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農業機械関連ニュース

平成22年3月10日発行

  1. 21年の農業機械国内出荷額は2995億円、98.8%
  2. クボタが3条、4条刈りコンバイン「ダイナライトシリーズ」発売
  3. 鋤柄農機の水田溝切機が好評
  4. 山本惣一氏の旭日小綬章受章祝賀会
  5. ヤンマー学生懸賞論文・作文の論文の部大賞に荒井さん(明治大学)、作文の部金賞に湯浅さん(大分県立農業大学校)
  6. 三菱農機が2条全面刈りエコ・コンバインを発表
  7. ヤンマーが中小型コンバイン「アスリートジャスティ」の新型5型式を発表
  8. 地元生協にサタケのコイン精米機の1号機
  9. 三菱農機が歩行田植機でインドの企業と技術提携
  10. ホンダのガスパワー耕うん機「ピアンタ」が1万台達成
  11. ササキコーポレーションがごぼうとウドのトリマー開発
  12. 筑水キャニコムが乗用草刈機「F1まさお」の予約会
  13. 静岡製機が米粉製造機「SM-250」を発表
  14. 小橋工業が新型中耕ディスクを発表
  15. 有光工業が静電スプレーヤ発売

1.21年の農業機械国内出荷額は2995億円、98.8%

日農工が部会統計を基にまとめた21年1〜12月の農業機械の生産実績は、4291億1600万円、対前年比86.4%、出荷は4379億6000万円、同84.6%となった。生産のうち国内向けは2913億2100万円、同103.3%、輸出向けは1377億9500万円、同64.3%。出荷ベースでは、国内向けが2994億8500万円、同98.8%、輸出向けが1384億7500万円、同64.6%となっている。輸出が大きく落ち込んだ一方、国内は緊急機械リース事業などもあり、ほぼ前年並みを維持した。出荷台数を機種別にみると、トラクターは13万8220台、63.9%。うち国内向けは4万3535台、92.6%、輸出向けは9万4685台、55.9%。コンバインは自脱型が2万3212台、92.8%、普通型が1375台、167.9%。自脱型の国内向けは2万1574台、93.9%。田植機は乗用型が3万7177台、83.7%。うち国内向けは2万8565台、80.4%。管理機は17万2613台、95.6%。うち国内向けは15万2476台、100.4%。乾燥機は2万983台、92.0%だった。

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2.クボタが3条、4条刈りコンバイン「ダイナライトシリーズ」発売

中規模農家を対象とした3条刈りのER329、同335、4条刈りのER438、同447で、上位クラスのダイナマックスシリーズの高機能と下位のラクティシリーズの使い易さを融合することで、更なる作業性能・操作性能・メンテナンス性能の向上を図っている。主な特徴は、作業性の向上として、

  1. クリーンでパワフルな『電子ガバナ搭載エンジン(3条刈りV1505、4条刈りD1803)』を新採用。
  2. どこからでも思いのままに刈り方自在『3条全面刈り』を新採用。
  3. 刈取部の突っ込みを軽減する刈高制御『楽刈制御』を新採用。
 ―など。
 操作性の向上として、
  1. レバー一つで簡単操作『楽刈レバー』を新採用。
  2. 作業能率を向上させる『ワンタッチ副変速スイッチ』を新採用。
  3. 簡単に、思いのままに、使い易さを追求した『ダイナライトオペレーション』
 ―などがある。

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3.鋤柄農機の水田溝切機が好評

乗用田植機用で型式はSM―2。大区画の水田で楽に早く溝切り作業ができる。主な特徴は、

  1. 2条に一度溝切り作業をすることができる。
  2. 溝切部が左右に回動自在になっているので、溝切板に無理な力が加わらない。
  3. 溝切板は走行車輪の通った跡を通るので、しっかりした溝を切ることができる。
  4. 田植えの条間と溝切りの条間が合うので、稲を傷めない。
 ―など。

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4.山本惣一氏の旭日小綬章受章祝賀会

1月22日、山形県の天童ホテルで開催され、地元財界人、業界関係者、同社OBなど250名余りが集まり、同氏の栄誉を称えた。山本氏は、農業機械製造分野において、斬新かつ画期的な発明を行い食文化の向上に貢献したほか、発明協会の支部長として科学技術の振興・発明の推奨に尽力したことなどで栄えある旭日小綬章を受章した。山本氏は「私は、ものづくりの原点は工場現場にあるとの思いから、1日3回は工場内に足を運び、作業現場の社員とのコミュニケーションをとりながら、思いを共有する姿勢を大切にしてきた。この心はこれからも守り続けなければと胸に留めている。今回の受章を契機に健康に留意し、社業のかたわら業界や地域社会に旧に倍して貢献していきたいと考えている。今後とも変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りたい」とお礼の言葉を述べた。

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5.ヤンマー学生懸賞論文・作文の論文の部大賞に荒井さん(明治大学)、作文の部金賞に湯浅さん(大分県立農業大学校)

1月29日、都内のメルパルク東京で、第20回ヤンマー学生懸賞論文・作文の入選発表会を開催し、論文の部・大賞に、明治大学農学部3年の荒井絢子さんの作品、『「茶国=鎖国」からの脱却〜ちゃっきり頭を叩いてみれば、文明開化の音がする〜』、作文の部・金賞に、大分県立農業大学校総合農産科1年・湯浅達也さんの「未来想像図」を選び表彰した。今回の募集テーマは、新たに『農が変わる 農が応える 今 未来への布石を〜生命を育む「食」、食を生み出す「農」、環境を守る「農山漁村」〜』とし、74校から489編の作品が集まった。論文の部・大賞の他、優秀賞2編、佳作10編、作文の部・金賞の他に銀賞2編、銅賞5編が選ばれた。表彰式で挨拶した阿部修司副社長は、今後も論文・作文の募集事業を継続していきたいと述べ、受賞者に「入賞を契機にさらに食と農に関心を持っていただき、社会に出た後もそれぞれの分野でアイデアを活かしチャレンジを」と祝した。

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6.三菱農機が2条全面刈りエコ・コンバインを発表

レセルダVMA215、同217は、農研機構・生研センターと共同開発した送塵量自動調節機能(=扱ぎ室の負荷に応じて送塵ガイドの位置を無段階に自動調節。脱穀負荷が安定し所要動力を約8%低減するため作業面積当たりの燃料消費量を抑える)を搭載、「約9%低燃費化」(同社実測値)した。そのほか

  1. 機体右側の株も気持ちよく引き起こすワイドピックアップ。3条刈りになる中割・畦際刈に最適。
  2. グレンタンク仕様でも全高1780mm、1間の高さに納まるうえオーガは2段折れだから収納に困らない。
  3. 三菱独自形状のダイヤカット受け網。
 ―などの特徴がある。
 このほか、22年度上期新商品として、大容量ホッパ・タンク搭載の全面2条刈りのレセルダVMA211、ハーフクローラトラクターのGXK400も発表した。

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7.ヤンマーが中小型コンバイン「アスリートジャスティ」の新型5型式を発表

型式は、中型2条刈りのAJ217、AJ217Hと、小型3条刈りのAJ319、中規模農家層を対象とした大型2条刈りAJ223、中型3条刈りAJ323。AJ217、217H、319は、

  1. 静かで粘り強いハイパワーディーゼルエンジン。
  2. ロングこぎ胴+あざやか処理胴で処理能力が大幅に向上し余裕の作業が行える。
  3. 錆びにくく優れた耐久性を発揮する“ステンレス製受け網”。
 ―などの特徴がある。  AJ223、323は、
  1. 静かで粘り強いディーゼルエンジン。
  2. こぎ胴+送塵口処理胴=「ダブルでロングこぎ胴」を採用することにより、処理能力が大幅に向上し余裕の作業が行える。
  3. 操作が簡単な“多機能丸ハンドルFDS”。
 ―などの特徴がある。

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8.地元生協にサタケのコイン精米機の1号機

コイン精米機第1号機が設置されたのは、サタケ本社至近の場所にある「生協ひろしま東広島店」。同社のグループ会社、サタケビジネスサポート(SBS)が管理に当たっている。生協敷地内にセットされたコイン精米機の看板には、「サタケ」の文字とサタケのブランドキャラクターである「ソラナちゃん」が大きく描かれ、遠くからでも良く目立っている。設置後の利用者数も上々とのことで、同社では今後、近隣地に2号機の設置を検討している。

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9.三菱農機が歩行田植機でインドの企業と技術提携

インドの大手農機メーカーであるマヒンドラ&マヒンドラ社と、歩行田植機に関して技術提携を結んだ。提携の内容は、過去に同社が東南アジア向けに輸出していた4条、6条植の田植機をベースとして、ヒンドラ&マヒンドラ社が生産する。本格生産は来年となるが、それまでの期間、三菱が生産、品質、アフターサービス面で技術的支援を行う。また、歩行田植機だけでなく今後は、インド国内の機械化の進展に合わせて乗用田植機、コンバイン、果樹園用小型トラクターやそのほかの農機の技術提携を協議していく予定。

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10.ホンダのガスパワー耕うん機「ピアンタ」が1万台達成

 昨年3月に発売したガスパワー耕うん機「ピアンタFV200」が、2月中旬で累計販売台数1万台を達成した、と発表した。発売後1年弱で大台に乗せた。「ピアンタFV200」は、燃料に家庭用カセットガスを使用する手軽さと、移動・収納の簡単さから、30坪未満の小規模菜園や自宅の庭で家庭菜園およびガーデニングを楽しむ人、これまで耕うん機を所有したことがない人など、エントリーユーザーを中心に好評を博している。

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11.ササキコーポレーションがごぼうとウドのトリマー開発

γ(ガンマ)ナイフを搭載した新しい茎葉処理機「ごぼうトリマー」および「ウドトリマー」を開発した。ごぼうトリマーでは、粉砕性に優れるγナイフで茎葉を裁断後、収穫作業がしやすいようにごぼうの頭出し装置を装備。これにより、ごぼうハーベスタ、ごぼうリフターでの収穫作業時に収穫位置が一目で分かるようになり、作業が一段とスムーズになった。ウドトリマーは、倒れたウドの茎葉を起こしながら刈り取り部に送り込む専用のディバイダーを装備することで、効率よく茎葉を粉砕できるようにした。さらに、粉砕した茎葉は畝の左右へと拡散、マルチ上部に粉砕片が残らないことから、マルチ剥ぎの作業もやりやすくしている。

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12.筑水キャニコムが乗用草刈機「F1まさお」の予約会

新型乗用草刈機F1まさお発売を前に、全国10カ所で予約会を開催。果樹農家や草地関係者、農機流通業者など動員は1000名を超え、予約台数も伸びた。工場は3月末まで、日曜以外の休日を返上して生産を行う計画という。最初に開催した予約会は、今回の新商品開発に協力を得た地元九州地区のユーザーを対象に本社で開催した。その後、青森、群馬、長野の農機販社および同社拠点で実施。快適な乗り心地、操作性の良さ、小回り性能、枝に引っ掛からない低いレイアウト、前輪フロントブレーキなどに高い評価が寄せられた。

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13.静岡製機が米粉製造機「SM-250」を発表

「サイクロンミルSM-250」は、、先行している同-400と同等の機能を持ちながら小型で低価格の機種を―と要望するユーザーの声に応えて開発した新製品。2つのインペラが高速回転してつくり出す旋回気流にのり、粉砕物が互いに衝突する力で微粉にしていく、乾式粉砕の原理は同じで、

  1. 安全・安心=機械の損磨耗が極めて少なく、潤滑油は食品対応用オイルを採用。
  2. 高品質=水冷式冷却で穀物粉の温度は外気温+10度以下に抑えられ、品質を損ねない。
  3. 粒度自在=粉の用途に応じて粒の大きさを自在に変えられる。
  4. 汎用性=さまざまな農林水産物の粉砕が可能。
 ―などの特徴をもっている。

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14.小橋工業が新型中耕ディスクを発表

 「コバシ中耕ディスク・DC301シリーズ」を完成、本年5月より受注生産を開始すると発表した。農林水産省の緊プロ事業の、「高精度畑作用中耕除草機」として開発され、新農機㈱の実用化促進事業を経て商品化されたもの。中耕・除草作業がロータリー方式の約2倍のスピードで行える。ディスク式のため、水分の多い圃場でも、土を練ることがなく、スムーズな作業が行え、トラクターのエンジンへの負担も少ない。土を反転させる作用が強く、雑草を根こそぎにでき、雑草防除効果が極めて高い。

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15.有光工業が静電スプレーヤ発売

 露地栽培で農薬散布量を3〜5割減らせる「静電ブームスプレーヤ」の3年間におよぶモニター試験を終了し、本格販売に入った。BS-110AES15SD20と、有光工業製ブームスプレーヤーに取り付けが可能後付け方式のBS―AESがある。静電ブームスプレーヤは、農薬の噴霧粒子をマイナスに帯電させて作物への付着率を高め、農薬の落下ロスを軽減する。新方式の「バー式静電」を採用して市販の扇型ノズルの使用を可能にした。2方、3方切り替えノズルも使える。ノズル下部の棒状の電極の間を霧が通過する際に9000Vの高電圧をかけて帯電させる。電極バーは樹脂で被覆し、漏電が起こりにくく感電しない安全設計としている。

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