商品バリエーションの充実を図った。

　 新発売したのは、プロ仕様タイプの遠赤乾燥機「レボリューション21」シリーズ13型式、低コストタイプの熱風型循環乾燥機「熱風スーパエイト」シリーズ12型式。国の新たな食料・農業・農村基本計画、経営所得安定対策等大綱の決定により、農政改革が具体的な実行段階に入ったことを受けて、「コンセプトが明快でメリハリのある新商品を投入した」（金子社長）としている。
　レボリューション21に新たに加わった特徴は、全機種に自動排出シャッターを標準装備、制御盤の液晶画面を大型化し乾燥情報を見やすくした（ＸＬ制御盤）、張り込み量はそのままで機体寸法を縮小、設置性を向上させた、など。
　熱風タイプは、お米によりいい乾燥ができるのは８層式との信念で、高品質・高信頼性かつ低価格というテーマを高い次元で両立させた戦略機種。

　 約20億円を投資し、新工場を建設するもので、これにより、自脱型コンバインの生産能力を２倍の6000台へ増強する。中国市場の旺盛な需要に対応すると同時に、競争力を高め、中国コンバイン事業を更に強化、拡大する方針。板金加工から塗装・組立・検査まで一貫した生産体制を確立でき、このため、中国市場の旺盛な需要に対応すると同時に、競争力を高め、中国コンバイン事業を更に強化、拡大できるとしている。

　 新型マニュアスプレッダーは、プロ農家向けの中型スーパーシリーズと、ハウス・果樹園等の狭い圃場での作業も楽にできる小回り性に優れたステアリングシリーズ。
　中型スーパーシリーズは、様々な圃場条件・散布条件に対応するプロ農家向け。厚まきに威力を発揮する横型２段ビータ、幅広く均一に散布できる縦型ビータ、散布幅が調節でき、オガクズ堆肥や籾ガラ堆肥などを幅広く均一に散布できるスーパービータの３タイプの散布方式から選べる。
　ステアリングシリーズは、車軸がステアリング方式（くるくるターン）のため、軽トラより小旋回でき、ハウス・果樹園などの狭い圃場でもスピーディーに散布作業ができ、様々な堆肥を広幅均一散布できるスーパービータを装備し、ハウス、果樹園、田畑にと幅広く使用できる。

　 発表したのは、「遠赤外線乾燥機ソラーナ」（ＳＤＲ80ＬＥＺ）、「乾燥機グルメドライヤー」２型式（ＧＤＲ９ＶＺｉ、ＧＤＲ13ＳＺ）、「揺動選別籾摺機ネオライスマスター」３型式（ＮＰＳ250ＤＡＭ、ＮＰＳ250ＤＡＴＭ、ＮＰＳ350ＤＡＭ、ＮＰＳ350ＤＡＴＭ）―７モデル。
　遠赤外線乾燥機は、Ｗ遠赤効果で好評の遠赤外線乾燥機ソラーナにユーザーから要望の高かった大容量処理タイプの80石「ＳＤＲ80ＬＥＺ」を追加。
　グルメドライヤー「ＧＤＲ９ＶＺｉ」は、中山間地向け小型９石乾燥機ＧＤＲ９ＶＺに、あらゆる電源に対応できるようインバータを搭載した改良モデル。ＧＤＲ13ＳＺは、全高を抑え設置性を向上させるとともにインバータや静音型バーナ、アスファルトシート防音板など新たな機能を搭載した13石タイプ。
　籾摺機は、ロールすきま自動制御を搭載した「ＮＰＳ250ＤＡ」「ＮＰＳ350ＤＡ」を追加。また、すべてのＮＰＳにおいて操作パネルのデザインを一新し、操作性の向上も図っている。

　 鋤柄農機は関心を集めている種機に、ハーフクローラトラクター用のセンター駆動式を加えた。不耕起Ｖ溝直播機は、

1. 冬季に耕起代かきした後に乾田化し、春先に種籾と肥料を直播する。
2. ロータリー軸に作溝輪を20�B間隔に装着して、強制駆動でＶ形の播種施肥溝を切る。
3. 中央部に設けた接地輪で播種・施肥部を駆動するので、播種・施肥量は速度に関係なく、旋回時は駆動が自動停止する。
4. 播種・施肥量の調節は横溝ロールの開度調節で行う。

―などの機構・特徴を持つ。

　 ソイルクランブラは、チゼル爪によって下層土を反転することなく簡易耕起を可能とし、土壌の排水性、通気性を改善する。春先に活用すると効果が高い。今回発表されたのは、「ＦＤＴＢシリーズ（ハウス、水田、畑地に最適）」、「ＦＤＣＳシリーズ（畑地に最適）」、「ＦＤＣＳＡシリーズ（水田、畑地に最適）」――の３シリーズで、ベストの耕起角度のため、牽引抵抗が小さく、ナイフ部がスプリング式ではなく固定式のため、耕深が一定、爪の配列が平行クロスのため、土がＳ字状に流れて作業後の畑が平坦になる、下層土を反転せずに硬盤層ができない、などの特徴を持つ。

　 新型刈払機「デジタル２」はＮＢ2750ＨとＮＢ2550Ｈの２型式。電子制御のロビン２サイクルデジタルエンジンを搭載。高出力、耐久性、快適性、保守性を追及した農林兼用本格プロモデル機。排気量アップとマイコン制御により、全ての回転域で最適点火を実現している。さらに、大型チョークレバー、大型燃料タンクとタンクガード、ワンプッシュ・ストップボタン、新形状と新素材クランク軸など、新機構が数多く採用されている。
　新型管理機「こまどりＦＲＣ３」は最大出力３馬力で、操作性、安全性、作業性をアップし、家庭菜園にも最適な、手軽に扱えるコンパクト機。

　 「ヤンマールネッサンス・アグリプロ21」は大型農業経営に対応した機械化システムを提案する実演展示会。
　ヤンマー農機北陸が開催した同展示会には1600名のプロ農家・集団関係者が来場。「今後の担い手農業政策の方向」と題した講演会は立ち見がでるほどの盛況ぶりを示した。
　大型トラクターＥＦ800シリーズ、ＥＧ700シリーズ、ＥＦ600シリーズ、またクローラトラクター、ジョンディア6000シリーズなどが展示され注目された。コンバインも３条刈〜６条刈のアスリートプロシリーズやアスリートエコシリーズ、新アスリートジャスティシリーズと品揃えの豊かさを示した。

　 ヤンマー農機は２月１日、都内の虎ノ門パストラルで、第16回ヤンマー学生懸賞論文・作文入選発表会を開催した。パート��「新しい世紀の食・農・くらし」を課題に、16回目となった今回は、論文93編、作文321編の応募があり、審査の結果、頂点となる論文の部・大賞には池田真実さん（大妻女子大家政学部ライフデザイン科３年）、作文の部・金賞には阿部れい子さん（茨城県立農業大学校園芸部野菜園芸科１年）が選ばれた。表彰式では日沖社長から入賞者に賞状と賞金が手渡された。