農業機械関係ニュース

平成13年6月


  1. 斎藤農機製作所が33袋型の穀類搬送機発売
  2. 富士ロビン社長に大泉雅靖氏
  3. MSK東急機械がフェントトラクターを発売
  4. 熊谷農機はアタッチメント除草機を発売
  5. コマツでは自走式の草刈機を発表
  6. 川辺農研産業はバイブロスーパーソイラーSV1シリーズ完成
  7. 農作業安全基準改正へ
  8. 山本製作所は小型遠赤乾燥機を発表
  9. 日農工が5年後の農機需要見通し
  10. タイショーは穀類搬送機「エコノ」ホースタイプ発売
  11. タカキタではパワープッシュマニアスプレッダ発売
  12. 筑水キャニコムが2人乗り小型特殊自動車に新型
  13. 共立はiスタートキャンペーン展開

1.斎藤農機製作所が33袋型の穀類搬送機発売
 メッシュホースコンテナ「アト夢(アトム)」KD−10Gは軽量化と安価を最重要点として開発しており,軽量化ではフレーム構成,ホース差し込み口構成.モーターベース構成の簡素化を図るとともに,軽量モーター,軽量スイッチ等を採用。また,価格では,あらゆる面でコストの低減を図ったものとしている。コンバインのグレンタンク容量の変化等に合わせ,昨年発売した27袋タイプ,18袋タイプに追加した。その他,バネ径とバネホース径の太さを増し排出能力のアップを図り,1時間8tの高排出を実現している。
 
2.富士ロビン社長に大泉雅靖氏
 6月28日付けで就任する。大泉氏は,富士重工業常務執行役員産業機器事業本部長・富士ロビン監査役。昭和40年茨城大学工学部卒。同年富士重工業に入社し,取締役産業機器事業本部長兼購買本部長などを歴任,平成11年常務執行役員。宮城県出身,61歳。
3.MSK東急機械がフェントトラクターを発売
 マッセイ・ファーガソンと同じアグコグループのフェントトラクターを,北海道の道東地区を中心に投入する。取り扱うのはシリーズ上位クラスの714(140PS)と716(160PS)。フェントが世界に誇る無段階トランスミッション「バリオ」と,すべての操作機能を1つのユニットに集中させた「バイオトロニック」を搭載している。この機能により圃場において
  1. ステップレス操作
  2. 最高の圃場効率と最低の燃料消費が達成できる
  3. ギア変速が一切なく作業中に負荷がかかった状態でも,動力を断たずにトラクターのスピードを変えられるので,エンジンドロップの心配がない
--――などの利点がある。またジョイスティック1本の操作でトランスミッション全体をコントロールでき,前進・後進・加速・減速・前後進切り換えができる。
4.熊谷農機はアタッチメント除草機を発売
 新タイプの水田動力溝切機「ミゾキリスイスイ」のアタッチメント用の除草機で溝切り作業と同時に除草作業が行え,また5条用の専用除草機としても活用できる。従来のローター型と違い,特殊構造の刃先により確実に雑草を埋め込むため完璧な除草ができる。中央の,引板を取ることにより,どの銘柄の動力溝切機にも装着できる。
5.コマツでは自走式の草刈機を発表
 作業性,耐久性,操作性,整備性を驚くほどアップさせた21世紀の草刈機。主な特徴は,
  1. 作業機ハウジング形状の変更,刈刃枚数の削減,及び36PS高出力エンジンの搭載により作業能力が大幅に向上,刈刃枚数が少なくなったにもかかわらず刈り跡は従来以上にきれいで,メンテナンスコストも削減
  2. 作業機ハウジングとアームを分離,クイックアームの採用で集草装置などのアタッチメントの交換性を大幅に向上
  3. 走行用モーターの駆動力アップと旋回時のモーター回転数アップによりスピーディーな旋回性を実現
――――――など。
6.川辺農研産業はバイブロスーパーソイラーSV1シリーズ完成
 20馬力以下の小型トラクター用で,牽引力低減に効果を持つ同社独自のセルフバイブロ方式の採用。これまで困難であった20馬力以下の小型トラクターによる水田弾丸暗渠作業,畑・ハウス内の耕盤破砕,全層深耕などの土づくりが可能となっている。また,同社独自の上下振動と,ユニークな振動吸収スプリングの採用で軽量な小型トラクターでも振動が効率よく吸収され,オペレーターは楽に作業ができる。耕深は最大40cm。
7.農作業安全基準改正へ
 農林水産省生産局長の私的懇談会である「農作業安全研究会」の第1回会合が開かれ,ソフト面での安全対策に関しての検討を始めた。今後4,5回の会合を開き「農作業安全基準」の改正も視野に入れ,年度内に取りまとめを行う。
8.山本製作所は小型遠赤乾燥機を発表
 NCD−UXFシリーズで11石から20石の4型式。小型にも遠赤外線乾燥機を販売して欲しいとの声に応えた。遠赤乾燥機の特徴である
  1. 遠赤放射体と残熱利用で高効率な乾燥
  2. 遠赤効果でコメの味と粘りが向上
  3. 省エネ乾燥で環境にやさしく,低コスト運転が可能
  4. 気になる送風機やバーナー燃焼音を低減
――――などを小型乾燥機に実現した。さらに,コンパクトで手頃な価格としている。また,メモリーカード方式の簡単操作,ワイドなホッパーで楽に張り込める,などの特徴も持つ。
9.日農工が5年後の農機需要見通し
 農機具販売店アンケート調査,同ヒアリング調査,農機メーカーアンケート調査から,作目別,機種別の5年後の需要見通しなどを盛り込んだ「農業機械の需給動向に関する調査研究」をまとめた。農機メーカー調査では11年の出荷を100とした5年後の姿は,「減少」65.8%,「横ばい」26.8%,「伸びる」7.9%。5年後の機種別需要台数では「増える」回答があったのはプラウ,乾燥機,牧草関係,畜産関係など。市場別では大豆作,ハウス野菜,花き園芸,露地野菜の順。
10.タイショーは穀類搬送機「エコノ」ホースタイプ発売
 FVS−10シリーズ5型式で,「もっと量を多く,さらに高速排出のスピード作業がしたい」との要望に応えて開発した。新シリーズは,容量約33袋,排出能力は毎時最大6〜9t。簡易タイプの穀類搬送機ながら,広角度の排出が行える。また,電源コード取り外し式のコードレス機構を採用,自動ストップセンサー付きで残量が少なくなるとモーターが回転をストップする。ワンタッチでホッパー底部が着脱可能など,軽量で,組み立て・分解・収納が簡単にできる。
11.タカキタではパワープッシュマニアスプレッダ発売
 低床で堆肥の積み込み作業が楽にでき,超大型タイヤを採用することで土壌条件や地形に左右されない安定した走行を実現,圃場も荒らしにくくしている。また亜鉛メッキを施しサビにくく耐久性も高い。作業性の面では,堆肥送り方法に2段シリンダ,2段スライドフロアー機構と,メーンビータの堆肥圧を感知しブレードの速度を自動的に制御する「オートマチック機構」を採用,作業効率を高めている。最大積載量はPD10200が8000kg,PD12200が9600kgと大型。
12.筑水キャニコムが2人乗り小型特殊自動車に新型
「ライガー・デュオJ103」で,2名乗車による公道走行ができる。作業時に威力を発揮するパワーステアリング,油圧ダンプ,4WDを標準で装備し,快適に作業ができる。その他主な特徴は,
  1. 新型ルーフは屋根の一部が簡単に開閉できる
  2. スロットルの調節はアクセルペダルとレバーの両方が可能で,使用状況により選択できる
  3. 運転席・助手席の両方にリクライニング機能付きのシートを標準装備している
――――など。
13.共立はiスタートキャンペーン展開
 「i(アイ)で結ぶ,共立ふれあい感謝祭」として,全国各地で進めており,6月には岩手産業文化センターで東北地区を対象に開催。農家へ直接,共立製品をアピールした。
 iスタートは,始動の容易さをコンセプトに開発した,簡単にエンジン始動のできる革新的なスターターシステム。会場にはiスタートを搭載した刈払機,動力噴霧機をはじめ,1300余りの共立製品を展示・実演した。