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農業機械関連ニュース

平成25年2月10日発行

<新製品ニュース>

1.丸山製作所がスーパーハイクリブームにフルキャビンタイプ追加

スーパーハイクリブーム「ベジキング」に「BSA―650/950シリーズ」を追加、新発売した。フルキャビン・エアコンを標準装備し、農薬被曝からオペレータを守るのを始め、夏の炎天下における作業、冬の極寒作業なども快適にこなすことができる。また、使いやすく見やすい新型のスプレーナビを搭載、効率的な作業をこなせるほか、オプションとしてGPSの走行位置案内、バックモニターを用意、さらに安全に高効率な作業ができる。ミッドタンクレイアウトで力強い走破性を発揮、キャビンは全面ガラス張りで、前後・左右はもちろん作業時の良好な視界を確保している。

2.サタケが2013年度の調製機主力製品ラインアップを発表

製品は、乾燥機「ソラーナ」、籾摺機「ネオライスマスター」、光選別機「ピカ選」など7機種。「ソラーナ」では3機種10型式を昨年11月に追加し、また、「ピカ選」ではクラス最小の「ピカ選mini」を追加した。
 乾燥機は、山本製作所と新型遠赤外線乾燥機(サタケブランド名はソラーナネックスグランドSDR―CPシリーズ)を開発。2013年度はこのシリーズに新機能の張込量自動検知機能を追加搭載、かつシリーズ拡充を図った。MPタイプは、山本製作所との共同開発で培ったノウハウを活かした同社オリジナル製品で30、35石の2機種。従来機と同じ機能を持ちながら求め易い価格設定とした。また、LPタイプはシリーズ最大処理量の60、65石の2機種で、大型化を望む市場要望に応えた製品。さらにCPⅡタイプは、従来のCPタイプに張込量自動検知機能を加えたマイナーチェンジ機種。
 籾摺機「ネオライスマスター」については、業務用の5インチタイプをマイナーチェンジし、作業時の利便性を高めるため、モーター停止機能付き自動循環排出切換装置(自動で循環、排出を切り換える装置に、循環切り換え後、モーターを自動で停止させる新機能を追加。ムダな電力消費を抑制する)および機外排出機能付き異物除去装置(異物除去装置に、選別された異物を機外へ自動で出す機能を追加)を加えた(型式=NPS5500F)。
 光選別機「ピカ選」は、発売開始3年でシリーズ累計5000台を突破するヒット商品となった。今回、小流量対応型の「ピカ選mini」を追加、シリーズ拡充を図った。

3.筑水キャニコムが歩行クローラ草刈機を新発売

「男前刈清」MK70で、昨年2月に発売したMK60が5.7馬力だったものを7馬力にパワーアップ、「刈刃交換は工具なしで簡単取り替え」「刈刃は1枚で4回のローテーション使用が可能」「刈取部の樹脂カバー脱着も工具なしで簡単に行える」とメンテナンス性を飛躍的に高めた。刈刃はレバーひとつで左に200mmスライドし、きわ刈りはもちろんのこと車体が入らない低い枝下でも刈刃カバーが入る高さがあれば草刈りが可能。ハンドルも左右54度の範囲で旋回可能で、高さ1100〜830mmまで任意の高さに調整でき、楽な姿勢で枝下や幹周りの草刈り作業ができる。

4.ホンダが自走式小型耕うん機「サ・ラ・ダFF300」を一部改良し発売

新型「サ・ラ・ダFF300」は、簡単・コンパクトに折りたため作業に合わせて握り位置を自由に選べる補助バー付きのループハンドルや、土が詰まりにくく軽い力で操作しやすい新フロントホイールビームを採用するなど、一層の使いやすさを追求している。カラーリングは、従来のパワーレッドに加え、特別色のサラダグリーンを予約限定で販売する。同機は、エンジンを低重心に配置するとともに、ホンダ独自のフロント同軸・同時正逆転ロータリ(ARS=Active Rotary System)を機体前方に配置することにより、初心者でも簡単に深く耕せる能力や優れた直進安定性を実現した「世界初」(同社)のフロントロータリ式小型耕うん機。

5.オーレックがスパイダーモアーの新型発売

ハンドル長さを30cm延長し、従来より大きな斜面の草刈りを可能にしたSP650とSP850B。ハンドルの伸縮幅は、本機中心から140〜200cmと拡大した。伸縮はワンタッチで5段階に調整できる。刈幅は500mm。SP650は低価格を実現。SP850Bは高性能機で、刈った草の排出性能を高めるために、ハンドルを横にすると自動的にリヤガードを開く新機能も搭載している。両機種に共通する機能は、走行が前進2段・後進2段。四輪駆動幅広スパイク車輪を装備。ハンドル左右調整はワンタッチ可変式で11段階(220度)、ハンドル上下調整は5段階(45度)、刈高35〜70mm(4段調整)。

<業界ニュース>

1.サタケ創業者・佐竹利市翁生誕150年迎え、飛躍期す

佐竹利市翁(1863〜1958年)は、利助、スワ夫妻の長男として安芸国賀茂郡寺家村(現広島県東広島市西条町)で生まれた。幼少の頃から神童と呼ばれ、村で評判の大変利発な子供であった。
 利市翁15歳の時、人力を使わず精米する機械の発明を志し、重労働で非効率的な精米作業からの脱却を目指した。33歳にして念願の精米機開発に着手。開発に没頭し、ついに1896年、わが国で最初の動力精米機を完成させ、併せて佐竹機械製作所(サタケ)を創立した。
 その後も精米機や発動機の開発を続け、1908年に金剛砥石を使用した画期的な精米機「竪型金剛砂精米機」を世に送り出した。
 同社では、こうした初代・利市翁の生誕150年に当たって「創業者利市のフロンティア精神とお客様を大切にする気持ちを忘れることなく、これからも世界の食文化に貢献したいと考えています」と決意を新たにしている。

2.諸岡が平成25年度諸岡協力会・賀詞交歓会を開催

席上、諸岡社長は今後の方針を発表。「力を入れていく分野の1つが農林業分野。以前、土壌改良用の大型トレンチャーの開発を手掛けた。今回、農地の構造改善用として、新たに農業用トレンチャーを完成した。津波で被災した水田の改良、塩害対策など暗渠作業がスムーズに行えるトレンチャーとして、正月明けより実演作業を行い、秋口より本格的な販売を開始する」と述べ、2つ目の分野として建設業分野、3つ目として資源エネルギー分野をあげ、粉砕機によるバイオマス関連など積極的な取り組みを図ると発表した。

3.ヤンマーがインドネシアに鋳造部品の新工場

インドネシアの東ジャカルタ工業団地内に新設、今年8月より現地生産を開始する。新工場ではディーゼルエンジンの主要部材をはじめ、グループで製造する各種の産業用機械の主要鋳造部品の供給機能を担う。現地生産会社は、PTヤンマーインドネシア(略称YID・玉崎由弘社長)。敷地面積は約11万2000平方m、生産棟面積は約5万8000平方m、従業員は約200名。小型ディーゼルエンジン用のシリンダブロック、シリンダヘッド、フライホイル、トラクター用のトランスミッションケース、クラッチハウジングなどを生産、2015年度の本格生産展開時には、約3万tの生産と売上高約40億円を目標としている。

4.筑水キャニコム・包行会長の「ものづくりは、演歌だ。」を発刊

ダイヤモンド社から発売された。四六判上製244ページ、1575円。「ものづくりは、演歌だ」は、包行会長が「ものづくり」の基本理念として説いてきた信念。また、ユニークなネーミングの話題などから講演依頼も多く、包行会長は「すべての講演依頼に応えることができず『社会貢献の一環として本にまとめるべき』と講演聴講者やマスコミ関係者などから多数の御意見を頂き、この本で誰かの、何かの一助になればとの想いで出版に至りました」と語っている。

5.ヤンマーが持株会社制に

今年4月1日付で移行する。持株会社は「ヤンマーホールディングス株式会社」で山岡健人社長、資本金9000万円。グループ戦略の立案と経営資源の最適運用を行う。グループ全体の統括部門として、経営戦略(ブランド・IT・R&D含む)、経理財務、人事、監査などの部門を設置する。持株会社の下には、産業用エンジン・農業機械・建設機械・エネルギーシステムなどを主な事業内容とする事業会社を配置する。

6.井関農機が2013年ヰセキ全国表彰大会を開催

東京・港区台場のホテルで開催された表彰大会には、特約店、スーパーセールスマン、エクセレントサービスマンの代表1000人と、昨年同様販社・製造所・本社事務所・砥部事業所を結ぶテレビ会議システムを利用して200人が中継会場に参加、合わせて過去最高の1200名が参集した。大会のテーマには「i―NEXT」「攻め勝てH25(平成25年の意)」を掲げた。昨年6月に社長に就任し、今回初めての大会となる木村社長は、

  1. 安定した国内基盤の確立
  2. グローバル展開の加速

―をキーワードとして掲げ、「市場で売り勝てる商品」をタイムリーに投入し、農機専業の意地と誇りにかけ、2015年の創立90周年に向け、攻める年にしたいと決意を披露した。販売会社表彰では、最優秀賞にヰセキ東北とヰセキ四国、優秀賞にヰセキ北海道、優良賞にヰセキ関東が輝いた。

7.24年の農業機械実績は3%増

日農工(益本康男会長)がまとめた平成24年1〜12月の部会統計ベースの農機生産出荷実績によると、出荷金額は4453億5800万円で、前年比103.0%と伸長した。このうち国内向けは2929億6900万円で同105.2%。輸出向けは1523億8900万円で99.0%だった。出荷実績を機種別台数ベースでみると、トラクターは全体で15万719台、101.6%。国内向けは4万4993台で103.6%。クラス別では、大型機が国内外ともに伸び、50PS以上は国内向けが116.3%となった。田植機は全体で3万4233台、75.0%だったが、国内向けは101.3%と伸びた。コンバインは、全体で2万2310台、102.2%。国内向けは102.9%だった。

8.クボタが第66回クボタ機械グループディーラーミーティングを開き、新製品を発表

今回は「農業機械新技術とソリューション提案で 農業事業を通じて 農村から広く社会へ貢献し 顧客創造に繋げよう!」のスローガンを掲げ、国立京都国際会館に関係者4400名を集めて盛大に開催された。
 2日目の展示では新製品や先端技術など110点を披露。会場を大きく3つのゾーンに分け、特に担い手向けの先端技術や新しいビジネスモデルの提案に重点を置いた展示が行われた。新製品・農業機械ゾーンでは特設ステージを設け、今年からスタートする第3次排ガス規制に適合するディーゼルエンジンを搭載したトラクター、コンバインのフラッグシップモデルを参考出品し、ステージには30馬力帯のゼロキングウェル、トラクターのワールドシリーズも勢揃いした。
 先端技術ゾーンのステージでは、担い手農家が直面する経営の課題を解決するとともにサービスの満足度を向上させる通信情報システムとして「クボタスマートアグリシステム(KSAS)」が登場、関心を集めた。農業ビジネスモデルゾーンでは鉄コーティング直播を展示。新たに6条直播専用機や自動鉄コーティングマシン、種子酸化促進機なども追加、ハード・ソフトの充実ぶりをアピールした。

9.2013年ヤンマー・農機全国特販店大会開く

神戸ポートピアホテルに関係者1000名を集めて、「進化する農へ挑戦」のスローガンの下、お客様の課題を解決することを最優先に、攻めの営業、攻めのサービスを実施しつつ、さらに力強く前進していくことを誓い合った。山岡健人会長兼社長は「国内・海外とますます多様化するお客様の悩みに迅速に対応できるよう、お客様が求めるアフターセールス・コミュニケーションに取り組んでいく」と語った。
 市民広場の特設展示場には、担い手向け大型機械が並び、トラクターは、新製品の101馬力フルクローラ、130馬力ジョンディア6Rシリーズのほか、土作り作業機+エコトラデルタが提案された。田植機・鉄直コーナーでは7条植え田植機RG7のメリットをアピール。「スマートアシスト」コーナーでは関心を持つ多くの人で溢れた。またナプラ機械化一貫体系コーナーでは加工・業務用キャベツの機械化体系を出品、全自動移植機や収穫機のほか、新製品のミッドマウント管理作業車MD20も展示された。

10.三菱農機が東西2会場で25年度有力販売店会議

岡山県と宮城県で、西日本三菱農機販売と東日本三菱農機販売がそれぞれ主催した。スローガンには「提案営業 勝ち取れ信頼 強い絆で目標必達!」「感謝とASUMAを礎に明日の農業支えよう!」を掲げ、席上挨拶した島﨑社長は、「お客様の信頼、期待に応える行動をとることが何より肝要だ」と檄を飛ばした。事業方針に立った久野貴敬常務事業本部長は、ASUMAブランドの新商品を連弾で届けると力説した。
 会議に先立ち会場のホテルの駐車場で新商品の説明会を行い、ASUMAブランドのトラクターGSシリーズ、田植機LE4/50/60、コンバインV570Rについて説明。トラクターではジャイロマック(瞬時に水平を保つ)を全仕様に標準装備、田植機では「業界初」とする等速ジョイント採用、コンバインでは重心を低くし旋回時のバランスを良くしたほか、三菱のコア技術(増速ツインこぎ胴、マックエアー、撥水スーパーeスレッシャー)を前面に出したと強調した。

11.ヤンマーの本社ビル建設に着手

昨年100周年を迎え、ヤンマーでは次の100年に向け、創業の地である大阪市北区梅田に新本社ビルの建設準備を進め、1月29日、関係者出席のもと起工式を執り行い、本体新築工事に着工した。完成は2014年10月の予定。新しい新本社ビルには、環境性能に優れたガスヒートポンプエアコンやマイクロコージェネレーションシステムなどの自社製品を採用するが、これらに加えて、太陽光・太陽熱発電システムなど最新の環境技術の数々を導入。CO2大幅削減の「ZEB(ゼブ)化」を目指すとともに、建築物の環境性能総合評価指標である「CASBEE(キャスビー) 大阪みらい」においても最高ランク(Sランク)を実現する計画。ビルの外観は、これからの100年の航海に漕ぎ出す「ヤンマーブランドの象徴」として、船の舳先をイメージしたものとし、創業の地に根ざす100年企業の新本社オフィスにふさわしい品格と機能を創出していく。なお竣工後のビル運用計画は、B2〜地上4階が商業ビルフロア、5階は中間免震階、地上6F〜最上階がヤンマーグループ本社オフィス。